Noisy Days in February, 2003

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2003.02.21 (Fri)

Organ Language / Organ Language Plays Outer Tone

 Calm が作り込み重視の室内楽とすると、Organ Language は解放と自由の祝祭と言えるかも。tribal で organic な soundscape。horn に electric piano に生 drum で、人力 club jazz な世界。live 盤ゆえの音の揺らぎもまた気持ちよい。
 ……。
 おっと、聞き入ってしまった。tr.7 "Colors" では Boss The MC の spoken words に乗せて夢幻的な echo が世界を彩る。freeky な構成なのに端正な感じで収まっているのは、やはり Calm らしい。その ambient な響きから、一転して tr.8 "Ancient Gale" の躍動感に満ちた音に繋がる展開がなかなか。

log modified: 2003/02/22 04:08:51 JST

2003.02.22 (Sat)

Lil' Louis & the World / Journey with the Lonely

 直球ド真ん中の、deep な deep な house music。1992 年発表作。暖かい雰囲気に包まれたまま昇天すること必至。太い beat、mellow な chorus に誘われるまま tr.10 "Share" に導かれ acoustic guitar と piano の端正かつ静謐な音響を目の当たりにすると、普通の盛り上がりとは別の意味で崇高な気分に浸れます。last track "Jazzman" でも静かな開幕から sax の blow が旭日に向かって吹き鳴らされ、加熱する beat がだんだん盛り上がっていくと、暗い気分も吹っ飛びます。これは見事な作品。house のしぶとさを思い知る一枚です。

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  • Tomohiko Kira / After The Matter
  • Ken Shima / Blue in Green
  • The Life of a Trio / Sunday
  • Lil' Louis & the World / Journey with the Lonely
  • Daft Punk / Discovery
diary

 土曜日ですが今日も仕事です。仕事ったら仕事なの。しかも工数見積もりが甘かったというおまけ付き。以前よりも改悪されてるような気がするなぁ……。

log modified: 2003/02/23 02:56:12 JST

2003.02.23 (Sun)

Tomohiko Kira / After The Matter

 1984 年録音の、Zabadak 吉良知彦の solo 名義自主制作盤。そりゃあ今の耳で聴くと音は cheap だし 80 年代ぽいインチキな new age 感が鬱陶しいのだけれど、哀愁の melody はこの最初期 album でも健在でした。instruments part も多く収録されているので、映画の soundtrack のようにも聞こえる。後に劇伴作家となるのも納得の仕上がりだ。
 おいしい point は、tr.4 "Murder Case in Ohio" での上野洋子との session、それに tr.5 "After The Matter" でのプログレ趣味な guitar など。LP から録音したらしく、noise が混じっているのも生々しいが、昔の映画を見ているような効果もあったりして。あ、それで映画の soundtrack ぽいのか、も。

ダン・シモンズ 『エンディミオンの覚醒 (下)』
「彼がこんなに長生きしたのは、ひとえに『詩篇』を完成させるためだったんだとおもいます」ぼくは静かに言った。「結局、完成させられそうにないですが」
 デュレ神父はためいきをついた。
「創作を志す者には、どんなに長い一生でもたりないんだよ、ロール。そして、自分自身を理解し、生の何たるかを理解しようとする者にとってもね。それはたぶん、人間であることの業だ。それと同時に、至福でもある」
「どうしてです?」ぼくはたずねた。(page 645)

