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読了。普段 Linux 使ってると無意識のうちに幸せを感じてしまうけれど、その幸せを言葉に表すのは難しい。この本はそれを明らかにしようとする試みだ。
とりあえず目次を読むべし。これ読んだらこの本の八割は理解したも同然(笑)。特に「定理」と書かれているところは下記に抜き出しておこう。
加えて「さらなる 10 の UNIX の考え方」というのもピックアップ。
どうよ? 思い当たるふしがあるでしょう? 勿論これらの思想は某窓ズな OS と比較することでその特徴が際だつであろう。この辺のネタも第九章で扱ってます。
とはいえ最近の GNOME や KDE のように、GUI の環境が整えられれば整えられるほど上記の思想と離れていくってのはあるんだけれど、それでも UNIX の世界が自由を基盤として成り立っていることには何の違いもないし、その思想も依然として受け継がれている。だから小生も相変わらず Eterm を使う時間が多かったりする。いや背景すけすけで既に幸せだという説もあるが(笑)。
OS はユーザを運転手として扱うか、それとも乗客として扱うか……。小生なら運転手の方がいいな。だから Linux 使ってるということか。いや解ってたことだけれど、改めて指摘されて、初めて耳にしたかのように感心してしまったのだよ。
著者が所々で持ち出す警句がまた秀逸。「ソフトウェアに完成はない。あるのはリリースだけだ」「ユーザーは、設計仕様書にお金を払うのではない。製品に払うのだ」「よいプログラマはよいコードを書く。偉大なプログラマはよいコードを借りてくる」(<-椹木野衣の『シミュレーショニズム』を連想した)……。今の現場を見ても思い当たるふしがあって、参考になった。