Noisy Days in June, 2002

- second 10 days of month -

top / latest diary
topics all / music / book / movie / comp

上旬 / 中旬 / 下旬

<< < 2002/06 > >>
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30
Ganerated by nDiary version 0.9.4

2002.06.11 (Tue)

Namco / Cyber Cycles

 個人的には裏名盤扱いなのだが、あまり誉めてる人はいないな(哀)。
 Namco イカレ系 sound team による作品で、1995 年作。Namco の大型筐体でバイク物って珍しかったような記憶が。小生はやったことありません。悪友の水無月氏がよくやっていました。
 一応 hard rock 路線なのだが、sega 系のモロベタ fusion とは全く異なる路線と思っていい。何せこの頃のイカレ系は壊れてますから。ええそうです壊れてるんです。guitar がガンガン鳴り響こうがエレピがジョン・ロードしていようが、根底に流れる熱い rave 魂が否応なしにへんちくりんな arrange となって反映されてしまうとゆー。従ってお約束な展開からは微妙にハズれてしまうわけで、感触はプログレテクノハードロック?? しかし疾走感に溢れた sound は熱くていいなぁ。
 ちなみに最後の二曲は駄曲妥曲堕曲。んでもって Cyber Cycles が GSE vol.23 なら Rave Racer が GSE vol.24 で、一般的な世評も Rave Racer の方が高くて Cyber Cycles は割食われてとほほーな感じであったことは言うまでもないてゆか言わなきゃよかった(爆)。

log modified: 2002/06/11 23:29:36 JST

2002.06.12 (Wed)

Bayaka / Inner Film

 "Irradiation" に続く、Bayaka の full album。今回も国籍を感じさせない world wide な音楽性を感じさせる album に仕上がっていて、完成度は極めて高い。
 しかし。しかしです。聴き込めない。何故?
 "Irradiation" を参照するなら、そこで響いていた土着的な beat は、よく比較される Chari Chari や Calm とは微妙にしかし決定的に異なる点があることに気が付く。それは、その地に足のついた土着性が、techno 的な編集趣味から自発した remix により生まれた類のものではなく、個々の音が持つ歴史性や物語性から導かれる native な感性から生まれていたことに由来していた、ということ。Chari Chari の音が、世界各地の音をその歴史性から切り離し、雑多文化の接合点たる東京で remix されることで、音の背景から全く別の世界を垣間見せるように仕立てられるとするならば、Bayaka の音は、むしろ音の歴史性に踏み込むために、その音を基点とした音楽の配列を組み立てることで成立しているような感触があったのだ。それ故、個々の track の面白さや意外性では Chari Chari の方が上手と思えるのに、album として聴くと Bayaka の方がすっきりとした風景を感じさせる、と。
 だがしかし、Bayaka が "Inner Film" で見せる風景は、むしろ Chari Chari 的な手法に近い。native な感触は、album の前半ではベタな位に押し出されているけれど、後半の tracks はその境地に踏み出さない、いや、むしろ戸惑いさえ感じさせるような押しの弱さがある。音数を減らして ambient な感触を持たせているような track が多いが、Bayaka に期待する音ではない。聴いている身としても、一体何が Bayaka をここまで「後退」させてしまったのか、と当惑してしまう album なのである。
 うーむ、困った。もうしばらく聴いてみようか。

[comp] ADSL べんちまーく
測定サイト http://speed.on.arena.ne.jp/ v2.0.8
測定時刻 2002/06/13 01:35:04
回線種類/線路長 ADSL/0.5km
キャリア/ISP KDDI 8Mbps/dion
ホスト1 WebArena(NTTPC) 6.8Mbps(2244kB,2.9秒)
ホスト2 at-link(C&W IDC) 4.77Mbps(2244kB,3.5秒)
推定最大スループット 6.8Mbps(854kB/s)

