2011.12.31
SAKE OF THE YAER
雪の茅舎 山廃 純米吟醸
◆本日の晩酌
・藁蕎麦工房製 二八蒸籠
・刺身盛り合わせ
・烏賊のわた焼き
・叉焼
・羽前白梅 純米吟醸生原酒 「しぼりたて俵雪」
2011年最後の晩酌は俵雪のにごりにしました。青りんごを思わせる品の良い香り、
でしゃばり過ぎない旨味、そしてシュワシュワ感、とても新鮮ですね。
庄内のドンペリといっていいでしょう。藤沢周平さんが存命でしたら、
小説に登場させ、牧文四郎や三屋清左衛門なんかの海坂藩士にも飲ませてもらいたかったですね。
さてここで、昨年に続き本年の総括として最も印象に残った一本を選ばせていただきます。
当研究所の選ぶ"SAKE OF THE YAER 2011"は
「雪の茅舎 山廃 純米吟醸」です。
これが山廃か?と思わせる綺麗な酸味、ぬる燗でも冷酒でもいける幅の広さ、そして日本一風雅なネーミング。
洗練の極み、日本の美ここに在りですねー。齋彌酒造店さん来年も美味しい酒を造ってください。
それではみなさん良いお年を。
>>雪の茅舎を紹介します
2011.12.26
甕幻
まろやかで中々いいですよ。
◆本日の晩酌
・鮭の中華風ムニエル
・揚げかまぼこ
・ごまめ
・本坊酒造 津貫貴匠蔵 「甕幻」
焼酎のいただき物で晩酌をいたしました。黒麹らしいコクを持ちながら甕貯蔵のまろやかささをまとった本坊酒造さんの「甕幻」、
中々いいですね。ロックで飲みましたが、本日の料理みたいにオイスターソースを使った中華風のものなどに良く合うと思います。
味のほうは申し分ありませんけど、「甕幻」っていうネーミングはちよっともたつきがあって、なんかリズムが悪いですよね。
日本酒の銘柄の名前には洗練されたものが多く、なかには文人顔負けの風流なものまであるのに比べると、
焼酎の名前はやや野暮ったいものが多い気がします、気のせいでしょうか。
「名は体を表す」といいますからね、ネーミングももうちょっと格好良くいくといいんじゃないでしょうか。
余計なお世話ですかね?
2011.12.25
冬の主役
飛騨コンロに小鍋仕立て
◆本日の晩酌
・石狩鍋
・しゃくし菜のたまり漬け
・おみ漬け
・酔右衛門 特別純米 無濾過
寒いときにはやっぱり鍋、鮭の脂に酒粕の風味が抜群ですね。
そして飛騨コンロも活躍します。
白楽天風に言えば「火炉に小鍋かけて寒さを恐れず」といったところでしょう。
激動の2011年も残りわずかになりました。
本日は被災地の酒「酔右衛門」です。
あの震災で私の田舎大船渡も大変な目に遭いました。
この間同級生と連絡をとりましたが、みんなとりあえず無事でいるようです。
今年はいけませんでしたが来年はいってみようと思っています。
早くみんなと、美味しい酒が飲みたいですね。
2011.12.16
葉物の季節
寒さも増して、美味しくなってきました。
◆本日の晩酌
・茹で豚オイスターソース
・ほうれん草と鮭の胡麻風味和え
・千葉県旭産あまとう美人の網焼き
・三井の寿 純米 麹蓋 「麗吟」
このところ朝なんかかなり冷え込んで、めっきり冬らしくなってきましたね。
吐く息が白くなって、霜が当たってくるようになると葉物野菜の美味しい季節です。
白菜、小松菜、ほうれん草等が、毎日、我が家の晩酌を賑わしてくれています。
本日もほうれん草、そして茹で豚の付け合せとして白菜が登場。
ほうれん草は茹でて堅く絞ったものに自家製鮭ふりかけを和えたもので簡単ですが、とても美味しくいただけます。
小松菜とかほうれん草は、味が濃く旨味の強い魚介類とのマッチングで、良い酒の肴になるんですよね。
皆さんもぜひ試してみてください。
2011.12.11
山装ふ2011
日置桜、今年の純米ひやおろしです
◆本日の晩酌
・秋刀魚の味醂干し
