有理点(B)からの続きです。 考察b:曲線y^2=x^3+αx+β上の点(x1.y1)における、接線を求めてみます。接線の傾きはtanθ=(3x^2+α)/(2y)と成るので、接線はy-y1=(3x1^2+α)/(2y1)(x-x1)です。ヘッセの標準形に書き換えるとcosθy=sinθx-sinθx1+cosθy1となります。x軸と平行な直線を回転させたものとすると、x=Xcosθ-Ysinθ y=Xsinθ+Ycosθ を使って、cosθ(Xsinθ+Ycosθ)=sinθ(Xcosθ-Ysinθ)-sinθx1+cosθy1 Y=-sinθx1+cosθy1=Y1 と成ります。Y1は接線と原点との垂直距離と成ります。
次に、曲線y^2=x^3+αx+βも同じ様に回転させてみようと思います。左辺y^2=(Xsinθ+Ycosθ)^2 右辺x^3+αx+β=(Xcosθ-Ysinθ)^3+α(Xcosθ-Ysinθ)+β ※この時、X=xcosθ+ysinθ ・ Y=-xsinθ+ycosθも同時に成り立つ事は明白です。点(x1.y1)→点(x1cosθ+y1sinθ,Y1)となります。 ここでY=Y1とし、x^3+αx+β-y^2=0 についてx^3+αx+β-y^2≡(Xcosθ)^3-3(Xcosθ)^2Y1sinθ+3Xcosθ(Y1sinθ)^2-(Y1sinθ)^3+α(Xcosθ-Y1sinθ)+β-(Xsinθ)^2-2XsinθY1cosθ-(Y1cosθ)^2
≡(Xcosθ)^3-{3(cosθ)^2Y1sinθ-(sinθ)^2}X^2+{3cosθ(Y1sinθ)^2-2sinθY1cosθ+αcosθ}X-(Y1sinθ)^3-(Y1cosθ)^2-αY1sinθ+β
≡X^3-{3Y1tanθ-(tanθ)^2/cosθ}X^2+{3(Y1tanθ)^2-2tanθY1/cosθ+α/(cosθ)^2}X-(Y1tanθ)^3-(Y1tanθ)^2/cosθ-αY1tanθ/(cosθ)^2+β/(cosθ)^3
ω1=3Y1tanθ-(tanθ)^2/cosθ
ω2=3(Y1tanθ)^2-2tanθY1/cosθ+α/(cosθ)^2
ω3=(Y1tanθ)^3-(Y1tanθ)^2/cosθ-αY1tanθ/(cosθ)^2+β/(cosθ)^3 …と置く
X^3-ω1X^2+ω2X-ω3
X-X1
(X1-ω1)X^2+ω2X
(X1-ω1)X-(X1-ω1)X1
(ω2+X1^2-ω1X1)X-ω3
(ω2+X1^2-ω1X1)X- (ω2+X1^2-ω1X1)X1
-ω3+ (ω2+X1^2-ω1X1)X1=0
※ X^2-(X1-ω1)X+ (ω2+X1^2-ω1X1)=(X-X1)^2
この式より
X=1/2{(X1-ω1)±(-3X1^2+2ω1X1+ω1^2-4ω2)^(1/2)}・・・@
一本に直線に対して、交点を3個持つことになるので、接点は、重根となることが必然となります。
よって、-3X1^2+2ω1X1+ω1^2-4ω2=0とならなければなりません。
この接点は、平行移動などによって、有理点とすることができます。もう少し有理点(D)に置いても、有理点についての考察が続きます。
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