そこまではなんて事もなかったのですが、その後別の番組でジョンベネ事件を取り扱っていました。これに違和感を感じました。この事件の特徴は、残忍な事件というだけでなく、これほど証拠を残しながら、2013年になっても未解決である事に特徴があります。結局、最初に紹介したお化け番組はこの記事と全く関係ないですネ(^^!。
元捜査官の話にDNAについて出てこない点で、変だと思いましたが、後半登場したジョンベネさんのお父さんがこの点を指摘してました。ただちょっと気になったのはジョンベネさんのお兄さんの件です。この番組の前半を見るとジョンベネさんのお兄さんに着目してしまいます。ところが事情聴取されていないとの話がでていました。テレビだから情報の正確さはこの際置いておきますが。。これって結構大きな穴だと思います。
元検証技術者の視点で言えば時間が許す限り全てを調べる事が基本です。ところがこのお兄さんは最初から例外扱いになっています。DNAについても全員調査したと言ってましたが、このお兄さんは除外されたのではと思います。
別にこのお兄さんが犯人という訳では無く、調査されなかったために、簡単に分かる事が謎のまま残ってしまい、間違ったシナリオの推定に誘導されてしまう可能性があるという事が重要なんです。
お兄さんと遊んでいて、ついてしまった傷が事件と絡められたりも起こりうるわけです。
この事件についての謎は捜査方法そのものですね。お兄さんの事情聴取をしていないというのが本当なら、最初から除外された件があった事を物語っています。それは相当先入観が入っていて調査された事を示しており、調査されなかった事が意外とあるという事を示唆しています。これがLSIの不具合解析の検証だったら手抜きに相当します(^^!。設計検証の現場だったら怒られます。
この番組が印象付けた、お母さんが息子をかばった部分は、脅迫状の一部を説明するには筋が通りそうですが、技術者の視点では情報が少なすぎますね。お兄さんと遊んでいた時の事故(転んだ等)の傷と、事件が別に起きた可能性もあるし、その場合でもお母さんが息子が事件を起こしたと勘違いする可能性も出ますしね。事件が内部にいた第三者の可能性が排除される訳でもないです。
これだけ色んな可能性が出ること自体、それぞれの可能性を否定する証拠を見つけきれていないという事を示唆しています。LSIの不具合解析で言う切り分けと称する作業がされていないと思うのです。色んな可能性に対して、それを否定する証拠(証言は使えないですね)を突き合わせていき、シナリオを絞り込んでいくのです。
余計な憶測が出ないように、このお兄さんや捜査に入った警察官、記者など全てのDNAを採取するといった事からやり直してみる方が良いと思いますね。それだけで排除できるシナリオは相当出てくるでしょう。もっとシンプルな事件・事故像が浮かび上がってくると思います。
(2013/7/24 記)
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