kazkaz奮戦記&社会批評 by kazkaz of 車輪の下


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現在新規更新は休止中ですが、過去10年間の社会批評を検索ができるようにデータベース化しています。思考がデータベース化されていますので、現在社会を考える一材料になると思います。「検索」でご利用下さい。


私と社会学&社会批評


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■2010年07月28日(水)12:48  民主政権下で初の死刑執行・・。
 法務省は28日、宇都宮市の宝石店に放火し、女性店員ら6人を殺害した強盗殺人事件で死刑が確定した篠沢一男死刑囚(59)と、埼玉県熊谷市で女性3人の殺傷事件で死刑が確定した尾形英紀死刑囚(33)について、刑を執行したと発表した。死刑の執行は昨年7月以来1年ぶりで、民主党政権下では初めて。(時事通信)

 今回は、千葉景子法務大臣が直接死刑執行に立ち会ったとのこと。これには相当の意義があると思う。死刑執行命令を下した責任者本人が直接に死刑と対峙し、目を背けずに自らの職責の顛末を見届け、その是非を考える契機となるからである。
 その意味では、検察官と同様に、死刑制度の当事者である裁判官も死刑執行に直接立ち会う必要性があるのではないかと考える。自ら下した判決の執行の重みを実感する必要があると思われるからである。裁く者こそが、その責任の意義を自覚する必要がある。
 死刑制度の存廃論は、そこから始めるべきではないかと考える。

■2010年07月24日(土)17:56  「死んじゃう」空腹耐えかね男児万引き 父らに傷害容疑
 小学5年生の男児(11)に殴るけるの暴行を加えたとして、神奈川県警戸塚署は23日夜、横浜市戸塚区原宿1丁目の佐々木加奈江(36)と、男児の父親の大塚明(34)の両容疑者を傷害の疑いで逮捕し、発表した。2人は「しつけのつもり。警察が騒ぐことじゃない」と容疑を否認しているという。
  男児は18日から何も食べ物を与えられていなかったと話しているという。男児は「このままでは死んでしまう」と23日朝に家を抜け出し、コンビニエンスストアでおにぎり2個とパンを万引き。通報で駆けつけた警察官が男児の体のあざを見て不審に思い、事情を聴いたところ暴行が明らかになった。(Asahi.com)

 この記事を読んで、社会の縮図を感じる。
 経済が麻痺している。社会が麻痺している。家庭が麻痺している。
 万引きした男児が悪いのであろうか。しつけをした家庭が悪いのであろうか。社会環境が悪いのであろうか。考える・・。
 誰を責めればいい?行き場のない憤りを感じる。
 犯罪の端緒は、個人の性質にも依存するが、社会環境が作り出すものだと思う。その意味では、犯罪を犯した個人のみを責める訳にはいかない。そのような環境を作り出す社会構造を変えていかなければいけないと思うのである。生きた犯罪予防学が研究されなければならない。

■2010年07月21日(水)13:44  国会議員の罷免・・。
 先の参議院選挙で民主党の谷亮子氏が当選した。こんな「2足のわらじ」を履く議員なんて罷免してしまえ!と思ったのだが・・。国会議員を罷免する規定が憲法にも法律にもないのである。これを取り上げたブログや記事は存在するが、一部重複するのは覚悟で、これについて再考察してみる。
 憲法15条1項では、「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。」旨定めている。この規定を受けて、同3項では、「公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する」旨規定し、法律では、公務員を選挙する「公職選挙法」が制定されている。しかし、公務員の選定の規定はあるが罷免の規定はない。
 罷免の規定を探って、さらに憲法を眺めてみる。憲法55条では、議員の資格争訟の裁判の規定で議員の議席を失わせる規定がある。また、同58条2項では、議員の懲罰の規定で議員を除名することができる。しかしながら、これらの規定は、議院の権能であり、国民による罷免の規定ではない。
 国会議員と同じ公務員である最高裁判所の裁判官は、憲法79条3項で衆議院選挙の際に国民による罷免が可とされている。
 憲法及び法律の欠缺であろうか。
 否。国会議員の罷免は、普通選挙に内在されているものと考える。次期選挙で、国民が候補者を選定する場合は記名を、候補者を罷免する場合はその候補者を記名せず、他の候補者を記名する。すなわち、選定の可否によって罷免も決められるのである。リコール制度の創設を提案する記事もあったが、この普通選挙に内在する罷免制度の方が合理的であろう。問題がある場合は、辞職勧告すれば良い。
 というわけで、別途法律で定める必要はなさそうである。

