藍上雄のガラクタ箱

アインシュタイン博士の考えた宇宙

 宇宙は、ビッグバンに始まり、膨張していることは、既に多くの方がご存じのことと思います。「静的で無限な宇宙」は1900年代初期のころ、考え出された。数学的宇宙モデルです。「静的で無限な宇宙」について、考えてみたいと思います。理論物理学の話ではなく、2次曲面(線織面)いついての話ですので、ご了承願います。


 物質間には、お互いに引き寄せ合う力が存在する事は、ニュートンの万有引力の法則によって知られています。2個の物質をそのまま放置しておくと、いつかは、クラッシュして一つになってしまうのです。この2個の物質間には、互いに直線的に引き合う力が存在しています。この事を考えに入れて、3次元空間を、直線のみで表現できる、立体的な曲面は無いものかという問題になります。たとえば、数学的に記述する事の出来る「南京玉簾」の様な、曲面です。


 さて本題の2次曲面の中でも線織面を中心に考えてみたいと思います。線織面にはどのような物があるでしょうか?簡単な物では、円錐を向かい合わせて頂点で接した物(直線(母線)を単に回転させた物)です。式で表現すると、(x/a)^2+(y/b)^2=(z/c)^2、線織面は、建築や造形等において利用可能な曲面だと思います。ちなみに楕円面(x/a)^2+(y/b)^2+(z/c)^2=αは二次曲面です。


 xyzの3次元の座標系では、点(x1,y1,z1)を通る直線は(x-x1)/a=(y-,y1)/b=(z-z1)/c…@という形で表されます。@の式と座標x軸に対して対称な式、点(x1,-y1,-z1)を通る直線(x-x1)/a=-(y+y1)/b=-(z+z1)/c…A次に、@の式から、x/a-z/c=x1/a-z1/c及びAの式よりx/a+z/c=-(x1/a+z1/c)を得ることができます。この式をかけ合わせると(x/a+z/c)(x/a-z/c)=(x1/a+z1/c)(x1/a-z1/c)と成ります。この式の右辺について少し考察をしてみることにします。基本的には、固定値となります。固定値のままだと、双曲線でしかありません。@とAの直線は交じりあうことがないので、この2線間の最短距離は、2√(x1^2+1y1^2)と成ります。この事から、点(x1,y1,z1)は、点(x1,0,0)としても差し支えないものと考えられます。(x1/a+z1/c)(x1/a-z1/c)=α^2として,簡単にx1~2=α^2と同値です、またこの式は、原点を通らない事から、円錐曲面の式(x/a)^2+(y/b)^2=(z/c)^2を、(x/a)^2+(y/b)^2=(z/c)^2+α^2と変形させたものと同じ物であると考える事ができます。(x/a)^2-(z/c)^2=α^2-(y/b)^2(xyzは互いに可換であります。)この式は、 (x/a-z/c)(x/a+z/c)=(α-y/b)(α+y/b)と直線の式をかけ合わせた形にも書き換える事が出来ます。


 ※Aの式についての注釈:Aの線は回転させると@の線に重なります、点(x1,-y1,-z1)において@の式((x-x1)/a=(y+,y1)/b=(z+z1)/c)の線であるほうが、現実的には好都合だと思います。(この辺りもう少し考える余地があると思います。基本的には、固定値(原点からの距離)が存在することを説明できれば、それで問題ないと考えたので、このような説明になっています。)


 この曲面(鼓のような形をしている曲面です。)は、一葉双曲面となります。左辺に置いて、(bα)^2=(b")^2とすると、(x/a)^2-(z/c)^2=α(1-(y/b")^2)と成り、αの値により2本の母線をもつ曲面を操作できます。この曲面も、xy平面に対しては閉じた曲面なので、中心部では、重力の影響が大きく、形を維持できないものと考えられます。


 最後は、双曲放物面についてです。線織面で唯一開かれた曲面です。最初に登場した式,円錐曲線(x/a)^2+(y/b)^2=(z/c)^2について考えてみます。「xy平面と平行な面」で切り取ると切断面は円、「xy平面から傾きc/b超」であると楕円と成り、「xy平面から傾きc/b未満」であると、双物線となります。放物線は、「傾きc/bと平行な平面」で切り取られた場合であることが分かります。「xy平面と平行な平面」で切り取られた切断面の円上の点をK、「傾きc/bと平行な平面」と、「座標系の原点と点Kを通る直線」との交点をLとします。(この点Lは、放物線を形成します。)、「傾きc/bと成る平面」と「平行と切断面である円を含む平面」との交線上にある点で、点Lとy座標を等しくする点Mとします。線分KLと線分LMの長さは等しくなります。この事を、便宜上xy座標で考える事にして、式で考えると、原点からの距離(「傾きc/bと平行な平面」と「切断面である円を含む平面」との交線と放物線までの距離に中る)が、ある一定の位置(d,0)からの距離d+xに等しい曲線であることが、わかると思います。 √(x^2+y^2)=d+x   x^2+y^2=d^2+2dx+x^2   y^2=d^2+2dx    y^2=2(x+d/2)  x'=x-d/2を代入して y^2=2dx' と成ります。この式が放物線の標準形となります。この右辺を踏まえて次に進みます。


 直線x/a+y/b=2α及びx/a-y/b=x/α、又は直線x/a+y/b=zβ及びx/a-y/b=2/βをかけ合わせて出来る、曲面、(x/a)^2-(y/b)^2=2zが出来上がります。 x=0の場合-(y/b)^2=2z・y=0の場合(x/a)^2=2zを考えると、単なる2次曲線と成る事がわかります。


 要するに、直線上に恒星系が均等にかつ無限に配置されていることによって、バランスは保たれていると考えたのですね。流石にアインシュタイン博士は、この宇宙モデルは現実的では無い事に気が付き、膨張する宇宙モデルを採用した訳です。