水と電気:これは同じと考えてよい。電気のオームの法則のI・R=Eで、I電流は流量、R抵抗は配管抵抗、E電圧はエネルギーと考えればよい。
ベルヌイの定理: |
ベルヌイの式の仮定
水理公式のいろいろ:マニングの式、ファニングの式、ウエストンの式、ヘーゼン・ウイリアムスの式、クッターの式 等があります。すべて経験式です。
なかでも、右の二つは憶えておくと有利です。 λは摩擦係数、Lは長さ、dは口径、vは流速 |
伝 熱: | τ時間に流れる熱量Qは | ||
λは熱伝導率、Aは面積、Lは距離、tは温度 |
配管の保温を厚くする(Lを大きくする)と熱の損失が減少するが、表面積Aが増えるから、どこかに最適値が存在する。→ 保温の経済厚さ
レイノルズ数: | 単位が無い無次元数 | ||
Vは流速、dは管径、νは動粘度 Reが2000以上は乱流、それ以下は層流 |
(層流とは円管に水を流す時、流速が十分に遅いと水の各部分は管の軸に平行に、重ねたカードをすべらせるように流れる。)
オリフィスの水量: | 位置エネルギー mgh が運動エネルギー 1/2×mv2 に変わるから | |
音の性質: | 空気中の音速 | c=331.5+0.6t tは温度(℃)一般には15℃の340 m/s を使う |
デシベルの加算 | Aデシベルの音とBデシベルの音が同時に存在してCデシベルになるとき | |
AとBが同じなら必ず3デシベル大きくなる → 50 dBと50 dBの合計は53 dB |
浄化槽で使ういろいろな物性の測定法
温 度 | 液体封入ガラス温度計 | 温度による液体の膨張を応用 |
熱電対温度計 | 2種類の金属を接触させたときの熱起電力を応用 | |
抵抗温度計 | サーミスタが温度で抵抗が変化するのを応用 | |
バイメタル | 2種の金属を張り合わせ、熱膨張の差で曲がるのを応用 | |
湿 度 | 乾湿球湿度計 | 一方にガーゼを巻いて蒸発熱の釣り合いから湿度を算出 |
毛髪湿度計 | 湿度により毛髪が伸縮するのを応用 | |
流 量 | せき式流量計 | 流量がせきの水頭に比例することを応用、簡単で管理が楽。浄化槽に多い< |
浮子式面積流量計 | テーパ管の浮子が前後の圧力差等で流量とバランスすることを応用 | |
差圧式流量計 | 絞り前後の圧力差を応用。オリフィスが代表的 | |
容積式流量計 | 一定の容積のものを何回満たしては空にするかを数えるもの。ガソリンスタンドがこれ | |
電磁流量計 | 導電性の流体が磁界を横切ったときに発生する起電力を応用 | |
超音波流量計 | 流体の速度により超音波の伝播速度が異なることを応用 | |
圧 力 | 液柱差圧力計 | U字管に液体を入れ、液面高さの差を読む(マノメータ) |
ブルドン管 | 中空管を渦状に巻いて一端を閉じたものの変形量を測定(ブロワに多用) | |
水 位 | 電極式水位計 | 長さが異なる電極間の導通を調べて水位を検知する |
転倒式 | 水中ポンプ用いられる。中空のボールの中に水銀スイッチやリードスイッチをセット | |
音波式 | 超音波の発信から受信までの時間を測定して距離を求める | |
DO | 隔膜式 | テフロン隔膜を透過した酸素が金属表面で還元されるときに発生する電流を測定 |
pH | ガラス電極法 | ガラスを隔膜にして、水素イオン濃度に比例して発生する起電力を測定 |
MLSS | 光学式 | 濁度と基本的には同じ(定期的洗浄が必要) |
超音波式 | 超音波を発信し透過時の減衰量を測定る | |
濁 度 | 表面散乱光式 | 水面に光を照射し、懸濁物質からの散乱光を受光素子で測定 |
透過光散乱光 | 透過光量と散乱光量をそれぞれ測定して比較する。 | 臭 気 | 機器分析 | 吸光度やガスクロで測定 |
