FAQ一覧

お土産用焼売の召し上がり方と保存方法について

購入当日に召し上がらず保存する場合、2~3日であれば冷蔵庫で保存して下さい。3日以上の保存は、冷凍庫で保存して下さい。

焼売を温める場合、蒸し器で蒸すことをお薦めします。蒸し器で蒸し上げますとふっくら仕上がります。電子レンジでの加熱は、ふっくら感が出ず硬めの仕上がりになります。

冷蔵保存時の加熱時間は10分程度、冷凍保存時は12~3分程度蒸して下さい。召し上がる際、まだ冷たいときは、さらに2~3分温めて下さい。

2018年04月15日

質問への回答(ツイッター編ver.01)

質問内容:焼売に使う香辛料と練り具合は三代目のオリジナルなのか。

1.香辛料について

 海員閣の焼売に使う香辛料(薬味含む)は、【長ネギ】・【コショウ】・【ごま油】になります。海員閣のレシピでは香辛料の分量が挽肉何kgに対して何gという明確なものはありません。先代から教えていただいた時は「見ておけ、この位な。」で終わりました。ですので分量は作り手の好みが反映されていると思われます。先代社長はコショウたっぷり。先代鍋振りは塩味バッチリ。というのが私の印象です。

私の場合、香辛料の量はその日の肉の状態(新鮮さ)で調整しています。鮮度が良くないと香辛料を多めに使用しがちです。なのでその日その日で分量が異なっています。

2.練り具合について

 練り方は作り手ひとりひとり異なりますし、その時の挽肉の状態でも変えます。先代鍋振りから教わったのは【包むときに手にまとわりつかない練りあがり】・【皮がはがれない練りあがり】といったあいまいなものですので、正直今でも練りあがりの正解を正しく把握出来ているかというと答えにくいです。ですが、今出している焼売は先代鍋振りの作品に近いと思っています。

ちなみに練りあがりの状態を左右する三大要素は【挽肉に使う部位の割合】・【肉の挽き方】・【練り方】だと思っています。海員閣のレシピは【調理理論】に基づいたものではなく【経験則】に基づいているようなので調理理論からは逸脱しているかもしれませんがご容赦下さい。

使用している挽肉の部位の割合によって【ふんわり焼売(ハンバーグのような食感)】になったり【しっかり焼売(ウインナーのような食感)】になったりします。

肉の挽き方は肉屋次第なのですが、肉の粒をつぶしてしまった挽き方では、いくら練り方を工夫しても皮はがれ焼売になる傾向にあります。

練り方については練りが足りないと纏まりが悪い焼売になり、練りすぎると皮がくっつかない焼売になります。程よい練りが理想となりますが、これを体現するには経験値を積むしかありません。

※今回はざっくり書いてこのボリュームです。仕込みも営業も私一人で調理せねばならない状況故、この辺でご容赦願います。

2020年11月10日

巻き揚げって…?

コース料理で提供するお料理の説明:【巻き揚げ】編

巻き揚げは、豚や牛の内臓を包んでいる薄い脂【網脂(あみあぶら)】で食材を巻いて、油で揚げた料理の総称です。(海員閣では豚の網脂を使用しております。)

網脂は網目の様な模様が入っているのでそのように呼ばれます。また、網目が咲いた花にも見えるので【花脂(はなあぶら)】とも呼ばれます。

この網脂は西洋料理でも用いられており、淡白な仔牛・子羊の肉に巻いてソテーした料理等があります。

海員閣では香辛料をまぶした鶏肉を具材として巻いております。この巻き揚げはリニューアル前にはコース料理のみに提供されていました。2023年1月のコースでは特別にカニ肉を使った巻き揚げをご提供致します。リニューアル前にもほとんどお客様に出されることはなかった巻き揚げです。この機会に是非ご堪能下さいませ。

※カニ肉の巻き揚げは2023年1、2月に提供しておりました。

2022年12月24日

福建炒飯って…?

コース料理で提供するお料理の説明:【福建炒飯】編

広東料理なのに「福建炒飯」って?

