土佐清水市

高知県の西部にある、灯台のある有名な足摺岬のある市です。その南は足摺宇和海国立公園で奇岩やさんご礁で有名な海に接しています。また、この市にある中浜は、幕末から明治維新の頃に活躍した中浜万次郎の生まれた所でもあります。
古くから水産業が盛んで、めじかを原料とした宗田節や、清水鯖などが有名です。


足摺岬

高知市からだと、高知自動車道を西に走行し中土佐町(2012年時点での西の終点)まで走行し、国道56号線を西進し、四万十市で国道321号線に入り南下すると土佐清水市に入ります。土佐清水の街からさらに南下するのに、海岸線を進むルートと、山の中を走行する椿の道(旧足摺スカイライン)のルートがあります。今回足摺岬への行きは後者の椿の道を使いました。そうすると、地図で見てもわかるのですが、結構なクネクネとカーブの続く道路で、しかも長くて車に酔いやすい人にとっては辛い道路かと思います。後は道なりに走行すれば、必然的に岬に入っていきます。
岬周辺には宿泊施設などがありますが、今回目立ったお土産物屋は建物では1件。岬の灯台に行く途中に1件と、ちょっと寂しい感じです。15台前後駐車できる駐車場は到着した時には一応一杯になってはいましたが、すぐ近くに八十八箇所の札所もあるので、全部が全部岬の観光とは限りません。
遊歩道が何箇所かありますが、今回はジョン万次郎さんの銅像があるすぐ近くの展望台に行ける遊歩道を使いました。展望台へ真っ先に上がりましたが、見晴らしは大変良く、よく見られる足摺岬の画の場所でした。とても切り立った断崖の際に、この展望台もあるなと、向かいの岬も見ながら下を眺めて怖いと思いました。
足摺岬 岬と灯台
ジョン万次郎 灯台
この途中に、名札を首からぶら下げた人に呼び止められました。県の職員の方がアンケートをとっていました。先に芋けんぴやなティッシュペーパーやらを貰ってからアンケートに入りましたが、YAMA一家が高知県人と知り、県の方は一瞬固まったようになってしまいました。もしかして県外人対象のアンケートだったのかなと思いつつ、すでに物をもらっておきながらYAMAの回答でいいのかと聞き返してしまいました。結局アンケートは聞かれましたが、それが活用されるのかどうかは不明です。(笑)
展望台から、もう少し海の方に歩くと、灯台のすぐそばまで行くことができます。中に入ることはできませんが、周辺を見て回ることができます。白く綺麗な灯台でした。
しかし、今回はめちゃくちゃ暑くて、遊歩道に影はあるものの、駐車場まで戻ってくると汗だくで、灯台からはちょっと離れた天狗の鼻といわれる場所には行く元気がありませんでした。
遊歩道の途中には弘法大師と関係のある物があり、足摺岬の七不思議として紹介されているのですが、暑さであまり動き回ることができずその内の4個しか確認できなかったのが少し残念でした。
ちなみに七不思議には、亀石・汐の満千手水鉢・ゆるぎ石・地獄の穴・弘法大師の爪書き石・亀呼場・大師一夜建立ならずの華表があります。
亀呼場 地獄の穴
画像左:亀呼場  画像右:地獄の穴
駐車場あり、すぐそばにお土産物屋、食事処あります。トイレ自動販売機もあります。
2012.8.18(土)新規


四国88ヶ所霊場 第38番札所 金剛福寺

足摺岬の遊歩道を回る際の駐車場から道を挟んだ向かい側にあります。
地獄の穴 亀呼場
門の両脇には力士像がありますが、妙にツヤツヤで造詣もどこか漫画のようで私の場合は違和感がありました。
本堂 境内
門を抜けて中に入ると、結構広く開けていて池のような物がありその周囲に像やら建物が数多くあります。また、塔もあって、この塔については岬の展望台からも頭が見えていました。
本堂はそれなりに年月が経過した風合いや風格がありますが、その周囲の建物は新しく、これまた違和感を持ちました。
こんな感じながらも札所なので、お遍路さんも来ます。YAMAの家が行っている時にも、バスで来たと思われる白装束の団体が入ってきました。
もちろん、お参りはしてきました。
2012.8.18(土)新規


万次郎足湯と白山洞門

万次郎足湯 白山洞門
足摺岬から少し西に走行し、宿泊施設が幾つかある所に行くとあります。和の雰囲気の建物の入り口から、すでに向こう側にある海が見えます。中に入ると、階段状になった座る所があり、その足元に湯がはってあります。
この席は全て海の方に向いていて、前面ガラス貼りの窓から海と、白山洞門(画像右)が真正面に見えます。
雄大な眺めはとても良くて、足湯でまったりという感じなのでしょうけど、もう少し気温が下がった時ならさらに良いかなと思いました。まあ、これは時期が時期なので仕方がありません。
建物内にはYAMA一家が行った時には、人は職員も含めて誰もいませんでした。いずれにしても無料で楽しむことができるのと、眺めが最高の足湯でした。
2012.8.18(土)新規


