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トニーの特発性大腿骨頭壊死症への挑戦


平成17年1月末に右股関節に違和感を感じ、平成18年8月に特発性大腿骨頭壊死症と診断され、回転骨切り手術を勧められるが、加圧リハビリで骨頭の再生を目指す。

現在の診断所見
 右 タイプC−2 ステージ2
 左 タイプC−1 ステージ2



加圧リハビリの経過 平成19年(2007年)




○加圧5ヶ月目 平成19年1月中

 仕事始めの4日から足の調子が悪くなる。
 1月10日(水)前日から足が痛み、仕事中に歩き過ぎ、さらに、冷たい床に1時間くらい座っていたところ、急に歩けなくなる。右骨頭前部に針で刺す痛みが再発。
 木、金、土、日と4日間仕事を休み、ホッカイロで股間を暖める。
 月曜には、痛みが引き出勤出来る。

 加圧は痛みが出たことから圧を330に下げる。
 下旬に調子が戻り、圧を340に上げる。

※ 痛みが再発した原因
  @ 年明けに稼動先が変更になり職場環境が変わった
  A 歩き過ぎた
  B 冷やした


上旬は、圧340でトレーニング。中旬から圧350に上がる。

 


○加圧6ヶ月目 平成19年2月中

 上旬は、圧340でトレーニング。
 中旬から圧350に上がる。
 


〇加圧7ヶ月目 平成19年3月中

 圧は変わらず「350」でトレーニング。
 多少の波はあるが比較的安定している。

 3/21(水)春分の日
 最近、変わったことは、風呂にると両足が真っ赤に染まるようになったことだ。前日、妻が気がついたが、体は赤くならならず、足がつま先まで真っ赤に染まるようになった。
 よく子供の頃、半ズボンで外を走り回り、冷たくなった体で風呂に急に入って出ると、体の表面が真っ赤になったが、それと似ている。
 今は子供時代と違い、体が冷えているわけではないのに、風呂に入ると両足が真っ赤になる。
 毛細血管が増えたためか・・・・・

 加圧を始めた当初からストレッチをしていたが、開脚しての柔軟ではいつも骨頭裏側(お尻側)のスジがずっと痛かったが、3月下旬になると、ストレッチでの骨頭の痛みは全くなくなった。

 



○加圧8ヶ月目 平成19年4月中

 既に加圧を始めてから半年が経過した。
 加圧8ヶ月目に突入して、身体的に壊死が発覚した当初との違いを述べてみると
    ・杖がいらない
    ・階段が上れる
    ・鈍痛がなくなった
といったところか。

 今のところ、ビッコはたまにひいている。でも、自分では、筋肉の調子がよく、骨頭に負担が掛かってないときは普通に歩いているので、ビッコぎみになるときは、筋肉が弱っているときと解釈している。
 だから、ビッコのときは、骨頭に負担がかけないように自然と体がそうしているものなのであえて普通に歩こうとはしていない。
 
 圧は350のままである。ここまで圧が上がるとその日の体調によってかなりメニューがきつく感じたりする。
 この圧でのトレーニングを楽にこなした日が、3度続くようになったら、圧をあげる予定である。

 4月28日の加圧で圧を「360」に上げた。350までは順調にきたが、ここまでくると圧が10上がるだけでもかなり、きつい。




〇加圧9ヶ月目 平成19年5月中
 
 体重は、71キロ〜69キロくらいをいったりきたり。
 上旬は、調子が良かったが、圧が360に上がったのに極端な減量をしたため、筋肉がオーバートレーニング状態となり、中旬に調子を崩す。
 
 下旬には、調子が戻り、360の圧にも慣れ、比較的安定状態が続いている。
 加圧は5月30日で58回目を数え、自宅トレは18回となる。
 


○加圧10ヶ月目 平成19年6月中

 圧も360をまるまる1ヶ月続けているのでかなり慣れてきたが、まだスネ上げが苦しい。
 先月、無理な減量などから調子を崩したが、今月は比較的安定している。

 加圧を始めた当初と冷静に比べてみると、階段の登り降りは、比較的早い時期に可能になったが、
    緩やかな坂
を歩くときに力が入らず苦労していたが、最近それを感じなくなった。
 これまで道が少しでも傾いていると歩く速度が急に落ちるので傾斜があることが直ぐに判った。
 でも、今は、坂になっているところを全く意識しなくなった。

 月末の23日から圧を【370】に上げた。特にきつさは感じないが、風呂上りに、足全体が赤くなる現象がまた起きた。360で慣れた足が、圧を上げたことで、また血流が増加したようだ。


〇加圧11ヶ月目 平成19年7月中

 370の圧は比較的、楽にこなせている。骨頭の痛みもなく、安定している。
 病院では、相変わらずオモリを一切使用しないでやっている。 

 現在の体重は71〜72キロ。

 7月18日、適正圧を370から380に上げた。
 この圧の設定であるが以前、加圧マスターは350が限界値として設定してあったそうだ。

 通常の加圧トレーニング施設では250を限界値として設定してあるらしいが大和田整形では院長が統括指導者としての資格を持っているため、圧を350まで上げているらしい。
 
