Noisy Days in April, 2002

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2002.04.21 (Sun)

Woodman / Pisin Jaz from Mobile Station Radio

 あの傑作 compilation、"Nowhere Rain" にも参加していた Woodman の新作。てゆか小生、不勉強故にこのお方が album 作ってたことを知らなかった……。てっきり誰かの変名かと思ってた。
 あの compilation に入っていたのは ambient な track だったと思うけれど、この新作ではもうちょっと aggressive な曲もあり。なんせ beat がちゃんと聞こえるし。でも全体の雰囲気は私小説風(笑)な electronica。力まず気負わず音と戯れる曲がずらーりと揃っている。ほんのり楽しくちょっと切ない dubby な一枚。思わず Suzukisky の "Utopia" を思い出す小生。
 個性って言っても、こうなりたい! って思ってそう振る舞っているうちは、端から見ると無理してるのが解ってしまう。自然体であることが一番自分らしいということに無自覚であるが故の美しさ。好きな音というのが外からの刺激ではなく心の内側から湧き出てくる、そういう感触がとても気持ちいい。傑作です。

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  • Woodman / Pisin Jaz from Mobile Station Radio
  • Laurent Garnier / 30
  • Aril Brikha / Deeparture in Time
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 今日は基本情報なんとかの試験日で、小生も試験会場の某大学に行って来た。あいにくの雨で。って内容は忘れました(笑)。ちなみに両方の意味です。
 やはり日頃の積み重ねが重要だよなぁと言うのはいつも過ぎた後だったりする。

 CD 買いに某 Tower Record に行ったのだが、1F で Rovo の新譜がガンガン流れていて小生は吃驚でした。だってあれ、Tzadik ですよ輸入盤ですよ二枚組ですよ live 盤ですよ。そんな album でも店の中で流れていて何の違和感もない、どころか聴いている客は気にしてもいねーというのがとても tokyo してるな、と思った小生は田舎者です。Rovo の新譜買いたいな。改めて視聴してみると、聴いているうちに背筋が震えてくるのが解る。そういう音が出せる人、今時いますか? でも今日は買わなかったのさ。っふふーんだ。別の機会に。

log modified: 2002/05/05 21:34:57 JST

2002.04.23 (Tue)

Aril Brikha / Deeparture in Time

 ほんのり detroit taste な album。Derrick May の Transmat から。

夏目 漱石 『彼岸過迄』

 読了。あまり良い出来とは思わない。始めは連作にするつもりだったんではないですかね。でも森本の後の話が盛り上がってしまったので、やむなく長丁場に及んでしまったような感じ。

log modified: 2002/05/05 21:34:57 JST

2002.04.24 (Wed)

Ruins / II & 19 numbers

 この圧倒的な energy を前にして、何の言葉が必要であろうか(笑)。
 あぶらだこを連想させるけれど、たこほど練り込まれた感じではない。しかしそれ故の energy の奔流が見事。

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 仕事仕事。
 前の日曜が試験だったからか、妙に身体が重い。あまり良い兆候ではないなぁ。

log modified: 2002/05/05 21:34:57 JST

2002.04.27 (Sat)

Oliver Ho / Universal

 Oliver Ho の 2nd album らしい。小生は店頭で聴いて痺れました。流麗なシンセ音に乗って、tribal な beat がうねる。土着的でありながら宇宙的でもあるというのは矛盾だろうか。いやいやキューブリックの "2001" でも、サルと宇宙が link しておったではないか。近未来と原始は繋がっている。Love & Peace!

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  • Oliver Ho / Universal
  • Nintendo / Famicon Music
  • 田中 芳樹 『マヴァール年代記(全)』
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 世は GW だっ! というわけで、めたらーはみぃも休日一日目です。
 Kondara MNU/Linux の 2.1 (ftp) を入手したので入れてみる、が、ReiserFS の罠に引っかかって起動できず。明日また試してみる予定。

log modified: 2002/05/05 21:34:57 JST

2002.04.28 (Sun)

Stacey Pullen / Today is the Tomorrow You were promised Yesterday

 Silent Phase こと Stacey Pullen の 2nd album。Detroit techno の第二世代と言われる彼だが、地味な中でも確実な活動を続けている様子。
 Upper な曲の中にも mellow な雰囲気を滲ませることを忘れない、いつもながらの Stacey Pullen 流。あまり考え込まず、明快に自分の世界を打ち出す姿勢が良いです。

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  • Stacey Pullen / Today is the Tomorrow You were promised Yesterday
  • Robert Hood / Internal Empire
  • Rovo / Tonic 2001
  • 新居 昭乃 / RGB
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 今日も休日。
 暖かい。去年の秋から着続けているナイロンコート(って言うのかな)、日中に着ていると少し汗が滲むほど。それでも日が暮れると寒くなるからなぁ。

log modified: 2002/05/05 21:34:57 JST

2002.04.29 (Mon)

