3.本体据付工事

本体据付の手順

(1) 墨出し

 底版コンクリートの上に通り芯、槽本体の位置などを墨出しする。

(2) 吊込み、吊降ろし

 浄化槽本体に吊上げ用のフックがあるものと、槽本体に直接ワイヤロープをかけるものがある。吊上げ用フックのある場合は必ずこれを利用し4点吊りとすること。又、本体に直接ワイヤロープをかける場合は、地切り時に槽本体の傾きを必ず確認し水平に吊上げること。

(3) 槽本体の据え付け

 底版コンクリートの突起物、例えば固定金具や浮上防止金具に本体を引っ掛けないように注意し、石などを落とさないように静かに吊り降ろす。底版コンクリートの上に小石や異物がないことも確認すること。
 槽本体は水平に据え付けられなければならない。傾いて設置されると水流の偏り等で、沈殿、生物処理に支障が生じ、処理水質を悪化させる恐れがある。
 万一底版が水平に仕上がっていない場合は、ライナを槽の下に入れて調整する。この時隙間には必ずモルタルを充填すること。砂は洗掘される恐れがあるので避けること。
 位置が決まったら、固定金具や浮上防止金具で槽本体と底版を固定する。

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(4) 槽本体の接続

 複数の槽で構成される浄化槽は各槽の接続が必要である。片方の槽に管を差し込み、一方の槽を移動してつなぎ込む。槽本体を移動するので、本体を固定する前に行う。

(5) その他配管の接続

 導放流管、汚泥移送管、空気管、臭突管などの接続を槽本体の接続後に行う。特に槽が複数からなる場合は、配管のレベルに注意し、逆勾配や、管と管の交差に注意をする。  これら配管接続は、埋め戻しの前か途中かを決めておく。例えば埋め戻し前に行う場合は、埋め戻し土の荷重がかかるので、パイプサポートが必要である。また埋め戻し途中に行う場合でも、不同沈下を防ぐため、土の締め固めは十分に行うこと。

(6) 内部機器類の確認

配管、バルブ、散気管、逆洗管等のゆるみ、変形、破損
 (1)固定は正常か (2)接続は正常か (3)散気管の水平及び脱着は容易にできるか
 (4)逆洗管の固定及び水平は正常か  (5)バルブの開閉あるいは空気量の調整は容易か

ネジ類の締め直し
 目視だけでなく、必ず用具を用いて増し締めしておく。特に消毒槽のVノッチは注意が必要。

濾材、接触材の変形、破損

(1)嫌気濾材:濾材押さえ、濾材受けがしっかり固定されていること。(濾材量が不足していると、すきまが生じ、使用開始後短絡、変形が生じやすい)
(2)接触材:強力な撹拌流や多量の生物膜付着等、嫌気濾材よりはるかに堅固な構造上の条件がある。固定法等十分に点検確認が必要である。

消毒槽の変形、破損

(1)越流せきの水平が狂ってないか。越流せきがネジ止めのものは、水平調整後固定しておく。
(2)薬筒が傾かないように2ケ所以上で固定されているかを確認する。

隔壁等の破損
 隔壁あるいは流入、放流管継手の破損はほとんどが輸送中の事故である。補修して使用可能か、交換が必要であるかを判断する。

(7) 水張り

 水張りの目的は次のとおりである。
 ・槽本体を安定させ。埋め戻しの際にずれたり、水平が狂うことを防ぐ
 ・埋め戻しの土圧による本体及び内部装置の変形等が生じるおそれを防ぐ
 ・水準目安線等から本体の水平を確認する。
 ・槽本体の漏水試験を行う

(8) 埋め戻し工事

 埋め戻しに際しては、まず本体の中に土砂が入らないように点検口葢や仮の葢等で開口部を覆うことが大切である。また、埋め戻しの土砂で槽外部の配管を損傷しないよう、固定して養生しておく。
 埋め戻しは水張り試験を行い、漏水のないことを確認してから行うこと。掘削土が良質で礫等を含まない場合はそのまま使用してもよいが、良質でない場合は予め山砂を用意して埋め戻す。
 埋め戻しの途中でも水平の確認を行うことが大事。

(9) 水締め

 埋め戻し中に何度も水をまき、水締めを行って土の内部に空隙ができないようにする。「雨降って地固まる」のこと。
 FRP浄化槽は本体の中央部が膨らんだ形状であるから、まず下半分を完全に水締めして突き固める。同様にして上半分の埋め戻しを行う。突き固めが十分でないと、後日、本体の周囲が陥没してスラブコンクリートが浮き、浄化槽の本体に直接荷重がかかることもある。

(10) 残土処理

 浄化槽本体の容量分の土は余ってしまう。これを処理するのが残土処理。掘削した土の容量は地山の20%程度増加することも憶えておく。

(11) 上部スラブコンクリート工事

 手順は基礎コンと同様。割栗石→目潰し砂利→捨てコン→墨出し→配筋→型枠→打ち込み→養生 の手順である。
 スラブの仕上げはモルタルが一般的であるが、雨水の水勾配に注意し、流す方向を関係者で打ち合わせておくこと。また、雨水が開口部の葢から浄化槽内に入らないようにすることが大切である。

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