 ハイペリオン四部作の最後を飾るに相応しい、重厚な作品でした。何せ、ヘット・マスティーンやフィドマーン・カッサードまで登場するんだから。あんたら死んだんとちゃうんかい……というツッコミは野暮です。ちゃんとそれなりの訳もあるし。
 下巻も結局逃避行なのです。天山にもパクスの手が伸び、ロールはネメスと一騎打ちで満身創痍になりながらも何とか勝利。おお。よくやったもんです。デ・ソヤ神父やグレゴリウス軍曹とも出会い、役者は出そろったかに思えたが実はそんなこともなくて。
 アウスターの天界樹の凄まじい規模と発想には、SF らしい煌めきを久々に感じたなぁ。そこでロール達はアウスターや異形の生命体のみならず、<聖樹の真の声> ヘット・マスティーンや、フィドマーン・カッサード大佐とも出会うことになる。しかしこの天界樹にもパクスの大天使艦隊が襲いかかってくる。燃え上がる木々を乗り越えて聖樹船が飛び立つ。様々な星に立ち寄り、乗員を少しずつ降ろしていく。そして最後に向かうはパクスの中枢であるパケム。アイネイアーはウルバヌス十六世ことルナール・ホイトと遂に相対する。アイネイアーとロールはパクスに取り押さえられ、アイネイアーは尋問の果てに殺され、ロールは <シュレディンガーのキャットボックス> に幽閉される。
 おっと、これ以上書くと読む人の毒になるからやめときます(もう手遅れかも)。ええと、Happy End になるのでその点はご安心を。misterious な存在だったシュライクは、今作ではアイネイアーの保護者といった役回り。「A・ベティックは只のアンドロイドじゃなかった!」という衝撃の事実もあったりして意外なところでピピピと来ます。やってくれますねぇ。

 それにしても虚空界である。死者の声と生者の声が集積される真のデータスフィアであり、その力を借りれば愛のある場所になら何処にでも一瞬で飛んでいける(!)というトンデモなシロモノで、こういう発想はなかなか出てくるもんじゃないなぁと。こういう未来が実現すると便利だろうな。で、虚空界を知覚する能力を身につけると、他人の痛みを意識するようになるため自然と平和な世の中になる……というのは楽天的だけれど SF 的な解決としては面白いものだ。恋愛逃亡 SF という意匠で世界変革まで取り込んでしまうとは恐れ入る。

 アイネイアーが血をロールに飲ませたがらなかったのは何故だったんだろう……死者の声と生者の声をロールが聞いていけば、自然とアイネイアーの将来を知ってしまうから、かな。恋する乙女の意地悪なんかではなかった、と思いたい(笑)。

 まぁ何にせよ、面白かったですよ。日常的には通勤時や外で昼食のパン囓るときくらいしか読書に時間使ってないのが最近の小生ですが、それでも続きが気になって最後は一気に読み通してしまったし。BGM が切れても意識せずに読み続けられるってのは現実逃避ではなくて物語にそれだけの力があるから。幸せな時間はこうして過ぎ去っていったのでありました。

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  • V.A. / LR Original Soundtrack Vocal Side
  • Masara Nishida / LR Original Soundtrack Inst Side
[movie] Year of the Horse

 Jim Jarmusch 監督作品、1997 年。とはいえ主役は Neil Young & Crazy Horse なわけで。これは彼らの歴史を織り交ぜつつ 1996 年の live を撮影した documentary film である。
 なので、Jim Jarmusch の映画として見てはいけない(笑)。ちゃっかり本人も登場してるし。どういうつもりだったのかは解らないが、きっと好きだから撮ったんだろうな。Neil の父親まで引っぱり出して Crazy Horse の秘密を探り出そうとする姿勢は、監督としての立場を利用して自分の趣味を充足させようとしているように見えるし。いや、いいんじゃないですかね。音楽は宗教と同じく、体験しないと解らない魔法があるので。それを外から読みとろうとすると、どうしても周囲の texture に頼らざるを得ない訳だ。
 それにしても Crazy Horse、凄い演奏だな。小生は Neil Young というと "Harvest" とか Pearl Jam との競演作とかしか聴いたことないので、こんな野太い音を好んで出す人たちだとは知らなかったよ。米国に連綿と伝わる轟音音楽の系譜に、Crazy Horse の名もしっかり刻み込まれていることだろう。こういう音は嫌いじゃないんだ。昔は小生もオルタナ少年だったし。こういうブチ切れた演奏を、そろそろ老境にかかろうかとしているオッサン達がこなしているのを見ると、rock も捨てたもんじゃないなと思ってしまう。茨道かも知れないが、信じるものを持つ男達は力強くその道を進んでいくだろう。そう、この映画を見終わっても、馬年は今なお継続中だ。

log modified: 2005/03/31 00:46:51 JST

2003.02.24 (Mon)

