Noisy Days in July, 2004

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2004.07.21 (Wed)

Eric Dolphy / Eric Dolphy at the Five Spot vol.2

 やっと見つけましたよ。Eric Dolphy (bcl, fl) と Booker Little (tp) の双頭 group による Five Spot live、第二集。1961 年 7 月 16 日録音。
 tr.1 "Aggression" は Little の original。title 通りの熱い hard bop で、Little は豪放に吹き鳴らし、Ed Blackwell の drums も叩きまくってて熱い熱い。暑い日にこういうのを聴くとたまらんです。
 tr.2 "Like Someone in Love" は jazz standard ですが、最初に solo を取る Dolphy の flute が伸び伸びとしていて、枠を崩しながら刺激的な演奏をかましてます。続く Little も好演。Mal Waldron (p)、Richard Davis (b) は荒れ性な二人の leader を安定した rhythm で support。大人な演奏です。
 全体的には Little 色の強い album ですが、それはそれで良質な hard bop 演奏となっていて聴きやすいです。Dolphy 怖いよっていう人にもお勧め。

diary

 Dolphy と小生は誕生日が同じなんですよ、えへん。って自慢するほどのことじゃないですね。すいません。
 ちなみに wikipedia で日付の link に飛ぶと、その日に纏わる出来事が表示されます。7/21 ならこんな感じ

 昨晩は 3 時間くらいしか寝てないので、一日中へろへろでした。でもって仕事場の席替えもあって疲れましたよ……。
 仕事終えてから、ふらりと VF4FT。まだ対戦で 1 勝もできん(爆)。もう何というか、初心者には立ち入れない世界になってますなぁ。

 はやく来い来い GV

log modified: 2004/07/22 02:15:06 JST

2004.07.22 (Thu)

Tad / 8-Way Santa

 メリケンの hardcore band、Tad の 1991 年作。
 むぅ、やっぱ "Infrared Riding Hood" は名作じゃのぅと思わずには居られない。"8-Way Santa" 聴いてると、melody、heavyness、タメの効いた break と、どれを取っても線が細いように思えてしまうので。まだまだ普通の hardcore な Tad です。とはいえそこはデブ(失礼)、重低音で punk 街道を突き進む姿はやっぱり格好良いのですよ。tr.11 "3-D Witch Hunt" のような、acoustic guitar による微妙な味付けのされた track もあるし、聴いて損はしないです。
 なんだかんだ言って、この手の音は未だに聴いちゃうな。暑いからかのぅ。ちなみに Tad は 1998 年に解散し、主謀者の Tad Doyle は Hog Molly とゆー band 作ったそうです。

トム・デマルコ & ティモシー・リスター 『熊とワルツを』
 健全な文化は、チームの概念に大きな価値を見いだす。「チーム・プレーヤー」として認められることが何よりも重要であり、認められなければキャリアへの致命傷となりかねない。リスクを口に出すことをチームの利益に反するとみるべきではないが、そうみられることが多いのは事実である。これらの不文律は特にめずらしいものではない。責任ある発言と泣き言の区別ができていないのだ。さらに、これらの不文律は堂々と論じられることがないため、状況を変えようと修正されることもない。
 誰もが「やればできる」精神で仕事をするよう強いられる。それが問題なのだ。リスクを口に出すことは「できない」精神のあらわれである。リスク発見は、組織のこのような基本姿勢とまったく相容れないものである。(page 135)

 日経 BP 社版で読了。伊豆原弓訳。
 risk management について平易な文で解説している本。こないだの研修で勧められたので読んでみました。
 software project は何故納期を守れないのか……という昔ながらの命題に対する作者達の答えは簡単明瞭、software project は最短かつ最高の成果を計算して schedule を組むから、とのこと。で、全ての要因が best effort で進むと考えてると risk に足下すくわれて計画通りに進まなくなる、と。では将来起こるかも知れない risk を計算に入れて計画を立てればええじゃないか、って発想になるわけですが、可能性てのも不可視であるゆえ計上するのが難しい。でもそこをやんなきゃ大人になれないよ、というお話でした。
 面白いのは、ある種の企業文化が risk から目を背ける一因になるという点について何度も言及していることですな。「納期は厳しいが精一杯頑張ろう」といった精神論に対して作者達の視線は冷たい。それよりも、目前に迫りつつある危険をはっきり見据えて対策を講じることの重要性が強調されている。目を背けても risk は無くならない。ならば、目に見えない脅威を可視化し管理せよ、と。そのための様々な technic や tool も作中で紹介されてます。
 でかい project 始める前に読むと効果的な一冊ではないかと。小生は今のところ火事場要員(爆)なので直接役に立つネタではないんですが、面白く読めました。

