Noisy Days in July, 2006

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2006.07.11 (Tue)

Eric Dolphy / Eric Dolphy in Europe, vol.1

 Eric Dolphy (fl, bcl)、Bent Axen (p)、Chuck Israels (b)、Erik Moseholm (b)、Jorn Elniff (ds) といった面子による 1961 年 Copenhagen での live 盤。
 管が Dolphy のみということで、Dolphy の adlib が存分に楽しめる album であります。特に tr.1 "Hi-Fly" は Dolphy の flute と Chuck Israels の bass による二重奏、tr.3 "God Bless The Child" は Dolphy の bass clarinet による独奏となっており、歌心と危うさが細い綱の上で同居する、いかにも Dolphy な演奏が味わえます。band ensemble な他の曲は rhythm 隊が若干非力で今一つな印象ですが、それでも Sonny Rollins 曲の tr.4 "Oleo" は暑苦しい疾走感があってよろしいですなぁ。

log modified: 2006/07/12 02:33:25 JST

2006.07.12 (Wed)

Hyakutarou Tsukumo & Shigeru Nagasaki / Junk Part

 その筋では有名な九十九百太郎氏と長崎繁氏のお蔵出し音楽集。全 12 曲。2004 年発表。
 title 通りの寄せ集めな album ですが九十九氏の曲は熱いですなぁ。

[news] Rock's crazy diamond dies after 30 years as a recluse [Guardian]

 Pink Floyd の元 leader である Syd Barrett が亡くなったそうです。享年 60 歳。
 Syd Barrett と言えば白紙です。失礼ながら初期 Pink Floyd での御乱心ばかり耳にしておったので既にあちらにゆかれてたかと思い込んでおりましたが、30 年間引き籠りだったそうです。合掌。

diary

 そういや今日は vf5 の稼動日ですか。相変わらず忙しくて見に行けねっすけど。

 espgaluda II の O.S.T. が 7/26 に発売されるようです。人形無しでお願いします。

log modified: 2006/07/16 03:04:44 JST

2006.07.13 (Thu)

Leon Russell / Leon Russell

 めりけんの singer songwriter、Leon Russell の 1970 年作。
 tr.1 "A Sing for You" があまりに有名なこの album です。まぁそれだけなら昔ながらの AOR な album であろうということで radio で聞き流せばええのんですが、何かの拍子に Leon Russell つーたら南部ですわんぷじゃよと伺ったのでついつい仕入れてしまった次第。でもって聴いてみたらば如何にも 70 年代初頭の southern rock な軽みと粘っこさに彩られた album なのでした。
 Leon のがらがら声と、ragtime な piano や slide guitar が絡み合って、ゆるゆるした時間が過ぎていきます。心底楽しんで音楽やっておったんだろうなぁ。聴いてるこっちも脳味噌とろとろにさせられます。ぼんやり聴いて楽しめる album。

log modified: 2006/07/14 02:15:24 JST

2006.07.14 (Fri)

海法 紀光 『式神の城 II Paradise Typhoon』
 白い帽子にネコをかぶったキャラに、無数の弾幕が押し寄せる。少女は黒猫を目の前にかざし、たちまち押し寄せる弾を消し去ってみせる。
「ん〜でも、このゲームバランスは、なんだかな。私だけ楽してたみたいじゃん」
「今回のニーギさんの位置づけは、初心者向けキャラですから。弐式はまた違うんですが」
「あ、ロジャーもあるじゃん。なんかショット強いし、納得いかない〜」(page 18)

 いや RS は足早過ぎで自滅しますから。相当前に読了、ファミ通文庫版。
 ねじれた城の事件後、第 7 世界に戻ってくるはずの堀口ゆかりの魂がセプテントリオンに捕えられた。ゆかりを救うためには、第 6 世界に居るとされる 108 人のゆかりを救う必要がある。熊本の青い会社は有志を募って第 6 世界に介入し、ゆかり救出に乗り出す。救出隊の一人として駆り出されたニーギは、セプテントリオンのロジャーと戦いつつ、ゆかり救出に奔走する……。

 あーもう内容忘れたわい。あれやこれやのゆかりが出てくるゆかり妄想譚。勢いはあれど話は理解不能でありました。

log modified: 2006/07/16 01:54:31 JST

2006.07.15 (Sat)

get
  • Rei Harakami feat. Ikuko Harada / Colors of the Dark
  • Hyakutaro Tukumo / Absolute Area
  • Norbert Kraft / Villa-Lobos: Complete Music for Solo Guitar
  • Michael Borgstede / F. Couperin: Complete Harpsichord Music (11 CDs)
diary

