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vol 141:自殺者
近年、自殺する人間は増えてきてる。
虐めや生活の困難差が昔に比べると度が越してたり、
第一に、人間の感情自体、ひ弱になってきてる。
死ねば楽になって全てのことから解放される思てるんや。
「ほんで?死のうと思ってないのに深く切り過ぎたんか。」
(・・・本当に死ぬ気はなかったの・・・。)
自殺者の行く末。
俗に言う地獄は鬼が居るんでもなく、
自殺者は死んだ時のまま、
永遠にその時の感情と後悔で過ごす。
んで、その場所は生きてる俺らの世界と、
紙一重の場所。
「その者に何を聞こうと無駄であろう。」
そう。
こっちの声なんか聞いてもない。
ただただ、自分の世界。
「もう食い終わったんか、クソガキ。」
「お前の方がガキであろう。」
「はぁあ?!。」
「もう!二人ともやめろよ。
どうして顔を合わせるといつもこうなんだよ。
カン、大人げないだろ。」
いっつも、怒られんのは俺や。
くそ・・・見た目で得しとる。
(死にたくなかったの・・・。)
ぶつぶつ言う霊の声。
大樹は眉尻下げて、どうしようもない霊を見とる。
罪を背負って罪を償う。
それを邪魔も出来へんし、
したらアカン。
死にたい。
リスカした。
親がムカツク。
リスカした。
イライラする。
リスカした。
ふられた。
リスカした。
大概は引っ掻き傷くらいしか切らない。
でも、そこに構ってもらいたい、
そんな欲求が出ると、
血を出さないといけない。
ここで、深く切ってしまう。
これは首を吊ったりも同じ事。
本当に死のうとする切羽詰まった人間は、
切ったなど言わない。
そして、
最近は心を閉ざし、
死を求め出した人間に、
闇の手が伸びる。
麻痺させ、他人を殺す道具とする。
「カンはさ、死にたいって思ったことある?。」
大樹からの何気ない感じの質問。
「あー?・・・あるなぁ。」
「あるの?!。」
やけに驚く大樹に俺は笑みを見せた。
「あるよ、そら。
霊での頭痛やら気持ち悪いやらで、苦しんでた時とか。
あの苦痛は堪らんかったもんなぁ。」
今じゃ懐かしい。
今はそこに行く前に、話を聞いたりして、
対処方法を知ってるからや。
みんなもない?。
薬飲んでも、治らん頭痛。
なんか、体がおかしいのに病院行っても、
何もなかったり。
そういう時は、
霊が何か訴えてるのかもしれん。
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