Noisy Days in April, 2012

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2012.04.11 (Wed)

Dexter Gordon / More Power!

 Dexter Gordon (ts)、Barry Harris (p)、Buster Williams (b)、Albert Heath (ds) による 1969 年録音作。2 曲のみ James Moody (ts) も参加。Prestige より。
 "The Tower of Power!" と同じ日の session によるもの。相変わらず野太い tenor で我が道を行く Dexter Gordon であります。free jazz の嵐が吹き荒れ rock が時代を染めた 60 年代、Dexter Gordon は europe に流れて居座り生真面目に自分の modern jazz を追究していたわけですが、その頑固さ故にどの album でも不動の安定感があったりするわけで。
 この album では tr.1 "Lady Bird" の James Moody との theme での掛け合いが unison を外してるところが意外だったりはしますがそれ以外はいつもの Dexter 印で、やっぱり安心して聴ける一枚なのでありました。

log modified: 2012/04/12 01:34:07 JST

2012.04.12 (Thu)

Miles Davis / Nefertiti

 Miles Davis (tp)、Wayne Shorter (ts)、Herbie Hancock (p)、Ron Carter (b)、Tony Williams (ds) による 1967 年録音作。Columbia より。
 Miles の acoustic 期を締めくくる album で、これ以降は電化 rock な世界に行ってしまう Miles さんなのです。となれば acoustic 期の総決算な album になるかと思いきや、tr.1 "Nefertiti" は前衛の Miles と Wayne は延々と theme を吹き続けて solo を取らないという有様。ある意味、蚊トンボ mute trumpet 野郎こと Miles Davis らしい趣向ではありますが、「どーせオレの solo なんて誰も期待してねーんだろ、え?」みたいな Miles の天邪鬼気質が現れているような気がしなくもない。と言っても延々 theme 吹いてる中にも発声遅らせたり揺らしたりで minimal 的な漸次変化も持たせてはいるので、決して詰まらない音ではありません。Tony Williams の drums は五月蝿いですがこの人はオレオレ drums な人なので Miles の風林火山作戦の中では格好の囮役なのでありましょう。前衛二人が働きたくないでござるを決め込む中では、rhythm 隊が頑張らにゃーと意気込んで、Tony Williams も Herbie Hancock も Ron Carter も五月蝿く攻め立てます。この時期の Miles の経営戦略、即ち後衛を目立たせることで Miles の人材育成手腕が高評価され、そのくせ album の出来が良いことについては自分の手柄になるという、Miles の武田信玄な佇まいが功奏した album なのですね。まぁそうは言っても、どう頑張ってもぱちもん臭さが拭えないというのも実に Miles 的ではあるのですが。
 個人的には tr.6 "Pinocchio" の変則めろがツボでありました。

diary

 鮭を IH でほいる焼きに初挑戦。
 いまいちだった。いや充分火は通っていたのだけれど、身が柔らかすぎて。個人的にはからっからに引き締まってる方が好みなんですよ。ほいる焼きでそれは無理ー、ですかそうですか。日々精進あるのみ。

log modified: 2012/04/13 01:25:17 JST

2012.04.16 (Mon)

Chris Robinson & The New Earth Mud / This Magnificent Distance

 The Black Crowes の frontman、Chris Robinson の solo album、2004 年発表。
 2004 年というと黒鴉が活動休止中だった頃か。今も再びの眠りについてますけどね黒鴉。本家が寝てても音楽をやめられないのが Robinson 兄弟、兄貴の Chris がしれっと出したのがこの album。
 例によってあの泥まみれ soulful な声で roots rock してるわけですが、黒鴉時代に比べれば毒気薄めの sophisticated な音でまとめてます。と言っても先日の Warren Haynes のようなあからさまな AOR 狙いの production ではなく、黒鴉流 southern rock の流れを組む rock album です。ざらざらした厚い el-g が riff を刻み、bass も低音をのたうたせ、遅れ気味の drums はばたばたと五月蝿く、blues harp が舞い交い organ が咽び backing vocals も分厚く重なっていく。いくら mild になったとはいえ黒鴉の遺伝子が骨の髄まで染み付いておるのでしょう。再結成後の黒鴉が次第に acoustic 度を強めていった、その流れの源流はむしろこの辺にあるのかも知れません。hard rockin' な展開が無くとも泥濘の soul は響かせうると、そういう自信が節々から感じられます。
 一聴して面白みがないといえばその通りではありますが、この自然体な軽みが今は寧ろ心地よい、そういう album であります。

log modified: 2012/04/17 02:43:17 JST

2012.04.17 (Tue)

