前回の記事で触れたようにT751(T8EB)の冷却ファンの振動が大きく、離れていても音が聞こえます。しかしPCヘルスモニターで見ても、回転は50%から70%の間をうろうろしており異常はありません。掃除をしてみても状況は変わらないです。もう保証は切れており、修理に出すと交換で1万5千位かかるようです。そこで冷却ファンを入手出来れば自前で交換する事にしました。
Webで探していたところチチブデンキさんの名前が頻繁に出ていました。ここで購入しました。ノートPCに対応した冷却ファンは専用の部品であるため入手はかなり難しいらしく、インターネットが無いと多分この冷却ファンの入手は難しかったですね。ファン自体は3000円(送料別)でした。
冷却ファンの交換ついでにCPUグリスの塗り替えもやって置く事にしました。今思えば、CPUグリスの塗り替えは余計でした(^^!
参考にする場合は自己責任でお願いします
T751はネジが沢山あり、ケーブルもあちこちにあるので写真を撮りながら進めていきました。
まず電源パックを外し、HDDを外します。後から気づいたのですが、この段階でメモリも外しておいた方が良いです。
赤丸の部分を全部外します。ネジの種類が決まっているので、外したネジは丁寧に仕分けしておきます。多分、これが一番重要かも。
この時は、この段階でメモリを外しました。後々、結局ケーブルやBCASカードも外すことになるので、この時点で見えている端子やカード等は全部外しておいた方が良いです。
背面にあるネジを2箇所外します。
Dynabookの分解の定石です。キーボードの上にある細長いカバーを外します。端を浮かせてから、力を入れずに上下に軽く振り続けるとカチッと音がしてツメが外れます。丁寧に外します。
キーボードを固定しているネジが現れます。ネジ3か所を外します。そして本体側にツメ(矢印)のようなものがあり、それをマイナスドライバ等で写真上部の方向に向かって押しながら、キーボード全体を手前に軽く引くとカチッと音がしてツメが外れます。キーボードにケーブルがまだ付いているの注意です。
キーボードを丁寧に裏返すと、ケーブルが見えます。ケーブルのコネクタの端に黒っぽいツメ(赤矢印)があり、これを上部の方向へスライドするとロックが外れ、ケーブルが抜けます。これでキーボードを外し終わりました。このパソコンでは大半がスライドして外すコネクタです。
ネジを3か所外します。ケーブルは4箇所見えており、そのコネクタのツメを緑の矢印方向にスライドすると外せます。ほかにケーブル(赤矢印)があります。これもケーブルがついている方向に引っ張ると外れます。
この状態で冷却ファンが見えています。冷却ファンの掃除をするなら、キーボードを外すだけで良さそうです。
パソコンのケースの上部が外れます。DVDドライブの上当たりが緩くなっていたので、そこから、力を入れず丁寧に上下にスライドするとツメが外れる音がします。最後は冷却ファンの上当たりのツメがガッツリ噛んでおり残りますが、やや力をいれてスライドしながら持ち上げると外れます。
ボードが姿を現します。今思うと、冷却ファンの交換だけにしておけば。。。
冷却ファンを外すには、冷却ファンの左側を覆っている金属カバー(緑矢印)を外す必要があります。そのためにはモニターも外す必要があります。赤矢印のケーブルを外します。アンテナケーブルは持ち上げると外れます。
そして緑のケーブルは注意が必要です。このケーブルにはアース用と思われるケーブルが枝分かれしていて無理に引っ張ると破損するかもしれないです。やや力をいれて、テープを持ち上げて引っ張ると外れます。が、外れたらそこで、持ち上げるのをやめます。緑のケーブルを外したところが下記の画像です。
前の写真で外したケーブルから枝分かれした細いケーブルが一本(緑の○の部分)がネジで固定されています。このネジを外して、ケーブルを外します。そしてその横に見えている別のケーブルも外します。
スピーカは外さなかったですが、固定されておらず、簡単にどかせます。どかせた後に赤丸の部分のネジを外します。
右側も同様です。ヒンジの下にネジが1箇所隠れています。妙な袋みたいなものが付いていました(^^!。コレ何だろ。。