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 コーラスラインという聞き慣れない単語が出てきたので調べてみたら、音声会議 system のことだった。ふーん。

log modified: 2004/07/23 03:03:40 JST

2004.07.23 (Fri)

Date Course Pentagon Royal Garden / Structure et Force

 DCPRG の 2nd、2003 年発表。
 変則 beat を縦横にかまし、随所に chaotic な爆発を織り交ぜるという手法は前作同様。しかし free jazz 的な無秩序に雪崩れ込むような展開はなくて、極めて安定した演奏が続いていく。dance 主眼の project 故の安定性ってことですかね。なので、見かけ複雑でも根は pop で聴きやすいです。
 ただ、ここまで徹底して構造主義に徹してしまうと、jazz 的な変化球はむしろ裏目に出てしまうような感じもする。compost 一派が陥ったような、beat と jazz の平行線に DCPRG も填ってしまうのだろうか。始まりも終わりもない祝祭の循環。さて、次の展開はあるのか。

[news] "Alien" composer Jerry Goldsmith dies

 享年 75 歳、死因は癌とのこと。ご冥福をお祈りいたします。

 関係作品一覧。凄い量だ……。

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 まぁ、離職率が上がるのも業界で有名になってきた証拠ですよ。経営理念だけで社員が付いていくわけではないし。

 今日も仕事でへろへろ。明日も朝早くから仕事です。

log modified: 2004/07/24 02:30:05 JST

2004.07.24 (Sat)

[movie] Gone in Sixty Seconds

 Dominic Sena 監督作品、2000 年。邦題「60 セカンズ」。
 かつては伝説的な車泥棒だった Memphis Raines (Nicolas Cage) は、今では足を洗って cart race 場の教員をやっていた。そこに昔の泥棒仲間 Atley (Will Patton) がやってきて、Menphis の弟 Kip (Giovanni Ribisi) が車泥棒の仕事でドジを踏み窮地に陥っていると告げる。Kip を助けるために極悪商売人の Raymond Vincent Calitri (Christopher Eccleston) の元を訪れた Memphis は、Kip が受けた仕事の引継を命令される。それはあと 3 日のうちに 50 台の高級車を盗み出し海外に密輸するというものだった。仕事を蹴れば弟の命は無いと脅された Memphis は、昔の仲間と連絡を取り、仕事を果たそうとする。一方、かつて Memphis を取り逃がしたことを恥じていた Roland Castlebeck 刑事 (Delroy Lindo) は、Memphis が再び街に戻ってきていることを知り、再び彼に目を付け始める……。

 Nicolas Cage 繋がりで。つか、これも Jerry Bruckheimer 製作かよ。今回の製作費は高級車で吹っ飛んだのか、何時になく地味。いや一応終盤に car chase もありますが、車がずんばかぶっ潰れたりはしないし。
 盗む車の下見をしているときの会話が楽しげ。泥棒仲間たちの車オタクぶりが窺えます。しかし肝心の車泥棒な場面は、Memphis の伝説的な腕前を上手く見せていたとは言えず、淡々と各人仕事しているといった風情。まぁ、50 台も盗むんだから悠長には進められないか。お話の方も、Memphis と Sway (Angelina Jolie) の恋愛は取って付けた風だし、Memphis が Kip を大事に思っているという設定も充分に伝わってこないので、どうにも一歩引いた感じで観てしまう。stylish を売りにした映画って、実はそれしか売りがないんじゃないか、と思ってしまう。むぅ。
 車好きが観ればまた印象も違ってくるんでしょうが、生憎と小生は車嫌いなので、感想もこの程度。Nicolas Cage は予想以上に普通な演技でした。

get
  • Konami / Gradius V (PS2)
  • エムロック / BS小型室内平面アンテナ
室内 BS antenna

 へいへい届きました。
 調整はかなり手間取りましたが何とか受信できました。でも室内用なのに結局外に出してしまう罠。
 窓は南向きだけど glass は下半分が smoke されてるので受信に不向き、台座に置いたら今度は sash の部分が邪魔で受信時に noise が交じる。結局一番良いのは veranda に出すことだったという……。これなら室外 antenna でも良かったかな。
 まぁ観られるだけマシか。

diary

 今日も仕事。午前中で電池を使い果たし、午後は滋養強壮剤で何とか持たせました。
 これって夏バテですか?