・アボカドのグラタン(今宮酒店のラクレット使用)
・お新香盛り合わせ
・日置桜 純米ひやおろし 「山装ふ」
搾ってから2、3年熟成させ、飲み頃を見定めてから市場へ出す、出荷管理に定評のある日置桜ですが、
ひやおろしも美味しいんですよね。今年の「山装ふ」は例年よりやわらかさを強調した仕上がりで、
いつもに比べると温めの燗に向いています。そうですね、43℃くらいが適当じゃないですか。
今宮さんご自慢の風味豊かなチーズ“ラクレット”を使ったこのグラタンなんかには、抜群の相性です。
それにしても“山装ふ”というネーミングも実に良いですよね、風流人はやっぱりこれでなくちゃいけません。
「林間に酒を温めて紅葉を焼く」白楽天も言っております。偉そうなことを申し上げて恐縮ですが、
高い酒を飲めばいいというものじゃありません、この辺のセンスこそ、一流の酒飲みに欠かせない素養なのです。
2011.12.07
蔓無源氏 with 蔓無源氏
ちょっとお目にかかれない芋です。
◆本日の晩酌
・鯵の開き
・蒸かし芋の盛り合わせ(衣かつぎ、蔓無源氏)
・胡麻塩キャベツ
・国分酒造 蔓無源氏 お湯割りで
大正時代に使われていた芋で昔の味を再現するべく、農業試験場に残っていた種芋たった10個を譲ってもらい、
国分酒造が大切に栽培した、復刻種「蔓無源氏」。
それほどの数はできませんので、焼酎は本当に限られた特約店だけでの限定販売です。
その大事な芋をなんと今宮さんからいただいてしまいました。(どうだ、まいったか!)
併せる酒はいうまでもありませんね。
甘味が強く、独特の香りがあって、お世辞抜きに、本当に力のある素材、「この芋にしてこの酒あり」です。
それにしても、作り手の気持ちや考えが、ひしひしと伝わってきますね。
傍から見れば「なんのこっちゃ」かもしれません。分かる人にしか分からない、この喜び、
これこそが愛飲家の醍醐味なのです。
2011.12.05
ひやおろし?
二夏越え
◆本日の晩酌
・にら鶏炒め
・蕪の漬物
・なめこおろし
・睡龍 純米 生詰 21BY ぬる燗
一旦火入れしたものを一夏貯蔵し、再度火入れして瓶詰するところを、そのまま生詰めして出荷するものを通称
「ひやおろし」と呼びますが、本日の睡龍は二夏越えです。この場合もひやおろしといっていいんでしょうかね。
だいたい熟成に向く酒というのは、搾りたてではかなり渋みを感じさせるものが多いんですよね。
このお酒も二年目でこの味ですから、おそらく一年目ではかなり硬く渋く感じたはずです。
いまの段階でやや丸みを帯び喉越しが良く、旨味も徐々にのってきている感じです。
強烈なインパクトはありません。万事控え目な造りですが、バランスが良くカチッとして隙が無い、そんな酒です。
生もとで有名な「久保本家」ですが、速醸で造らせても流石の名人芸。冷やでもお燗でもいけますよ。お勧めです。
2011.12.01
塩麹
やっぱり発酵食品は美味しい
◆本日の晩酌
・豚ロースの塩麹漬け
・ポテトサラダ バジル風味
・柿なます
・睡龍 純米 生詰 21BY
ひと頃流行だった“塩麹”で豚ロースを漬け込んでみましたが、好評です。
忙しく一度にたくさん食品を買い込む方などは、どうしても保存しなければなりませんが、
肉や魚などは冷凍で大きく味が落ちるものもあり、お悩みのかたも多いでしょう。
こんな時、助けになるのが発酵食品による漬け込み保存。
酒粕、味噌、糠、そして本日の塩麹などを使うと日持ちするだけでなく、風味も豊かになり、
フレッシュな段階では感じられない良さを得られます。
この風味の豊かさや柔らかさやが発酵食品に共通して備わる良さなのです。
発酵同志ですから当然お酒にもよく合いますので、当研究所でも主要な研究対象の一つとなっております。
皆さんも積極的に利用してみてください、美味しいですよ。