 だってさ。
 ちなみに Hardware Spec は、

  • CPU: Pentium III 500 MHz (Katmai)
  • MEMORY: 256 MB

 です(って、これだけかい……)。

log modified: 2002/06/13 02:08:57 JST

2002.06.13 (Thu)

B12 / Electro Soma

 中古盤で叩き売られていた album なのだけれど、なかなかどうして侮れない作品。
 元々 B12 というのは label 名らしくて、そこから Stasis、Musicology、Redcell といった名義で発表した音も含めて compile したのがこの album だという。確かに、聴いていると beatless な tr.1 "Soundtrack of Space" から、hard な detroit techno な tr.7 "Metropolis" まで、音の増幅はあるなぁ。
 しかし、全体的に mellow で easy listening な detroit techno 風の曲が多くて、個人的には長く聴けそうな album なわけよ。流石に音の作り方は一昔前という印象は拭えないのだけれど、静謐な中で空気を冷たくしていく感触が良いです。

log modified: 2002/11/10 01:12:43 JST

2002.06.14 (Fri)

Namco / Galaxian3 Theater 6

 めがてん細江さんを中心に、Aya さんと John さんとゆー例の布陣で作り上げた、大筐体版 Galaxian3 の soundtrack。細江さんらしい mellow な melody が横溢していて、この Galaxian3 series 中では出来が良い。ついでに音も良い。Namco GSE series の音の良さは個人的に定評がある(笑)のだけれど、Galaxian Theater 6 は元々 4 track で音響効果を全面に出した音作りが成されていたらしいので、その臨場感を CD に package したこの album も、微妙に音の広がりがあるような気がする。
 でもでもやっぱメロですなぁ。最近、仕事場の同僚と Ruins や灰野敬二の話してたら「はみぃさん、メロが嫌いなんじゃ〜ないですか?」などと言われてしまった小生だけれど、根っこには GSM の美メロが基準として組み込まれている小生なのですよ。嫌いなハズがありません。
 でもネオアコとは接点がないんだよなー(爆)。

[music] netradio

 ADSL になったら netradio 聴きまくるだろうなーと思っていたら案の定である。
 Now listening Virtual FM...

[news] World Cup、日本は決勝トーナメント進出

 2-0 でチュニジアに快勝。これで H 組トップで予選通過。
 今日の試合見てたら、かつての勝つか負けるか解らないような危なっかしい試合はもう遠い昔のことなのだと思わざるを得ない。Home での試合とはいえ、チュニジアを手玉にとっている様がありありと窺える、余裕のある試合っぷり。強烈に強さをアピールしていた。
 こりゃー決勝トーナメントでも結構なところまで行くかもね。

log modified: 2002/06/15 01:29:12 JST

2002.06.15 (Sat)

Ultramarine / Bel Air

 あれは確か Rei Harakami の "Unrest" のライナーだったか。Harakami を聴いて Ultramarine を連想した、と書いていたのは。その記憶が脳裏に引っかかっていて、今日 RECOfan で "Bel Air" を見かけて思わず購入した次第。
 うーん、似ている? 似ていない? Harakami ほど湿り気があるわけではないけれど、とても牧歌的というか forkie というか、和める album です。
 fork と techno なんて接点が無さそうに思えるのだけれど、それを無理なく同居させてしまっている。それは Canterbury という場所柄に依るのかもしれない。Ultramarine は Paul Hammond と Ian Cooper の二人組で、彼らは Canterbury に居るらしい。そこから Robert Wyatt へ連想するのは自然な流れなわけだ。んで、こういう electro forkie techno な album になってしまうのか。
 どこまでも平和な音。気持ちいいんだよなー。

get
  • Tomoyasu Takanishi / Mono
  • Yoshiriho Hanno / Esquisse 1996
  • Mind Design / Transonic Archives - Mind Design (1991 - 1994)
  • Ultramarine / Bel Air
  • DJ 19 & Yoda / Mothership Take Off (Mothership DJ Mix vol.1)
  • Enitokwa / living IN the INside
  • Pat Metheny / Watercolors
  • 麻耶 雄嵩 『まほろ市の殺人・秋』
  • 竹本 健治 『ウロボロスの偽書』(上・下)
diary

