常滑(とこなめ)焼は、日本六古窯(にほんろっこよう:越前・瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前)の一つに数えられていて、最も古く最も規模が大きいと言われており、この常滑焼から、便器など衛生陶器の分野で有名なINAX(現在のLIXIL)が誕生しています。常滑市(愛知県)には一度も訪れたことはないし、秋の熊野古道・小椋佳に引き続いて行われるクルーズであるため、常滑市訪問には良いチャンスだと思い、乗船することにしました。
1.旅行先
常滑(愛知県)
航路図(クリックすると拡大します)
2.旅行時期及び期間
2021年9月27日~9月29日(3日間)
3.横浜港から乗船《1日目/9月27日(月)》
昨日は、にっぽん丸を下船した後、みなとみらい地区を散策して、東横INN横浜関内に泊まりました。朝、朝食(お弁当)を部屋で食べて、10時前にチェックアウト。歩いてホテルメルパルク横浜に向かいました。今回も乗船直前のPCR検査を受けます。
朝食は、お弁当とポテトサラダと味噌汁でした。
ホテルメルパルク横浜に着いて、PCR検査を受け、大会場で約5時間待たされました。その間に、弦楽四重奏を聴いたり、常滑(とこなめ)の観光プロモーションビデオを観たり。前回(9月23日出発)と同じパターンです。
大会場で、検査結果を待っているところ。
動画:カルール・カルテットによる弦楽四重奏「アイネクライネナハトムジーク」
昼食のお弁当(前回と全く同じ!)
15時半頃ようやく判定結果が出ました。番号順に呼ばれて小型バスに乗車。大さん橋の入口でバスを降りて、にっぽん丸に乗船しました。部屋は、前回と同じ部屋です。部屋に入って荷物を収納しました。
2階のメインエントランスで、乗船カードを貰っているところ。
16時半からの避難訓練まで時間があったので、お腹が空いていたこともあって、7階のリドテラスに行って、ゴディバのショコリキサーとアイスクリームを食べ、一息つきました。
ショコリキサー
バニラアイスクリーム
避難訓練の場所に行ってから、皆と一緒に訓練を受け、その後、7階のデッキで出航風景を眺めました。大さん橋のクジラの背中では、カップルが結婚記念写真の撮影中。最近は、あちこちでウエディングドレス姿の女性を見掛けます。聞くところでは、新婚さんの約7割が前撮りor後撮りの記念撮影を行っているそうです。結婚式もだんだん派手になっているらしい。3組に1組が離婚するって話も聞くけど、派手な結婚式を挙げて離婚するなんて、お金が勿体ないと思うのですが…。
クジラの背中の光景
間もなく横浜ベイブリッジを通過します。
横浜ベイブリッジを通過しました。
遠くに富士山が見えます。
潮風に吹かれて気分はサイコー! 景色を楽しんでいると、夕食の時間を過ぎていました。慌ててダイニング「瑞穂」へ移動。既に多くの人達は、着席して食事を始めていました。今夜のお料理は、和食です。
鮑肝豆腐、お造り、鰻と長芋の磯部巻き、
魚介の椀蒸し
栗ご飯と赤だし
マカロン、マンゴー、梨、浮島
コーヒー
食事が終わったら、4階ドルフィンホールで「相川七瀬スペシャルライブ」が開催されました。相川七瀬さんって、初めてお目にかかる方でした。1995年に『夢見る少女じゃいられない』でデビューしたそうです。私達が40歳くらいの時に活躍していたんですね~。知らないはずです。その頃の私達は、テレビの歌番組を見る暇なんてありませんでした。彼女は、現在45歳で、高校生の子供さんがいるとか。とっても、高校生のお母さんには見えません! お若いですね~!!
