(3)水質汚濁防止法

水濁法（すいだくほう）と略します。

法律の目的

公共用水域

• 河川、湖沼、港湾、沿岸海域と、これに接続する公共溝渠、かんがい用水路、終末処理場を有さない下水道。

特定施設

• カドミウムなど人の健康を害する廃液を排出する施設
• ＣＯＤなどで､生活環境に係わる被害を生ずる水を排出する施設（501人以上の浄化槽）

　

指定地域特定施設

• 一律基準では問題がある水域(指定水域)に関係のある地域(指定地域)に設置する政令で定める施設。201人〜500人の浄化槽が該当。
• 指定地域は東京湾と伊勢湾に係わる２つの地域

生活排水（国民の責務）

• 何人も公共用水域の保全を図るため、調理くず、廃食用油等の処理、洗剤の使用等を適正に行う
• 国、地方公共団体による生活排水対策の実施に協力しなければならない

一律基準

　総理府令で定める一律の排水基準

項　目	単位	許容限度		項　目	単位	許容限度
ｐH		5.8〜8.6（海域以外） 5 〜 9 （海域）		n-Hex	mg/L	5以下
				大腸菌群数	個/c㎥	日間平均 3,000以下
ＢＯＤ	mg/L	160以下（日間平均 120）		窒素	mg/L	120以下（日間平均 60）
ＣＯＤ	mg/L	160以下（日間平均 120）		燐	mg/L	12以下（日間平均 6 ）
ＳＳ	mg/L	200以下（日間平均 150）

• 上乗せ：上表よりさらに厳しい数値を知事が条例で定めるもの
• 横乗せ：上表にない項目について、知事が条例で定めること

特定施設

• 設置届け
  ・新規設置,構造変更等の届出受理後、 60日は着工禁止
  ・氏名等の事務的変更や、施設の廃止は30日以内に届出
• 改善命令
  排水基準に適合しない場合、都道府県知事が施設の使用や排出の一時停止を命令できる。
• 賠償責任
  汚染水を排出または地下浸透させた事業者が賠償責任を負う(ＰＰＰの原則)。