いろいろな工法があるが、木矢板、鋼矢板、親ぐい横矢板 の3つは憶えよう。下表にそれらの比較表を示す。
工 法 | 採用の条件 | 使用材料の長所及び短所 |
木製矢板 (松材) 最近は見かけない | ・簡単な山止め ・浅い掘削深さ ・トレンチ工法の場合 ・親ぐい工法の横矢板として使用 | ○軽量で取り扱い、加工性が良い ○任意の断面形状が製作可能 ●強度が小さい ●反復して使うには耐久性がない ●腐食、折損がある |
鋼矢板 (シートパイル) | ・水密性を必要とする場合 ・ヒービング、ボイリングのおそれがある ・軟弱地盤で横矢板が挿入できない場合 | ○耐久性がある ○修理が利く ○反復使用が可能 ●たわみが大きい ●埋設物があると連続して打ち込めない ●硬い地盤(礫を含む地盤等)には打込めない |
親ぐい横矢板 | ・ヒービングのおそれがない ・湧水がない ・深浅両方の掘削に適す ・横断埋設物のある場合 | ○材料の剛度が大きい ○埋設物があっても打ち込める ●横矢板の裏に隙間ができると周辺の地盤が沈下する |
ヒービング(盤ぶくれ):土砂が回り込む ボイリング:地下水が絡んで土砂が湧き上がる