Noisy Days in January, 2011

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2011.01.25 (Tue)

Kyo Ichinose / Earthrise 2064

 電子音楽家、一ノ瀬響の 2011 年作。plop 10。
 はて、一ノ瀬響とはかくも shoegazer 的であったろうか、と過去記事を漁ってしまうほどに白玉残響尽くしな album であります。とろにか界隈の音作りながら汚しを入れない、とろにか界の Arvo Part みたいな人という印象は昔からありましたが、侘び寂び遍歴の果てに辿り着いたのは星の果ての静寂であったか。vocalization している曲が多いことは今作の特徴と言えるのでしょうが、言葉 / 意味を伝えるための音というよりは、その響きからはただただ郷愁が手繰り寄せられるだけという。shoegazer だって rock の行き詰まりから生まれた悟りの境地な音楽なわけで、とろにかの果てが rock の果てと通じていてもおかしくはない。La Monte Young まで行っちゃうと勘弁してほしいと思わなくもないが。とまぁ足々と言ってますが guitar の feedback が特徴的なのは tr.6 "Beams of Love" くらい、弦楽が主役張るのは tr.5 "Longings and Gravity" くらいなので、前作 (って "Protoplasm" で良いんですかね) がツボだった人は今回も満足できることでしょう。tr.7 "Si" は階段上がれないけれど明日は上がるぞ的なエア positive な空気感があって個人的良曲。rohdes piano ぽい音色が甘党に好かれそうな tr.8 "Passing at Noon" もまた善いかな。
 inner には William Blake の詩が引用されてます。SF 人はこの人好きだよねぇ。世間的にはレッド・ドラゴン、小生的には虎よ虎よの人。でも小生は詩集なんて怖くて読めません。

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  • Henry Threadgill Zooid / This Brings Us To Volume I
  • Henry Threadgill Zooid / This Brings Us To Volume II
log modified: 2011/01/25 14:48:36 JST

2011.01.31 (Mon)

Billy Harper / Capra Black

 Billy Harper (ts) の初 leader album、1973 年発表。
 Strata East の再発もの。いやはや、この label については黒い濃い暑苦しいという印象が強いのでありますが、Billy Haeper もまた黒い黒い。70 年代の spiritual jazz といえば、free 期の chaos から若干抜け出して粘っこい groove を聴かせる album が多い印象ですが、晩年の Lee Morgan とも共闘したというこの人の吹きっぷりには、Coltrane 的な超絶技巧よりは gospel feeling に根ざした groovy な演奏が合っておるような気がします。chorus も配した tr.4 "Soulfully, I Love You / Black Spiritual Of Love" や tr.5 "Cry Of Hunger!" はその意味でもこの人の個性が出ている track ではないかと。spiritual jazz の行く末は soul music だよなぁ、と感慨しきり。
 とはいえ定型にはまったが故に鈍臭い点も無きにしも非ずで、tr.1 "Capra Black" の horn 隊の ensemble には歌謡曲かよと突っ込みたくなったりもするので、その辺のさじ加減の難しさが如実に現れているようにも思えたり。何れにせよ、小生が苦手とする 70's jazz の中では傑作の部類に入るものではあります。黒い濃い暑苦しいてのもたまには良いものですな。

diary

 今日の酒、ミ瀧川・純米酒。三重の酒。すっきりした辛口。純米酒で癖が無い、というのは褒め言葉かどうだか知りませんが飲み易い一品であるのは確か。

log modified: 2011/02/01 03:46:31 JST

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