相川七瀬スペシャルライブ
ライブ終了後、22時30分になったので、今日はどんなナイトスナック(夜食)が提供されているのか、ダイニング瑞穂に探検に行きました。入口に飾ってあった「おかえりなさい」のカットフルーツディスプレイが素敵でした。
カットフルーツディスプレイ
ナイトスナック(夜食)のメニュー
鯖寿司
和風オムレット
フルーツ
餡かけきしめん
4.常滑に寄港《2日目/9月28日(火)》
朝早く目が覚めてしまったので、外の景色を眺めてみました。日の出前の空が赤く染まって、とても綺麗でした。
部屋から見えた日の出前の景色
今日は、午前中にオプショナルツアーで『新美南吉(にいみなんきち/童話作家)記念館と矢勝川河川敷散策』に行きます。にっぽん丸は、中部国際空港(セントレア)と知多半島の間の海に錨泊します。ツアー客は、通船を使って常滑港の岸壁に着岸することになっています。そのため、集合時間がいつもより早く設定されていました。なので、いつもより早く朝食をいただきました。
朝食は、和食と洋食のいずれかを選ぶことができます。
朝食(和食のお膳)
食事を済ませてから、集合時間より早めに集合場所へ行き、通船に乗船するのを待ちました。15分くらい待たされてから、通船に乗りました。階段を下りてから通船に乗るまで、浮き桟橋みたいな足場があったので、乗りやすくて良かったです。
通船の中から撮影
通船の中の様子
常滑港通船発着海岸には、15分ほどで到着しました~。
桟橋を歩いて陸に上がると、常滑市の皆さんから歓迎を受けました。にっぽん丸が、常滑港に寄港したのは、今回が初めてだそうです。どうりで、常滑市側の力の入れようが違うね! 常滑市役所の担当課長も来られてましたよ~!
常滑市の歓迎の様子
観光バスは、前回と全く同じで、2座席に一人座り、どこに座ったか記録を取りました。常滑市内は初めてなので、バスの中からキョロキョロ眺めていると、中部国際空港は島になっていて、橋で繋がっていることを知りました。関西国際空港と同じだね。橋が壊れたら、車が通れなくて、大変なことになると思いますが…。
海の向こうが中部国際空港です。橋で繋がっています。
新美南吉記念館に行く途中、古い常滑焼の土管を使ったユニークな光景を見ました。ブロックの代わりに土管を使うのって斬新やね! なかなかオシャレ‼ 聞くところでは、”やきものの散歩道”には、土管で作った”土管坂”があるそうです。
土管(常滑焼)を使った面白い光景
土管坂
バスに乗って20分くらい経ったら、新美南吉記念館に到着。芝生の屋根に覆われた半地下形式の建物でした。このようなデザインを採用した理由は、隣接する森が、童話「ごんぎつね」に登場する“中山さま”の城跡と言い伝えられているため、自然を損なわず、むしろ自然と一体になった景観にするためだそうです。
新美南吉記念館(道路を下りきった所に入口がありました。))
館内に入ると、最初に、館長さんが概要を説明をしてくださいました。新美南吉の童話「ごんぎつね」は、現在、小学校4年生の国語の本に採用されています。それ以外にも、南吉は、「手袋を買いに」「でんでんむしのかなしみ」を始め、多くの童話を書いています。そのため、社会科見学で多くの小学校から子ども達が訪れて来るそうです。説明の後、館内の案内もしてくださいました。
説明をしてくださった館長さん
「手袋を買いに」を再現したコーナー
館内の様子
図書閲覧室では、新美南吉の童話が並べられていました。
新美南吉記念館の次に、矢勝川河川敷に行きました。ここは、新美南吉がよく散歩した場所だそうです。童話「ごんぎつね」に書かれた『ひがん花が赤い布のように咲いている』との描写に因み、ここを彼岸花で真っ赤に染めようとの運動が平成2年に始まり、今では秋に300万本の彼岸花が咲き、それはそれは素晴らしい景色を見せてくれるとのこと。私達が訪れた時は、残念なことにほとんど枯れていました。説明してくださった半田市観光協会の担当者の話では、1週間前が彼岸花の最盛期だったそうです。毎年、お彼岸の9月23日前後が見ごろだと話してくれました。
2021年9月28日の彼岸花
2021年9月28日の彼岸花
上の写真のような「色褪せた彼岸花を見ただけ」というのはあまりにも残念なので、半田市観光協会の担当者の方にお願いをして、最盛期の写真を送っていただくことにしました。以下の3枚がその写真です。とっても美しいね~~!こんな景色を目の前にしたら、嬉しくなって心が躍るよー!
