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と書いたところでわたしはワープロをたたく手をとめて、ワープロわきの煙草をとり、火をつけた。灰皿は吸殻でいっぱいだった。
奇妙な話だ。
なにが奇妙かといって、自分で書いている話の内容が自分で理解できないというのは、おかしい。自分で書いたものという気がしない。(page 151)
そりゃ危険ですね。かなり危険ですね。早川文庫版で先日読了。6 篇収録の短篇集。
この人の作風は昔から変わっとらんというか変わりようがないというか、「かもしれない」が何度も何度も何度も何度も飛び出してきてうんざりさせられるのが特徴なのです。かもしれないはもういいから話進ませてくれようと身悶えしてたら落ちらしい展開があってうやむやに終わる、これぞ神林世界。そして読み終わった後は一瞬で内容を忘れ去ってしまうのであった。嗚呼。
収録作の中では「ここにいるよ」が出色の出来ですがどろりとしたものは出なくていいから。って、これって『時間蝕』にも収録されてたんですね、昔読んだはずなのにもう忘れてる罠であります。
ブランドは暗闇で目ざめ、ブルッとして大声を出した。彼の天使がやってきた。(page 187)
早川文庫版で読了。安田均、風見潤訳。7 篇収録の短篇集。
70 年代の短篇集なので初期作品集なのです。元々 GRRM は SF 本流から出てきた人なので、この作品集に収められているものも SF 的小道具山盛りで話は面白くないという、一昔前の背伸び系 SF 小説なのですな。とはいえ不要な登場人物はあっさり切捨て、最後に苦い現実認識が待ち受けるという Martin 節はここでも充分味わえます。
魔法使いと村娘の蜜月を描いた「ビターブルーム」、人間を捨てた女性と人間に留まった男性の悲恋を描いた「ファスト・フレンド」、うぶな娼婦と心の折れたヒモと金の卵の顛末を描いた「スターレディ」辺りは面白かったですね、というかこりゃ少女漫画ですね。あ、「サンドキングズ」はお話としては一番楽しめる作品でした。Populous の異生命体版で遊んでたら逆襲されたみたいな。うむうむ、やっぱ良い作家ですよこの人は。
部屋の片付けしておったら発掘。1980 年 6 月の village vanguard での live 録音、CD 6 枚組。Bill Evans (p)、Marc Johnson (b)、Joe LaBarbera (ds) による trio 演奏。なんだかんだで一日中聴いてました。
Bill Evans の録音は数多くありますが、小生は Riverside 時代の音源は持っているものの、Verve 時代のものは全く持っていなかったりします。んでいきなり亡くなる 3 ヶ月前のこの録音を聴いて、ありゃりゃ Bill Evans ってこんなに弾く人だったっけ、と思ったものです。
今聴いても "Nardis" の速い展開には唖然とさせられるのですが、老いてなお盛んな jazz improviser だったのだなぁと思うのであります。
有給休暇取得日。体調優れず。やはり前日の疲れが残っておる、というか風邪ひきかけな様子。肩凝りも酷いし。こういう日は一日ごろごろするに限る。ごろごろ、ごろごろごろ。
alsa に SC-8820 鳴らさせようと悪戦苦闘。元々の設定だとそもそも外部音源を認識していなかったので、modprobe で snd-mpu401 食わせて認識させる。aplaymidi は /dev/snd/seq を使うらしいがそれも無かったので、modprobe で snd-seq 食わせる。しかし鳴らない。うーむ何故じゃ。以前の kernel 2.4 時は問題なかったはずだが、2.6 系でいろいろ変わった弊害なのかのぅ。まぁ、/dev/ttyS0 を直に叩けば鳴るので最悪の状態ではないのですが、alsa で midi 拾ってくれないと使えない software も多いしなぁ。困ったもんです。
そうこうしてたら一日終わってました。疲れた。
今日も懲りずに alsa で sc-8820 鳴らそうと悪戦苦闘。相変わらず鳴りません。
ふむむ。
# setserial -g /dev/ttyS0
/dev/ttyS0, UART: 16550A, Port: 0x03f8, IRQ: 4
# cat /proc/asound/oss/sndstat
--snip--
Card config:
Sound Blaster Live! (rev.7, serial:0x80641102) at 0xb400, irq 193
Intel ICH5 with ALC650F at 0xfc001000, irq 201
MPU-401 UART at 0x300, IRQ 10, ACPI id MIDI
--snip--
あー、irq も port も合っとらんわ。mpu401 が ttyS0 を指すようにしたいのだが。
# /sbin/modprobe snd-mpu401 acpipnp=0 port=0x3f8 irq=4
acpi を off にして起動かけると今度は uart が見付けられない。
茨道ですね pink sweets ですね。寝よう。
90 年代には detroit techno follower として鳴らした Dan Curtin、久々の本人名義作。2006 年発表。
近年は house 〜 club jazz 路線に傾斜している人ですが、この最新作でも緩めの四つ打ちに上品な electric piano を重ねたり、粘りのある bass line で funky な groove を生んでたりして、やはり大人な仕上りです。"The Web of Life" や "Deception" の頃の Dan Curtion を期待する人には物足りないでしょうが、狂躁の時代を過ぎて枯淡の境地に至ったこの artist に昔の影を求めてもいかんのでしょう。部屋でぼんやり聴く分には心地よい listening techno であります。