 それが、今年から加圧マスターの上限の限界値を400まで上げたようだ。
 
 ちなみに限界値の圧を規定より上げられるのは統括指導者がいる施設だけらしい。

 今、適正圧を380をやっているが感覚からすると、いずれは400の限界値に到達出来るだろう。

 


○加圧12ヶ月目 平成19年8月中

 加圧を始め、もうすぐ1年が経過する。
 股関節の状態は安定しているが、左右の足の太さが若干違う。
 壊死のひどい方が右足であるため、知らず知らずに左足に荷重が偏っているせいもあり、左太もも、左ふくらはぎの方が1センチくらい太い。

 加圧は現在、380の高圧でやっているが、特に問題はない。

 中旬から、股関節のローテーターカフ(深層筋)を鍛えるエクササイズを自宅トレに取り入れた。
 股割りとつま先ワイパーの2種目を毎日30レップし始めたが、股割りは骨頭に変な痛みが出たのでメニューから外した。



〇加圧1年1ヶ月目 平成19年9月中

 平成18年8月に大腿骨頭壊死症と診断され9月から加圧を始めたので今月でちょうど1年を過ぎた。
 
 加圧を始めた当初は逆に調子が悪くなり不安になり、半信半疑状態だった。
 あの頃は「来年、俺はどうなっているのか」と真剣に悩んでいたが骨頭の圧潰もなく、何とかなりそうである。

 最近、今までとちょっと変わったことが俺の脚に起きている。
 右足(壊死が酷い方)の足の裏が、熱くなるのだ。
 ちょうど、土踏まずの辺りがポッポッとするので変だなと思い、実際に体温計を当てて足の裏の温度を測ると明らかに1〜2度、右足の方が高いのだ。
 
 理由は、全く判らない。
 よく、足が火照る人がおり、就寝時に足を布団から出す人がいるが、それとは違って土踏まずのところだけホカロンを当てたようにポッポッとするのだ。
 それも右足だけである。

 血流が良くなっているのか・・・・・・?
 


○加圧1年2ヶ月目 平成19年10月中

 10月に入り、レントゲン検査で帯状硬化像に少し変化が見られた。
 今まで、花びら状であった形が変化しているように見える。
 帯状硬化像自体も消えかかっているようにも見える。
 単なるレントゲンの写り方だけかどうか判らないが・・・・。

 油断していたら、10月20日に痛み再発。
 仕事が忙しく、身体全体に疲れが溜まっていたらしい。それまでは全く違和感もなく、絶好調だったが急に来た。

10月24日、81回目の加圧のとき、指導者から大和田整形でも遂に大腿骨頭壊死症の完治者が出たと聞いた。俺が大和田整形に通い始めた当初から同じ病気で通っている女子高生がいるとは聞いていたが、その子が完治したのだ。
 院長先生もビックリしている。



〇加圧1年3か月目 平成19年11月中

 昨年の今頃は、加圧によって痛みが徐々になくなっていたが、将来が不安な毎日であった。今は、「何とかなるだろう。」という楽観的な気持ちだが、当時は、手術台に乗せられる夢をよく見たものだ。
先月は、俺が通う大和田整形でも完治者が出た。今まで、小田切病院でIONが治ったらしいという話し(歩けるようになったとか・・・)は何度も聞いているが、完治したとはどこにも載っていなかった。
ところが、自分の通う病院で初めてIONの完治が出た。院長も半信半疑の状態のようだ。痛みがなくなるとか、多少よくなる程度は院長も期待していたのであろうが、壊死部は再生しないという整形外科の学会の常識が覆されたのだ。

このままの生活状態を維持出来れば、そのうち、何とかなるだろう。

加圧は、しばらく380でやっていたが、11月下旬から「390」に上げている。380が長かったせいか、390にしてもそれほど苦しさはない。
ただ、これだけ高圧だと、加圧マスターのベルトがどうしてもずれてしまうため、俺の場合、開始圧を80にしている。通常は、最初ベルトを巻いた状態が60で、そこから、圧をかけるのだが、60だと弱すぎて、圧が入ったとき、ベルトがずれてしまうのだ。
そこで、開始時のベルトを強く巻けば、高圧でもベルトがずれることがないのである。これは、裏技らしく、普通の人はやらないらしい。
 