パネルを持ち上げるとヒンジが外れます。するとパネルの下に隠れていたネジが姿を現します。この2か所のネジを外します。
緑の○の部分を軽く持ち上げると冷却ファンを覆っていた金属カバーが外れるようになります。実はこの際問題があり、赤矢印のRGBコネクターの部分が外れないです。今でもどうやって外すのか分からないです。ちょっと力をいれたらRGBコネクタの上のケースのプラスティック部分が折れてしまいました(^^!。あーあやっちまった。冷却ファンの交換だけなら、金属カバーを外さないで緩めて隙間を作るだけで充分でした。。もう手遅れですが。。
もうこなったらCPUグリス塗り替えまでやるしかない!!と決意を新たにしました(^^!。
赤丸のネジを外します。ここからは、ネジの溝が小さくなるので、より細いドライバーに切り替えます。赤矢印のケーブル類は外します。下から1番目のケーブルはテープを上に持ち上げれば外れます。下から3番目は持ち上げれば良いのですが、かなり固いので注意です。ボードの上の黒い物(水色の○のところ)はゴム状です。ボードとの粘着面だけを剥がします。この時は粘着力が残っており元に戻す時はそのまま貼り付けるだけでした。
ボードをひっくり返します。電源ケーブルが見えますが今回は外さなかったです。冷却ユニットが見えました。結構長いですね。どおりでキーボードの手前側に手を乗せた時に温かいのですが、この中間の筒から漏れた熱が届いていたんですね。
赤丸のネジを外すと冷却面が姿を現します。これでCPUグリスを塗り代えた後、冷却ファンを取り換え、清掃して、逆の手順で元に戻していきます。
実は、この時CPUグリス塗りに失敗してしまいました(^^!。交換前に"CPUID HWMonitor"で計測(QosmioAVCenterの縮小画面のみ)した時にCORE#0の部分は"44℃"だったのですが、この作業後"52℃"になってしまいました。参考にしたWEBでは、グリスの量は米粒を二つ分とする記述があったのですが、この"米粒"とは”炊き上がった後の米粒”という意味だったのだと思います。"まだ袋に入った状態の乾燥した米粒(しかも超高級魚沼産コシヒカリのような丸い米粒)"2つだと思って少し出しました。この量で、冷却ユニットをかぶせて広げる方法では、少なすぎてNGのようです。別のサイトでは0.5gの目安が出ていました。
そこで再度分解する羽目に(T_T)。
今度は、シルバーグリス(AK-450-SS:容量1.5g)の1/3を出してみました。物凄く多い。。はみ出ないか?と心配しましたがはみ出ませんでした。やはり、最初が少なすぎたんだ。。。
この後、元通りに戻し、"CPUID HWMonitor"で計測したとき(QosmioAVCenterの縮小画面)はなんと"42℃"になっていました。時々は"39℃(ちなみにSatelliteJ81はこの時28℃でした(^^!)"の表示も出ます。わずか2度位ですが効果が出てます。RGBコネクタのケース側の上の部分の破損という犠牲を払ったかいがありました。今思えば、同条件で計測したときに"50℃"を上回るようになってから塗り替えすれば良かったですね。
冷却ファンは静かになったのですが、キーボードに手を乗せると微小な振動が伝わってきます。SatelliteJ81ではまったく振動を感じないので、元々、T751の構造と冷却ファンの性質で完全に静かにという訳にはいかないようです。
取り代えた後、余ったファンを分解してみましたが、羽の皿が軸に乗っかる構造のようでグリスを塗るような場所が見当たりませんでした。Webの冷却ファンのグリスアップを参考にしてみようと思ったのですが、このPCの冷却ファンは構造が全く異なり、手入れが出来なさそうです。また数年したら、冷却ファンを交換する必要があるかもしれません。
この後、変化がありました。もっとも熱が出るダビングですが、以前はこの時に何か別のアプリが起動すると、ダビングデータが壊れる事がありましたが、その手のトラブルが減りました。。実は熱暴走が起きていた?かもという気もしてます。まぁトラブルが無くなればそれに越した事は無いです。
(2014/3/23 記)