2.基礎工事

 浄化槽の性能が十分に発揮できるかどうかは浄化槽の据え付け工事にかかっているといって過言ではない。従って、基礎工事は極めて重要な工事である。

(1) 割栗石地業(わりぐりいし)

 地盤を固める割栗石地業と、その隙間を埋めるために砂利を敷く目潰し砂利地業に分けられる。

 掘削、床付け終了後、浄化槽や基礎コンクリートの荷重を支える地盤を強固にするため、小塊状の砕石を敷き固める。これを割栗石地業という。石は地盤に差し込みやすいように尖った方を下にし、ランマ等で転圧する。厚みは一般的には100〜150mmであるが、浄化槽の規模で変わる。

 栗石の隙間には切り込み砂利を敷き、ランマで転圧する。

 もし深く掘り過ぎたら後述の捨てコンで調整するので、決して栗石を厚く敷かないこと。

📽栗石は縦に並べるのが正しい。動画でみてみる。 🧐動画サイトへ

(2) 捨てコンクリート工事

 型枠、槽本体位置、固定金具、浮上防止金具の取付け位置などの墨出しを行うため、捨てコンクリートを50mm程度打設し、木ゴテ等で水平に仕上げる。この捨てコン自体は構造強度的には何の意味も持たない。

(3) 墨出し

 捨てコンの上に通り芯、型枠の位置、槽の固定金具、浮上防止金具の位置などの墨出しを行う。不正確な墨出しは、浄化槽の移動、配管の取り壊し、無駄なコンクリートの斫り(はつり:叩き割ること)につながるので注意する。

(4) 鉄 筋

 鉄筋はJISの丸鋼や異形棒鋼が用いられる。錆びに関しては、浮き錆びは必ず除去すること。鉄筋は結束線という径0.8mm程度の鉄線で組立て、鉄筋と型枠、鉄筋と捨てコンの距離(かぶり厚さという)を所定の寸法だけ確保するため、スペーサをはめる。

 最小かぶり厚さは、土に接する基礎・擁壁は60mmである。

📽鉄筋の結束作業を動画でみてみる。 🧐動画サイトへ

(5) 型 枠

 型枠用材料には合板、木製、鋼製があるが、浄化槽レベルでは合板のコンクリートパネル(コンパネ)が用いられる。
 支保工は型枠を下からパイプ等で支えるもので、これに欠陥があると非常に危険なため、型枠支保工には作業主任者が必要である。型枠及び支柱の取り外しに関しては、国土交通省告示で定められており、

・気温によって期間が異なる
・はり下の支柱は原則として28日(4週間)外さない
・大ばりの支柱の盛りかえ(支柱を動かすこと)は行わない  等がある。
📽最近の型枠とセパレーターは簡単。 🧐動画サイトへ

(6) コンクリートの打ち込み

 コンクリートの打ち込み前に、浮き錆び、ゴミ、土などのコンクリートとの付着力を低下させる異物を取り除き、清掃して散水しておく。ポイントは

・コンクリート振動機(バイブレータ)や突き棒で型枠のすみずみまで充填されるようにする
コンクリートの表面は金ゴテで水平に仕上げる
📽コンクリート打設とバイブレーター。 🧐動画サイトへ

(7) 鉄筋コンクリートの性状(試験によくでる)

  1. 鉄筋コンクリートは、圧縮をコンクリートで負担し、引張りを鉄筋で負担する→だから、引張り側に鉄筋を配置する
  2. コンクリートの熱膨張係数は鉄筋のそれとほぼ等しい
  3. コンクリートはアルカリ性で、鉄筋の腐食を防いでいる→中性化したら鉄筋はNG
  4. コンクリートの設計基準強度は4週間(28日)後の強度を使う
  5. 水/セメント比は重量比で、これが小さいほど強度が大きい