kazkaz奮戦記&社会批評 by kazkaz of 車輪の下


This criticism is being offered by 「kazkaz of 車輪の下」.


現在新規更新は休止中ですが、過去10年間の社会批評を検索ができるようにデータベース化しています。思考がデータベース化されていますので、現在社会を考える一材料になると思います。「検索」でご利用下さい。


私と社会学&社会批評


最新ページの入り口は、こちらです。


■2011年12月28日(水)23:40  年明け新党結成…。
 民主党に離党届を提出した内山晃衆院議員(千葉7区)は28日午後、衆院議員会館で記者会見し、「来年のしかるべき時期に新党をつくる。野党として、民主党が正しい方向に行くよう是々非々で対応する」と述べた。会見には、内山氏とともに離党届を出した他の議員も同席した。(時事通信)

 民主党を離党した議員により新党結成の動きが出ているが、少し引っかかる。
 昼間に、テレビ朝日の解説員が述べていたが、単に消費税増税反対,TPP反対というだけではなく、それらの政策に反対してどんな政策を実現していくのかそこが問題であって、その政策を掲げて新党を結成しなければ国民は着いてこないという訳だ。
 景気回復、財源の確保ができる政策を具体的に掲げて国民に訴えるべきであろう。

■2011年12月11日(日)04:07  強者と弱者…。所詮国家は資産家のためにある…。
<前原政調会長>社会保障分野の無駄削減に意欲> 
 民主党の前原誠司政調会長は10日午前、鹿児島県鹿屋(かのや)市で講演し、「税と社会保障の一体改革」の素案とりまとめについて、「消費税が上がることだけが議論されているが、社会保障の中にも無駄が多い」と述べ、増税議論に理解を得るために社会保障分野でも無駄の削減に切り込む考えを示した。前原氏は8月時点の生活保護受給者が過去最高の205万人を更新したことに触れ、「年金受給者に比べて生活保護の方が受給が高い。今までのあかを取りながら既得権益を退治する」と、制度の見直しが必要だと強調した。【(毎日新聞)


 不景気と天変地異が重なって、世の中が異常に変化しようとしている。
 国家公務員の給与は法律や憲法に守られて減給される見込みは無いが、弱者である生活保護世帯の保護費削減や医療扶助の自己負担導入検討やらで、メスが入ろうとしている。この社会保障費は憲法や法律によって規制されている訳ではなく、政府の裁量により自由に変更しえるものである(プログラム規定説)から、法律の改正をしなくともその裁量の幅を変更すれば実行できる。
 今、強者は法律に守られ、弱者は現実に生きていくことを国家の裁量によって否定される運命にある。
 民主党・政府が掲げた無駄とは政府の政策の無駄ではなかったか。徹底的に無駄を省くと断言し、政権交代をなし得た。そこで、大掛かりな事業仕分けというパフォーマンスを派手に行ったが、その結果の予算削減効果は薄いものであった。埋蔵金伝説も架空のものであった。民主党は、無駄を排除できたか!否。予算が削減できない。そこで、社会保障費を削減して予算を削減する手を講じようとしている。
 年金生活者の年金額が少ないから、それよりも多少多い生活保護費との差額を恣意的に「既得特権」と決め付け、国民の目を弱者である生活保護生活者のわずかな受給費に向けさせようとしている。年金生活者の年金額は、それを定めた法律がその支給額を抑えているからに他ならない。年金額が低いのであれば、その法律の改正を行えば良いのである。財源が無いから、生活保障費である生活保護費の支給額を下げるという議論とはならない。問題が違うのである。生活保障費の増大は、不景気と震災による失業者の増加にあるのである。生活保障費が膨らんでいるのが問題であれば、政府が失業者対策を実施して失業者人口を減らすことが重要なのである。その施策を実行できない政府が、年金との差額を持ち出して生活保護費を削減しようとしている。国家は、自らの無能を弱者に押し付けようとしているのである。
 生活保護費は、生きていくだけ(食って寝る)を保障する程度にしか支給されていない。生活費としてはカツカツである。そのなかに無駄があると考えるのはどう言う根拠なのであろうか。それを示せ!「既得権益」であるということを立証せよ。それは、わずかな生活費を削減し、それにより国家財源を回収しようとする暴君の政治に他ならない。無駄ではないものを無駄と偽って切捨てようとしているのである。
 今、国家は、強い者を生かして、弱い者を殺すという政策を実現しようとしてる。ただ、生きることのみを保障する福祉国家が、弱者を殺す国家へと変貌しようとしている。失業対策を講じることが出来ないで、その責任を転嫁して弱者から身包み剥がそうとしている。そこに国家コミュニティとしての正義はない。
 労働者に車、家電、家屋等の高価品を買わせて経済・資産家が潤う政策を立てる。危ない企業を財政支援する。その一方で、弱者には極貧の生活を強いる政策を実行しようとしている。あっちを立てればこっちは立たない。両立はできない。ならば、強者を立て、弱者を切り捨てる。そういう国家になってしまった。実に情けない国家である。
 資産家のために国家はあるのか?
 国家は、弱い国民に飢えて氏ねと言っているように思える。
 退治をすべきは、社会保障費の既得権益(?)ではなく、己自身の足元の既得権益であることに気が付いていない。浅はかである。

過去ログ 2007年03月 04月 05月 07月 08月 09月 10月 11月 12月 
2008年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 10月 11月 12月 
2009年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 10月 11月 12月 
2010年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 11月 
2011年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 10月 11月 12月 
2012年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 10月 11月 12月 
2013年01月 02月 04月 05月 06月 07月 09月 10月 11月 12月 
2014年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 10月 11月 12月 
2015年01月 04月 05月 06月 08月 09月 11月 12月 
2016年01月 02月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 10月 11月 12月 
2017年01月 02月 03月 04月 05月 

一覧 / 検索
他の記事を見る場合は、「一覧」か「検索」か「過去ログ」を参照して下さい。「検索」は賢いデータベース検索です。
Main-site:[kazkaz of 車輪の下]

Copyright (C) 2007-2016 kazkaz of 車輪の下. All Rights Reserved.
NACロング