Ken Shima / Blue in Green

 島健さんです。誰?なんて顔しないように。小生は The Big-O の ED "And Forever..." の作曲者として覚えてます。あれ、良い曲ですよ。2nd season でも 1st に引き続き使われるのも納得の名曲。でも、ロジャーの隣にエンジェルが座ることはないんだろうな(笑)。
 それはともかく島健さん。この album では自身の piano を中心に、金原千恵子 group による strings と競演して、古き良き jazz の名曲を演奏して見せている。まぁ jazz は jazz なんですが、如何せん relaxation 志向の mood music なので小生の好みではないなぁ。でも、まっ、たまにはいいか。上品な大人の夜を彩る音楽、などというと如何にも stereotype だけれど、軽妙な島健の piano touch は聞き流しても聞き込んでも美味は美味。
 tr.10 "Cavatina" の哀愁に浸る冬の夜。沁みます。

[comp] Savage 2000 に乗り換え

 流石に Rage IIc は古すぎる……というわけで、我が家の Endeavour (古株)の video card を Savage 2000 に換装した。
 すると。
 む、むおおおお……。発色が、イイ! Rage IIc では黒字に白の色が潰れていたのに、今ではくっきりはっきり見えておる。こりゃすごい。パルック並みである。Rage IIc では使えなかった mplayer も使えるようになったし。こりゃあ新型機(名前はまだない)に乗せてる G550 より良いかも。S3 も散り際にいい仕事を残したものだ。
 あとは Win98 用の driver がちゃんと動けば文句無し。さて、試すのは何時になるかな……。

 HDBench clone ver 0.14.0 での結果は以下の通り。


* * *  HDBENCH clone Ver 0.14.0  * * *
Machine Infomation
Processor   Pentium III (Katmai) [501.147 MHz]
            Vendor GenuineIntel Family 6 Model 7 Stepping 3
            Resolution  1280x1024 65536colors(16bit)
            Display     Unknown
            Memory      255752KBytes
            OS          Linux 2.4.18-114m
            Date        2003/02/25 02:33
            
            ide: Assuming 33MHz system bus speed for PIO modes; override with idebus=xx
            scsi0 : SCSI host adapter emulation for IDE ATAPI devices
            hda: 78165360 sectors (40021 MB) w/2048KiB Cache, CHS=4865/255/63, UDMA(33)
            hdb: 16514064 sectors (8455 MB) w/418KiB Cache, CHS=1027/255/63, UDMA(33)
            hdc: LITE-ON LTR-40125S, ATAPI CD/DVD-ROM drive
            
            Filesystem           1k-blocks      Used Available Use% Mounted on
            /dev/hda10             7526184   5947676   1578508  80% /
            /dev/hda8                23302      4971     17128  23% /boot
            /dev/hda1              7800324   6762228   1038096  87% /mnt/win
            /dev/hdb6              7959928   6564488   1395440  83% /mnt/kondara
            /dev/hda5              7810788   7111368    699420  92% /mnt/xfs
            
             TOTAL FLOAT INTGR MEMRY  RECT CIRCL  TEXT  SCRL IMAGE  READ WRITE DRIVE
              24398 54067 59800 14906 52107 13468 34002   122    15  6725  8789 /tmp:10MB
diary

 ふと気が付けば最近は GGXPlus ばかりやってるような。やっとこさ Kliff と Justice が使えるようになりました。
 でも小生はやっぱり 2D 格闘には向いてません。chain combo もテキトーだし。
 本命はこちらなのですよ。

log modified: 2003/02/26 01:45:25 JST

2003.02.25 (Tue)