となってしまうと思いますが、あんかけチャーハンのことを【福建炒飯(ふっけんちゃーはん)】と呼びます。

コース料理の提供を始めてからチャーハンを食べたいとおっしゃるお客様が結構いらっしゃたので、普通にチャーハンを出しても変わり映えがしないと思い、今まで海員閣で出していなかった…というよりは海員閣では邪道扱いされていた「あんかけチャーハン」を出してみようと思い立ちました。

リニューアル前にも牛バラをチャーハンにかけたいといった要望をチラホラ耳にしていたので、あえて邪道に足を踏み入れちゃいます。

2024年3月のメニューではカニ肉を使った贅沢仕様でご提供させていただきます。この機会に是非お試し下さいませ。

 

2022年12月24日

殻煮(からに)について

コース料理で提供するお料理の説明:【干煎大蝦】編

干煎大蝦=【大海老の殻煮(からに)】

殻煮は大粒のエビを高温の油で揚げ、「ニンニク」・「生姜」・「醤油」で香り付けした一品です。

食べ方は殻を剥いて、剥き身にタレをちょこんと付けて召し上がっていただくのが基本です。ただ、高温の油で揚げているので殻ごとでも美味しく召し上がれます。エビフライを食すとき、尻尾も一緒に召し上がるのを好まれる方は、是非殻ごと召し上がってみて下さい。

また、この殻煮のタレとライス(白飯)との相性が抜群で、ライスにタレを少しかけると、風味の良いガーリックライスの出来上がりです。お腹の余裕と相談しながら試してみて下さい。

※コース料理にはライス(白飯)を無料で提供しておりますので、ご希望の際にはお声掛け願います。

 

2023年02月21日

うま煮について

コース料理で提供するお料理の説明:【炒鮑魚】編

炒鮑魚=【鮑のうま煮

リニューアル前の海員閣のメニューにはしばしば【うま煮】という単語が登場します。

「うま煮」というのは調理法のお名前で、「食材を軽く炒めて、スープを煮含める調理法」を指します。

このネーミングも「殻煮(からに)」同様、初代の長女が苦慮の末に付けたものだと想像します。残念ながら命名の際の話を伺おうとすると「もう昔のこと過ぎて忘れちゃったわよ」の一言で片付けられてしますので真相は闇の中ですが…。

 

2023年02月21日

過去のメニューアーカイブ

 こちらは過去のコース料理のメニューアーカイブとなります。メニューページに最新のメニューが掲載されるタイミングで過去メニューはこちらに移動します。当月メニューがメニューページにない場合は、こちらを参照下さい。

10,000円コース 2024年3月版

前菜 燒賣 シューマイ
スープ 雞蓉魚翅 玉子入りフカヒレスープ
温菜海鮮 干煎大蝦 大海老の殻煮
温菜海鮮 炒鮑魚 鮑のうま煮
温菜肉類 東坡扣肉 豚バラの煮込み
御飯類 蟹肉福建炒飯 福建チャーハン
デザート 杏仁豆腐 あんにんとうふ

 

7,000円コース 2024年3月版

前菜 燒賣 シューマイ
スープ 雞蓉粟米 玉子入りコーンスープ
温菜海鮮 干煎大蝦 大海老の殻煮
温菜海鮮 炒鮑魚 鮑のうま煮
温菜肉類 東坡扣肉 豚バラの煮込み
御飯類 雞蓉炒飯 玉子チャーハン
デザート 杏仁豆腐 あんにんとうふ

 

 

 

2023年07月18日

牛バラの煮込みについて

コース料理で提供するお料理の説明:【菜扒牛腩】編

菜扒牛腩=【牛バラの煮込み

海員閣の「牛バラの煮込み」は香辛料の香りが特徴的なお料理です。(牛腩は牛のバラ肉の意)

使用している香辛料は【桂皮(シナモン)】・【八角(スターアニス)】・【茴香(フェンネル)】・【花山椒】の4種です。また、隠し味として【紅腐乳】・【味噌】を使用しています。これらの食材で独特な風味を作り出しています。

