Noisy Days in April, 2008

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2008.04.21 (Mon)

Various Artists (mixed by Yoda) / Morning Tracks vol.4

 三部作で終わったものと思っていた DJ Yoda の Morning Tracks series ですが、何時の間にか vol.4 が release されておりました。2006 年発表、HRZN-031。
 DJ Yoda の Morning Tracks と言えば、小生的には trance 全盛であった 2000 年前後の trance compilation 群の中でも、その dramatic な展開で頭一つ抜きん出ていた series でありました。そして時は流れ trance ものも聴かなくなり生活も大人びた昨今に release された vol.4 はと言うと、べたな盛り上げは外して chill out 寄りの穏やか四つ打ち美麗 track で固めております。大人向けの deep な trance。熱狂の余韻が音からも伝わってくるようなこの選曲、何だか一抹の寂しさも伝わってきますな。既に trance から離れてしまった人々への after service のような趣きも。
 それでも音は続いていく。

diary

 TV anime 「ゲゲゲの鬼太郎」の op が今期から新しくなっておりますが、歌詞が回毎に 1 番から 3 番まで切り替わっておる様子。芸が細かいのぅ。

log modified: 2008/04/21 20:29:25 JST

2008.04.22 (Tue)

Calm / Silver Moon

 organic で chill out な大御所 Calm の 2008 年作。MUCOCD-019。
 前作 "Blue Planet" と同時進行で作られたものらしいですが、こちらは instrumental な楽曲が中心。Calm と言えば inst な印象の強い小生にはこちらの方が聴きやすい。まぁ、mellow すぎて若干身悶えな感もなきしにもあらず……ですが、虚飾を排した simple な仕立てで聴かせるこちらの album の方が、Calm 本来の持ち味が生きてくるような気がします。良作。

log modified: 2008/04/22 20:04:10 JST

2008.04.23 (Wed)

get
  • Moby Grape / Wow
  • Ashra / New Age of Earth
  • 芥川 龍之介 『芥川龍之介全集』(全 8 巻)
  • 中山 右京 『カラヤン帝国興亡史』
  • ソフトウェア・テスト PRESS 編集部 編 『ソフトウェアテスト入門』
  • 『蟲師 二十六譚』(9DVD)
  • 『Raiden Fighters Aces』(Xbox360)
log modified: 2008/04/23 19:11:39 JST

2008.04.27 (Sun)

[movie] 蟲師

 大友克洋監督作品、2006 年。
 電気がまだ珍しい頃の日本。人知れぬ力や原因不明の病が "蟲" の作用とされる世にあって、その蟲の専門家たる蟲師のギンコ (オダギリジョー) は旅すがら様々な怪異に巡り会う。山村で耳の聞こえなくなった村人を救い、飛ぶ虹を追って旅する虹郎 (大森南朋) と連れ添い、筆をもって蟲を封じる淡幽 (蒼井優) の元へ向かう。そんなギンコには幼い頃の記憶がないが、彼はかつて女蟲師のぬい (江角マキコ) に育てられており、淡幽宅の蔵でトコヤミに遭遇したことからギンコは自分の過去に向き合うこととなる……。

 原作の漫画は未読ですが anime 版は観ておる小生であります。良い anime でしたなぁあれは。それはさておき大友監督による実車映画版でありますが、原作の幾つかの episode を組み合わせつつ、ギンコとぬいの師弟関係に焦点をあてた作りになっております。いやしかし、予備知識なしに観ると解り辛いでしょうなぁ。episode 間の繋がりが薄い上、蟲についての説明も充分でないため、動いている場面が少ない割には物事がばたばたと過ぎていって終わってしまった感じ。ぬいは貞子みたいになっちゃってるしさ。
 豊かな自然描写は美しく、CG による蟲の描写も違和感なく映像に溶け込んでいる点は評価できますが、story の半端さにより全て台無しに。映像美で勝負するなら Tarkovsky ばりに原作突き放すくらいの気概が欲しかったですねぇ。ということで残念な出来栄えでありました。

log modified: 2008/05/02 07:53:08 JST

2008.04.28 (Mon)

[movie] Million Dollar Baby

 Clint Eastwood 監督作品、2004 年。
 かつて boxing の名 trainer として鳴らした Frankie Dunn (Clint Eastwood) だが、彼は自分が second に付いていた Eddie Dupris (Morgan Freeman) の引退試合で、Eddie を止めなかったために彼の片目を失明させてしまったことを今でも悔いていた。その為、有能な若手 boxer の対戦相手選びに慎重になりすぎる嫌いがあり、Frankie の元を離れる boxer も居た。そんな Frankie の前に、31 歳の田舎娘 Maggie Fitzgerald (Hilary Swank) が現れ、Frankie に弟子入りさせてくれるよう懇願する。女の面倒は見ないと突っ撥ねる Frankie だったが、しつこく食い下がる Maggie に根負けして面倒を見ることになる。Maggie は次第に頭角を現し、試合で連戦連勝、Mo Chuisle の渾名で呼ばれる有名 boxer となっていく……。

 こりゃまた重い映画ですなぁ。持ち上げるだけ持ち上げておいて、とある事件を期にズドンと落としてくるのですよ。観終わってみれば心ならずも過ちを繰り返した男の哀愁物語に。
 boxer にとっての生と死を、今では scrap と呼ばれる Eddie、それに伸び盛りの Maggie の二人に語らせているのも効果的。いつも慎重な Frankie に対して、この二人は前向きなんだよなぁ。傍目には悲劇に見えても、自分の生き様に準じた結果であればそれで充分、ということか。
 Eastwood もこういう痛い映画を撮れるようになったんですねぇ。これも年の功か。

diary

 XBLA 版の斑鳩、chapter 1 の rank A をようやく実績解除。いやもう腹一杯。

log modified: 2008/05/01 04:26:55 JST

2008.04.30 (Wed)

[movie] Letters from Iwo Jima

 Clint Eastwood 監督作品、2006 年。邦題「硫黄島からの手紙」。
 太平洋戦争末期の 1944 年、帝国陸軍の栗林中将 (渡辺謙) が硫黄島の軍司令官として赴任する。米軍の上陸は必至の状況下、栗林は徹底抗戦のため島中に tunnel を張り巡らせるが、そのやり方に古参の兵士達は反発する。若い兵士の西郷 (二宮和也) は戦争に嫌気が差しており、生きて家に帰りたいと思っている。その西郷の隊に元憲兵の清水 (加瀬亮) が配属され、西郷らは清水が自分たちを密告するのではないかと警戒する。そのうち、米軍の硫黄島上陸が始まる……。

 お話は窮鼠猫を噛むを地で行くようなもので得に言うこともありませんが、爆撃場面や銃撃戦の real さは見事。あとあの自決場面の凄惨さも後々まで語り継がれることでありましょう。
 戦争映画ではありますが英雄や国家の礼賛には陥らず、戦場で戦う者達個人の物語として落ち着けております。この冷徹さが昔の国威高揚映画とは一線を画する点でもあるでしょうが、80 年代以降のめりけんの real 系戦争映画は大なり小なり英雄否定の要素が入ってますので、この映画が特別という感じもしませんねぇ。とはいえ、日本人でない Eastwood が監督しただけでも大したものであります。

log modified: 2008/05/01 03:02:45 JST

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