Noisy Days in March, 2007

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2007.03.11 (Sun)

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  • Robert Barto / Weiss: Lute Sonatas, Volume 8
  • Shlomo Mintz & Yefim Bronfman / Franck, Debussy, Ravel: Violin Sonatas
  • Artur Schnabel / Beethoven: The Complete Piano Sonatas (10CD)
  • 菅原 正二 『サウンド・オブ・ジャズ!--JBLとぼくがみた音』
  • 森岡 浩之 『星界の断章 II』
[movie] 蘇える金狼

 村川透監督作品、1979 年。
 銀行の現金輸送車が何者かに襲われ、1 億円が奪われた。大企業である東和油脂の経理課に勤める平凡な男、朝倉哲也 (松田優作) がその犯人だったが、そのことは誰にも知られていない。朝倉は boxing の達人で、また銃器の扱いにも長けていた。犯行の翌日、銀行は盗まれた金の number を東和油脂の経理課にも配布し、朝倉は奪った金を使うと足が付くことを知り歯噛みする。朝倉は腕ずくで暴力団に渡りを付け、現金を麻薬に替える。さらなる高みを目指す朝倉は、会社の上司である小泉 (成田三樹夫) が囲っている愛人の永井京子 (風吹ジュン) をたらしこむ。やがて朝倉は、小泉と京子の関係、それに会社上層部で行われている横領事件をネタにして、桜井 (千葉真一) という男が会社を恐喝していることを知る。朝倉は会社に自分の力を誇示するため、桜井の件を利用しようと考える……。

 小生にとって、松田優作ば "Black Rain" のちんぴらという印象しか無かったのですよ。まぁ、単に出演映画観てないってことなんですが。で、改めて観てみることに。
 非情な手段で成り上がっていく朝倉の振る舞いはかっちょええのんですが、内に秘めた野望を表情に出さず、執拗なほどに金に執着するその心根も窺い知れない。それもまた hard-boiled な仕様なのか脚本がアレなのかは不明であります。会社員しながら暴力にも精通しているという二面性は面白いものの、終わってみれば一連のせがーる映画と大差ない仕上り。朝倉の強さばかり強調されていて一本調子なのがいかんのかのぅ。
 という感じでちと物足りない映画でありました。

diary

 虫姫さま 2 ver 1.5、ぱるのーでマニ 4 面後半まで。この辺が限界か。

 vf5、葵の同キャラ戦で相手の牽制草薙を下段当て身で払ったときにはむしろ自分の方が吃驚した (爆)。

log modified: 2007/03/12 00:53:55 JST

2007.03.12 (Mon)

George Winston / Winter into Spring

 如月はぬくぬくだったのに弥生は寒風吹きすさんでおりますな。まぁ小生は、春ののほほんとした日和が苦手なクチなので、寒いのは嫌いじゃないんですが。ちなみに花粉は特に影響ないっす。
 でもって George Winston の solo piano album、1982 年発表。小生の持ってるのは 1997 年に BMG から出た BVCW-705 です。
 "Autumn" は哀愁美めろな作品でしたが、"Winter into Spring" は title 通り、これから暖かくなるぜよという期待と、でもやっぱ寒いわ畜生という哀感の狭間に鳴る音響であります。即ちメロ立ちしている tr.1 "January Stars" や tr.6 "Blossom/Meadow" といった系統と、minimal な phrase を重ねて微妙な哀感を漂わせる tr.2 "February Sea" や tr.5 "Rain" といった系統とで構成されてます。まぁ、この人は一人 minimalist な側面もありますので、一概にどっちの系統とは判じ難い曲も多いのですが。
 低音部で同じ phrase が循環していく中、高音部では melodic な phrase が闊達に燐く。風景は留まっているようでいて絶えず変化し動いている。静と動の対比を意識しつつ、突発的な音の跳ねを取り入れたり、単音から和音へ移行していく展開に、minimal と jazz との幸せな融和を垣間見ることができるのであります。とはいえ少々手癖が強すぎてどうにも刺激的な音にはならんのですが、それ故に new age な音として人気を確立するに至ったのでしょうなぁ。
 こういう手法はまだまだ開拓の余地があると思うのですが、minimal 屋は概して生真面目すぎるし、jazz 屋は minimal だと飽きるしで、なかなか fusion してくれない様子。solo piano な頃の Keith Jarrett はかなり自覚的だったと思いますが、今はどうなんでしょうねぇ。

log modified: 2007/03/13 00:09:47 JST

2007.03.13 (Tue)