 

2023年07月18日

豚バラの煮込みについて

コース料理で提供するお料理の説明:【東坡扣肉】編

東坡扣肉=【豚バラの煮込み】

海員閣ではリニューアル前からメニュー上、「豚バラの煮込み」を【東坡扣肉】と記しています。(扣肉は豚バラ肉の蒸し物の意)

中華料理に【東坡肉(トンポーロー)】という料理があります。東坡肉=豚バラの煮込みの様なイメージがついていますが、本場の東坡肉は豚バラ肉を紹興酒や中国醤油、香辛料と共に煮たり蒸したりして調理する風味のパンチが効いた料理です。

これは東坡肉の名前の由来に関係します。東坡肉は中国の宋代の詩人【蘇東坡(ソ トンポー)】が杭州の長官として赴任したときに民衆を指導し西湖の浚渫工事を行ったお礼に民衆から「豚肉」と「紹興酒」を贈られ、それを一緒に煮込んで生まれた料理が【東坡肉】=「東坡さんが好きな肉料理」と呼ばれました。

ですから本場の東坡肉は、独特な風味が特徴なお料理です。しかし、海員閣の「豚バラの煮込み」は、塩・砂糖・醤油のみで味付けしているので本場の東坡肉とは若干異なります。

ここからは余談となりますが、海員閣の「豚バラの煮込み」を食して、八角の風味が薄れたという意見をたまに耳にします。もともと豚バラの煮込みには香辛料を使っていないので、八角の風味がするはずはないのですが、調理工程上「牛バラの煮込み」を調理した後で「豚バラの煮込み」を調理することが多々あったので、牛バラに使っていた香辛料の風味が調理工程で豚バラに移ったのではないかと想像しております。あくまでも余談です。

 

2023年07月18日

杏仁豆腐について

コース料理で提供するお料理の説明:【杏仁豆腐】編

当店の杏仁豆腐は、杏子の種の中の可食部「仁」をミキシングして、絞った汁でお作りしております。杏仁豆腐の上には「シロップ」と「枸杞(クコ)の実」をトッピングしております。

シロップは香り付けに「桂花陳酒(ケイカチンシュ)」を使用しております。桂花陳酒とは「金木犀(キンモクセイ)」を白ワインに漬けて作られたリキュールです。

このシロップを口に含みますとハチミツの様な香りが感じられます。シロップを作る際に煮きってアルコール分は飛ばしておりますので、アルコールが苦手なお客様・お子様にも安心して召し上がっていただけます。

また、シロップを添えるのは、甘味が苦手な方への配慮として、杏仁豆腐自体の甘味は抑え、シロップで甘みを補うスタイルをとっているからです。

枸杞の実をトッピングするのは、元々杏仁自体が薬膳の食材ということで、同じ薬膳の食材の枸杞の実トッピングしております。余談となりますが、薬膳では杏仁は「喉に良い」とされており、枸杞の実は「滋養強壮に良い」とされています。

更に余談となりますが、枸杞の実の名の由来は、中国の古書に「枸橘(カラタチ)のようなとげがあり、杞柳(コリヤナギ)のように枝がしなやかに伸びるので、枸杞と名付けられた」との記述があります。

だいぶ脱線してしまったので、杏仁豆腐についての話に戻ります。杏仁豆腐の材料として用いられる「杏仁」ですが、大きく分けて「北杏(ホッキョウ)」と「南杏(ナンキョウ)」の二種類に分類されます。

「北杏」は中国の北方でとれる「シベリア杏子」・「マンシュウ杏子」から作られ、「苦杏(クキョウ)」とも呼ばれ、香り高く苦みが強いのが特徴で、主に薬用として用いられます。「南杏」中国の南方でとれる「ホン杏子」から作られ、「甜杏(テンキョウ)」とも呼ばれ、香りは北杏ほど強くはないのですが、苦みが殆どないので、主に食用として用いられます。

