Noisy Days in July, 2007

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2007.07.11 (Wed)

Anner Bylsma & Lambert Orkis / Brahms: Sonatas for Piano and Cello, Schumann: 5 Stucke im Volkston

 Anner Bylsma (violoncello) と Lambert Orkis (p) の二人による演奏。Anner Bylsma の "70 Years Limited Edition" CD 11 枚組の中の一枚。型番は Sony Classical の 5173539000/6。
 目覚し代りに朝は FM radio が鳴り出すのですが、そこで Brahms の "Sonata for Piano & Violoncello Op.38" が掛かっておって、その陰鬱な響きに思わず聴き入ってしまった次第。そういや CD も持ってたのぅと思い出して聴いております。
 cello と言えば低音が肝でありますが、Anner Bylsma の cello は低音もさることながら旋律の運びにも歌心が感じられてなかなかの好演となっております。一方、Lambert Orkis の piano は地味渋な演奏で主役の引立てに徹している風情。総評としては無難な演奏と言えるでしょう。これはこれでよろしいかと。
 それにしても、疲れているときに聴くとやたら染みる音楽ですなぁ。

栗本 薫 『ドールの子 (グイン・サーガ 95)』
「やだ」
 激しく叩きつけるようにイシュトヴァーンは叫んだ。
「何がイヤなんだ、イシュト」
「イヤなんだ。子供、子供−−そんなもの、いらねえ、必要でもないし……恐しい、なんか無性に怖くて怖くてたまらねえ。あいつを殺してくれ……でなきゃ、どっか、俺の永遠に見えないとこに連れてってくれ。頼む、カメロン」
「ばか!」(page 283)

 そういう貴方に赤ちゃんポスト。早川文庫版で先日読了。
 パロではマリウス君の NEET 振りにヴァレリウスが切れ、ケイロニアではシルヴィア皇女が再び醜聞にまみれつつあり、ゴーラではイシュトが自分の赤子を目の当りにして腰抜かす、の巻。

 グイン世界の男どもはどうにもだらしないのぅ。逆境に立たされると途端に泣き寝入りな人が多くて欝であります。一応戦国の世なんだからもうちょいしゃきっとして頂きたい。あぁ、マリウス君はそのままそのまま。君はもう wild card 扱いだから面白おかしく世の中渡って下さいな。

log modified: 2007/07/12 02:57:18 JST

2007.07.12 (Thu)

Massacre / Killing Time

 Fred Frith (g)、Bill Laswell (b)、Fred Maher (ds) の三人による hardcore band、Massacre の 1981 年作。小生が聴いているのは未発表音源なども収めた remaster 盤、ReR/FRO 10。
 流石に今の耳で聴くと音が軽くてぺなぺなしてますが、punk を基調としながらも変拍子を盛りこんだり永続する rhythm で german rock 的な人力 trance に向かったりして、脱 punk な avandgarde sound を展開しており、一筋縄ではいかない音楽であるのは一目瞭然であります。punk な衝動が afro な肉体性と Fred Frith の avant な感覚を通して突然変異を起こしたような趣き。暇潰しな title とは裏腹に緊張感溢れる演奏なので聴き応えは充分。rock な album ですなぁ。

log modified: 2007/07/13 02:31:24 JST

2007.07.13 (Fri)

diary

 歓送迎会で飲み。小生は一応歓迎される人らしいのですが、今月で居なくなる可能性大なのですよ。歓送あわせ飲むということで。

log modified: 2007/07/17 01:13:12 JST

2007.07.14 (Sat)

get
  • Shellac / Excellent Italian Greyhound
  • Otomo Yoshihide's New Jazz Orchestra / Live Vol.1 series circuit (2CD)
  • Toronto Symphony Orchestra (conducted by Seiji Ozawa) / Messiaen: Turangalila Symphony
[movie] Sin City

