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本郷みつる監督作品、2001 年。邦題「サクラ大戦 活動写真」。
太正 15 年、帝都東京は蒸気機関による技術革新により繁栄を極めていた。その帝都の守りを固めるのは、真宮寺さくらを始めとする帝国華撃団花組の少女達だった。クリスマス公演を無事に終えた彼女らの元に、解散した星組の元隊長ラチェットが臨時隊員として加わるが、ラチェットの個人主義や元星組 member との確執もあって、花組の統制は今一つ。その裏で、米国の軍事企業であるダグラス・スチュワート社の社長ブレント・ファーロングは、自社開発した兵器ヤフキエルを政府に売り込み、今まで花組が負っていた帝都防衛権を奪おうと画策する。だが、ファーロングの真意は、ヤフキエルの力で日本を支配することだった……。
まぁ X'mas も近いことだし……という感じで観ましたが時間を無駄にしただけだったようです。南無。
登場人物が多いと大変ですな。流石に animation は凄いし田中公平の音楽も大袈裟でハッタリ充分だったんですが、お話が上手く転がってませんからねぇ。首都圏の新規防衛構想が云々と言いだした辺りでまたこの pattern かよとウンザリですわ。でもって勧善懲悪で落としてくるので広げた風呂敷も意味ねぇなぁと。
まぁ game の方をやってる人には楽しめる代物かも知れません。小生は触れたこともないので保証はしませんが……。
Nathan Juran 監督作品、1964 年。邦題「H.G.ウェルズのSF月世界探険」。
人類が初めて月に辿り着いた時、宇宙飛行士達は月面に古い英国旗と土地権利書を発見し吃驚仰天する。地球では調査団が老人 Arnold Bedford (Edward Judd) から事の次第を教えられる。1899 年、科学者 Joseph Cavor (Lionel Jeffries) は重さを無くせる糊と月まで行ける球形宇宙船を開発した。Arnold Bedford とその恋人 Katherine Callender (Martha Hyer) はひょんなことからその乗物に乗ってしまい、博士と共に月へ行くはめになる……。
James Cameron 監督作品、1991 年。
前作から歳月が経ち、Sarah Connor (Linda Hamilton) の息子の John (Edward Furlong) は悪ガキに成長していた。Sarah は来るべき戦いに備えて幼い John に軍事教育を叩き込んだ挙げ句、妄想狂と診断され精神病院に缶詰にされていた。親戚に引き取られた John は母親の話を信じてはいなかった。そんな John を一人の警官が付け狙う。警官は未来の Skynet から過去の John を抹殺すべく送り込まれた Terminator、T-1000 (Robert Patrick) だった。だが未来の John も、過去の自分を守るため、旧式 Terminator の T-800 (Arnold Schwarzenegger) をその時代に送り込んでいた。Sarah の話を信じる気になった John は、破滅へと向かっている人類の未来を変えるため、Skynet の原型を作ろうとしている人物の元に向かう……。
T1 は man hunt ものというか人型激突!みたいな映画として楽しめたんですが、T2 は human drama に比重を置きすぎですな。公開当時、劇場で観ていて寝てしまった映画。
まぁ major 監督になってからの Cameron 映画に「単純明快 love & peace」は不可欠要素らしいので、これくらいで良いのかもしれん。中盤かなりタルいんですが、「運命なんてない、未来は自分で決めるんだ!」という少年 John の主張をはっきり描く為には必要だったんでしょうねぇ。こう仕込んでおけば教育委員会のお歴々や保護者の皆さんもキッツイことは言えんでしょうという読みもあったのかのぅ。それにしても悪ガキの少年 John、台詞は良い子スギです。Sarah が戦場連れ回したり軍事教育叩き込んだりした甲斐があったということか。って、全然繋がらんぞ。
で、前作で恐怖の象徴だった T-800 は今回 John のお守りなので観ている方としては安心することしきりなのです。T-1000 の液体金属も見事ですが恐怖感は今一つ。この配役も映画に緊張感が出てこない原因ですなぁ。味方が強すぎるのも考え物です。
とはいえ、再見して面白かった点も幾つか。少年 John と T-800 の初対面で、T-800 が薔薇詰めの箱から銃を取り出すんですが、今回の T-800 はここからして人間らしい発想してますねぇ。前作だったら銃モロ出しで乗り込んでるんじゃなかろうか。少年 John が Atari の携帯機で銀行口座を hack する場面は後々に生きてくるし、車で逃げる一行を T-1000 がヘリで追撃する場面では、ちゃんと液体窒素トラックを shot に収めてたりして、この辺の芸の細かさも見物。T-1000 が Sarah を追い詰めたとき、Sarah を苛めながら「John を呼べ!」と脅迫する場面は、何故あっさり殺さないのかと考えると面白い。姿形を copy するだけでは偽物と疑われるかもしれないと T-1000 が考えたため、とするなら、T-1000 も人間心理についての学習を進めているってことになるんだろうし、終盤の「惜しかったね!」な仕草にも繋がる。おお、深い(爆)。で、T-800 には「テメー自分で飛び込みゃええだろうが!」と言っておきましょう。あ、そういや重機に挟まれた腕は処分されなかったんでしょうか……?