当店の杏仁豆腐は「南杏」を100%用いて作ります。杏仁豆腐の作り方は各店それぞれですので、お気に入りの杏仁豆腐を探すというテーマで中華街を回るのもまた一興かと思います。

 

2023年07月30日

ゆでどりについて

コース料理で提供するお料理の説明:【白切鶏】編

白切鶏=【ゆでどり

【白鶏】は「茹でた鶏」・「蒸した鶏」を意味します。これは鶏肉を加熱すると白くなることが由来です。

白切鶏は読んで字のごとく「ブツ切りにした白鶏」という料理です。中華料理の冷菜では王道の料理です。当店では親鳥を丸のまま中華スープの鍋に入れ、茹で上げます。リニューアル前はこの丸鶏を骨付きのまま(中国では骨付きの状態が好まれるので)ブツ切りにして提供していましたが、2023年9月のメニューでは丁寧にバラし、骨を抜いてご提供致します。

また、2023年9月のメニューではこの「ゆでどり」に特性の【生姜タレ】を添えてご提供致します。この生姜タレ、白米のお供としてもグーです!

 

2023年08月23日

具なし汁そばについて

コース料理で提供するお料理の説明:【具なし汁そば】編

具なし汁そばを提供しようと思った経緯についてですが、当店では「豚バラそば」・「牛バラそば」が人気メニューだったので、コース料理でも「豚バラ/牛バラそば」が食べたいという要望が多かったことに起因しています。

具なし汁そばのご提供は、基本「豚バラの煮込み」・「牛バラの煮込み」の提供時とさせていただいております。また、具なし汁そばの提供には【追加料金】が発生します。【1玉(約100g)を500円(税込)】で提供させていただきます。

当店の想定としては、1玉をお二人で分けていただくのがベストな量と想定しております。ご注文は1玉以上から半玉単位でお受け致します。その時のお腹の余裕をみてご注文下さい。

可能であれば、コース料理のご予約時に「ご要望」として「具なし汁そば希望」のひと言を添えて下さい。ご来店当日の「豚バラ/牛バラの煮込み」ご提供前にもお伺いをたてますが、仕入・仕込みの都合上、事前にご注文いただけると欠品・品切れを防ぐことが出来ます。

食べ方は自由です。「豚バラ/牛バラの煮込み」と「具なし汁そば」を別々の器でご提供致します。当店の想定としてはお取り分けようのお椀に麺とスープを取り分け、その上から「豚バラ/牛バラの煮込み」をのせて、【ミニ豚バラ/牛バラそば】を作って召し上がっていただければと思います。

また、その際に小ライスをご注文下されば【ミニ豚バラ/牛バラ飯】も一緒に楽しめます。一粒で二度おいしい的な楽しみ方も出来ます。(昭和な言い回しでゴメンなさい)

 

 

2023年10月23日

酢豚について

コース料理で提供するお料理の説明:【咕咾肉】編

咕咾肉=【酢豚

【咕咾肉】は「古くからある肉料理」を意味します。広東で古くから作られている肉料理です。

海員閣の酢豚はシンプルに「お酢」と「ケチャップ」で酸味を演出しております。初代が鍋をふるっていた頃はケチャップはハイカラな材料としてもてはやされていたのではないかと想像します。だいぶ前にはなりますが海老のケッチャップ煮や牛タンのケチャップ煮といったお料理もメニューに載っていました。

少し変わっていると思われるであろう箇所は具材に「キュウリ」を使用しているところです。中国ではその昔、上水道が整備されておらず水が悪かったので、野菜を生で食すことはせず、加熱して食していました。その時からの名残で海員閣の酢豚にはキュウリが入っています。私の幼少のころの記憶ですが、海員閣の賄いで「キュウリと海老のうま煮」といった加熱したキュウリが食卓に上っていました。

ちなみに余談ですが、改装前の海員閣のコース料理でお出ししていた酢豚の具材にはパイナップルも使われていました。一品料理としてお出ししていた酢豚にはパイナップルは使われていませんでした。

 

2024年01月08日