官能試験 | きゅう覚正常者を数人選んで嗅いでもらう(原始的) |
荷 重
浄化槽にかかる荷重としては土圧・水圧・積載荷重・積雪荷重・地震力がある。
応力とひずみ
物体に外力が作用すると伸びや縮みなどのひずみを生じ、破壊しないかぎりある変形で釣り合う。外力に釣り合う内力を応力という。
単位面積当りの応力を応力度という。
単位長さ当りのひずみをひずみ度という。
弾性係数(ヤング率)は応力度/ひずみ度である。
ポアソン比は縦ひずみに対する横ひずみの割合。
熱応力
物体は温度が上昇すれば熱膨張率に比例して伸びる。長さを拘束すると内部に応力が発生する。これを熱応力という。鉄筋とコンクリートは熱膨張率がほとんど同じである。→鉄筋コンクリートへの応用。
断面係数
部材の曲げ応力度を求める時に用いられる。単位は長さの3乗に注意
はりの曲げモーメント
曲げモーメントなんか分からなくてもOK。下記の二つの原則を憶えよう。
①集中荷重はモーメントが直線、等分布荷重はこれが放物線。
②ピン支持部ではモーメントが掛からないが、固定支持では最大になる。
図を用いた曲げモーメントに関する問題がここ数年毎年出題されています。
はりの貫通孔
はりの貫通孔は、はりせいの1/3まで。>貫通孔を並列に設ける場合、はりせいの中心部付近で、はりの端部からはりせいの1.2倍以上離れた位置に、はりせいの3分の1以下の円孔で開口し、その中心間隔は、平均口径の3倍以上とする。
図 記 号
朱文字の三つは絶対に覚える。
一般記号
BM:ベンチマーク、水準点 | WL:水位 | t:厚さ |
GL:地盤面 | @:鉄筋の中心間隔 | ダブル:鉄筋を二重に入れること |
ポンプ
1.構造原理による分類
方 式 | 適 用 | |
ターボ式 | ケーシング内で羽根車を回転して液体にエネルギーを与える | 水中ポンプがこれ、他に地上型の渦巻きポンプ |
容積式 | 一回あたりの容積を繰り返して液体を押し出す | 往復型のプランジャー型、ダイアフラム型が代表。少量・高圧のため薬注ポンプに適す |
スクリュー式 | 傾斜したスクリューを回転して揚水する | 浄化槽では使われない。下水道の原水ポンプで使用される |
エアリフトポンプ | 管下部に空気を吹き込むと、内部液の見かけ密度が小さくなり揚水される | 浄化槽で多用。原理簡単で故障すくない。汚泥の返送・移送、引き抜きに最適 |
2.揚 程
ポンプが単位時間に流れる液体に与えるエネルギーを水頭で表わしたものが 全揚程で
全揚程=実揚程+損失水頭+速度水頭
さらに吸込み側と吐出側に分けると
全揚程=吸込み全揚程+吐出全揚程
例えば、10 mの高さに水を揚げる場合、実揚程10mの他に管路抵抗や速度水頭が必要ということ。
3.運転時の特異現象
キャビテーション | ある部分の静圧がその時の液体温度に相当する蒸気圧以下になり、その部分で液体が局部的に蒸発を起こし気泡が発生する現象。 →ポンプ性能が著しく低下し →発生部に激しい侵食を生じ、ポンプ寿命が著しく短くなる |
ウオータハンマー | 運転中のポンプが急停止すると圧力低下がおこる。やがて逆止弁が閉じ今度は衝撃的に圧力上昇が起き、衝撃圧力波として配管内を往復する現象。水撃ともいう。 →衝撃音の発生と配管の破損 |
サージング | ポンプ配管系に強制的な力が加えられていないのに、管路の流量と圧力に周期的な振動がおこる現象。 →配管の空気だまりをなくす。 →水量調節バルブはできるだけポンプの近くに設置 |
4.特性曲線
同仕様のポンプの2台運転では
直列運転:吐出量は同じで、揚程が加算される(ブースターと呼ばれる)
並列運転:揚程が同じで、吐出量が加算される
方 式 | 適 用 | |