Nik Baertsch's Ronin / Stoa

 MM 誌 best album 2006、jazz 部門の 2 位がこの album でありました。ということで遅ればせながら聴いております。Swiss 生まれの pianist、Nik Baertsch の作品集、2006 年発表。ECM の 1939 番。
 piano、bass、drums、percussion、及び bass clarinets による演奏。基調は minimal ですが、単一 phrase への拘りはあまりないようで、一曲の中に複数の phrase を織りまぜたり、転調や break で変化を持たせたり、rhythm は固定したままで拍子の異なる phrase を重ねたりして、minimal でありながら力点を安定ではなく変化に置いているような風情の音となっております。あまり自己主張せず淡々と beat を刻む rhythm 隊と上物との対比も聴き所か。
 いやしかしどうもね、この密室的な音は新しいようでいて既に行き詰まっているような気もするのですよ。何より minimal な上物の phrase に魅力がない。Reich は minimal を心掛けつつも pop さを失わないところが魅力になっとりますが、Nik Baertsch の音はひたすら地味渋で、音の変化が耳を引き寄せるに至らないのですな。まぁ、こういう学究的な姿勢もまた浪人な雰囲気を醸し出しておるのかも知れませんが、このままだと二浪三浪してうだつのあがらぬままなんじゃないかと心配になったりもするのです。
 このまま minimal 貧乏に堕ちるのか大化けするのか、十年後の評価が楽しみであります。

Barb & J.C. Hendee 『Dhampir』

 Roc 版の paperback で読了。
 女剣士の Magiere は vampire hunter として知られていたが、その実、彼女の相棒で half-elf の Lessil に vampire 役をやらせて、迷信深い村人に悪霊払いと称して詐欺してまわっているのであった。しかしそんな日々に嫌気がさした Magiere 達は、酒場の主に収まって平穏な生活を始めようとする。ところが、そんな彼女達は偶然にも本物の vampire に襲われ、しかも戦いに勝利する。noble dead と呼ばれる vampire が人間に敗れるなんてことは有り得ないはずだが……。殺された vampire の仲間達は、Magiere を生かしておくと後々に禍根を残すと考え、Magiere を密殺しようとする。一方、Magiere は謎めいた村の住人から、自分が特殊な存在であると仄めかされる……。

 吸血鬼小説の manner に則った正統派 fantasy であります。Magiere らの視点だけではなく、vampire 側も愛憎入り乱れる存在として描かれてますので、それなりに読み応えはありますが、お話が一本調子なのが減点材料ですな。まぁ、全 6 巻の series らしいので今後に期待しましょう。

log modified: 2007/03/14 02:58:24 JST

2007.03.14 (Wed)

diary

 現場で作業後に本社で研修。その後、旧友 llap 氏と飲み会。たまには愚痴の言い合いも良いもんです。

log modified: 2007/03/15 02:47:07 JST

2007.03.15 (Thu)

Takehiro Seki / Galuppi: Piano Sonate

 関孝弘による Baldassare Galuppi (1706-1785) の piano sonata 集。CD 2 枚組で、disc1 は Steinway で、disc2 は Boesendorfer での演奏となっております。
 J.S. Bach (1685-1750) や D. Scarlatti (1685-1757) と、Haydn (1732-1809) や Mozart (1756-1791) との間な時代に venetia で活躍した Galuppi ですが、知名度は今一つですな……。曲調は italy 産らしい軽やかさに富んでいて、Scarlatti 好きには受ける音でしょう。
 関孝弘の演奏も堅実で良好。日曜の午後向けな音楽であります。

diary

 階段の踊り場に何故か黒々した排泄物が蟠っておるのを発見。これは何の啓示であろうか……。

log modified: 2007/03/16 02:13:14 JST

2007.03.16 (Fri)