 今日は古い友人たちと新宿で会ってきた。S 藤はカラオケで歌いまくり、S 藤(兄)はゲーセンで太鼓の腕を披露した(笑)。仕事場はそれぞれ違うけれど、やってる仕事は共通性があるので、話も弾む。いやぁ、みんな元気そうで何より何より。

 United Future Organization から松浦俊夫が脱退。ほえぇ。小生は UFO の album 持ってない(爆死)けど、J-Wave(FM) の "Free Form" での UFO DJ show は楽しみに聴いていたクチなので、あの三者三様 DJ が聴けなくなるのはちと残念な気もする。が、新たな船出には祝福を。

log modified: 2002/06/16 02:53:20 JST

2002.06.16 (Sun)

Mind Design / Transonic Archives - Mind Design (1991 - 1994)

 昔、イ太郎さんから "Olio" とゆー CD を借りて聴いたことがあるのだけれど、その中に "Skywalk" とゆー曲が入っていて、これが detroit ちっくな pure techno の良い曲なのですよ。この曲の作曲者が澤田朋伯さんという方で、ふと気になって web で調べてみると、昔は Mind Design という unit で活動していたという。今でも sega の sound team に居るらしい(Panzer dragoon zwei の作曲担当の一人であったり、Rez の制作 staff に名を連ねていたり)。
 でも Mind Design の CD なんてもう手に入らないだろうなーと思っていたら、何と transonic archive series の一品に入っていたんですね。吃驚です。いやこの archive series 自体の存在は知っていたのだけれど、それと "Olio" を繋ぐ線が小生には今まで見えなかったわけだ。長生きすると少しは見えるようになることもありますな(見えなくなることの方が多いけど)(それに見えた時にはもう手遅れだったり……)。
 曲調は minimal 〜 fusion で、早めの pitch でがんがん盛り上げる感じ。それでも不思議と重苦しくはならない。どこまでも明るくて純粋でキラキラした感じ。日本発の techno で、ここまで techno への pureness を歌い上げた album は無いんじゃなかろうか。大抵は何処かで暗く拗くれた日本人道へ落ち込んでしまうものだと思うし(迷走期の Ken Ishii みたいに)。
 まぁその分、深みが無いといえば無いわけで、どっちかというと最近の trance 系と繋がる雰囲気もある。それは言い換えれば曲に迷いがないということも意味するので、小生は悪いこととは思わない。聴いているとどんどん意識の澱みが洗い落とされて爽やかな気分になってくる。
 album の last track は、"Olio" にも収録されていた名曲 "Skywalk"。こんな曲聴きながら夜明けとか見たら、きっと胸が詰まるだろうな。

東 浩紀 『郵便的不安たち #』

 読了。東氏の初期著作物の selection になっている。
 むー、何といっていいか。冒頭の状況論は興味深く読めたけれど、他のものはよく解らない。

diary

 朝(て言っても起きたの 14 時だが)から体調不良。散髪に行く気力も出ず、一日中家で休養。

log modified: 2002/06/17 01:24:45 JST

2002.06.17 (Mon)

