ある工事をA、B、C、D、E、F、Gの7つの独立した作業に分解し、これらの作業の関連性を実施順序に従って表示したところ、下図のようになったとする。この図を ネットワーク と呼ぶ。
矢印をアクティビティと呼び作業内容を矢印の上に書く。時間(日数)をデュアレーションと呼び、矢印の下に書く。この例では、掘削に15日要する。
作業の開始・終了、作業と作業の結合点を示すもの。これをイベントと呼び○の中に正整数を記入し、これをイベント番号という。
ネットワーク作成上の4つのルールは覚えておくとよい。
《ルール1》 イベント番号は同じ番号を二つ以上使ってはならない。
《ルール2》 同一イベントで始まり、同一イベントで終るアクティビティは二つ以上あってはならない。
ではどうするか?所要時間を持たない疑似作業ダミーを用いる。例えば、A,B二つの作業が平行して行われた場合、右上図の例ではアクティビティ(5,9)と書いた時、作業Aか作業Bかわからない。ダミーという実体のない記号により、アクティビティが明確になる。
《ルール3》 サイクルはいれてはいけない。
CはDに先行し、DはEに先行し、EはCに先行するためグルグル回って、日程計算が不可能。
《ルール4》 同一の作業を二つ以上描かない。
1) 先行作業をみつける。
その作業を開始する前に終了していなければならない作業をすべてリストアップする。
2) 後続作業をみつける。
その作業が終了してからでないと開始できない作業をすべてリストアップする。
3) 並行作業をみつける。
その作業と並行して行える作業をさがしだす。
答えは右図のようになる。
デュアレーションが異なる並行作業があると、どちらかの作業に手待ちが生じる。これを余裕(フロート)という。余裕の全くないアクティビティを結んだ一本の経路のことをクリティカルパスといい、太線で描く。これが必要工期となる。
《注意》クリティカル・パスは一本であるとは限らない。