Reef / Glow

 英国 Glastonbury 発の blues rock band、Reef の 2nd album。1997 年発表。
 1st の "Replenish" は小生も学生時代に聴いてましたが、あの頃から変な band とは思っていたのですよ。band 名を Free の逆読みで付けたにしては blues 色はさほど強くなくて、rhythm 隊は groovy な funk rock を志向しているっぽいのに正直 funky とは思えない。Gary Stringer の vocal が泥っぽくないとか band style 一辺倒で装飾が殆どないので音が貧弱に聞こえるとか、まぁいろいろ要因はあるんでしょうが、よくよく考えてみればそれって結局 Free も同じじゃねえかと思い至り、Free 好きな奴等は Free の良し悪しひっくるめて Free になりたいのねと感じた次第。英国 blues rock は多かれ少なかれどこかに歪さが含まれており、その流れに身を任せた末が Reef のぱっとしなさ感にも繋がる。ぐぬぬ、真面目すぎるのも困り者だわさ。
 そうは言っても流石に 2nd album ともなるとこなれてきて、tr.1 "Place Your Hands" では piano も重ねれば backing vocals も噛ませて synth organ も被せての王道 rock な風情を披露。こんだけ重ねても黒鴉の groove 感には程遠いというのが如何にも涙を誘いますが、Reef らしいもやし系 funk rock 曲と思えばこの必死さも愛らしい。funky で groovy、という点では前作より前進しているのは確かですが、相変わらず vocal に vocoder 通す曲が多かったりでどうも直球とは言い難い。この辺、煮えきらないと切り捨てるかむしろ可愛いと感じるかでこの人たちの評価も変わってくることでしょう。まぁ、小生は英国 rock には基本的に冷淡なので、この album も良くも悪くも英国的、という評価になりまする。
 Reef は 2003 年に活動停止したものの、近年は再結成して tour とかしてるそうな。

diary

 今日の晩飯、豚肉焼きと野菜炒め。そろそろ新しいれしぴも覚えたいものです。

log modified: 2012/04/18 03:06:09 JST

2012.04.18 (Wed)

Black Stone Cherry / Between The Devil And The Deep Blue Sea

 めりけんの hard rock band、Black Stone Cherry の 3rd album。2011 年発表。
 modern heavyness で southern rock 下地の bluesy な hard rock、という基本路線は従来通り。泥っぽさは薄くて、良くも悪くも alternative rock chart 向きの洗練された音。constant にこういう album 作れる band は強いですね。無理に変化を求めなくても地力で良作放れるわけだし。とはいえ毎度毎度サビで歌い上げる style ばかりだと流石に聞いててまたかよ感が出てこなくもない。まぁ、そういう点も含めて良くも悪くも BSC なわけですが。殆どの曲が 3 分以内で収まってるところも radio 受けしやすい要因か。
 も一つ化けるには hook の効いた代表曲があれば、ってところだとは思いますが、とかく現状でも大物感は充分漂っておりますので、焦らず無理せず続けていれば southern rock 界の若頭に立つことができるでしょう。良作。

log modified: 2012/04/19 02:51:19 JST

2012.04.19 (Thu)

Foghat / Foghat

 british rock band、Foghat の 1st album。1972 年発表。
 Savoy Brown 脱退組がめりけんで再起を目論んだ band、だそうな。残念ながら詳しくは知りませんが、1972 年と言えば Zep が "IV" を発表した翌年であり、Free が "Highway" を出した二年後にあたり、blues rock 熱が今だ坂んであった頃と推察されます。まぁわたしゃ生まれてもいないので詳細は解りかねますが。
 後には boogie rock の勇として名を挙げる Foghat、その片鱗は既にこの 1st にも顕著で、しんみり聴かせる blues ballad など不要、tempo 上げての攻め攻めな style で押して参るな姿勢が既にこの 1st からも窺えます。英国産な線の細さはあるものの、生真面目に blues 求道するのもまた UK 産な趣、厨二病よろしく真面目に blues rock やってますな雰囲気が何とも愛らしい、ついつい応援したくなってしまうような青さの感じられる album になっております。轟音でふぉの昨今の blues rock 情勢では、なかなかこういう音には巡り会わんでのぅ。その意味では今聴いて面白い音ではあります。

log modified: 2012/04/20 02:19:48 JST

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