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vol 192:31日
普通は年越しと言えば年越しそば。
でも、シロがソバアレルギーな事が判明。
「大樹、テーブルの上は片づけたぞ。」
「あぁ、弥勒。もうすぐ出来るから。」
我が家は年越しはうどんになった。
カンの居ない年越し。
家事をするようになって、
すっかり料理も覚えた。
「カンは、きっとごちそう食べてるのかなぁ。」
「年越しにごちそう?それは、年明けではないのか?。」
シロの問いに吹いた。
「はは、そうだね。でも、芸能人の年越しって豪勢そうじゃない?。」
「かんぱーーい!。」
ビールを片手に料理が並ぶ。
ハランとスタッフとの忘年会を兼ねた年越し。
「えー、カンさんからひとこと挨拶お願いします。」
「カンパイした後にかいな。」
ワイワイと賑やかな場所。
「んーと、急にふられて何の挨拶をすればえぇんか解らんのですが、
今年も皆さんにはお世話になり、
アニメも映画化となりました。
来年はさらに、皆さんにも良い作品になるように、
力を入れてもらいたいわけです。
このアニメをより多くの人に見てもらいたい気持ちは、
今も変わりません。
それに・・・来年はどんな世の中になるかわかりません。」
今までワイワイ騒いでいたみんなが、
俺の言葉で一瞬で静まりかえった。
「災害に戦争、何が起こるかわかりません。」
「カン・・・。」
心配そうにハランが隣で名前を呼んだ。
「僕が言いたいのは、だからこそ、
自分に出来る生きる為の知識を身につけてもらいたい。」
ワイワイからヒソヒソに声は変わり、
変な空気になったのを、さすがの俺も察知した。
「な、わけで!とりあえず、皆さんお疲れさまっした~!。」
静かな間からハランが拍手すると、
パラパラと拍手が鳴る。
「ぶ。気ぃ遣わせたな。」
ハランにフニャリと笑顔を向けた。
「普段そんな話し、他の人にしないのに。
どうかした?。」
「んー。」
どっちとも言えない返事をして年越しの酒を飲む。
さぁ、もうじき、年が明けます。
我々も覚悟を。
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