(3) 生物処理(嫌気処理)

 嫌気性微生物の主体は細菌で、一部原生動物も存在し、食物連鎖を構成している。嫌気性細菌は大きくは酸生成菌とメタン菌に分けられる。

 有機物はまず加水分解と酸発酵で酢酸などの有機酸に変換され、さらにメタン発酵で、メタンガスや炭酸ガスになる。

 嫌気性分解の場合は、好気性と違い90%程度がガス化し、菌体への転換率は10%にすぎない。そのため余剰汚泥量は少ないという利点がある。また、酸素を強制的に水中に送り込む必要もなく、無動力で維持できる。ただ、メタン菌の増殖速度は好気性菌の数十分の一と遅く、初期の立ち上がり時に、硫黄化合物や窒素化合物の悪臭を発生して臭気クレームとなることがある。また、液化工程でBODが上昇し、後段の好気性処理槽の負荷が一時的に高くなることもある。

【注意】メタンガスは無臭なので注意

 家庭用の小規模合併槽の嫌気濾床槽は、本来この嫌気処理を採用したものであるが、接触ばっ気槽のばっ気液を循環したりすることによって溶存酸素の持ち込みや、後で述べるが、硝酸イオンの結合酸素により、絶対的な嫌気状態は得られていない。従って、メタン発酵はまず起こってないと考えてもさしつかえない。