2014.2.21

烏賊わたに鯉川

不健康と言われようが・・・。

◆本日の晩酌
・スモークサーモン ドライトマトのソース
・烏賊と根菜の煮物
・烏賊のわた焼きバター風味

・鯉川 特別純米

 先日ネット上である人気銘柄の蔵元が、「日本酒を楽しむためには薄味の料理になるので、結果として健康になる」 といった主旨のことを述べていましたが、「力強い素材にメリハリのある味付けとコクのある酒」 という組み合わせが晩酌の王道と考える私にとっては世迷言にしか聞こえません。 何も香り華やかな酒や上品な薄味の料理を否定しているわけではありませんが、 それが酒の王道であるかのようなもの言いにはいささか違和感を覚えてしまいます。 多様な味わいのお酒があり、いろんな料理と併せることが日本酒文化を楽しむ最も重要なポイントです。 ブームや流行もいいのですが、行き過ぎると多様性の否定につながり、逆に世界を狭めることにもなりかねません。 人気の蔵元であればこそ、もうちょっと発言に気を使っていただきたいなあと思います。
 本日の晩酌酒「鯉川 特純」は少々濃い味の肴でも酒の味が分からなくなるようなひ弱な酒ではありません。 かといって料理を邪魔するような自己主張の強い酒でもなく、とても懐の深い酒です。
 私は味の薄い肴だけでは物足りない田舎者ですから、こんな酒がうれしいんですね。 本日出した烏賊のわたなんかに薄い味付けなんてありえませんし、 鰤の照り焼きや鯖の味噌煮なんかも薄かったら不味いと思いますよ。 これって不健康な考え方ですかね?

田舎ものが喜ぶ烏賊のわた焼きレシピです。
 


2014.2.15

かんかい

北の味

◆本日の晩酌
・かんかい(氷下魚)の酒びたし
・帆立のアボカドソース
・芹のお浸し

・羽前白梅 純米 「尾浦城」

 とんでもない大雪になりました。今日の景色を知らない人に見せたら誰も埼玉とは思わないでしょう。 そんな中、我が家の晩酌ではかんかい(氷下魚)がさらに北国の雰囲気を醸し出してくれてます。
 この「かんかい」先週あまりの硬さに攻めあぐねた今宮の旦那が、その処理を私に託したといういわくつきの珍味ですが、 確かに一般的な氷下魚に比べるとその硬さはけた違いで、今宮の旦那が苦戦したのも良くわかりますね。 北海道出身の知り合いによれば、炙ってからハンマーなどで叩いてほぐし皮をむき、 唐辛子マヨネーズ等で食すのが一般的とのことでしたが、私はほぐしてから酒びたしにしてみました。 酒びたしと言えば村上の鮭が有名ですけど、これも中々のものですよ。 軍手、ハンマー、新聞紙というワイルドな調理器具を必要とするこの珍味「かんかい」、 皆さんも一度は食べてみる価値があると思います。
それと、今日は研究所定番の肴「帆立のアボカドソース」もありますので紹介しておきます。

白ワインにも日本酒にも良く合う帆立のアボカドソースレシピです。
 


2014.2.12

回鍋肉

我家の定番中華で晩酌です

◆本日の晩酌
・回鍋肉
・厚揚げの煮物
・糠漬け盛りあわせ

・佐藤 黒

 多くの中華料理は特別な材料が無くても本格的な味を楽しめます。 キャベツ、ピーマン、豚肉でつくるこの回鍋肉はその典型的な例ですね。 但し豚肉だけはちょっとしたこだわりを持つとより本格的に仕上がります。 それは豚こまではなく厚切りのばら肉を使うことです。 できればばらブロックを使い自分で切ったほうがいいと思います。 この手の料理は素材の存在感が大事ですし、食感を残す意味でもある程度のサイズがないといけませんからね。
 インパクト系中華でピールにベストマッチ、ご飯でも焼酎でもいける我家の定番料理「回鍋肉」、 近くレシピを公開しておきます。 レトルトなんか使わなくても造り方は決して難しくありませんよ、是非皆さん挑戦してください。

インパクト満点の“ザ・男の料理”「回鍋肉」のレシピです。
 


2014.2.08

生もと系専門店

強いこだわりを感じます

◆本日の晩酌
・鯵のカルパッチョ
・いか大根
・いりこの入ったきんぴら牛蒡

・群馬泉 山廃 純米

 首都圏を襲った記録的大雪、当然ながら燗酒ですね。 本日の晩酌酒は造る酒のほとんどが生もと山廃という「群馬泉」です。
 穏やかな香りに主張しすぎない旨味、全体の雰囲気としては丸みを帯びた印象でしみじみ旨いなあという酒ですが、 引き際にキレが加わりますのでぼやけた印象はなく、味の輪郭もキッチリしています。 とてもバランスが良く完成度の高いお酒ですね。 数年前にDunchu紙上でお燗向きの酒として高い評価を得た蔵ですが、それも大いにうなずけます。 常温から熱燗まで幅広い温度帯で楽しめるのもこのお酒の魅力ですが、私の好みでは48℃〜50℃がベストです。 流行や世間の雑音に惑わされることのない信念の酒造り。 こういう蔵が増えると日本酒の未来も明るいと思いますね。

 

 

前のページ 次のページ

l>