(5) 化学的処理-消毒

 消毒は一般的には塩素を処理水に添加することによって行われる。塩素の形態としては液体とガスと固体があるが、浄化槽レベルでは、次亜塩素酸カルシウムの錠剤や塩素化イソシアヌール酸の錠剤や液体の次亜塩素酸ソーダが使われる。固体の場合は処理水中に除々に溶けだし、消毒槽で約15分間接触したのち、放流される。

 消毒は塩素以外にオゾン(O3)を添加する方法や、紫外線(UV)を照射する方法などがある。

■ソーダはナトリウムと同じ

 次亜塩素酸が水に溶けただけのものを遊離塩素と言い、消毒作用が最も強い。一方、処理水中にはアンモニア性の窒素が残存しており、これと遊離塩素が化合してモノクロラミンやジクロラミンなどの結合塩素が生成される。この結合塩素は遊離塩素に比べ消毒作用が1/25〜1/100と弱い。硝化が進んだ処理水に塩素消毒が効くのはこの理由による。

■消毒はこれしかなく、毎年ここから必ず出題されている。
 モノは数字で、他に順番で モノ-1 ジ-2 トリ-3 テトラ-4 ペンタ-5 ・・・(身近で結構出てくる)


 水質汚濁防止法では、放流水の大腸菌群数は3,000個/c㎥以下となっているが、正常な機能の合併処理浄化槽では、塩素消毒をしなくてもこの数値以下であることが多いが、安全のため消毒を行う。

 塩素は水中の有機物と反応して発ガン性の有機塩素化合物(トリハロメタン等)を生成するので、不必要な過剰注入は避けたほうがよい。

■大腸菌の規制は水質汚濁防止法でしたが、現在は建築基準法にも追加されている。