ターボ式 | 羽根車の回転により空気を送るもの | 下水処理場ではターボブロワが使われる |
容積式 | 1回転あたりの容積を何回か繰り返すことで空気を送る | 浄化槽では回転型が多用される。小型ではロータリー型、中大型ではルーツ型 |
参考:吐出圧力が1m水柱上昇すると、吐出空気温度が約10℃上昇する。
電動機(モータ)
1.分 類(一部略) ○長所、☓短所
2.電圧・周波数変動
JISでは電圧10%、周波数 5%変動しても実用上支障があってはならないとある
3.始動方式
直入れ始動(全電圧始動):電動機に直接定格電圧を加える。始動電流が大きいが安い。200V-3.7kw以下がこれ。
スターデルタ始動:始動時にスター結線とし、全負荷回転数の70〜80%に達したとき、デルタ結線に切り替える。始動電流は直入れの1/3になるが、始動トルクも1/3になる。200V-5.5kw以上がこれ。
始動補償器法:始動電流を制限し、かつある程度の始動トルクを保持する方式
コンドルファ始動:上記始動補償器法をさらに改良したもの
4.回転数の制御
電動機の回転数Nは下式で計算できる。fは入力周波数、Pは極数、Sはすべり
したがって、電動機の回転数を変えるには周波数、極数、すべりを変えればよい。そこで、周波数を変換するのがインバータで、正確には周波数の変化と同時に電圧も比例して制御している。
接地工事他
機械器具の区分 | 接地工事 | |
300V以下の低圧用 | D種接地工事 | 100Ω(0.5秒以内に遮断できる装置があれば500Ω) |
300Vをこえる低圧用のもの | 特別C種接地工事 | |
高圧用または特別高圧用のもの | A種接地工事 |
電圧の種類
種 類 | 直 流 | 交 流 |
低 圧 | 750V以下 | 600V以下 |
高 圧 | 750Vを超え7000V以下 | 600Vを超え7000V以下 |
特別高圧 | 7000Vを超えるもの |
絶縁抵抗値
電路の使用電圧 | 絶縁抵抗最小値 |
対地電圧が150V以下 | 0.1 MΩ |
150Vを超え,300V以下 | 0.2 MΩ |
300Vを超えるもの | 0.4 MΩ |
この値は工事完了時のみでなく、常時維持すべき値
制御回路と制御盤
1.機器構成
手動で開閉でき、かつ過負荷、短絡の際自動で遮断する。
地絡を検出する零相変流器(ZCT)、引外し装置、開閉装置を組み込んだもので、警報接点付きもある。引外さないでいい場合には、漏電継電器(リレー)で警報だけ出す場合もある。
電磁石の力により主接触部を開閉する。これに過負荷継電器を備えたものが電磁開閉器である。
通電電流の発熱をバイメタルの変形に変えて接点出力するもので、過負荷および拘束状態の電動機を回路から切り離す。
三つのエレメントがあるリレーのことで、電動機の過負荷、反相(逆回転)、欠相を感知して電動機を回路から切り離す。(2Eリレーは過負荷、欠相に対応する)
ほとんどの負荷は力率が遅れる方向になる。これを進めるために、負荷になるべく近いところに設ける。
2.文字記号
M:電動機 | LVS:レベルスイッチ | A:電流計 | WH:電力量計 | T:トランス | ||||
CT:変流器 | S:スイッチ | V:電圧計 | BZ:ブザー | |||||
F:ヒューズ | COS:切換スイッチ | W:電力計 | SV:電磁弁 |
3.簡単なシーケンス
下図のように電気の図記号を使います。(JISC0617)。MCCB:配線用遮断器
ON:スイッチ(A接点)
OFF:スイッチ(B接点)
THR:過電流リレー(B接点)
MC:電磁接触器(A接点)
RL:ランプ(赤)
RST:動力電線
M:モータなどの負荷
SC:進相コンデンサ
A接点:通電時にON、常時OFF
B接点:常時ON、通電時にOFF