 腕時計外して寝たらば昼すぎまで寝てました。暑いので起きるのも億劫です。自堕落。

 幸運の女神は前髪しかないからさっさと掴めと言いますが、考えてみると妙な話であります。
 まず髪型が変です。後頭部はげでしょうか?
「そんなこと私の口から言えません恥ずかしくて。普段は鬘にしています」
 おっと微妙な表現ですね。小生も追求しないでおきましょう。鬘を掴んで吃驚仰天して心臓発作でお亡くなりになる方も過去に多くいらっしゃったことでしょう。
「好機を逃したことで不幸に見舞われたとしても、私の責任ではありません」
 これはまた慈悲の欠片もない一言。神々の世界も責任範囲が厳密に定められてる様子。
 前髪の長さはどれくらいですか?
「これくらいです」
 なるほど、流石に女神さまだけあって長い御髪ですな。走ると後ろに棚引く様が美しいでしょうねぇ。
「棚引かないように毎日固めてます」
 それは勿体ない……。
 見知らぬ人に前髪を掴まれる気分というのはどんなものなのでしょう?
「痛いです。気持ち悪いです」
 率直な御意見ありがとうございます。そりゃそうですよね、誰だって道行く人からおもむろに髪掴まれたら吃驚するでしょうし髪の cuticle 痛んじゃうし毛根から抜けたら損害賠償してくれるのかって思うのも当然です。
 で、掴まれた後で貴方はどうされるんですか?
「そっそれは……あの……すいません公的な場所ではちょっと」
 いえいえ不躾な質問でこちらこそ申し訳ありませんでした。何せいきなり前髪掴むような人ですからね、その後に如何なる言語道断な非道に及ぶかは察するべしでしょう。
 ところで、貴方の髪には何か特別な魔法でも掛けられているのですか?
「それはどういう意味でしょう?」
 いや、人を捕まえるのにいきなり前髪を掴みに行くのは難しいと思うのですよ。走っている人を捕まえるのにいきなり前髪は無いでしょう、後ろ髪でも難しいですよ。
 敵を狙うにはまず胴体から、と次元大介氏も仰ってます。なので、貴方の前髪を掴もうと画策する悪漢ならまず貴方に体当りして組み敷くとか、罠にはめて身動きできなくするとか、寝ているところを狙うとか、お茶に誘うとか光物で釣るとか、いろいろ手段はあると思うのです。
「私は普通の女ではありませんから」
 んむむ、これはまた意味深なお返事。おぞましいもの見せられたり現世に戻れなくなったりするんでしょうか。いずれにせよ正攻法以外は認められないということですね。
 最後にお願いです。次からは後向きに歩いて頂けないでしょうか?
「嫌です」
 本日はどうもありがとうございました。

 後頭部はげというと SC3 を思い出しますな。って小生だけか。

明神 真琴 『式神の城 III 石神迷路の解』
 日向は無言のまま、ポケットから出した封筒をふみこに見せる。今日得た報酬、三十万が入っている。
「――そう。まあいいわ。まったく肉食動物というのは、だ。普段は王様ぶっていても、結局は一人では生きられないところなどがかわいい。――そうは思わないか? ミュンヒハウゼン」
「まったくでございます」
 いつもの無感動な調子で執事ミュンヒハウゼンは答える。日向に聞こえるよう、わざわざ大きな声だ。(page 38)

 電撃ゲーム文庫版で読了。
 力を持つ石を巡り連続殺人事件が発生する。日向玄乃丈は事件調査の過程で石による呪いを貰ってしまい花屋のバイトである堀口ゆかりに嫌われる。暗殺依頼を受けて日本を訪れた金美姫もまた石を狙い、日向や玖珂光太郎と張り合っているうち、光太郎に自分をお姉様と呼ばせたいとの欲望に身を焦がせる。結城小夜は無力な自分に嫌気が差し、壬生谷の帰還命令に従って東京を出ようとしていたが、石の騒動に巻き込まれて光太郎と共に戦いつつ痴話喧嘩をやらかす、というお話。