Robert Hood / Internal Empire

 初期 UR にも名を連ね、Jeff Mills と共に Axis を立ち上げたことでも有名な Robert Hood の Tresor 盤。1994 年制作ということで音としてはちと古めだけれど、minimal 魂全開である。
 一曲目の "intro" の minimal & sentimental な loop に涙。それ以降は Jeff Mills 調な曲が多いけれど、波間をぬって浮かび上がる tk7 "home" の soundscape にはまたまた心打たれるものが。
 Minimal の殺伐とした風景のなかに、海辺の風景が混じり込むなんて。Stoic な世界に偏りがちだけれど、soul を忘れないところが素晴らしい。last track "chase" の、minimal な疾走感と dark な音響世界の融合がまた絶妙。愛聴中。

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 ほええ。GW 前半戦終了かぁ。
 Kondara 2.1、install 完了。ただし本稼働はまだまだです。差し当たっては atokx が動くかどうかが肝心なところ。あとは data の移行して……いろいろやることあるな。

log modified: 2002/05/05 21:34:57 JST

2002.04.30 (Tue)

Jeff Mills / The Other Day

 今週は minimal 週間です。小生がさっき決めました。丁度昨日は Robert Hood の review したし。頃は良し。
 といっても、日常的に minimal なぞ聴く性格ではないので、聴くものも限られているのだけれど。だって minimal ですよ。怖いよ狭いよ苦しいよ(笑)。
 んで "The Other Day"。これ買ったのは、確か Ken Ishii の "Jelly Tones" にしてやられた頃で、即ち小生の techno 黎明期。Techno の世界は煌びやかで眩しいぜっと思いこんでいたあの頃、俺達はまだまだ若かったのであるよ。そこにこの minimal 魔人でしょ、暗いよ狭いよ怖いよ(笑)で、奈落の底に沈められた小生は D'n'B に逃走したとさ。べんべん。
 時は流れて幾星霜。Mills の "Life Line" が出たときにも「techno と言えば Jeff Mills でしょう!」という雑誌の煽り文句につられて即購入、でもって暗いよ狭いよ苦しいよ(笑)で、絶望の淵に押し遣られた小生は Trance の甘い誘いにつられて快楽主義に奔ったとさ。ちゃんちゃん。
 時は流れて幾星霜。Detroit techno の目眩く fantasy に首まで浸かった小生、「そういえば Jeff Mills も Detroit の "The Wizard" ではないですか」と今更のように原点回帰。Millsart 名義作も耳に抵抗なく入ってくる今ならば、"The Other Day" も恐るるには足らぬわいと意を決して CD を player に乗せるのであった……。おしまい。
 終わってどうするよ(笑)。
 Robert Hood の "Internal Empire" が直球 minimal なのに対して、Jeff Mills の minimal は相当屈折してます。皮膚の間から緩やかに浸透し、骨の髄から神経の末端までじわじわと縛り上げられるような。物語の介在する余地を徹底的に排除した音楽構造と音の素材。例えば acoustic guitar の音にはその音が内包する歴史であるとかそれを爪弾く人間の存在とかを意識させられるので、小生のような凡人は、あぁこっちの世界の音だよなぁと安心するのだけれど、Jeff Mills の作り出す音世界にはその手の安易な romanticism は期待できないのである。この世ならざる音が生み出すのは永久の闇、黒黒黒黒の世界。そして観念が一人歩きし、彷徨える魂は metal blue の鈍い光の中に漂い、肉体は冷たい檻と化す。永続する四つ打ちの beat、ぐるぐると変幻しつつ温度を感じさせないシンセ音。"Spider Formation" が流れ始めると、次元がぐにゃりとねじ曲がり、我々の意識は第四次元へと飛ばされる。そこに肉体はない。そこに感覚はない。音を感じるのではなく、音そのものとなること。流れの中で翻弄される木の葉。渦に囚われ、延々と回転回転回転。
 ……はっ。彼岸を見た。
 何だかんだ言って、やっぱり怖いです深いです宇宙人です洗脳です。小生も techno はそれなりに聴いてきたけれど、Jeff Mills の音は単なる techno で済ませられるような体験とはかけ離れている。これは未来の人間への祝祭なのか、それとも black hole の中で鳴動する虚無回廊の響きか。未だに免疫ができない自分を意識させられる今日。まだまだ未熟なり。minimal 道は遠く険しい。

log modified: 2002/05/05 21:34:57 JST

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