中浜万次郎の生家

万次郎足湯 足摺岬から椿の道に行かず海岸沿いを西に走行します。古い昔の面影を残す道路と新しい道路を進んでいくと、途中に看板が出てきます。
この道からさらに海方面の集落のある方へ進んでいくと、堤防沿いに細い道を挟んで集落があります。その中の道路を案内に従って進んでいくと、段々と路地のようになり、程なくそこに中浜万次郎の復元された生家が登場します。
この生家、復元されてさほど日が経ってないので、まだ新しさを感じました。この施設の人はいないので、勝手に戸を開けて中に入ります。そうしてくれと戸に張り紙をしてありました。ただし、猫などが入ってしまうので、きちんと戸を閉めてくれとも書いてありました。(笑)
小物なども当時風の物を置いてあり、こんな環境で生活をしていたんだということが分かります。
ここに入るには無料ですが、中に置いてあるはがきなどは有料でした。とはいえ、良心市的な消極的な販売なので、どんだけどうなのかわかりませんが、さすがにこの付近で成り立っていることだなと思いました。
近くに立て看板があって、それによると実際の生家は別の場所にあったようです。ここは建物を復元したということのようです。
2012.8.18(土)新規


ジョン万次郎資料館  icon HP

ジョン万次郎資料館 土佐清水の街を抜けて、国道321号線を西に進んで行くと、あしずり港があります。ここに少し目立つ建物があります。”海の駅”らしいのですが、この建物の中に資料館はあります。
ジョン万次郎資料館 ジョン万次郎資料館入り口
建物に入るとすぐに展示の一部が見えてきます。ちょっと回り込んで入場券を購入してから入ります。
ジョン万次郎資料館年表 ジョン万次郎資料館ジオラマ1
ジョン万次郎資料館ジオラマ2 龍馬伝トータス松本衣装
ここから2階です。
ジョン万次郎資料館2階展示1 ジョン万次郎資料館2階展示2
ジョン万次郎資料館2階展示3 ジョン万次郎資料館2階からの眺め
展示は1階から2階にかけてあります。模型や年表などなど、ジョン万次郎のたどってきた道をいろいろな形で紹介しています。興味深いのは、幕末の名だたる人との関わりです。坂本龍馬ばかりがなにかと取り上げられることが多いのですが、ジョン万次郎も幕末においては非常に重要な人物だったと分かりました。
NHKの大河ドラマ龍馬伝でジョン万次郎役で出演したトータス松本さんが着た衣装も展示されていました。
1階には食事のできる所とお土産を販売していますが、特にお土産の販売は小じんまりとした感じで、少々寂しい感じです。
2012.8.18(土)新規


足摺海洋館  icon HP

足摺海洋館建物正面 土佐清水の街を抜けて、国道321号線を西に進むこと車で10分程度でしょうか、左手に白いこの建物が見えてきます。
駐車場から建物までは緩やかなスロープで行くことができます。建物入ってすぐ左手が入場券売り場になっています。
ウミガメ ゴマアザラシ
画像左:ウミガメ  画像右:ゴマアザラシ
そして、どういうわけかその窓口のすぐ向かいに、ウミガメやアザラシが居るプールがあります。プールと言っても狭くて、特にアザラシは2頭いたのですが、十分に泳ぐことができずに寂しそうでした。それでも見に来た人々に少しですが愛嬌のような感じのシーンが見られましたが、それが本当の愛嬌だったのか...。ちょっとかわいそうな気がしました。
大水槽1 大水槽2
大水槽3 大水槽4
さて、このメインは建物の中心にある、2階の高さまである円柱状の大水槽です。この水槽の中では50種類前後の色々な魚が泳いでいますが、その中で目立つ存在はシノノメサカタザメ(画像上右に背中が見えます。)です。エイとサメのあいの子みたいないでたちをしていて派手な動きはないのですが、他の魚達とはまるで形が異なるので目立ちます。調べてみると、サメという名前がありながら、どうやらエイの仲間のようです。ここでは以前からこの魚の展示がありました。
他群れで泳ぐ魚を見られますし、下から眺めると海の中にいて見上げているような感じがします。
小水槽 ウツボ
画像左:小水槽  画像右:ウツボ水槽
伊勢エビ タツノオトシゴ
画像左:伊勢エビ水槽  画像右:タツノオトシゴ水槽
オウムガイ マンボウ
画像左:オウムガイ水槽  画像右:マンボウ中水槽
この大水槽を囲むように、小中いくつかの水槽があって、それぞれで小型の魚達が展示されています。ちょっと不気味だったのは、ウツボだけの水槽。なんとなくほっこりするのはクラゲの水槽、そして、マンボーもいるのですが、これが微妙です。凄く弱っているのか、普通に泳いでいません。普段からそうなのかもしれませんが、頭を下にして水槽の底にいるのを見ると、『死んでるの?』と思ってしまうような状態になっていたり、これまたかわいそうな状況にありました。
十何年ぶりに来たのですが、外観の綺麗さから少し期待したのですが、中は手入れが行き届いてないのが残念です。特に大水槽は底の部分に恐らくは珊瑚の装飾を施していたんだと思うのですが、取り除かれてしまっており、不釣合いな蛍光色で塗装されたなんとも言いがたい物がポツポツと置かれていて、コケというか、汚れというかそういう物が目立つような状態でした。他の水槽もコケが残っていたりして、せっかく遠路ここまで来てこれだと少々寂しい内容じゃないかなと、県内の人間が思うので、県外の方が来たらなおさらではないかと思います。色々と仕方のない部分があるのかもしれません。
2012.8.18(土)新規


