2013.11.21
世界晩酌遺産
日本人に生まれて良かった
◆本日の晩酌
・おでん
・いかのぽっぽ焼き(ちょっと焼き過ぎ)
・しらすおろし
・山形正宗 辛口純米
本日の晩酌は今年初めてのおでん。我々酒飲みにとっては何といっても心温まる料理。
冬の風物詩ですね。私も歳をとったせいか最近、日本人に生まれて良かったなと感じることが時々ありますけど、
寒いところから帰って来ておでんを肴に一杯やる晩酌が、まさにそれなんですね。
凝縮された旨味と類い稀なるキレ味を生み出す酸が魅力の山形正宗がおでんにぴったりと寄り添い、
今宵も日本人に生まれたことに幸せを感じずにはいられません。
日本人の酒文化を知る上でなくてはならない、この「おでん」を当研究所は「世界晩酌遺産」に登録しました。
ただし審査の過程で「ちくわぶ」だけは登録の範囲から外すこととしました。
理由は「もったりした食感が私の好みではない」という甚だ個人的なものです。
ちくわぶファンの皆さん悪く思わないでください。
2013.11.19
焼鳥
King of Izakaya Menu
◆本日の晩酌
・焼鳥(レバー、皮、かしら)
・豚バラといんげんの炒め物
・大っきいなめこのバター焼き
・薩摩 アサヒ
本日は日和で一杯やろうかと思っていたら9時前なのに早々と店じまいでした。
せっかく家を出てきて手ぶらで帰るのも悔しいので、向いに最近開店した焼鳥屋で焼鳥を買っての晩酌です。
日本の居酒屋らしいつまみと言ったら皆さん何を一番に思い浮かべるでしょう。
おそらく焼鳥という回答が最も多いのではないでしょうか。
私も確実なデータは持っていませんが、専門店意外でも焼鳥をだしている店はかなり多いと思います。
刺身やお新香もメニューに載せている店は多いのですが、
居酒屋らしさという点では焼鳥にその地位を大きくゆずらねばならないでしょう。
おでんやもつ煮も居酒屋らしい料理なのですが、地方や季節によっていつでもあるというわけではないので、
焼鳥ほどの普遍性を獲得するにいたっておりません。
それと、酒を選ばないという幅の広さも魅力のひとつですね。
ビールや焼酎はもちろん日本酒にも良く合います。ちょっと硬めの味でキレが勝っているものなどは特に好相性です。
ちょっと熱めの燗もいいですね。日置さんや諏訪泉などに焼鳥に合うものが多いんですよ。
タレの焼鳥、特に本日のレバーなどなら赤ワインもお勧めです。
深みのある味わいをもった上等なものでなく、庶民的なテーブルワインでも十分楽しめます。
これから出るボジョレーみたいに若いものを軽く冷やして併せるのもいいですよ。
海外の人にも人気があるようですから、日本の酒文化を紹介するにはうってつけのつまみかと思います。
最初はビールやワインから入って、日本酒の良さにも気づいてくれるといいですね。
ニューヨークやパリの高級レストランで、綺麗な吟醸系の酒が流行ってるようですけど、
日本酒の裾野を広げるには、こういう庶民派料理に純米燗なんて組み合わせも大事だと思いますよ。
2013.11.10
三陸鮑の宴
どうだ!まいったか!
