計算問題の解き方(更新)

最重要:計算問題は単位を揃えれば必ず解ける!!と理解する。

計算問題にとり掛かる前に、まずはここから

1)単位は3つだけでいいから絶対に覚える
  質量:具体的には g、ポンド、匁、貫     → 次元式で M
  長さ:具体的には m、フィート、ヤード    → 次元式で L
  時間:具体的には 時、分、秒(ここは世界共通)→ 次元式で T

   なので、面積は「縦×横」だから   Lの2乗 → ㎡
   同様に、体積は「縦×横×高」だから  Lの3乗 → ㎥
   また、速度は長さを時間で割って   L/T  → m/時 時速何キロ

 ★浄化槽では、接触材へのBOD面積負荷、ばっ気槽へのBOD容積負荷で使う。
  面積負荷→〔kg-BOD / ㎡・日〕:1日に接触材1㎡あたり何キログラムのBODをかけられるか。
  容積負荷→〔kg-BOD / ㎥・日〕:1日にばっ気槽1㎥あたり何キログラムのBODをかけられるか。

2)単位の前の記号(接頭語)は単位ではないぞ
 接頭語の覚え方で、私が中学で習ったのは(古いなぁ)
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  キロキロと、ヘクトとデカけたメートルがデシに追われてセンチ・ミリミリ
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 1000倍、100倍、10倍 と 1/10、1/100、1/1000 が覚えられる。特にキロとセンチとミリの3つは絶対に覚える

 1:キロ   →1000倍  km は 1000m
 2:ヘクト  → 100倍  ヘクトパスカル hPa は気圧
 3:デカ   → 10倍  (あまり使わない)
  メートル →ここは長さを例にしたので m  → g でも同じ
 4:デシ   → dL デシリットルで 1/10 L ここは体積の例
 5:センチ  → cm センチメートル 1/100m
 6:ミリ   → mm ミリメートル  1/1000m

ここでは長さのメートルを例にしたが、質量のグラムも同じ。  これがわかると、単位が独り立ちする。

3)ついでにギリシャ数字も覚えてしまえ!(とりあえず5まで)
 ギリシャ語の数字は現代でも普通に使っている。
 1:モノ  → モノレール(一本のレール)
 2:ジ   → ジレンマ(二枚の板挟み)
 3:トリ  → トリコロール(三色旗)
 4:テトラ → テトラポッド(4本足の消波ブロック)
 5:ペンタ → ペンタゴン (米国防省の5角形の建物)

【計算のポイント】

①単位がちがうものは+−(足したり、引いたり)はできない。例えば、15kmから1時間は引けない。

②掛け算は前も後ろもなく無理やりできる(A×BはB×Aと同じだ)。前の例なら、15km/1時間 は速度で
 15km/時 と表せる。でも分母分子を逆にすると 1/15 時/km となって、何だかわからない。

 割り算は分母と分子に注意が必要だ。割り算でどっちが分母でどっち分子か迷った時は、

    A÷B と B÷A   の両方を計算する。この時に単位を書くことが大事だ。
    すると、どちらかが求める単位と必ず一致する。
    例えば、濃度 mg/L を求めるのに、分母分子が逆になると L/mg となり、
    瞬間的にマチガッている!と感じる。

【計算問題の概要】

管理士試験に出題されるのは、以下の基本式とその応用問題である!!

1.濃度の問題

1)基本式であり汚水に適用されることが多い…ここで重量とはBOD量、COD量、SS量など

    濃度〔mg/L〕=重量〔mg〕/容量〔L〕  注:Lはリットル

2)応用として汚泥に用いれば

    汚泥濃度〔kg/m3〕=重量〔kg〕/容量〔m3
    汚泥濃度の計算では、濃度の単位 mg/ Lを g/m3 と書いたほうが計算がしやすい。

2.除去率の問題…入ったモノから出たモノを引いて差を求め、それを入ったモノで割り、100倍する。

    除去率〔%〕={(流入BOD〔mg/L〕−放流BOD〔mg/L〕)÷流入BOD〔mg/L〕}×100

3.槽容量を求める…槽容量は滞留時間から算出するものと、負荷率から出すものとの二とおり。

1)滞留時間から求める方法。

    槽容量〔m3〕=流量〔m3/時〕×滞留時間〔時〕

2)BOD負荷率から求める方法。

    槽容量〔m3〕=1日の流入BOD量〔kg-BOD/日〕/BOD容積負荷〔kg-BOD/m3・日〕

4.いろいろな負荷率

1)BOD容積負荷…槽容量1m3あたり1日に何kgのBODを負荷させるか。(出題数が最も多い

    BOD容積負荷〔kg/m3・日〕=流入BOD量〔kg/日〕/槽容量〔m3

2)沈殿槽水面積負荷…沈殿槽の水平面積1m2あたり1日に何m3の水量を負荷させるか。

    沈殿槽水面積負荷〔m3/m2・日〕=流量〔m3/日〕/沈殿槽水面積〔m2

3)沈殿槽越流堰負荷…越流堰1mあたり1日に何m3の水量を負荷させるか。

    沈殿槽越流堰負荷〔m3/m・日〕=流量〔m3/日〕/沈殿槽越流堰長さ〔m〕

5.ばっ気強度…ばっ気槽(又は接触ばっ気槽)の容量1m3に対し、1時間あたりの送風量

ばっ気強度〔m3/m3・時〕=送風量〔m3/時〕/槽容量〔m3

注:送風量を求める問題は単位が〔m3/時〕でなく〔L/分〕になっていることも多い。

6.発生汚泥量を求める。汚泥を濃縮して汚泥量を減量する。あまり難しくない。

1)汚泥の発生量を計算する。

 発生汚泥量〔m3/日〕=流入BOD量〔kg/日〕×BOD除去率×汚泥転換率/汚泥濃度〔kg/m3

 普通、この式は問題に書かれているので、覚えない。

2)汚泥を濃縮して引き抜き汚泥量を減らす計算。必ず出題がある

 含水率(水分)が示されていたら、まず汚泥濃度に変換する

例:含水率99%の汚泥を含水率98%にしたら、汚泥の総容量はいくらになるか?

 含水率99%は汚泥濃度で1%。水分98%は汚泥濃度で2%。

 単純に1÷2で汚泥の総容量は1/2になる。

 つまり、濃縮すると引き抜き汚泥量は[濃縮汚泥濃度÷濃縮汚泥濃度]になる。

設備士試験から参考になる問題汚泥濃縮計算

7.返送汚泥のように循環する流れがある場合。----物質収支を取る(難しそう)

 下図のように、ばっ気槽に流入するもの=ばっ気槽から出てゆくもの を書いてみる。

 ・ばっ気槽に流入するBは流入水のSS(A)と返送汚泥のSS(D)の合計。
 ・ばっ気槽から出てゆくものは、ばっ気槽内のSSつまり(MLSS)。
 ・これから、ばっ気槽への入/出は同じとして、下記の式が出てくる。

    Q×Si+R×Sr=(Q+R)×MLSS
 ・汚泥返送率はR÷Qだから、上の式にQ=1と入れると、Rが返送率になる。
 ・式を整理すると、

    R=(MLSS−Si)÷(Sr−MLSS)

 ・場合によっては、流入水のSS(Si)を無視する場合がある。

式などは憶えなくても、物質の[入と出]をジックリ考えれば計算式は自然に出てくるものだ