■2010年07月19日(月)07:18  経済構造と社会構造の変革を考える・・。
 物欲中心の経済構造は市場が飽和して破綻寸前です。経済構造を改革するためには、これからは物欲中心から公共経済中心の経済政策へと、その転換が必要であると思います。
 新しい産業を興すには、既存の一見して有益性のある価値を否定して、新たな価値を模索することが必要だと思います。
 例えば、下記に述べたような車社会の否定です。車社会は、利便性が良く、一見社会的に有益性のある価値のように見えますが、その普及によって、地方都市を荒廃に導いています。また、悲惨な交通事故を招く種になっています。従って、翻せば、利便性を除けば、社会的な有益性はそれほど大きくはないのです。この車社会を否定すると、公共交通機関等の整備により、新たな産業の擁立と雇用の確保が見込めます。さすれば、地方都市の活性化を図ることができます。利便性は、公共交通機関で追求すれば良いのです。また、交通事故を減少させることができます。この有益性の方が大きな経済的・社会的価値があると思われるのです。
 経済の再生は、このような既存の価値の有益性を疑って、新たな価値・有益性を創造することで可能であると考えます。
 勿論、基幹産業である車産業を否定するなんて馬鹿げていると思われるかもしれませんが、経済構造を抜本的に変革するためには、大きな改革を伴うものです。
 今、経済は大きな変革のときを求められているのです。そのためには、それに応える大きな改革を提案する必要性があると思うのです。

■2010年07月15日(木)20:44  自公み 幹事長会談で連携確認・・。
 自民、公明、みんなの野党3党は15日午後、参院選後初めての幹事長・国対委員長会談を都内で開き、参院での与野党逆転を踏まえ、国会活動で密接に連携していく方針で一致した。具体的には、今月30日にも召集される臨時国会で予算委員会の開催を求めることなどを確認。今後、ほかの野党にも呼び掛け、「ねじれ国会」の下で共闘して政府・与党への攻勢を強めたい考えだ。(時事通信)

 これで政権与党である民主党は完全孤立状態になった。
 ねじれ国会のもとでは法案成立は困難。
 衆議院での2/3以上の議席を求めて、総選挙に臨むべきか?

■2010年07月12日(月)06:08  民主大敗 菅首相が選挙統括・・。
 菅首相は12日未明、都内で記者会見し、参院選の結果について「当初の目標にかなり届かない結果に終わった。大変申しわけなく思っている」と陳謝したうえで、「(選挙結果を)真摯(しんし)に受け止め、改めてスタートラインに立った気持ちで責任ある政権運営を続けていきたい」と続投の意向を表明した。(読売新聞)

 民主大敗、自民快勝でねじれ国会現象が再来。新たな政党との連立を模索しなければなりませんね。仮に、みんなの党と連立を組んでも、参議院過半数はとどきません。苦しいスタートラインです。野党との政策合意で法律案可決を目指すしかありません。民主主導は崩壊。政権運営は極めて不安定な状態が続きそうです。
 政治情勢は不安定ですが、経済も不安定。経済政策を中心に政権運営がなされることを期待致します。

 ところで、現職の千葉景子法務大臣が落選しましたね。別に国会議員のバッチなんてなくても閣僚は続けられますが、なんか格好悪いですよね。辞任するのでしょうか?少し、気になります。