 日向が呪いを掛けられて参る様とか、石の属性により光太郎と小夜が感覚を共有するところとかは面白い趣向でしたな。しかし基本的にはネタ振りまくりの笑えない痴話喧嘩どたばたでありました。

[movie] Jackie Brown

 Quentin Tarantino 監督作品、1997 年。
 中年の flight attendant である Jackie Brown (Pam Grier) は、銃密売で儲けている Ordell Robbie (Samuel L. Jackson) が Mexico の口座に隠し持っている金の運び屋もやっていた。Ordell は保釈金融業者の Max Cherry (Robert Forster) を通じて自分の部下 Beaumont Livingston (Chris Tucker) の身柄を預り、人知れず殺す。Ordell は金の出所を Beaumont が警察に漏らしたのではないかと疑っていた。間もなく Jackie は FBI の Ray Nicolette (Michael Keaton) に捕まり、袋に入っていた大金の出所を訊かれる。Beaumont からの情報を元に、Ray は Ordell を挙げるべく Jackie に近付いたのだ。Ordell は Max に Jackie の保釈を依頼し、Jackie を一目見た Max は Jackie に一目惚れする。Ordell と再会した Jackie は金の渡し方を工夫すれば FBI を出し抜けると主張し Ordell を渋々納得させるが、Jackie 自身はこのままでは自分の身が危ういと自覚しており、FBI も Ordell も出し抜いて Ordell の大金を手中に納めようと画策していた。一方の Ordell は、刑務所から出所してきた旧友 Louis Gara (Robert De Niro) に自分の女 Melanie Ralston (Bridget Fonda) を宛行って手懐けていた。Ordell にも Ray にも良い顔を見せて事を進めた Jackie は、いよいよ 50 万ドルの大金運びの仕事に取り掛かる……。

 Tarantino 監督作品らしい饒舌かつハッタリ充分な crime movie であります。Ordell も Ray も手玉に取り危ない橋を渡る中年婦人 Jackie Brown を演じる Pam Grier、世を拗ねた視線が魅力的です。
 Tarantino 作品にしては暴力抑えめ、story は直球。その分物足りなさもありますし、Max の見せ方にはもう一工夫欲しいところ。とはいえ、昔の soul music を随所で聴かせつつ 70 年代の B 級映画を連想させる展開・演出により、安っぽいが故の存在感を強調しているところがこの監督らしいですな。Jackie と Max とのほんわかな場面で使われる Delfonics の number が、Jackie を追い詰めるべく事務所に向かう Ordell と Max の運転場面でも使われてるのを聴いたときには背筋が震えましたよ。
 というわけで冗長ですがそこそこ観られる佳作でありました。

log modified: 2006/07/17 14:35:14 JST

2006.07.16 (Sun)

get
  • James Patterson & Andrew Gross 『3rd Degree』
[movie] Princess Mononoke

 宮崎駿監督作品、1997 年。邦題「もののけ姫」。
 人と神が共に生きる時代、北の山村に住む青年アシタカは、村を襲った祟り神の大猪を射倒したことで右腕にその呪いを受けてしまう。やがてその呪いは骨に達し彼を死に至らしめるという。猪が祟り神になった理由を探ることで呪いを解くことができるかも知れないと諭されたアシタカは、村を出て西へ向かう。やがて辿り着いたのは製鉄を生業とするタタラ場だった。タタラ場の長であるエボシ御前は、神々の聖域である森を切り崩して鉄を集め、火薬や銃を蓄え、神々の長たるシシ神を殺そうとしていた。アシタカはそこで、山犬に乗ってタタラ場の住人に戦いを挑む少女サンに出会う……。

 久々に観直したらば傑作でした。人と神とが争う中にあって、人も神も否定せずに共存の道を探るアシタカの悪戦苦闘物語。つかサンを助けたかっただけだろ貴様それでも男の鏡です、はい。
 神に戦いを挑むエボシが病人の世話してたりタタラ場の住人に慕われていたりで好人物に描かれております。サンは山犬の側ですがあまり動けてなくて、むしろアシタカを世話する場面が印象的。エボシを走らせシシ神の首を狙うジゴ坊も良い味出しとりました。
 しかし最後にでっかいのんを出しちゃうのはどうだかなぁ。人と神の戦いだから最後は神らしくでかいのんで見せたいという気持ちは解らんでもないですが、最後に来てどたばたで締めようとした風情。でもってでーだらぼっち化する直前に首落として、朝日が登る直前に climax を持ってきてるんだから、ジゴ坊らも殆んど一晩逃げきった割には詰めが甘いと言わざるを得ませんな。
 と、細かい点はさておいても作画は見事だし theme は重いしで今の目で観ても充分楽しめる作品でありました。

