vol 133:メディアを通して







「な、マジで?!。」

俺は大樹が高校を辞めた事を知らされる。

「なんでまた!。」

大樹は柔く笑みながらひとつひとつ言葉を繋げる。

「俺も・・・カンや弥勒やシロみたいに、
活動したいから。」

俺はソファーでお菓子を食ってる、
シロを指差し、

「か、活動て、こいつなんもしてへんやないか!。」

シロは見事、10人をあの世に連れて行き、
人間として、この世に降りて来た。

ただ・・・子供の姿で。

「何を言う・・・我はちゃんとこの世のあらゆる事を学んでいる。」

小学生くらいのぽちゃっとした男の子。
いつも何かしら食べてる。

「どこがや!お菓子ばっか食いやがって!
お前、またほっぺた膨らんどるやないか!。」

確実にブクブクブクブクと太ってる。

「あはは、可愛いじゃない。
お金は余裕あるし、カンは本格的に支援活動するし。
俺も手伝いたいんだ。」

小説がアニメ化になって、
声優や歌を歌ったりも成功して多額の金が入るようになった。

生きてる人間への、警告をやれる時期にようやく辿り着いた。
大樹は既に仕事を辞めてきとる。

「はぁ・・・アカン言う理由もないし、
好きにせぇや。」

「うん。ありがとう。」

「せやけど・・・お前の弟どうにかしろ!。」



『18時のニュースです。
この人は救世主なのでしょうか。』

『16歳の彼の名は、あの主と同じ、
名を持ち、現在いろいろなボランティア活動をし、
世界で話題の若き救世主と話題でもちきりです。』




「!?。」

「これって・・・。」

「あぁ・・・サタンや。」

大樹とシロとテレビを見つめた。




『イエス!イエス!イエス!イエス!。』

『あの方は素晴らしい。まさしく神の子。』

『彼の名はイエス・ブロッドで、あのボランティア活動で有名な、
ジム・ブロッド氏の御子息です。
母親は国境無き医師団のサラ・ブロッド。
全世界が注目しています。』





「・・・カン?。」

俺は笑みを浮かべてた。

「着々とサタンも動いとるなぁ。
しかも、俺よりも先に先に行っとる。」

シロは横目で俺を見つめ、
大樹は俺の手に触れた。





『イエス、日本の記者です。
何か、コメントを!。』

芸能人なみに報道陣から詰め寄られとる。
成長したイエスの顔は大人びて、
なんやろ?
貴公子ってのが合うか。

「日本ですか。」

こいつはどこの国の言葉でも話すことが出来る。

「戌尾・・・カン。
作家のカンに僕は会いたい。」

カメラ目線で俺の名前を口に出す。

数分後、家の電話、携帯が鳴り響いた。





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