 Frank Miller & Robert Rodriguez 監督作品、2005 年。
 欲望と暴力の街 Basin City。引退間近の正義の刑事 Hartigan (Bruce Willis) は、幼女殺人犯 Roark Jr. (Nick Stahl) が 11 歳の少女を手に掛ける前に彼に制裁を加えるが、相棒 Bob (Michael Madsen) の裏切りにより力尽き、逆に罪を着せられる。8 年後、醜い顔の大男 Marv (Mickey Rourke) は高級娼婦 Goldie (Jaime King) に誘われ甘美な時を過ごすが、一眠りしている間に Goldie は殺され、Marv は自分が罠に嵌められたことを知る。Marv は復讐のために動き始め、やがて黒幕が街の権力者 Roark (Rutger Hauer) だと気付く……。青年 Dwight McCarthy (Clive Owen) は、恋人 Shellie (Brittany Murphy) に付きまとう Jackie Boy (Benicio Del Toro) に脅しをかけるが、機嫌を損ねた Jackie Boy は仲間とつるんで娼婦の自治区 old town へ向かう。そこで無法を働こうとした Jackie Boy は娼婦の殺人部隊に始末されるが、Jackie Boy が実は警官だったため、old town の自治権が危機に晒される……。刑務所を出所した Hartigan は、以前助けた少女 Nancy Callahan (Jessica Alba) の消息を追う。Nancy から毎週届いていた手紙がここ数週間は届かなかったため、彼女の身を案じていたのだ。結局 Nancy は stripper として無事に働いていることが解ったものの、Nancy は Hartigan を思慕しており、Hartigan は戸惑う。そこに、二人に復讐するべく Roark Jr. が罠を仕掛ける……。

 pulp fiction な noir 映画。劇画調の派手な立ち回りは元が comic だからですかね。陰惨描写も多めですが基本 monochrome なのでさほど抵抗なし。にしても、話はあまり印象に残りませんな……。

diary

 飲み会。東方の事を訊かれたので食べたことないですとお答え致しました。

log modified: 2007/07/17 01:11:32 JST

2007.07.15 (Sun)

get
  • 高橋 葉介 『学校怪談 6』
[movie] Patlabor: The Movie

 押井守監督作品、1989 年。
 labor と呼ばれる重機が活躍する近未来の東京で、labor の暴走事件が多発する。事件は篠原重工の最新 OS である HOS が原因だった。旧 OS への書き戻しで事態の収拾を図ろうとした篠原重工と警視庁だったが、一度 HOS を載せた機体が書き戻しで完全に復旧するかどうかは不明で、かつ東京に迫る台風が契機となり東京中の labor が暴走する恐れもあった。特車二課は labor の暴走を阻止するべく緊急出動する……。

 何度か観ている割にはすぐ話を忘れてしまうので、また観なおしたのであります。
 それにしてもなんつーザルな OS やねん。ちゃんと code review したのかと。review で他人に見出せないような security hole を作者自ら組み込んだりしてたんですかね。しかし旧 OS に載せ替えても発症するのか。あの当時の OS って ROM 焼き込みでは……って当時って何時よ。
 あと、天災だから致し方なしで公共物破損に目を瞑るってのは如何なものかと。まぁ、太田さん楽しそうだからいいか。

[movie] Patlabor: The Movie 2

 押井守監督作品、1993 年。
 横浜ベイブリッジが突如飛来した一発の missile により爆破される。更に自衛隊三沢基地から飛び立った爆撃機による東京爆撃情報が入るが、それは情報操作による幻の爆撃だった。自衛隊と警察の対立が深まるが、政府は警察の手に負えないと判断して東京を自衛隊の治安下に置く。しかし事件の裏側には、東京を舞台にして戦争状況を創出しようとする旧自衛隊員の柘植の思惑があった……。

 戦争は他所でやってくれよ。と一言で終わらせるのは勿体ないか。
 特車二課に奇襲仕掛けるってのは良い判断ですなぁ。しかしそうやって相手の出足を潰しても、その先がなくて結局籠城戦になってるのがどうにも。如何に終わらせるかが大事と荒川さんも言うておったのにね。

log modified: 2007/07/17 03:22:57 JST

2007.07.16 (Mon)