美メロと生音だけじゃないぜ、と FARR が言ったかどうかは知りませんが Calm 別名義作、2004 年発表。
Organ Language は大袈裟になりすぎたし Calm は生真面目に行きすぎたし、で K.F. は肩の力を抜いて楽しんでいこうという concept なのか。相変わらず冬場の陽光みたいな暖かみのある世界観ですが、四つ打ち主体でズンタカズンタカ軽快に進んでます。soulful な女性 vocal やら jazzy な sax も織り込みつつ、でもやっぱ chill out な曲調での acoustic piano の旋律に FARR らしさが滲み出てると思ったり。芸達者なんだけれど嫌らしさがない、veteran だけど pure な初期衝動を大事にする、そういう姿勢が心地よさに繋がっていく。good music 探求の旅に終わりはないってことですか。蜜柑食いながら聴きましょう。
箪笥をテメーの部屋に運ぶから手伝え、とのお袋指令が下ったため、朝から肉体労働。でかい箪笥を今まで寝室に置いていたのに、昨今の天災続きに恐れを成したらしく、「アレが倒れてきて死ぬのは嫌じゃ」と。俺は死んでもいいのか(爆)。まぁ小生の場合、実家で地震にあえばまず本棚に圧殺されるでしょうが……。
箪笥運びは、箪笥が思っていたほど重くなかったので、意外とあっさり完了。しかし流石にでかいブツなので小生の部屋の layout も変更を余儀なくされ、amp や cd player は現在使えない状態。つか amp は壊れているので代替を持ってこなきゃ。
他にもいろいろ不要物処理。5 インチ floppy の山も出てきましたが肝心の PC-98 及び PC-286 はお袋の深謀遠慮により処分されているため floppy もイラネと。
箪笥移動も終わって暇になったので本読んで外出して寒くて死にそうでしたが何とか帰還して酒飲んで映画見て年越し忘れそうなところで年越し蕎麦にありつき何とか年越し。さらば 2004 年、こんにちわ 2005 年。
Ridley Scott 監督作品、2001 年。
1993 年、軍事政権下に置かれていた Somalia は、国連軍と戦闘状態に陥っていた。軍政の要人 2 名が首都 Mogadishu で会合を持つとの情報を入手した米軍の Garrison 少将 (Sam Shepard) は、2 人を捕らえるべく、配下の ranger 部隊と delta force、合わせて約 100 人の兵士を投入する。予定では数時間で完了する簡単な作戦だったのだが、途中で自軍の輸送ヘリ Black Hawk が撃ち落とされ、その救出に赴こうにも Somalia 民兵の規模が膨大で、強襲部隊は Heli 墜落現場の制圧で精一杯の状況となる。戦場に取り残された兵士たちは救助を待ちながら死闘を続けるが……。
ひたすら銃撃戦の続く映画。見ていると疲れてきます。Ridley Scott はお話の見せ方が上手い監督さんとはお世辞にも言えない人ですが、群集劇で銃撃ちまくりで兵士も民兵も顔覚えられんわという状況では話の盛り上がりなど期待できるはずもなく、real な銃撃戦の描写と最前線で戦う米兵の heroism を強調する映画となっておりました。
わらわらと雲霞のごとく湧いてくる Somalia 民兵たち。銃撃され血飛沫を散らす兵士たち。RPG 砲は視認できるほどに弾速遅めで描画され、着弾後の爆風の凄まじさに腰が抜ける。で、救助部隊もいったん引き上げてしまい、残された兵士たちは民兵に取り囲まれた状態で消耗戦を強いられて苦悩するわけです。この間の長いこと長いこと。Black Hawk は 2 機落とされて、そのもう一方の方では拠点防衛しきれず民兵に制圧されてしまうので、取り残された兵士たちの孤立振りが余計に強調されます。最後は国連軍の助けもあってなんとかなるんですが、それまでの間がしんどいんですわ。
しかし終わってみれば、絶望的な状況で戦い続けていた米兵の方は死者 19 人、対する Somalia 民兵は 1000 人以上が犠牲になったとの事。おいおいおい。むしろ悲劇的状況だったのは囲んでる Somalia 民兵側なんでないかい。映画的には Somalia 民兵を alien か zombie みたいに描いて虫けらの如く銃弾で薙ぎ倒してますが、実際はもっとえげつなかったんではないかいな、と。終盤、convoy に乗れなかった部隊は安全地域まで走って辿りつくんですが、民兵の取り巻いた状態であんなに穏やかに抜けられるなんて嘘っぽいぞ。まぁ、あの場面で子供が笑っていたり声援送られてる時点で Ridley Scott 流の嘘幻な世界の描きこみだったりするんでしょうが、それにしてもねぇ……。
ただ、戦争肯定でも反対でもなく、戦闘状況下に置かれた兵士たちの悪戦苦闘振りを real に描いた映画としては評価してもいいんではないでしょうかね。