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vol 230:山の異変
「死んだって、なんで。」
弥勒は左右に顔を振る。
「何も聞いてないから、解らない。
明日の朝、寺に行くよ。」
「・・・俺も行く!。」
「カン。」
「だって、俺も知ってるし、
それに病気や事故で死んだんちゃうやろ。」
きっと、弥勒は心細いはず。
「じゃあ、俺も行くよ。
みんなで行こう。」
だいぶ暑くなった気温は、
山じゃ肌寒い。
に、しても・・・。
「ちょっとこれ、寒すぎない?。」
大樹も異変に気付く。
「山やから?。」
バス停から寺への道を歩く。
「山にしても、寒すぎない?。
ねぇ、弥勒。」
大樹が弥勒に問う。
弥勒は辺りを見渡した。
周りはいろんな寺と木々。
午前中やのに辺りは暗く、
異様な感じ。
「何かあったのか・・・。」
参拝客も居ない。
観光客用の店も閉まってる。
俺も昔ここで修業したけど、
全くの違う場所みたいや。
景色は同じやのに、色が違う。
「おい、見ろ。」
シロに言われて振り向くと、
シロはある寺の敷地内にある池を見てる。
3人でシロの場所に向かって目にしたのは、
「な、なんや・・・これ・・・。」
池は泥沼になり、鯉の死骸が浮いてた。
「み、ろくか?。」
寺の中から一人の坊さんが壁から顔を覗かせる。
まるで、何かに脅えるみたいに。
「はい、弥勒です。
ご無沙汰していました。」
弥勒は深く頭を下げると、坊さんはやっと笑みを浮かべ、
「中にお入りなさい。
そこに居ては危ない。」
「危ない?。」
俺はもう一度、池に目をやる。
一体、この山で何が起こってるんや。
闇の仕業やとしても、
ここは、真言宗集まる山。
そう簡単に、ここまで変えることは出来んやろ。
4人でその寺に入ることにした。
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