 Gradius V、Type-4 で option ぐるぐるさせると TFV ちっくな laser になってべりぐ。でも main は Type-3 で。そりゃ貴方、Thunder Cross は小生が唯一 1 周できた横シューですからねぇ。
 隕石面のばらまきに涙。そうか、撃たなきゃいいのか。

log modified: 2004/08/03 02:20:57 JST

2004.07.25 (Sun)

diary

 VF4FT、勝率一割(爆)。

[movie] Snake Eyes

 Brian De Palma 監督作品、1998 年。
 汚職警官の Rick Santoro (Nicolas Cage) は、旧友 Kevin Dunne (Gary Sinise) の招きで boxing の title match を見に来る。Kevin は国防省の elite で、国防長官がその試合を見るというので、現場の警備を担当していた。だが試合の最中、国防長官が狙撃される。狙撃犯は Kevin が仕留めたものの、責任を感じて落ち込む Kevin。Rick は旧友を助けようと事件の裏側を探ろうとする。しかし浮かび上がってきたのは、八百長試合、国防省と軍需産業の癒着、そして旧友が企てた陰謀だった……。

 昨日に引き続き Nicolas Cage 主演作。過剰な演技と泣き面が如何にも彼らしい映画であります。すっかり悪役が身に付いた Gary Sinise も好演。つか目の下の隈がかなり怖い。
 ええと、お話の方は De Palma らしい緻密な suspense で、入り乱れる偽証、怪しい女、すっきりしない解決と、この監督さんの好みがもろに出てます。主人公の Rick も汚職警官らしい不良ぶりを冒頭から発揮しつつ、一方で旧友を助けるため奮闘するという微妙な役柄。Kevin の方も国防省で汚れ仕事に身を浸しつつ、いざ Rick の事となると甘さが出る。この二人のやりとりは緊張感があって面白いです。ただまぁ詰め込みすぎな話なので、集中して観ないと置いてけぼりにされること必至。見終わると疲れます。
 謎の女 Julia Costello 役の Carla Gugino は眼鏡付けると途端に普通の女に様変わり。これこそ謎と言うべきか。

log modified: 2004/07/27 02:29:09 JST

2004.07.26 (Mon)

Envoy / Shoulder 2 Shoulder

 Soma が誇る techno musician、Envoy の 2nd。2004 年発表。
 もう title からして detroit な雰囲気ですが、音の方はずばっと soul、soul、soul なのです。それもかなり身近で土着な音。UR ほど神懸かってもなく、kanzleramt 一派ほど硬派でもなく、有機的で緩やかで暖かみのある detroit techno。電子音にも体温を。くすんだ街にも陽光を。rhythm machine の beat は心音に繋がっている。
 全 11 曲、73 分 13 秒という volume なのでかなり腹一杯ですが、長く楽しめそうな好 album です。見事。

diary

 Tour De France、今年も Lance Armstrong が優勝だそうな。今年は駄目だとか言われてたのが嘘みたいだ……。

log modified: 2004/07/27 02:54:54 JST

2004.07.27 (Tue)

Billy Cobham / Spectrum

 fusion drummer、Billy Cobham (ds) の初 leader 作、1973 年録音。
 DJ culture の台頭と共に再評価された album、と言われることの多い作品ですが、ふーむ、どうなんでしょ。小生には「熱さのない Mahavishnu Orchestra」に聞こえますな。まぁ、Billy Cobham は初期 Mahavishnu の drummer でもあるわけで、連想させられるのも納得。Mahavishnu 人脈で言えば Jan Hammer (key) も参加。
 Billy Cobham の drums は正確無比で死角無し。その破綻のなさが詰まらなさにも繋がってしまっていて、ある意味悲劇です。Tommy Bolin (g) も Lee Sklar (b) も頑張ってプログレな音に食いついてますが、精密機械の弾き出す rhythm に支配された世界ではどうにもその手の内で遊ばれているようで、盛り上げようにも盛り上がらない。その分、秩序だった混沌世界を垣間見ているような気分にさせられます。あ、だから "Spectrum" なのか。Billy Cobham、自分でも解ってる様子。
 やっぱ John Mclaughlin のような四六時中放熱男でないと、精密機械を爆走させられないのであろう。でもまぁ、tr.4 "Stratus" のような electronica ちっくな sound は Mahavishnu ではやれないだろうから、solo 名義で遊んだのもそれなりに意味のある試みだったんではないでしょうかね。