Allan Schiller & John Humphreys / Busoni: Music for Two Pianos

 Allan Schiller (p) と John Humphreys (p) による、Ferruccio Busoni (1866-1924) の two pianos 曲集。2003 年録音、Naxos の 8.557443。
 編曲魔として知られる Busoni ですが、低音への極端な拘りと、弄り出したら止まらない超凝り性のせいか、出来上がった作品は原曲への遠慮が殆ど感じられない独自の音楽伽藍と化してしまう……てのが小生の Busoni 観であります。その極端さがたまらんのよ。
 tr.1 "Fantasia Contrappuntistica" は A. Schiff & P. Serkin の ECM 作でも演奏されてましたが、あれに比べれば Schiller と Humphreys の演奏は端正かつ有機的な雰囲気。この曲に限らず、この二人の演奏はあまり two pianos という感じには聴こえませんが、こういう音の方が正統派なんでしょう。とはいえやはり低音がずばずば決まる後半部は圧巻。続く tr.2 "Improvisation on the Bach Chorale 'Wie wohl ist mir, o Freund der Seele'" も Bach 的というよりはやはり Busoni 的な低音部の強調と増幅の大きな展開が楽しめます。
 tr.3 "Fantasie fuer eine Orgelwalze (Mozart/Busoni)" は Mozart 原曲とは思えぬ重苦しさが漂う怪曲。一方の tr.4 "Duettino Concertante nach Mozart" は軽妙な Mozart の曲を two pianos による幻惑的な対位法で一層華やかに仕上げた作品。めろ立ちしている曲だけあって、この曲は流石に Mozart な風情ですが、弦楽と piano で分かれていない分、対位法を駆使した Mozart 楽曲の面白さを強調しております。
 うんうん Busoni 面白いなぁと思いつつどこかに続く。

log modified: 2007/03/17 00:44:53 JST

2007.03.17 (Sat)

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  • Kuniaki Haishima / 映画版 蟲師 Original Soundtrack
  • Tracey Thorn / A Distant Shore
  • Stephen Stills / Manassas
  • Wolf Harden / Busoni: Piano Music, Vol.3
  • Slovak Radio Symphony Orchestra (conducted by Ivan Anguelov) / Dvorak: The 9 Symphonies (5CD)
  • London Philharmonic Orchestra (conducted by Wolfgang Sawallisch) / Brahms: Symphonies (3CD)
  • 舞城 王太郎 『山ん中の獅見朋成雄』
[movie] 野獣死すべし

 村川透監督作品、1980 年。
 ある夜、警視庁捜査一課の岡田警部補 (青木義朗) が何者かに路上で殺され拳銃を奪われる。数時間後、暴力団の経営する賭博場が襲われ金が奪われる。賭博場で使われた拳銃の弾は岡田警部補の持つ物と一致していた。警察は大々的に捜査を行うが犯人は特定できない。その犯人とは伊達邦彦 (松田優作)、かつて戦場を這いずり回った camera man であり、帰国後は翻訳を生業としていたが、戦場で目覚めた野獣の昂ぶりは未だ彼の内で燃えていた。伊達は classic の演奏会で華田令子 (小林麻美) と出会い、彼女は伊達に興味を覚える。伊達は次の仕事に銀行襲撃を計画しており、自分と同じ目をしているがまだ一線を越えていない青年の真田徹夫 (鹿賀丈史) を仲間に引き入れ、彼に銃の扱いと、伊達の世界へ引き込むための通過儀礼を施す。一方、警察の捜査は次第に縮小されていたが、刑事の柏木秀行は少ない手掛かりから犯人が伊達ではないかと疑い、彼を執拗に追う……。

 大藪春彦原作の松田優作主演作。高度経済成長に浮かれる日本で、獣の本能に目覚めた男が冷酷に犯罪を遂行していくお話。
 表情を殺して狂気の男を演じる松田優作は恐いですなぁ。殺人美学の長台詞、列車内での Rip van Winkle 語り、洞窟での過去に苛まれる姿など、印象的な場面も多い。まぁ、意味不明な行動も多くて story も一本調子なので、entertainment としてはあまり成功しているとは思いませんが。締め方も何だかなぁと。"蘇える金狼" もそうでしたが、anti hero が大手を振って退場するのは問題がある時代だったんですかね。
 classical music がどかどか使われておるのは意外な趣向でありました。

log modified: 2007/03/19 02:46:44 JST

2007.03.18 (Sun)

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  • Steve Reich / Octet, Music for a Large Ensemble, Violin Phase
  • Marc-Andre Hamelin / Reger: Bach & Telemann Variations, Five Humoresques
[movie] あずみ 2: Death or Love

 金子修介監督作品、2005 年。
 前作で加藤清正の暗殺に成功したあずみ (上戸彩) だが、仲間のながら (石垣佑磨) 共々、清正の腹心だった井上勘兵衛 (北村一輝) の手の者に付け狙われていた。命からがら逃げのびたあずみ達は、伊賀忍者衆と合流し、徳川の腹心である南光坊天海 (神山繁) に最後の標的である真田昌幸 (平幹二朗) を討つことを誓う。伊賀忍者衆のくの一こずえ (栗山千明) を加えて、あずみ達は再び旅に出る。一方の井上勘兵衛は真田昌幸の配下に収まる。昌幸は、かつて豊臣に組した廉で蟄居を命じられていたが、上野甲賀忍者衆の空如 (高島礼子) 達の助力を得て、豊臣の権威回復を目論んでいた。あずみ達は旅の途中で昌幸の刺客に出くわすが、刺客の中に加わっていた金角 (遠藤憲一) や銀角 (小栗旬) らの元窃盗団はかつてあずみを助けた縁があったため、昌幸軍を裏切ってあずみ達に助力する。銀角はあずみがかつて試練の際に殺したなちに瓜ふたつの容貌であったため、あずみの心は揺れる……。