◆本日の晩酌
・鮑のお造り
・鮑の肝酢
・鮑のステーキ 肝ソース
・蒸し鮑
・鮑の肝焼き
・出羽桜 山廃
大船渡の伯父さんより鮑が届きました。
物騒な世の中です、明日もこの世にいて元気で晩酌できる保証などどこにもありませんから。
今宵は思いきって贅沢を楽しもうと「鮑の宴」を催しました。
大船渡綾里湾、鮮度も抜群の極上鮑を「これでもか」というほど使った晩酌です。
美味しいだけでなく心も豊かになりますね。自分へのご褒美というやつでしょうか(褒美をもらうほどのこともしてませんが)
自分が楽しむだけでは研究員の職責として不十分ですから、私の鮑レシピも公開します。
自分へのご褒美をあげられる時にでもお試しください。
日本の特選素材 三陸鮑のレシピです。
2013.11.07
食品偽装
結局は自分の味覚
◆本日の晩酌
・戻り鰹の刺身
・パーナ貝のワイン蒸し トマトソース
・春菊と菊のお浸し
・amastuora bianco salento
連日の報道で次々に出てくる食品偽装、見苦しいというか悲しいですね。
鱒子がレッドキャビアという呼び名だという事実は知りませんでしたが、
知ってればとび子との違いは一目瞭然なわけですから、一流と言われるホテルがこんなレベルの低い偽装をするとは信じられません。
形だけではわかりづらい食材もありますし、加工なんかしたら判別できないものもありますから、
ごまかすのはそう難しくないのでしょうが、不味かったらそれまでですからね。
逆に美味しかったら堂々と本当の食材の名前を出せばいいじゃないですか。
私は美味しければブラックタイガーでも、バナメイでもOKです。
高級食材・ブランド食材は美味しいものにたどり着くための参考ではありますが、
それ自体を食べることが目的になると、ひどくつまらないものになってしまいます。
提供者にはもちろん反省してもらいたいのですが、我々消費者もブランド信仰ではなく自分の味覚を信じた方がいいですね。
さて本日のパーナ貝ですが、ややもすると偽装の対象になりそうな気がする食材ですね。
からの色が違い厚みもないのですが、身はいがいやムール貝とかなり似ています。
むき身にしてトマトソースをかけたら見た目だけではちょっとわかりません。
本日のパーナ貝は三陸で食べるいがいに比べると身も痩せてぼそぼそしていますし、あの濃厚な旨味も感じられませんね。
まあ冷凍だったせいもあるかもしれませんし、私の調理の未熟さもあるかもしれませんので、
これだけでパーナ貝が著しく劣る食材と判断するのは早計かと思います。
魚介類は個体差が大きいので、結局その都度評価するしかないんですよね。
話のついでですが「いがい」と「ムール貝」も相当紛らわしい食材で、
私もパエリヤやパスタに入ってるものを見て「ムール貝」とは三陸で言う「しゅうり貝」別名「いがい」のことだなと思っていましたが
後に別物だと知りました。味は「ムール貝」のほうがややあっさりしていますけど、
見た目はかなり似ていますので、名前のよく知られている「ムール貝」として供している店も多いらしいのです。
事実、私も晩酌雑記帖で一度か二度いがいをムール貝と表記しています。
値段はどちらかというといがいのほうが高く、味も正直、三陸物のいがいの方が圧倒的に美味しいのですけど、
こういうのも偽装に当たるんでしょうかね。
せめて誤表示ということにしてもらいたいものです。
ちなみに「いがい」は三陸の正確な発音ではありません。日本語での表記は難しいのですが、
あえて書くなら「いんぎぇあ」(ぎは鼻濁音)。gを子音にしてeaの2重母音があるような複雑な発音です。
まあこれもいい機会ですから私もHPに誤表記が無いかどうかチェックしたいと思います。
とにかく研究所はこれからも自分の味覚でやっていきますよ。他人が何と言おうと自分が美味いと言えばそれまでですからね。
2013.11.05
お燗の季節
日置桜 復刻ラベル。
◆本日の晩酌
・もつの煮込み
・南瓜の煮物
・しらすとひじき入り卵焼き
・日置桜 純米復刻ラベル22BY
ここのところ朝晩ずいぶんと冷えるようになり、本格的なお燗シーズンに突入したようです。
本日の晩酌酒は日置さんの復刻ラベル22BYにしました。
あいかわらずクオリティは高いのですが、鋭いキレを特徴とするお酒が多い日置さんの中にあっては珍しく優しい味で、
一瞬「おやっ」という感じです。
温度は45℃から48℃までが、柔らかくまとまりがあってがいいと思います。
これより低いとやや暴れた印象ですし、高いとキレが勝ちすぎて旨味を邪魔する感じがします。
でもこれはあくまでも開栓4日、現段階での評価です。
日置さんの酒ですから、もう少し熟成を進めれば大きく味が変わることも十分考えられます。
あと2週間ぐらい常温放置で引っ張ってみたいところですね。楽しみです。