○加圧1年4ヶ月目 平成19年12月中
 11月28日に人間ドックがあったので過去のドック数値を見返していたところ、ちょうど壊死の痛みが発生した年のCRP値が高値を記録していたことが初めて判った。
 このCRP値というのは
   炎症の発症時に体内に増加する「C反応性たんぱく」の血中量
のことで、体内に炎症症状を発症すると「2〜3日間」で血中量がピークに達する。
 CRP血液検査はこのような急性相反応物質であるC反応性たんぱくの特徴から
   ☆急性の炎症の発生の確認
   ☆細胞の破壊の程度の確認
などを調べる指標として検査が実施されるらしい。
 CRP数値の一般的な正常値の範囲、基準値の範囲については
【CRP数値の基準値の範囲】
範囲 単位(mg/dl)
一般的な基準値の範囲 0.3以下
軽い炎症などが検討される範囲 0.4〜0.9
中程度の炎症などが検討される範囲 1.0〜2.0
中程度以上の炎症などが検討される範囲 2.0〜15.0
重体な疾患の発症の可能性が検討される範囲 15.0〜20.0
 以上のようにCRP数値は数値が高まるほど、炎症の度合いが高いか、もしくは、細胞の破壊が進んでいる状態の可能性が高いのである。
 このようなケースでは、以下の疾患などによって細胞組織に炎症症状が発症している可能性があるらしい。
【基準値よりも高い場合に疑われる病気の可能性】
☆ウイルス性感染症☆細菌性感染症
☆悪性腫瘍
☆心筋梗塞
☆膠原病 
 また、細胞組織の損傷や壊死などを引きおこす「外傷」・「熱傷」などを負っている場合も、C反応性たんぱくの数値が上昇します。
 C反応性たんぱくは、健常児の人体の血中にはほとんど存在しない物質です。

 これらを総合的に考えるとトニーのCRP値上昇の原因は骨の破壊による炎症反応であったと思う。

 ところが、今年は、節制していたためか、今までにないくらい、CRP値が下がっていたので参考までに今までの数値を見てみる。

 炎症性反応 CRP値(基準値0.3r/dl以下)
●H12年9月〜 仕事が多忙になる
●H13年10月4日・・・・・0.2r/dl
●H14年11月11日・・・・0.1mg/dl
 7月下旬腰の激痛のため救急車で病院へ。1ヶ月間入院、原因不明で手術出来ず。硬膜外カテーテル2週間の留置で歩行可能に。8月下旬から職場復帰。
 入院による休養と職場復帰後も無理しないために数値が良い。
●平成15年11月20日 0.2r/dl
 H15年夏・・・・・・尿路結石で入院、痛みと高熱(原因不明)のため約1週間退院出来ず。
●平成16年12月8日  0.2r/dl   
 H17年1月末・・・・股関節の痛み発症するが、直ぐに良くなり、走れるようになるが、その後も違和感が続く。
 H17年夏・・・・・・・・原因不明の偏頭痛が1週間続き、頭のCTを撮るが原因不明。
●平成17年11月22日 0.6r/dl 
 異常値、この頃、骨頭壊死が進んでいたのだろう。  
 H17年1月〜H17年7月・・・・股関節痛が続く。
 特に階段の昇降に段々と歩きづらくなる。   
●平成18年11月10日 0.262r/dl 数値が戻る。
 ★H18年夏・・・・・・・・大腿骨頭壊死症判明   
   H18年9月〜加圧を始め、骨頭に対する負荷を極力避けるような生活にする。
●平成19年11月28日 0.04r/dl
 今までにないほど、CRP値が低下している。玉ねぎジュースによる血圧低下サプリメント(還元型グルタチオン)を続けているため、おそらく良い数値が出るだろうことは判っていたが、血中脂肪が多く、脂肪肝だけが危惧される。


CRP:C-reactiveprotein(C反応性タンパク)体内のどこかで炎症反応や組織の破壊が起きると血液中の濃度が上昇することが知られている。CRPは健康診断などでも利用され、外傷や炎症の覚えがないのにCRP値が高い場合は、腫瘍や自己免疫疾患、感染などによるなんらかのトラブルが体内で起きている場合がある。


 感染症:細菌感染症、ウイルス感染症、膠原病、慢性関節リウマチ、リウマチ熱、結節性動脈周囲炎、
      悪性腫瘍心筋梗塞、肺梗塞、
 消化器疾患:肝炎(急性・慢性)、肝硬変、胆嚢炎
 大きな外傷、熱症、大きな手術

★12月下旬に今年最後の定期検査に病院に行ってきた。
  レントゲンは前回とあまり変わりなく。
 左の帯状硬化像は現れず。
・担当医:どの位、歩けますか。
・トニー:今、ほとんど歩かないので判らないですね。
     歩かなければ、荷重が掛らないので圧潰しないでしょ。
・担当医:いや、歩かなくとも圧潰するんですよ。
      だから、今のうちに骨切りした方が・・・・。
      壊死したところは元に戻らないから。 
      圧潰するとかなり痛いですよ。
      最近は歩けなくなるほど痛くなったことありませんか。
・トニー:今のところ大丈夫ですね。
 (ここでレントゲン撮影し、画像を見て)
・担当医:潰れはないですね。
      でも、何もしなくても潰れていくんですよ。
・トニー:はぁーそうですか。
     まあ、歩けなくなったら、人工にしますよ。
ということで平成19年度の診察が終わった。