 みにすかで茶髪の少女が相手をばさばさ倒していくという出来すぎ痛快時代劇であります。男衆は添え物の捨て役ばかり。女衆では GoGo 夕張、じゃなくてこずえ役の栗山千明はどうにも毒気がなく、空如役の高島礼子は色気ふりまきつつも戦場の pink 衣装に思わずのけぞり、あずみ役の上戸彩は演技があれなので太股にばかり目が行ってしまうのであります。
 前作の美女丸ばりの敵役もおらず、展開は中 boss 倒しつつ途中で不可避のお涙 event を仕込み、大 boss は弱い。2 時間ものの RPG としても今一つな出来でありました。

diary

 cprm 必須な状況になってしまったため、小生保有 note pc での dvd 観賞は不可になってしもうた……と思っておりましたが、note pc 用の portable dvd multi drive である LF-P667C は、farmware の update で再生可能と知り、小躍りしたのですよ。
 update を無事済ませて、いざ再生……って、失敗。WinDVD の ver.5 が入っておるのですが、これだと cprm ものは再生できないそうな。ううう仕方ない、あれ買って対応するかのぅ。

log modified: 2007/03/19 02:05:33 JST

2007.03.19 (Mon)

Polygon Window / Surfing On Sine Waves

 Aphex Twin こと Richard D. James の、Polygon Window 名義作。1993 年発表。Warp CD7。Artificial Intelligence series の 2 枚め。
 初期 Warp は LFO の hit に始まり、一連の A.I. series で UK techno の方向性を定めた重要な label なわけですが、その中でもこの Polygon Window は特異な position に居るような印象であります。A.I. series では B12 や The Black Dog 等、detroit techno の影響を受けつつ soul 色より electric 色を強調することで独自色を出す artist も居たわけですが、その風潮への歩み寄りを見せながらも後年のとんちき techno の片鱗も窺わせているのがこの Polygon Window なのです。即ち、四つ打ちずんぱか hard minimal に冗談紛いの tempo 変調やら CD noise 的ブツ切りを混ぜ込む悪戯心と、静謐音響で底知れぬ内面宇宙の暗黒へと聞き手を誘う ambient な風情とが違和感なく同居し、Richard D. James らしい音世界を構築しておる、と。
 初期 UK techno といえば宅録な密室臭を思い浮かべる人も多かろうと思いますが、LFO と Richard D. James の所作がその原因になっているのはまず間違いないでしょう。まったく罪作りな男じゃのぅ Richard 君は。Aphex 名義の "Selected Ambient Works 85-92" 共々、初期 Aphex を知る上では欠かせぬ album と申せましょう。って、小生は 500 円の餌箱から最近せしめたばかりなので偉そうなことは言えんのですが。

[anime] Red Garden

 最近の GONZO あにめは面白いなぁ。いや CM が。

 四人の女学生が二つの勢力の戦いに巻き込まれるというお話ですが、本編のお話自体はさほど面白いもんではないのです。しかし個々の sequence では、さりげない性格描写や fashion の sense、生き生きした台詞の掛け合い等、類型的な記号化が横溢する近年の anime にしては珍しい real 志向の作品でありました。
 fantasy な世界に足を踏み入れなければ名作だったかも知れませんなぁ。まぁ、こういう今一歩な感じも GONZO らしくてよろしい。いやよろしくないって。

diary

 顎が痛い。
 鮪の串焼きなるものを先日食したとき、鮪の肉が堅くて堅くて、悪戦苦闘しておったら右顎の付け根に嫌な痛みが残ってしまったのであります。
 ちなみにその鮪肉、あまりに堅いので箸でさばいて食おうともしたのですが、その箸も先端からぽっきりでぽっくりな事態と相成りました。長年連れ添った箸でしたが真逆こんなところで別れることになろうとは、お天道さまも吃驚でありましょう。
 げに恐ろしきは鮪肉。つか冷えたまま食ってた小生が悪かったのか……。

log modified: 2007/03/20 02:34:29 JST

2007.03.20 (Tue)

diary

 送別会その 1。周囲の tension が高くて喋り疲れ。

log modified: 2007/03/25 01:46:03 JST

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