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vol 179:神
私の妹が人間界、地上で地球という惑星を救う為、
人間の時間の流れの中で、一生懸命自分の今出来る事を行っている。
しかし、
神々達の想いは変わらず、
地球の神、私の父は悩んでいた。
「主よ!もうどうにもならん!。」
宇宙の神々は、これ以上の地球の破壊を終わらす為に、
父に早く処置をと命じてきたのです。
「我が娘よ・・・。」
いろいろな困難にも挫けず小さな喜びを力に支えとし、
人間として、神業も使わずに人間で地球をもう一度救おうとしている、
私の妹。
「主よ・・・息子よ。
闇の門を完全に開くのだ。」
「お、お待ちください!カンに、まずカンにその事を知らせる許可を!。」
天界の神は小さく頷き許可を下さいました。
私はカンの元へ。
「主?。」
カンは深夜になると言うのに一人暗いリビングで煙草を吸っている。
(こんばんわ。)
私は柔らかな笑みを見せ妹の隣に腰掛けた。
「なんやぁ、珍しいなぁ。自分から会いに来るやなんて。」
愛らしい笑みを私に浮かべ煙草の火を灰皿に押し付け消す。
「どないしたん?。」
私の口は重くなり、
しかし、私の役目でもあるのです。
(闇の門を開けろとの指示が下されました。)
「え・・・?。」
(父は父なりに、説得もしたのですが、
宇宙の神々の意見は変わらず、もう父の力では・・・。)
カンは俯き小さく、
「そっか。」
返事をし、ゆっくり私に顔を向けては微笑み、
「パパはへこんでないん?
す~ぐ、へこむやん?。」
その天界の状況に苛立つ事無く、
穏やかに私に微笑みかける。
(かなり、切羽詰まってます。)
「ぷっ!アハハ、そやろなぁ。」
(カン?貴女は?貴女は・・・。)
「んー?俺は、大丈夫や。
こうなる事は大体決まってたんやし、
それを待った!って言うたんは俺なんやし。」
(受け入れるのですか?
生き物を滅ぼすことを。)
「ううん。まさか。
それでも、俺は諦めへんよ。
闘ってみせる。」
私はホッとしました。
「せやけど、宇宙の神も汚いなぁ。
闇に滅ぼさせて自分達神の手は汚さへんて。」
(カン!。)
「だってそうやん。
おかしいやろ。なんで自分達でやらへんの?
都合良く闇の奴らに滅ぼさせて。」
神々への矛盾。
「闇の奴らに自分達の考えを教えることもなく、
ただ、自由にしました的な感じなんやろ?。」
私には返事が出来なかった。
「きったねぇなぁ~。」
カンは頭を抱えては呟いて、
「全員、滅ぼせるなら滅ぼしたらええよ。
俺の命も奪ったらえぇ。
せやけど、簡単にはさせへん。」
(カン・・・。)
強き心。
強き慈悲。
強き愛。
「明日にでも、パパに会いに行くわ。
あと、サタンにも。」
(サタンにですか?。)
「うん。この事を言う。
アイツがそれでも、気がかわらんねやったらそんでいいし。
結局、サタンかて神の手の上の駒やないか。
悪く言われ、神々にも追放され、
でも、都合のいいように遣われる。
そんなんおかしい。」
カンは私の手を掴み、
「主・・・兄ちゃん、知らせに来てくれてありがとう。
俺は大丈夫やから、兄ちゃんは神々の指示に従うやなくて、
自分の想いに従ってな?。」
神だからといえ、その考えが正しいとは限りません。
神もまた、知恵を持つ生き物にすぎないのだから。
神業という力を持った生き物なのです。
黄泉の国の神々は元は生きた人間。
しかし、修業をし、我々のように元々が神ではなかった。
何が人間や生き物にとって大事で、
何が愛なのかを、極めた方々なのです。
宇宙全ての神々の審判で、
一人反対を押し切っているのは、
黄泉の国の神でもある、大日如来。
我々、天界の神が人間に道を敷いても、
その道を強制に進ませる事をしてきました。
ですが、黄泉の国の神々は道を敷いても、
本人の決断を信じ、反れてしまっても、
また道を敷いてやり。
私と妹の違いは、
妹は天界でだけで育ったのではなく、
黄泉の国でも教えを学んだからなのです。
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