Tomoyasu Takanishi / mono

 electronica って嫌いだったハズなのによく聴きます。って、Rei Harakami 好きが言うことではないですか(笑)。でも当たり外れが多いのも事実で、タワレコとかで electronica な album 聴くと気力が抜けること甚だしかったりもする。
 されど current electro の series はかなり聞き物が揃っている。A & R を半野喜弘が務めているだけあって、単なる無機質な noise の配列ではなく、emotion を魂の奥深くで感じさせる手段として electronica を選び取ったような album が多いように思う。一ノ瀬響の album も良かったです。
 で、高西知泰の current からの二枚目となるこの album はどうか。まぁ、何も言わずに tr.2 "memoir" を聴いてください。monophonic な旋律から polyphonic に移行しつつ、いつしか美しい旋律の渦に巻き込まれていく快感。勿論楽しいだけではない。tr.6 "nnn" の、無邪気にシーケンサーと戯れつつ、脱力するような groove を生み出す様は、初期の squarepusher を想起させる。そういえば、一度聴いてすぐ解るほどの安い音(笑)が溢れていたり、痙攣気味の細切れ drum がドカドカ鳴ってたりするところは、まさに aphex twin 的な approach だよなぁ。
 例えばこういう album を、本日の world cup、ブラジル vs ベルギーの一戦での bgm にしてみたりすると、その余りの無意味さにうきゃうきゃ笑うしかなくなるという、罪深い album なのであった(って全く意味不明だな)。

log modified: 2002/06/18 01:15:58 JST

2002.06.18 (Tue)

Laurent Garnier / Shot in the Dark

 France の techno と言えば Laurent Garnier を忘れてはならぬ。"Shot in the Dark" は、その Garnier の 1st album。
 Garnier の album は最新作 "Unreasonable Behavior" が最高、second の "30" はとても人には勧められない(笑)というわけで、安定した評価ってしにくいのだけれど、この 1st album は一本筋の通った男気を見せてくれる良盤。そもそも Garnier の良さは、 minimal techno を基盤にしつつ、西欧的な story 性を感じさせる sound style にある。その全面開花が "Unreasonable Behaviour" なのだけれど、この 1st album にもそんな Garnier らしさが溢れていて、良い感じで聴ける。
 おぉ、tr.7 "Geometric World" の intro、暗闇で何者かが蠢いている気配から、hi-hat が切り込んでくる瞬間が格好良い! こういうちょっと暗めの曲が栄えるなぁ。

[news] World Cup 日本、トルコに 0-1 で敗れる

 まぁ決勝トーナメントに残れただけでも今大会の成果は充分にあったと思うよ。楢崎、よく頑張ったなぁ。

log modified: 2002/06/19 00:54:28 JST

2002.06.19 (Wed)

Enitokwa / Living in the Inside

 "Nowhere Rain" で素晴らしい音響を聴かせてくれた Enitokwa の album。Tribal な techno が朗々と響き渡る。まさに匠の芸。とはいえ芸達者すぎて焦点が定まりにくい album であったりもする。様々な音が collage されまくっていて、一気に夢幻郷へと引きずり込まれるのだが、終わってみると「あれは一体なんだったのだろう……」と絶句してしまうような。
 とはいえ tr.9 "Zero" での long play に身を浸していると、地獄の底で dance しまくる魑魅魍魎絵巻に片足突っ込んでいるような変な快感に包まれること必至。なんかすっきりしないけど気になる音が満載です。

diary

 明日になったら一つ歳をとります。って、もう今日か(爆)。

log modified: 2002/06/20 01:37:23 JST

2002.06.20 (Thu)

Paul Bley / Footloose

 雨は降るわ仕事は忙しいわ小生の誕生日だわで、一日がヒュンヒュン言いながら過ぎていった感じでした。雨の日は jazz を聴きましょう。Paul Bley の 1962 吹き込み。Bass に Steve Swallow、Drums は Pete La Roca。
 Bley の piano は、free な流れでも美しさを失わない。たぶん本人は free jazz やってるなんて自覚は無いのだろうなぁ。この album は Bley 初期の melodic な phrase がどんどん飛び出してくるけれど、improvisation を駆使しても、それが曲の流れに自然に寄り添うような感触になって表に現れてくる。この頃の Bley はやっぱりいいなぁ。

log modified: 2002/06/21 01:32:37 JST

上旬 / 中旬 / 下旬