■2010年07月11日(日)18:37  都市再整備計画・・。それと新規産業の擁立
 現在の経済の繁栄は、車の技術革新とその普及にあると説きました。しかし、車社会の浸透で、地方都市では広大な駐車場を持つ郊外のショッピングセンターに顧客を奪われ、駅を中心とした地方都市は廃れた状態になっています。また、バス・電車等の公共交通手段も同じく利用者が減り、地方都市の衰退は加速しています。
 また、資本主義経済は市場が飽和状態に達し、新規産業を興さない限り、このままでは崩壊してしまいます。企業が収益を上げることができない時代。雇用の増加は望めません。
 そこで、地方都市の活性化と新規産業による雇用の増加を考察してみました。
 その手段とは、車社会を否定するものです。
 つまり、車の所有を無制限に認めるのではなく、一定の要件(社会的必要性)を満たす場合にのみ認めるという規制手段を講じます。
 すると、一般の庶民は、交通手段として日常的に公共交通手段を利用することになります。この公共交通手段を利用させることが重要なポイントです。
 車社会を否定すると、公共交通手段の需要・必要性が増加します。そのためには公共交通手段を整備しなければなりません。バス・地下鉄・電車の新規導入及び交通網の整備。ここに新たな産業の擁立と雇用の増加が見込めます。さらに、郊外型のショッピングセンターに変わり、駅を中心とした商業構造が再構築できます。さすれば、地方都市を再活性化させることが可能です。また、地方都市間の交通網も再整備します。車による都市間移動を電車による移動へと切り替えるのです。それにより、新規鉄道の導入及び駅の再活性化により地方都市は再整備されます。
 勿論、公共交通機関は、車に代替して、より利便性の良いものに改良していきます。公共交通機関の改良で技術革新は進み、新しい産業を興すことが可能になるのです。
 今、車社会を見直す時期が来ていると思います。車が普及して便利になった反面、地方都市は廃れていきます。これを再活性化させようと試みたのが本提案です。考えてみる価値があるのではないかと思慮します。

追記:TOPICSに追加しました。→「都市再整備計画の提案」

■2010年07月11日(日)11:10  車社会を考える・・。許された危険の法理への疑問
 社会の発展は、車の技術革新とその普及にあると云っても過言ではありません。流通経済や日常生活を支える基盤がそこにあるのです。しかし、車社会は、交通事故という悲劇的な事象を生み出します。日々報道される自動車事故。それは誰でもが遭遇し得る身近な事象です。私は、このような、交通事故を引き起こす車社会をそのまま許容しても良いのかという疑問を日々感じています。人間のための道具が人間を殺す凶器になっている。それを見過ごしても良いのかと思うのです。
 刑法的には、車社会の正当性は「許された危険の法理」で説明されます。「社会生活上不可避に存在する法益侵害の危険を伴う行為につき、その社会的有用性を根拠に法益侵害結果を許容する考え方」です。ヴェルツェルによれば、全ての危険を禁止すれば、鉄道営業も禁止され、社会は停止してしまう。もう少し進んで、結果無価値の行為を処罰したら社会は止まってしまう。そのため、社会的有用性のある行為は、法益侵害結果を伴う行為であっても、一定の制約のもとに許容されるという考え方です。この「許された危険の法理」が、車の運転を人間社会に許容する根拠となっています。
 そこで問題なのは、社会の有用性と個人の法益とを比較衡量して、個人の法益よりも社会的有用性を優先するという考え方の妥当性です。確かに、現実に車社会を禁止してしまうと、社会は麻痺してしまいます。これは、ヴェルツェルが進言する通りです。しかし、個人の法益は何事にも変えられない唯一の価値です。社会的有用性という考えの下に黙殺される個人の価値は見過ごしてはならない重大な人権侵害であると思われるのです。すなわち、憲法13条が規定する個人の尊重原理は、「許された危険の法理」をもってしても、侵すことのできない不可侵な原理だと考えられるのです。
 したがって、我々が成すべきことは、如何に社会的有用性がある行為であっても、それを個人の法益を守るために最大限に制約する社会構造を作り出すことにあると思うのです。そのためには、例えば、車の個人的所有を禁止して、公共機関を利用するように規制する。流通経済を保つためには、商業的車両の所有のみを認める。極端な提案かもしれませんが、それが交通社会を健全な方向に導く一手段だと思えるのです。
 車の利便性と危険性を考え直す。そんな時代であると思います。

追記:TOPICSに加えました。→「許された危険の法理と車社会」

■2010年07月10日(土)18:11  小池百合子氏が日刊現代提訴・・。外国人の参政権
  「外国人参政権提案者だったのに反対論者に転じた」などと報じた夕刊紙「日刊ゲンダイ」の記事で名誉を傷つけられたとして、小池百合子元防衛相が発行元の日刊現代(東京都中央区)に3000万円の賠償などを求めて提訴していたことが分かった。東京地裁(甲斐哲彦裁判長)で9日あった第1回口頭弁論で、日刊現代側は争う姿勢を示した。(毎日新聞)