Various Artists / LR Original Soundtrack Vocal Side

 tr.4 "Luck will turn someday" のような曲に弱いんですよ小生は。drive 感溢れる曲で 80 年代 pops みたいな sentimental な響きもあったりして。根がもうオジサンなもので。すまんのぅ。
 TV Animation "L/R" のサントラ。どうでもいいが、L/R とか .hack//Sign とか、title に slash が含まれる album は表記に困るんですけど(笑)。その時々でバータリーな対応ばかりしてるな。そういえば Various Artists も V.A. と書いたりしてるし。書き方の guideline 定めた方がいいかも。guideline と言えば、仕事場の web page で guidline って書いてるのは多分 spell miss だと思うな。そんな話をする場じゃないだろここは。
 すまん、取り乱してしまった。あ、tr.7 "All I need is your smile" ってば soft rock とゆーか王道 UK pops とゆーか peace & love とゆーか sunnyside とゆーか日曜日の朝十時とゆーか、そんな感じの耳に懐く良い曲です。何かに似てると思ったら "Daydream Believer" に似てるんだなこれ。
 ええと、これは Vocal Side なわけです。勿論 Inst Side というのもあって、そっちは Vocal Side より 1000 円ばかし安いです。それもどうでもいい話だな。いやいやわざわざ Vocal Side と Inst Side に分けで release したってところにこの anime の変なところというか音楽への力の入れ具合を見るのは容易い話で、実際これらの soundtrack に入ってる曲が使われてるわけでしかも随分自然に場面場面に match してしまうこの不思議。良いんですよそれで正しい。歌入りサントラは映画の専売特許じゃないんだから。こうしてまとまった形で聴くと、英国 rock への愛みたいなものが解りやすく伝わってきて、なかなか良い気分にさせてくれます。といっても小生は「rock ならメリケンだろメリケン」と思ってる人なので、Beatles も XTC もロクに聴いちゃあいませんが。それでも最近この soundtrack を愛聴してるのは、やっぱ求めているのかこの手のお気楽ご気楽音楽を。英国産は techno だけで手一杯なのですが。
 そういえば東野純直も一曲参加してます。おや、元気そう。そうか、もう十年選手ですか……。
 Last track は OP number "Go where no ones gone before"。黒くて funky な音に乗せて、Billy Preston の伸びやかな声が実に楽しそう。anime の枠に捕らわれずに聴いても楽しめる一枚です。

log modified: 2003/02/26 01:44:21 JST

2003.02.26 (Wed)

The Allman Brothers Band / Where It All Begins

 基本的に southern rock は好きなクチですが、あまり CD は持ってなかったりする。でもこの album は実家からちゃんと持ってきてるんだなこれが。1994 年作。
 腐っても Allmans というだけあって(*1)、再結成しても Allmans は Allmans 以外の何者でもないのです。小生はどちらかというと再結成後の Allmans が気になる方で、というのは音が太いからなんですわ。やっぱ Warren Haynes (G, Vo) はいい音鳴らしますわい。この band 故のくどくどした play も、まったり楽しめるし。でもナウなヤングはもっとハイカラな音を聴いてた方がモテモテですよ。
 いかん、どんどん壊れていきそう。久々に聴くと痺れるなぁ。地べたを這いずり回って土埃にまみれて髭茫々で、でもって楽しげに jam ってる様が目に浮かぶ様だ。
 うをっ、tr.7 "Mean Woman Blues" ってば、ドが付くほど blues しまくり。でもって riff がかっこいい。いやはや男の美学。亜米利加はでかい。音もでかい。田舎は広い。轟音礼賛。もっといけいけ。

役職に「様」を付けるが付けないか論

 職場でちと話題になったので、ちと考えてみたい。
 巷のビジネス文書作法とか読めば、同じ会社の上司に「○○部長様」と書いて mail するのは間違いだと書かれている。理由は、「部長という言葉はそれだけで敬称なので、『様』を付けると二重の敬称になるからダメだ」とのこと。まぁこれだけなら、そういう世界なんだから rule に従え……と、それだけの話になるわけだけど、これって何でですか? というところが気になる。そこをすっとばして「そう決まってるんだよ!」と言われて納得したら戦中の軍隊とか学校の無意味な校則と何ら変わらないよ。

