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vol 166:愛への葛藤
いまだ、神への愛を望むサタン。
俺に出来る事はないんやろか。
「ねぇ、カン。」
「んー?。」
「カンは僕を愛してくれるかい?。」
「・・・。」
愛する。
天界に居た頃の俺は全ての人へ平等な愛情を持ってた。
でも今は・・・俺の特別な愛情は大樹に抱く。
「嫌いやないよ?お前の事。
最悪な事ばっかやってんのに、なんでか嫌いになられへん。」
サタンが俺の方に向いて寝がえり、
俺の体に手を伸ばす。
「せやけど、神が特別な愛を人間に注いだように、
俺の特別な愛は、蛇の神に注いでる。」
サタンの手が止まる。
「サタン・・・神はお前の作った赤い涙のネックレスを、
ずっと首につけてる。
お前の気持ちを理解したときから、
自分がお前に対して行った事への後悔ばかっかや。」
「まさか・・・。
そんなわけない。」
薬師の国の空が暗くなりはじめ、
ポツポツと雨が降る。
「結局、神の為にやってるんやろ?。」
サタンは目を見開いて体を起こした。
「人間の変わらん行動に神は悲しみに溢れてて、
神が人間の世界を終りにさせる事が、
どんなに苦痛かお前は解ってる。
せやから、お前が・・・。」
サタンはその場から姿を消した。
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