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The Hooters の Rob Hyman と Eric Bazilian、それに producer の Rick Chertoff が、Dvorak の Symphony No.9 (New World Symphony) に触発されて作った compilation album。1998 年発表。
本は The Hooters の新作用で作られてたっぽいですが、結果的には Chieftains、Taj Mahal、David Forman、Levon Helm、Cyndi Lauper、Garth Hudson とその細君 Maud Hudson、Willie Nile、Joan Osborne、Carole King、Little Isidore といった面子が参集して各 track で lead を取るやら backing で参加するやらで賑やかに americana を謳歌するという album に相成りました。個々の楽曲も The Hooters らしい湿り気のある pop songs ばかり。流石に guest が多すぎて統一感はあまり感じられませんが、全編を覆う nostalgic な雰囲気や、特に Chieftains の参加による irish な雰囲気とめりけん gospel との融合が齎す古き良きめりけん田舎音楽の系譜の現前化は、何だかんだで古式ゆかしきめりけん音楽へのこだわりを保ちつつ、さらにその白い方の roots である irish music (fiddle とか hooter とか) への傾倒も隠さない The Hooters らしい仕立てと言えるでしょう。個人的には Levon Helm 参加の tr.4 "Gimme A Stone" を聴いて、ああ The Hooters もまた The Band の息子なのだなぁと思ったり。その Levon Helm も去年お亡くなりになってしまいましたね。時代は変われど音は残る。近年再結成した The Hooters の次の手も期待して待ちましょう。
ambient 系 guitarist、Haruka Nakamura の 2nd album、2010 年発表。
まぁ元々が地味な人なのです。ambient とか electronica を主戦場にしてる人は大抵そうなんですが。nostalgic で minimal な riff に、アコギやら piano やらを main に生音主体で仕立てつつ、若干 noise や beat で展開に味付けするという style は 1st と変わらず。時代はもう Windham Hill を歴史の隅に追いやってしまった観がありますが、その遺伝子は間違いなく Haruka Nakamura に引き継がれておることよと、tr.12 "カーテンコール" を聴いて思ったりも。こういう湿り気のあるとろにかはやっぱり良いですね。
めりけんの grunge rock band、Nirvana の 1992 年作。
B side 曲や cover を集めた compilation album。"Nevermind" が予想以上に売れてしまったために、Geffin が場繋ぎの為に release した album だそうな。
明らかに音が major 志向だった "Nevermind" ですが、この album では punk にはっちゃけた Nirvana が拝めます。どう聴いても 80's underground rock の継承者としての姿しか浮かんでこない、ざらついた音響と衝動まかせの riff が横溢するこの album では、"Nevermind" よりも素の姿に近い Nirvana の音が出ているように思えます。tr.8 "(New Wave) Polly" のように punk 解釈された曲とか、tr.13 "Aero Zeppelin" のように Zepp もどきな blues rock riff と Steven Tyler を模したようなへろへろ歌唱に、彼らの遊び心を窺うことが出来ます。こういう軽いノリでへろへろやってれば Green Day ばりの長寿 band になれたかもしれんです。