朝陽を浴びた彼岸花
日中の彼岸花
日暮れ時の彼岸花
オプショナルツアーを終えて、通船に乗ったら、常滑市キャラクターのトコタンが見送りに来てくれました。暑いのに、大変ですね! どうもありがとうございます。
今から通船に乗ります。
常滑市キャラクターのトコタン
にっぽん丸に戻ると、もう昼食の時間になっていました。メインダイニングに直行です。昼食は、麺と丼のセット。
温素麺、コロッケ、ネギトロ丼
蜜柑ゼリーと西瓜
食事が終わってから、高校の大先輩である高倉健さん主演の映画「あなたへ」を6階のマーメードシアターで観ました。誰か来るかな?と思っていたら、結局誰も来なくて貸し切り状態でした~。今から8年前に、ロケ地だった平戸の薄香(うすか)漁港に行ったことがあります。富永写真館を見て、薄香簡易郵便局や薄香公民館の周りを探索していたら、家の中からおばあさんが出てきて、映画撮影時の高倉健さんのことをこと細やかに話してくれて、「健さんは、律儀で礼儀正しい人やった」などとべた褒めしていたことを思い出しました。映画を見終わってから、「この映画では、一体何が言いたかったのか?」について、ようちゃんとまゆちゃんの二人は、しばらく喧々諤々となりました。
マーメードシアター
高倉健と綾瀬はるか
ラウンジ海で、ケーキとコーヒーのおやつをいただいた後、出航の様子を見ようと4階のデッキに出ました。通船に乗る時に使った足場(台船)をにっぽん丸から切り離して、持ち帰る作業をしているところでした。小さな船が来て、大きな台船を引っ張って行きました。誰も見送りに来る訳じゃなし、今日も寂しい出航です。
台船
台船が遠ざかっていきました。
錨を引き上げる作業などを見ていたら、もう、夕食の時間です。ドレスコードは、カジュアルです。今回のクルーズも前回同様にカジュアルのみ。夕食が2回しかないのだから、当然と言えば当然ですが、イイことです。助かります。今夜は、洋食です。9月25日に食べた料理と同じ。
ホタテ貝の3色テリーヌ
茸のコンソメ パイ包み焼き
にっぽん丸特製パン
オマール海老と愛知県産真鯛のポアレ
桃のグラニテ
牛フィレ肉のステーキ
ガトーフレーズフロマージュ、アイスクリーム、パイナップル
夕食後にショーがあるのですが、今日は、にっぽん丸ハウスバンドのコンサートです。前回聞いたので、行かずに部屋でのんびり過ごしました。
5.横浜港に帰着《3日目/9月29日(水)》
早いもので、今日の朝で終わりです。7時までにスーツケースを廊下に出さないといけないので、早く起きて荷物をまとめて、7時過ぎに朝食に行きました。
和食のお膳
食事を終えて、横浜港の景色を見ようと7階のデッキに出ました。今日は、晴天なので遠くまでよく見えます。日暮れ時(出航時)にしか見たことなかったのですが、横浜ベイブリッジの後方にかすかに富士山が見えました。
横浜ベイブリッジと富士山
下船してから、羽田空港に移動し、羽田発13時のJAL318に乗って福岡に帰りました。途中、関門橋、福岡市東区西戸崎、福岡市中央卸売市場とボートレース場を眼下にしました。
関門海峡と関門橋
西戸崎
福岡市中央卸市場と福岡ボートレース場
2泊3日のクルーズは、あまりにもあっけない。乗船に一日、下船に一日取られて、実質1日しか楽しむ時間がないんだもん。COVID-19対策と云うことで、2泊3日のコースばかりですが、5泊も6泊も乗れるようなコースを早く始めていただきたいです。