笠井 潔 『ヴァンパイヤー戦争 7』
「クキ、今夜は邪魔が入ったが、次に会った時にはかならず地獄に送りこんでやる。その時がくるのを楽しみに待ってるぜ」(page 159)

 といった芝居がかった捨て台詞をいちいち残していく人が多いのでこの series は楽しいのです。まぁ所詮はお約束な死亡ふらぐに過ぎんのですが。講談社文庫版で先日読了。6 巻の続き。
 くっきー in Africa 編その 1。独裁国家ブダーに潜入した九鬼とムラキは、宝鏡と謎の美女を追ってあっちゃこっちゃへ。そこにブダー軍部の反乱や米ソの思惑など入り乱れつつ、九鬼は密林の奥にある秘境を目指す……というお話。

 CIA の偉いさんまで陣頭指揮で九鬼と戦ったりして賑やかな展開でありますが、どうにも燃えない話だよなぁ。次への繋ぎな巻でありました。

log modified: 2007/08/23 01:59:58 JST

2007.07.17 (Tue)

Various Artists (mixed by Hardfloor) / X-Mix Jack The Box

 german techno duo、Hardfloor の手による acid classics な mix cd であります。1998 年 Stud!o K7 からの release、!k7068cd。
 mix cd はあまり聴かない小生でありますが、acid house ともなれば意識的に聴いていかんと耳にする機会もないので。
 まぁ acid といえば cheap はったりこけおどしの低資本屑音楽の代名詞、歴史上の全盛期においても数々の汚れた伝説に塗れた音なのでありますが、欲望に忠実という点ではこれほど pure な音もないわけで、四つ打ちに story など邪魔じゃと言わんばかりのほねほねな作りと胃の腑にじわりと浸みる funky な bass を浴びていると腰が抜けそうになるのです。装飾過剰な house で弛んだ腹を引き締めるにはもってこいな album と言えるでしょう。そういや Hardfloor も久しく聴いておらんのぅ……。

diary

 放送 2 話めで女学生 3 人を手懐けておるようでは絶望する暇もありゃせんでしょうなぁ。いやまぁ、普通に面白いけど。

 karous OST 発売決定とのこと。めでたい。

log modified: 2007/07/18 02:44:15 JST

2007.07.18 (Wed)

Jordi Maso / Severac: Cerdana, En Languedoc

 仏蘭西の作曲家 Deodat de Severac (1872-1921) の piano 曲集。Naxos の 8.555855。
 色彩的な短い phrase を積み重ねて一枚の情景画を仕立てるような楽曲で、印象派な音と言って間違いではないですが、のほほんとした風情に暖かい雰囲気が漂う音楽となっております。疲れている時にはこういうのが良いですな。

diary

 ということで職場の空調にやられて風邪ひいた様子。頭痛いし鼻水ずるずるだし汗は出るのに寒気はするしで非常によろしくない。
 早めに寝ることにします……。

log modified: 2007/07/19 00:23:56 JST

2007.07.19 (Thu)

Shellac / Excellent Italian Greyhound

 これが塔盤屋の techno 棚の目立つところに置かれてあるのを見たときには吹きましたよ。異種格闘技かっつーの。ということで、fuck digital な職人 Steve Albini (g) が、Todd Trainer (ds)、Bob Weston (b) との trio 編成で hardcore sound を繰り広げるという Shellac の 2007 年作であります。Touch & Go の TG303CD。
 前作から 7 年振りとのことですが元が後追いの小生にはさほど間が空いたようには思えず。まぁ、この band は当初から侘寂味ですので、劇的な変化を求めても仕方がないのです。とはいえ、やはり Albini の solid な guitar がざくざくと切り込み、Bob Weston の bass が不穏な低音を刻み、Todd Trainer の drums が地響き立てて疾走するこの音を聴いたらば、rock は丸裸でも rock だよなぁと思わされるのであります。
 装飾過剰な商業 rock がはびこる中、それに睨みを効かす Albini の視線は何時にも増して冷徹この上なし。道に迷ったときには Shellac に帰るべし、ということか。期待に違わぬ力作でありました。

log modified: 2007/07/20 02:27:45 JST

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