 時が変われば、人の意見も変わる。そんなところでしょうか。

 さて、この外国人の参政権問題。私は次のように考えています。
 国の参政権は、憲法15条1項が規定するように、「国民固有の権利」です。これを受けて、最高裁判例でも、外国人に参政権を認めていません。
 しかし、国家に税金を納め、国政に寄与している定住外国人などに一定の範囲で参政権を認めてもよいのではないかというのが、議論の中心ですよね。
 この点、私は、「国民主権原理」から外国人に参政権を認めることも憲法を改正すれば、許容されるのではないかと考えます。以前に掲示板に書き込んだ持論ですが、ご容赦下さい。
 憲法に基づく国民主権原理では、「国の政治のあり方を最終的に決定する権威は国民にある。」(正当性の契機)と説かれます。この正当性の契機から導かれる答えは、国の政治のあり方を最終的に決定する権威が国民にあるならば、一定の範囲で国民が外国人に参政権を付与することも国民の意思で決められることではないかということです。国政の最終のあり方を一定の範囲で外国人の意向を聞いて決定しても良い。それは、国民に与えられた権利だと思います。
 社会情勢が変わり、外国人も国家に寄与する機会が増えました。学問の分野でも外国人が指導的立場に就く時代です。国家も、一定の範囲で参政権を外国人に認めても良い時代なのではないでしょうか。
 勿論、この問題。憲法15条の改正が必要だと思われますし、日本国民の総意を聞く必要があると思います。単に法律で定めて解消される問題ではないと思います。国民主権原理の権力的契機と正当性の契機の主人公はあくまで国民なのです。最終的には国民が決定する事項です。これからの慎重な議論が必要だと思います。

 明日は、参議院選挙ですね。少し、天候が気になります。晴れますように・・。

■2010年07月06日(火)19:35  上半期の自殺者 1万5900人・・。
 今年の上半期(1〜6月)の自殺者数は、昨年同期より1280人少ない1万5906人(7.4%減)だったことが6日、警察庁のまとめ(速報値)でわかった。月別の自殺者数がいずれも前年を下回り、4月(16.7%減)と5月(10.0%減)は減少幅が大きかった。月別の自殺者数は、昨年9月以降、10カ月連続で前年同月を下回った。(時事通信)

 数字だけでは見れない社会がある。
 自殺。それは自己の否定。生きる希望を失って、自らの命を絶つ・・。現実からの逃避である。
 従業員を抱え、多額の債務を抱える零細企業の経営者。リストラを宣告され、路頭に迷う会社員。いじめを受け、それを苦に悩む中高生。色々な社会的要因が自殺を誘引する。
 生命は一度否定してしまうとそれが最後だ。否定の否定が肯定になることはない。だからこそ、否定をしてはいけない。
 自己を否定しない社会。それが求められている。

■2010年07月01日(木)06:17  Yahoo!の順位変動・・。
 Yahoo!で大幅な順位変動があったみたいですね。
 自分のサイトの順位が落ち込むことは、悲しいです。
 この日記も、サボっていたので、大幅にランキングが下がりました。
 車輪の下の感想文なんて、がた落ちです。
 うーん。悲しんでいたってしょうがない・・。
 また新たな創作活動に励みたいと思います。

 ところで、まもなく、参議院選挙ですね。
 新聞の記事で、非正規雇用の人達の契約切れが大幅にあったことが報じられていました。
 雇用の確保は重要な課題です。雇用問題は、如何に経済が回復しても大幅な改善は見込めません。経済構造の抜本的な改革が必要です。人手を必要とする産業を興さない限りは、この問題は解消できません。
 そこで、新たな経済を活性化させる手段はないものか考えていますが、なかなか良案は浮かびません。各政党の政策を見ても、効果的な政策は見えてきませんね。
 この問題は、機械によるオートメーション化が齎した人類の悲劇です。特に、製造業の分野では、この悲劇が顕著に現れています。
 新たな産業革命。これさえ提案できれば、問題は解消されると思います。
 しかし、国家公務員の採用抑制を国が先導を切って行っている時代ですから、民間企業における雇用確保なんて期待できないですね。
 民主党の掲げる「無駄を省く」という政策は、この時代の象徴かもしれません。人を切ることによって、健全化を図る。これは間違っている。
 人が生きていく社会において、一定の「無駄」も社会的に貢献するのではないか?そう思う、今日この頃です。
 この時代を生きていくためには、各人が学問で武装する必要があると思います。それが、この混迷する社会を生き抜く糧のような気がします。

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