足摺海底館  icon HP

足摺海洋館からほんの少しだけ国道321号線を西に向かうと、お土産物屋の建物のところに駐車場があります。
足摺海底館 竜の卵
画像左:建物全貌  画像右:竜の卵
ここから案内に従って少し歩いて行くことになりますが、その途中にグラスボート乗り場があります。これはこれで別のことになるので、この乗り場を囲むようにしてある道を海沿いに歩いていきます。
夫婦岩 弘法大師関係
画像左:夫婦岩  画像右:弘法大師関係の碑
この道の横にはこの辺りにある独特の岩を見ることができます。いくつか名前の付いた岩があります。
海の中にそびえる建物 建物に接近
この道の先に足摺海底館の建物が見えてきます。海の中にズンとある建物に妙にワクワクします。この道が徐々に気分を高めてくれます。
建物までの、橋がまた気分を盛り上げてくれます。割と歩かないといけません。
この建物を上からみると、円柱に”+”状になった物がくっついた形状です。”+”の先から海を臨むことができますが、何よりもメインは円柱の底にあります。
建物の中から1 建物の中から橋を望む
建物の記録 螺旋階段
こ建物に入ってすぐに入場券売り場があり、購入して入ります。建物の底までは螺旋階段で降りていきます。降りきった所の壁には高さを交互に違えて丸窓が設置されています。
窓の数々 建物に接近
窓の数々 建物に接近
ここの丸窓から周囲の海を見ることになります。気持ち的には前面ガラス張りなら凄いだろうなと思うのですが仕方がありません。それでも丸窓から海を見ると、自然に泳ぐ魚達が、波に揺れながら姿を見せたり、見えなくなったりを繰り返します。以前の記憶であまり見られた印象がなかったのですが、今回は透明度は良くなかったものの、大小何種類かの魚達を何匹も見ることができました。
まあ、これには展望部分に行けばわかるのですが、窓からなにやらを吊るしているのが分かります。餌を入れた籠を吊るしているわけで、ようは餌付けをしている状況のようです。
とはいえ、周囲は自然なので、水族館とは違った世界が見られるわけです。みられる魚の種類こそ多くはないのですが、海草あり、波の動きあり、その時の自然の動きが感じられるのは妙に感動してしまいました。
2012.8.18(土)新規


竜串

足摺海洋館から国道321号線を土佐清水市の方に戻ると道路の南側に駐車場があります。ここに車を停めて歩いて行きます。
竜串案内板 到着した時間が遅く駐車場の周囲にあるお土産物屋さんも何件かある内の1件しか開いてしませんでしたが、この店の方が声をかけてくれます。置いてある物は貝殻や貝殻で作った物やハリセンボンの膨らませて固めた物などです。オウムガイなどの貝殻もありましたが、高くて買えませんでした。で、別の少し大きめの貝殻を購入しました。
駐車場から小道に沿って歩いて行くと、堤防に突き当たります。そこに案内があって、この堤防を越えて行くと竜串の奇岩が見られます。
竜串奇岩1 竜串奇岩2
竜串奇岩3遠くに足摺海定館 竜串奇岩4遠くに足摺海底館
竜串奇岩5丸い石 竜串奇岩6沖を観光船が
岩に穴がたくさん開いていたり、色の違う丸い石が岩にめり込んでいるように見えるのもあります。また、押し出されたところてんの様に並んだ岩々が伸びていたりもします。
ちょっと離れた所に海からニョキッ突き出た足摺海底館が見えたりもしますし、沖を観光船が通ったりもします。
とにかく不思議な風景でまるで、別の惑星に来たような気分を味わえます。
2012.8.18(土)新規