 まず「部長」を疑ってみる。「部長」って敬称ですか? 「○○部長」って、「○○先生」と同じ意識で使ってますか? これは同じ意識で使うのが正しいのだろうなぁ。「長」(おさ)という言い方には、集団をまとめる一歩抜きん出た存在という意味合いがあるので、「先生」(先に生まれた人)と同じ level で考えるのが筋でしょう。で、この考え方だと「長」の下に付く人たちには敬意を示してはならないという発想に結びつく。何故なら、自分から見て「長」の位置にいない人に対して敬意を示すことは、特権的な位置にいる「長」に対する侮辱となるからだ。従って、自分と同階級、もしくは自分より下の階級に属する人たちは一様に呼び捨てにするのが正しい。
 でもそうばっさり断定するのも抵抗がある。なるほど組織としてはそのような rule に則るのが正しいのだろう。しかし個人として仕事場の同僚をいきなり呼び捨てるのには抵抗を感じる場合がある。例えばまだ職場に馴染んでいない場合、同僚だが年上の人に呼びかける場合、などなど。そのような状況に陥った際に、「様」や「さん」付けで相手を呼ぶのは円滑な communication を保つ手段として手堅い方法である。
 個と組織との間で、このような敬称の戦いが繰り広げられると、どちらかがどちらかの領域を侵し始める。で、高度成長期みたいな体育会系の社会であれば組織の rule が個を圧倒するのだろうけど、今のように個が個として在っても良い時代になると、むしろ個の論理が組織の rule を侵犯する。「部長」や「先生」といった呼称は、その肩書きを持つ人の「役割」としての意味だけが残ってしまい、そこに含有されていた敬意は失われる。すると、「○○部長」に敬意を示すときは「○○部長様」と呼ぶことになる……のではないか。
 必ず正しい呼び方を決めるつもりは小生にはありませぬ。言葉は時代と共に移ろうものであり、清く正しい日本語なんてものは幻想に過ぎないというのが小生の考え方なので。ただ、ちゃんと義務教育も受けて一般的な世渡りの rule も身につけているはずの大人が、「○○部長様」のような物言いを何の抵抗も感じずにしてしまう、そういう状況が既に成り立ちつつあるという点は興味深い。このような状況が支配的になると、「○○部長」と呼ばれることよりも「○○さん」と呼ばれる方が敬意を示される社会に繋がっていくのではないだろうか。

 いや、既にそういうことになっているのかも(笑)。

 おっと、もう一点。「二重の敬称にするのが何故いけないのか?」という点も疑ってみる余地があるかも。まぁ、宿題にしますので各自考えてください(爆)。

diary

 「テニスの王子様」、最近は漫才みたいになってるな……。そういう anime だったっけか?

*1: 言ってるのは小生だけですが……
log modified: 2003/02/27 03:40:23 JST

2003.02.27 (Thu)

B12 / Time Tourist

 Warp CD37。B12 の 1996 年作。
 なあああぁ。tr.3 "Cymetry" の sensitive な響きを聴け! Detroit techno に影響を受けつつも、英国産故の「なりきれなさ」に満ちた異次元解釈の Detroit techno なわけです。元々は ambient な雰囲気が得意な B12 だが、この tr.3 でのふっきれた疾走感には何だか希望の光が見えるなぁ。
 しかし B12 と言えば低血圧 techno である。霧と煙と工場、でもって寒い。それを避難してはいかんのです。そういう環境だから生まれてくる音だってあるわけだし。The Black Dog との親和性も感じられるし。何気なく聞き流せてしまう音楽だけど、やっぱ異端の音です。弱ってるときにでも聴いてください。

log modified: 2003/02/28 01:54:24 JST

2003.02.28 (Fri)

get
  • anthology 『血文字パズル』
log modified: 2003/03/01 01:23:53 JST

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