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牛心船長の 1969 年作。
blues やら free jazz やら psychedelic rock やらが渾然一体となって耳に突き刺さる rock 史上の名盤中の名盤であります。小生がこの album を初めて耳にしたのはバイト先のげせんで Zappa ふぇちの先輩が店内で流しておる時でありました。こんな曲が流れるげせんには行きたくありませんね。とはいえこの先輩からは Gov't Mule の 1st も聴かされたりして、若かりし頃の小生が blues rock に目覚める切欠になってたりもするので一生頭が上がらんとです。今でも達人王やっとるとですか先輩。小生は未だに二面越えられませんよ。
さてこの album。昔から賛否両論な作品ですが、小生は Zeppelin よりも Cream よりも blues rock な album と認識しておりまして、牛心船長のダミ声と予定調和とは無縁の band ensemble がそぞろに我々の第六感を揺さぶる作品になっております。blues を定型様式と思っておられる諸氏は是非とも一聴頂きたい。blues はかくも醜悪で生々しく、そして力強い。tr.6 "Moonlight On Vermont" や tr.12 "My Human Gets Me Blues" を初めて聴いた時には体の震えが止まらんかったもんです。やっぱ聞き直してもこの磁力の凄まじさは特筆に値する。聞き直す度に新たな刺激を受けられるってのは凄いですね。やっぱ名盤と思います。