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国立公園のプロフィール

 国土の7割が森林に覆われ、亜寒帯から亜熱帯まで多様な環境や動植物に恵まれた日本列島。豊かで美しい日本の自然を代表する地域が国立公園である。日本の国立公園は昭和6(1931)年の制度創設以来、70年余りの歴史を有している。現在、全国で北海道から 琉球列島まで、29の国立公園が指定されており、国土の陸域面積の5%を占めている。全国の代表的な自然環境をカバーする国立公園は、自然環境と生物多様性を保全する日本の保護地域システムの骨格を担っている。日本の国立公園には、原生的な 森林や湿原だけでなく、人と自然の 関わりを通じて形成された農耕地や集落周辺の自然、また歴史的、文化的景観も含まれている。さまざまなレクリエーションや観光、教育活動などに利用することも目的としており、地域社会との共存を重視している。
 日本の国立公園は、土地所有にかかわらず指定される。公園内の 固有地も、多くは公園以外の目的で管理されている。このため、土地所有者を始めさまざまな関係者と産業活動や土地利用の調整を図りながら、自然資源の保護と持続的な利用を両立させていくことが日本の国 立公園管理の基本となっている。国立公園の管理はゾーニングにもとづいて実施されている。公園区域は、自然環境や景観の特性に応じて、最も厳格に保護される特別保護地区、公園区域の主体をなす特別地域、そして緩衝地域としての普通地域の3つのゾーンに区分されていて、樹木の伐採や建設工事など景観に影響を及ぼすような活動は、許可または届出の対象となっている。国立公園の実地の管理は、環境省の地方環境事務所が地方公共団体などの協力を得ながら実施している。各公園には自然保護官が配置され、開発行為との調整、利用施設の整備、普及啓発・インタープリテーション、自然環境のモニタリングなどの業務に携わっている。

★日本の国立公園
1.利尻礼文サロベツ  2.知床 3.阿寒 4.釧路湿原 5.大雪山 6 .支勿洞爺
7.十和田八幡平 8.陸中海岸 9.磐梯朝日 10.日光 11.尾瀬  12.上信越高原
13.秩父多摩甲斐 14.小笠原 15.富士箱根伊豆  16.中部山岳 17.白山
18.南アルプス 19.伊勢志摩  20.吉野熊野  21.山陰海岸  22.瀬戸内海
23.大山隠岐  24.足摺宇和海  25.西海 26.雲仙天草  27.阿蘇くじゅう
28.霧島屋久  29.西表石垣
(環境省)



北海道の国立公園6カ所

1.利尻礼文サロベツ
りしり れぶん さろべつ
Rishiri-Rebun-Sarobetsu


2.知床
しれとこ
Shiretoko


3.阿寒
あかん
Akan


4.釧路湿原
くしろしつげん
Kushiro-Shitsugen


5.大雪山
だいせつざん
Daisetsuzan


6.支笏洞爺
しこつとうや
Shikotsu-Toya



1.利尻礼文サロベツ

指定年 : 1974.9.20  面積 : 24,166ha
 日本最北の国立公園。洋上の孤立峰利尻島、固有の植物が見られる礼文島、そし てサロベツ川の河口に広がる広大なサロ ベツ湿原の3つの工リアからなり、変化 に富んだ景観と動植物が特徴である。来訪者数 :117 万人(2007 年)



2.知床

知床6

指定年 : 1964.6.1  面積 : 38,633ha
 北海道の東北部に突きだした知床半島の中央部から先端部が指定されている。定住人口はほとんどなく、海と陸が一体となった原始的な生態系が残されており、ヒグマ、オオワシ、卜ドな どの大型野生動物が生息する。平成17(2005)年に世界自然遺産地域に登録された。



3.阿寒

指定年 : 1934.12.4  面積 : 90,481 ha
 日本で最も歴史のある国立公園の一つ。トドマツ・エゾマツの原生林と、火山活動で形づくられた大小の湖が景観の基調となっている。北海道らしい自然の奥深さを感じさせる公園である。活動中の火山もあり、各所に温泉が湧出する。



4.釧路湿原

指定年 : 1987.7.31  面積 : 26,861 ha
 昭和62(1987)年に指定された比較的新しい国立公園。釧路湿原は釧路川の流域に広がるスゲ類などの低層湿原を主体とし たわが国最大の湿原で、タンチョウやイトウなど絶滅のおそれ のある野生動物の貴重な生息地でもある。昭和55(1980)年にわ が国で最初のラムサール条約の登 録湿地となった。



5.大雪山



指定年 : 1934.12.4  面積 226,764ha
 22 万6,000haの日本最大の国立公園。北海道の屋根と なっている2,000m 級の山並みが連なり、山上には高山植物の大群落が広がっている原始性の高い公園である。ヒグマをはじめざ まざまな野生動物のすみかとなっている。



6.支笏洞爺



指定年 : 1949.5.16  面積 99,473ha
 活発な活動を続ける火山とカルデラ湖の景観を基調とする公園で、自然性の高い森林を多く含んでいる。札幌大都市圏に近接し、アクセス性が良いため、身近なレクリエーションのフィールドとして多くの人々に親しまれている。





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