[news] FeliCaのための5つのポイント〜ソニエリが語る「SO506iC」 (ITmedia Mobile)

 アプリ屋さんが閉じたまま文字入力を生かしたネタをこさえてくれれば、大きな advantage になる、ってことかなぁ。

diary

 早くも電池切れ。滋養強壮剤に頼ってなんとか凌ぎました……。
 日程は押してますが徹夜だけは避けたいなぁ。

log modified: 2004/07/28 07:40:51 JST

2004.07.28 (Wed)

Ensemble Modern / John Adams: Shaker Loops, Phrygian Gates, Chamber Symphony

 独逸の室内楽団、Ensemble Modern による John Adams 集。1997 年発表。
 John Adams つー人については詳しく知らないのだけれど、minimal music と classic を融合させた作風で知られている現代作曲家、とのこと。ぶっちゃけて言えば展開のある minimal music を得意とする人らしい。確かに minimal と言うには起伏が大きくて、現代音楽的な素っ頓狂な展開もあったりしますが、この手の音楽にしては聴きやすい方か。でも minimal 的な位相のずれが気持ちよくなってくる頃に展開が来て、それまでの雰囲気が reset されてしまうので、どうにも馴染めないんだよな。もっとゆっくり聴かせてくれよ、と。
 それにしても弦と minimal って合わないような。弦だと音の立ち上がりが柔らかいので、漸次的な変化も霞みがかって聞こえるからそう思えるのか。Kronos Quartet の "Different Trains" もその点でいまいちだったし。この album で言うと、tr.1 〜 4 を占める "Shaker Loops" は期待はずれな出来。tr.5 "Phrygian Gates" は Hermann Kretzschmar の piano 独奏で、dramatic な minimal という側面を一番強く感じさせる楽曲です。この曲が聴けただけでも買った価値はあったかも。1 曲なのに 23 分もあるし。tr.6 〜 8 の "Chamber Symphony" は、bass や percussion、それに synth や horn も入り乱れる jazz 色の強い楽曲で、特に第三部の "Roadrunner" のはちゃめちゃぶりが楽しい。まぁ、Ensemble Modern の演奏なので真面目すぎるのは確かですが。
 そうそう何度も聞き返したくなる album ではないけれど、たまに聴くと良い感じかも。

[news] NoBrand Sounds、CD ページ追加

 九十九百太郎氏作曲の "Junk Part" 情報が追加された模様。

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 夏コミの頃には小生は帰省してると思われまする……が、実際帰れるかどうかは状況次第。

 またまた口内炎が 3 個ほど出来やがりまして、笑っても泣いても痛い。口内炎の数で健康度合いが測れそうな勢いであります。前の発行週は 4 個くらい出来てたかな。とすると今は以前ほど修羅場ではないということか?
 そんなことはないぞう(泣)。

 TV 版の Hunter x Hunter、今見直しても面白いなぁ……って、こーやって毎日観てしまうから寝不足で口内炎ができるんだよまったく。寝よ。

log modified: 2004/07/29 02:46:46 JST

2004.07.29 (Thu)

Lee Konitz / Motion

 Lee Konitz (as)、Sonny Dallas (b)、Elvin Jones (ds) による trio 演奏で、1961 年録音。
 tr.1 "I Remember You"、tr.4 "You Don't Know What Love Is"、tr.5 " You'd Be So Nice To Come Home To" といった jazz standard を取り上げながらも、theme の呈示がほとんどなくて、何の曲だか解らなくなること必至な album です。定型を外すってのは jazz の楽しみ方の一つではありますが、Lee Konitz の外し方は半端じゃなく、むしろ意固地に思えるほど。cool jazz の筆頭と持ち上げられることの多い Lee Konitz、小生はこの人の演奏は今ひとつ好きになれないのだけれど、この album はなかなか熱い男ぶりを見せていて良好。
 Elvin Jones の drums がまた泣かせる……。

[misc] 魂斗羅適性テスト

 激ショボだ! 激ショボだ!