Tamora Pierce 『Lioness Rampant』
"You did right," Liam said. "She's happy as the one lady knight in the Eastern Lands, your Lioness."
Coram made a face. "She's not my Lioness. Cooper's, perhaps, or Prince Jonathan's, but not mine."
"Yours," repeated Liam. "Yours, and Myles of Olau's, and her brother's. Cooper's, too. The prince's certainly." He grinned. "Maybe even mine. Who knows?" (page 59)

 まぁ騎士の世界は男ばかりではありますが、紅一点というのもかくも注目されては大変であろうなぁと。Simon Pulse 版の paperback で読了。前巻の続きにして、"Song of the Lioness" quartet の完結篇。
 砂漠の民と別れ、Alanna は国の守りとなる Dominion Jewel を求めて旅を続ける。徒手空拳の戦士 The Shang Dragon の Liam と巡りあったり、領地を追われた姫様 Thayet を助けたり。そして困難を乗り越えて宝石を手に入れた Alanna だが、旅先で彼女は Tortall の王と王妃が亡くなったことを知り、一路 Tortall へ帰還する。王子 Jonathan は戴冠式を控えていたが、彼の即位を快く思わない者達が Jonathan を亡き者にしようと画策していた……。

 完結篇なのに中盤まで宝石探しの旅をしておって、Liam と良い雰囲気になったり、吹雪の中で山小屋に閉じ込められたりで、ちゃんと終わるんかいなと思わせられましたが、終盤は流石にいろいろ盛りこんでくれました。魔法による天変地異、肉親や友人との別れ、一度倒した宿敵との対決などなど。
 Tortall に戻ってきたからには恋路も複雑化し、一度は仲違いした Jonathan はまだ Alanna に未練があるようだし、盗賊 George は相変わらず忠実に Alanna を見守っておるし、Liam も自分は長生きできぬのじゃよと言いつつ Alanna と仲良くなります。はてさて Alanna の選択や如何に。
 という感じの romantic fantasy なのでありました。流石に teen 向けだからか小粒な印象ですがそれなりに楽しめました。

 ちなみに Tortall の世界を扱ったお話としては、この "Song of the Lioness" の他にも "The Immotals"、"The Protector of the Small"、"Daughter of the Lioness" の各 series があるそうな。最近では Tortall 前史ものを書いておるとか。こうやって延々話が続いていくのも fantasy 病かも知れんのぅ。

diary

 某試験の申し込み。早めに申し込まないと僻地に飛ばされるのじゃよ。

log modified: 2006/07/24 02:34:13 JST

2006.07.17 (Mon)

[movie] Buffalo '66

 Vincent Gallo 監督作品、1998 年。
 5 年の刑期を終えて出所した Billy Brown (Vincent Gallo) は、便所を借りに入った dance studio の中で、若い娘 Layla (Christina Ricci) をいきなり抑え付け拉致する。Billy は入所中、両親に自分は政府の仕事で遠くに言っており、今では妻も居ると嘘を吐いていた。嘘を付き通すべく Billy は Layla に自分の妻の振りをするよう懇願する。Billy は両親と再会するが会話は弾まず、Layla は Billy に言われた通り Billy を愛する妻を演じる。両親の家を出た二人は bowling 場へ向かう。Billy は bowling の腕前は一流だった。しかし彼の目的は bowling 場の locker に仕舞ってあった銃を確保することだった。かつて Billy は football 賭博で大きな負債を抱え、それを帳消にする代わりに他人の罪を被ったのだった。Billy が賭博で負けた試合は、Buffalo の選手 Scott Woods (Bob Wahl) が八百長でわざと kick を外したのだ、との噂を聞いた Billy は、自分を破滅させた Scott への復讐を誓っていた。そんな Billy に利用された形の Layla は、しかし彼に恋していた……。

 うわなにこの御都合主義妄想恋愛大作。拐かしておいて恋愛して社会復帰かよ。嘘吐き誇大妄想狂と一緒になって母性本能擽られるですか。つかこれも運命の出会いというもんなんでしょうか。観ている間に小生の腸は地球を七周半回ってしまいましたよ。
 指輪三部作を越える超弩級 fantasy でありました。

 でもって Yes の album 取り出して "Heart Of The Sunrise" 聴き直してあへあへしておる小生が此処に居るのですよ。騙されて非常に悔しいのです。

diary

 T-shirt 一枚購入。あとは家で仕事のネタ書き。あ、宿題もいっちょあったっけ。あっちもやっつけんとなぁ。

log modified: 2006/07/18 02:20:41 JST

2006.07.18 (Tue)

Black Sabbath / Never Say Die!

