藍上雄のガラクタ箱

円と球(D)

ピタゴラスの定理に付いての考察です。デカルト座標上において,点(x,y)を、三角関数の角度の加法定理より、y=sinθ={2sin(θ/2)cos(θ/2)}/{sin^2(θ/2)+cos^2(θ/2)}=2tan(θ/2)/{1+tan^2(θ/2)}又、x=cosθ={cos^2(θ/2)-sin^2(θ/2)}/{sin^2(θ/2)+cos^2(θ/2)}={1-tan^2(θ/2)}/{1+tan^2(θ/2)}と表すとき、x^2+y^2=4tan^2(θ/2)/{1+tan^2(θ/2)}^2+{1-tan^2(θ/2)}^2/{1+tan^2(θ/2)}^2=1が成立します。t=tan(θ/2)と置くと有理式になります。ピタゴラスの定理では、t=n/m x=X/Z y=Y/Zと置く時、(Z:X:Y)=((m^2+n^2:m^2-n^2:2mn)なる関係が、成立しています。 (m^2+n^2)^2=(m^2-n^2)^2+(2mn)^2,任意のm・nに対して成立することになります。しかし最初の式の1部{sin^2(θ/2)+cos^2(θ/2)}は、無意識にピタゴラスの定理を、使っているような気がするので、もう少し掘り下げて、考えてみたいと思います。

 ☆直角3角形ABC、∠ACB=π/2 ∠BAC=αとする時、辺AB・BC・CAの長さをa・b・cとします。a=ccosα+bcos(π/2-α)=ccosα+b{cos(π/2)cos(α)-sin(π/2)sin(-α)}=ccosα+bsinαです。またピタゴラスの定理では、a^2=b^2+c^2が成立することから、{ccosα+bsinα}^2=b^2+c^2が成立することになります。この式についての証明は簡単で、cosα=c/aまた、sinα=b/aなので、c^2/a+b^2/a=aと成るのでピタゴラスの定理になります。(c/a)^2+(b/a)^2=1とすることも出来るので、簡単です。

 ☆余白に余裕があるので、三角関数の角度の加法定理について、書いてみようと思います。座標変化についてです。直交するx座標軸y座標軸とする平面上に点(x、y)が存在しています。原点を中心としてθ回転させたx座標軸y座標軸をX座標軸Y座標軸とし点(x、y)をX座標軸Y座標軸で表した時の点を(X,Y) とします。この時のxをXY座標系で、表すと、x=Xcosθ-Ysinθ・y=Xsinθ+Ycosθと成ります。今原点から点(x、y)までの長さを1として考え、「x座標軸」と「点(x、y)と原点のを結ぶ線分」の角度をαとする時x=cosα・y=sinα・X=cos(α-θ)・Y=sin(α-θ)と成ります。これを先の式に当てはめると

 cosα=cos(α-θ)cosθ-sin(α-θ)sinθ

 sinα=cos(α-θ)sinθ+sin(α-θ)cosθ     という式が出来上がります。