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 ということで 4 つめの口内炎が出来たっぽい。お約束な展開に本人も苦笑しております。って痛いだろうがボケ。はよ直れ。

log modified: 2004/07/30 03:14:07 JST

2004.07.30 (Fri)

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 仕事は当面の山場を脱出。口内炎は名誉の負傷ということで。
 仕事後には職場の歓迎会 & 送別会に出席。焼き肉でしたが口内炎が痛くてろくに食えなかった……。今は耐えるのみ。

[movie] ルパン三世 盗まれたルパン

 うえだひでひと監督作品、2004 年。
 ルパンの狙っていたお宝を、謎の小娘が一足先に盗み出して逃走する。銭形警部らの追撃を上手くかわした小娘だが、ルパンは逆に小娘からお宝を奪い取る。しかしそのお宝はルパンを捕獲するための罠だった。ルパンは不二子もまた組織に掴まったことを知らされ、彼女の命と引き替えにあるお宝を盗み出すよう脅迫される。そのお宝とは、世界一の警備を誇るグラン・バトー博物館に保管される、因縁付きの宝石ブルズ・アイ。ルパンは次元、五ヱ門の協力もあってその宝石を盗み出すが、その宝石もまた謎の小娘ベッキーにかっさらわれる……。

 む、低調。
 まぁ一応、窮地に陥って脱出してまた窮地に……というルパンな展開にはなってますが、どうにも盛り上がらないんだよな。悪役のマルコヴィッチは部下使ってのほほんとしておるだけだし、マルコヴィッチ配下の撃ち放題な野郎も指弾使いの兄ちゃんも、そういった役割以上の存在感は無し。最後にしゃしゃりでてくる真ボスの阿呆さ加減には笑う余力も出てこない。以前はもっと eccentric な悪役が居たように思うんですけどねぇ。
 ルパン・ガールのベッキーも、ルパンのようになりたいという思いと、殺された母の敵を討ちたいという思いを抱えている様子ですが、どちらも中途半端な踏み込みですな。切実な思いが story と上手く絡み合えば面白い素材になりそうなもんですが、ドタバタの波に押されてこちらも役割以上の存在感は無し。出生の秘密について含みを持たせたのは面白い考えでしたけどね。
 そんなこんなで気合いの感じられない作品でした。でもまぁ、頑張って頂きたいもんです。来年もあるなら観るからさ。

log modified: 2004/08/03 02:18:16 JST

2004.07.31 (Sat)

get
  • Thad Jones / The Magnificent Thad Jones
  • Predator - Ultimate Edition (DVD)
Gradius V、初 1 周

 Very Easy の 5 機設定、Type-3 使用で continue を 10 回くらい。Konami Command も数回使用。まぁ初 1 周なんだからこんなもんですわ。
 後半面はパズルな展開が多くて弱りました……。覚えてなんぼの世界ですなぁ。

[movie] 12 Angry Men

 Sidney Lumet 監督作品、1957 年。邦題「12 人の怒れる男」。
 父親殺しの疑いで逮捕された少年の裁判で、審理を終えた 12 人の陪審員が陪審室に戻ってくる。目撃者の証言、珍しい形の knife による殺傷、逮捕された時の少年のしどろもどろな対応など、材料は全て少年を有罪と示しているように思われた。しかし陪審員の評決は有罪 11、無罪 1。8 番の陪審員 (Henry Fonda) のみ、少年の有罪を確信できないのだった。陪審員の評決は全員一致が原則。8 番の陪審員は自らの疑念を口にして、話し合いを求める。やがて、目撃者の証言に疑わしい点があることが次々と明るみに出てきて、無罪を支持する陪審員が一人、また一人と増えていく……。

 展開の殆どが陪審室で行われる、異色の法廷映画。初めて観ましたが傑作ですなぁ。
 身分も立場も異なる 12 人の陪審員が、一つの結論に達するまでの drama。それは、法廷で扱われた問題のみが俎上に載せられるだけではなく、個々人の信条や偏見などの個人的な要素も入り交じった複雑なものとなる。ある者は理詰めに考えて納得し、ある者は大勢を見て判断し、ある者は偏見に凝り固まって自説を曲げようとしない。全員一致の結論に達することの難しさはこの映画でも示されていて、終盤は強引とも思えるような無言の圧力が少数派を押さえ込むような展開にもなっていましたが、それも含めて正しい判断を下すことの困難さを上手く描いていたと思います。
 この映画の中では何度も「事実」という言葉が出てきますが、見方を変えればより妥当な事実の可能性が見えてくる。しかし、本当に何が起こったのかは解らない。その危うい事実認識の上で、罪の有無を、人の生死を判断しなければならない……。この映画では少年の命を救う方向で話が動きますが、逆に無罪と思われていた case がひっくり返ることもあり得るのだろう。正しい事実とは、正しい判断とは何なのか……といったことを考えさせられる映画でした。

log modified: 2004/08/03 02:20:02 JST

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