 UK の重低音な人達、Black Sabbath の 8th album、1978 年発表。"Black Box The Complete Original Black Sabbath 1970-1978" 盤。
 のっけの tr.1 "Never Say Die" は、おいおいこりゃ Sabbath か Kix か、というくらいに痛快な hard rock number であります。続く tr.2 "Johnny Blade" は synth の refrain と square な drums が人力 techno な雰囲気を醸す謎な曲。他のも middle tempo の王道 hard rock あり、sax 導入で jazzy な曲ありで variety 豊かというかとっ散らかっているというか、あまりまとまっとらん album です。軽薄な keyboard も Sabbath らしくないし。tr.6 "Air Dance" なんて Ozzy の歌い方といい楽曲構成や arrange の付け方といい Yes のぱくりとしか思えません。
 まぁ、Sabbath の album という意識を脇に退けて聞けばそこそこ聴ける hard rock な album でありましょう。"Sabotage"、"Technical Ecstasy" と続いてこの "Never Say Die!" にて Sabbath の pop 三部作と称するのも間違いではありますまい。普通ながら孤高の存在であった初期 Black Sabbath、時は流れて隣の兄ちゃん的な庶民性を獲得した、と。Ozzy はこの album を最後に脱退して酒浸りになり、Sabbath は RJD を迎えて別時代に突入するのですが、それはまた別の話であります。

[news] The single is dead, says Alan McGee [Guardian]

 My Bloody Valentine や Oasis の育ての親として有名な、元 Creation record の首領 Alan McGee が、major label 主導の CD single 文化が downloading によって駆逐されるであろーと言っておるようです。
 indie label でじたばたしてきた人ゆえ、やはり major に毒づかずには居られないってことですかね。まぁ、今更言うようなことでもないとは思いますが。

log modified: 2006/07/19 02:41:26 JST

2006.07.19 (Wed)

Old And New Dreams / Old And New Dreams

 Don Cherry (tp, p)、Dewey Redman (ts, musette)、Charlie Haden (b)、Ed Blackwell (ds) による、1979 年録音。ECM から。
 Ornette Coleman 門下の 4 人による同窓会的 album で、tr.1 "Lonely Woman" で 12 分の演奏をやらかします。Ornette 曲は tr.4 "Open Or Close" も取り上げてます。後は個々の member の自作曲が 4 つ。
 面子が面子だけに民族系すちゃらかちんどん化するかと思いきや、至極真っ当な ECM 系北風 jazz でありました。今更 free jazz もないよね、と言わんばかりの寒風ぶりですが、Ed Blackwell の drums は結構かっちょええのです。

log modified: 2006/07/20 01:30:46 JST

2006.07.20 (Thu)

Masada / Dalet

 John Zorn's Masada、4 枚目。1994 年録音。John Zorn (as)、Dave Douglas (tp)、Greg Cohen (b)、Joey Baron (ds) の演奏。
 10 枚続いた正規 Masada の 4 枚目ですが、こいつだけ mini album で 3 曲入りの計 18 分 40 秒であります。元々は初期 3 枚の特典でくっついてきたもので、後追いな小生が耳にすることはあるまいと思ってたらば、後の Masada 人気のおかげで単品 release されたのでした。
 Masada は生まれたときから既に出来上がっておる風情の jazz band だったわけで、outtake 集と思しきこの 4 枚目にしても、手抜き感の全く無い serious な klezmer jazz が展開されております。middle tempo で聴かせる tr.1 "Midbar"、ゆっくりと沈み込む tr.2 ""Mahlah"、急展開の tr.3 "Zenan"。ふむ、こうして聴いてみると意外に free jazz ぽくなくて、jazz 編成で klezmer で rock なのじゃと思いますなぁ。

log modified: 2006/07/21 02:31:28 JST

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