2012.3.28

三陸の香り


磯の風味満点です

◆本日の晩酌
・海苔のさっと煮
・どんこ汁
・春キャベツとゆで卵のサラダ オニオンドレッシング

・久保田 千寿

 今日の晩酌は磯の風味が際立ってますね。どんこ汁は三陸を代表する郷土料理、 見た目に反してすごく淡泊な味わいの魚で、普通は味噌仕立てですが我が家では清ましでいただきます。 そして何といっても素晴らしいのが、海苔です。生を海苔醤油と酒でただ煮ただけのシンプルな調理法で、 荒々しいほど磯の香りを放っています。 上品な料亭なんかじゃこんなやり方は絶対ないのでしょうが、私にとってはこの味が最高ですね。 口いっぱいに広がり鼻へと抜ける磯の風味が、私を昔の田舎に連れて行ってくれるかのようです。 ただ美味しいだけじゃないんです。力のある食材っていうのは、こういうものをいうんじゃないでしょうか。




2012.3.26

黒佐藤 七年放置酒


お宝発見

◆本日の晩酌
・アボカドとベーコンのグラタン
・ほうれん草のソテー
・背黒鰯の目刺し

・黒佐藤 昨年購入 and 七年放置酒

 二週間ほど前、今宮さんへ行ったとき珍しいものを二ついただきました。 一つは神亀槽口酒、スペックは鳥取山田の七号酵母、つまり昨年のバージョンでは「とり」と同じもので、 その日にしぼったものとのことでした。(現在冷蔵庫にて熟成中) そして、もう一つが本日晩酌に供した「黒佐藤 七年放置酒」です。 なんでも今宮のご主人が開栓後、店の中においたまま忘れてしまい、なんと七年間の歳月を経て、 ついこの間発見したものだそうです。まあ、お宝を発見したようなもんですね。 光栄なことに私、その一部を分けていただいたのです。 ためしに昨年末に購入したものと飲み比べてみました。 黒佐藤の魅力はインパクトある甘味と香ばしさを持ちながら、上品な喉越しがあり、際立って水の良さを感じさせるところですが、 七年の熟成は更に柔らかさを加えてくれた様です。まさに、美味いの一言しかありませんね。 お金を出したからといって飲めるもので無いだけに、ちょっと自慢したい気分です。 「自分だけが特別な酒を飲んでいるのだ」というこの優越感、酒飲みとしてなんとも幸せを感じる時間ですね。




2012.3.18

神亀の山廃 その後


40℃で飲んでみました。

◆本日の晩酌
・塩豚の鉄板焼き
・帆立のめかぶ和え
・雷こんにゃく

・神亀 上槽中汲み 山廃仕込み

 2.03にレポートした神亀 上槽中汲みの山廃ですが、冷蔵庫でさらに2週間引っ張ってみました。 味の厚みがグーンと出ていますね、40℃のぬる燗にすると甘味と旨味を強く感じ、インパクトがさらに増します。 かなりワイルドで、人によってはどうかな?って感じですが、私的にはこれもありです。 いずれにしろ温度は余り上げず、この辺がいいのかなと思います。 キレよりも、膨らみや厚みを引き出してあげるほうが、この酒には合っているのではないでしょうか。 来年以降も造るのか?楽しみですね。




2012.3.11

追悼


被災地のお酒です

◆本日の晩酌
・天然鰤の刺身
・鰤のあら炊き
・もやしの酢の物

・南部美人 純米吟醸

 本日3月11日は日本人にとって特別な日になってしまいましたね。 各地で追悼集会が開かれているようですし、TVも震災一色です。 私も今日は被災地岩手の酒で晩酌し、私なりの追悼をいたしました。
 この間はNHKの「家族に乾杯」で頑張っている商店街の皆さんが出ていたり、 本日は「TOMORROW特集」という番組でアマチュアジャズバンドが アメリカの有名ジャズメンとコンサートをしてる様子が紹介されたりと、 ここのところ大船渡の人たちの元気な姿をTVでみることが多く、とてもうれしく思っています。 よく東北の人は物静かとか、大人しいとかいう評判を聞きますが、大船渡人はなぜか明るいんですよ。 家が流されても、トランペットとかサックス持って、にこにこしながらノリノリで音楽やってる姿はさすが大船渡って感じです。
 今年はお盆にでも帰ろうと思っています。




2012.3.10

「京屋 特選かんろ」はお湯割りで


蔵のお勧めとは違いますけど

◆本日の晩酌
・サイコロステーキ 和風ガーリックソース
・蕗の土佐煮
・アスパラのバター炒め

・京屋 特選かんろ

 3月も10日になりますが、なんですかねーこの寒さ。こんな日の晩酌ですから、酒は燗酒、焼酎ならお湯割りですね。 私も今晩はお気に入りの焼酎「京屋 特選かんろ」のお湯割りで飲りました。 この「京屋 特選かんろ」、蔵ではロック、ストレートをお勧めとのことですが、私の好みでは「お湯割り」なんです。
 私が焼酎オンザロックに求めるのは、香ばしさとかやや野性的な甘味などです。 フルーティーな香りを楽しむものや、キレ味で勝負するものなども良いでしょう。 一方お湯割りには求めるのは、「ほっこり感」、「柔らかさ」、「厚み」など。 この焼酎が持っている上品でやさしい甘味は、お湯割りでこそ活きると思うんですけどね。
 まあ、所詮は好みの問題ですから、どうでもいいといえばどうでもいんです。 同じ酒でも感じ方は人それぞれ、みんな同じじゃ面白くありませんからね。




2012.3.03

神亀の山廃

えーっ!山廃もやるの

◆本日の晩酌
・ロースカツ
・若布と鶏肉のピリ辛炒め
・大根の戸隠漬け

・神亀 上槽中汲み 山廃仕込み

 2週間ほど前に今宮さんで「これ飲んでみて」と言われた酒、ラベルを見れば、神亀の「上槽中汲み」 しかも山廃仕込みと書いてあります。初めて見る神亀の山廃、 小河原専務が、蔵の若い人たちに「やらせてくれ」と頼まれ、「そんじゃやってみろ」と許したものだと聞きました。 それでなくても珍しい神亀の山廃、しかもベースのスペックは研究所一押しの「上槽中汲み」とあって、 一も二も無く買い求めました。
 試飲の時感じた渋さは、瓶詰1ケ月を経てもう取れて柔らかさが出ていますね。 上槽中汲みの味を知っているだけに、これが山廃になったらどんだけインパクトがあるんだろうと思っていましたが、 結構、綺麗にまとまっていて正直意外でした。 (もちろん、綺麗とはいっても磯自慢や黒龍ではありません。あくまで神亀上槽中汲みスタンダード版に比べてという話です。 勘違いはなさらないように。) 「スタンダード版」のほうはドーンと厚みがある感じですが、このバージョンでは山廃の酸がキレを加わえており、 人によってはこちらのほうが飲みやすいという人もいるでしょう。 いずれにしろ、薄っぺらな酒では絶対に得られないこの芳醇さは健在、さすがに美味いですね。 酸味が脂をさばいてくれるので、本日の豚かつみたいな肴には最高の相性です。 今後、もう少し調熟させてみて、お燗も試してみたいと思います。



 

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