vol 131:雷雨





雨が酷い。

ザァーザァー言うとる。

深夜、ふっと目が覚めたんや。

5月いうのに、ジメジメしてて寝苦しい。

まるで夏のように。

雨の音から伝わる感情。

体を起して窓際に立ちカーテンを開く。

暗い景色に雨粒。







「パパ?。」







俺の声に、反応したかの様に、

夜空が光る。

ピカっと光ると、

ゴロゴロと地響きのような音をたてて雷が落ちる。

悲しみに怒りも加わる感情。

天界の神の感情が雷雨で真っ暗な夜に表される。







パパ・・・怒らんといて?

俺らを信じて?

まだ、見捨てんといて?

お願い・・・

お願いやから・・・





「・・・カン?。」








大樹が目を覚ました。

俺は大樹に視線を送ることなく、

そのまま俯く。

伸びた前髪が目元を隠して、

頬を涙がつたい、

顎から床に落ちる。

窓を流れる雨のように。






「酷い雨だね。眠れない?。」






大樹がベッドから出て俺の元へ来ると、

後ろから抱きしめてくる。

首筋に唇を触れさせて、

回された腕に俺は触れる。

顔を大樹の方に向けて優しい瞳を見つめると、

大樹の唇は俺の唇に重なる。






大雨の音。

神の涙。

雷。

神の怒り。









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