少し前に救急車を軽い気持ちで呼ぶ人たちがいるため、実際の救急に支障が出るケースがあるとの記事を拝見しました。ちょっとそれで思う事があり書いてみます。
昨年、実家で不幸が続きました。その中で凄く印象に残ったのが病院でした。父が風呂場で倒れているのを母が見つけ救急車を呼んだとの事でした。連絡を受けて急いで実家へ向かい、そのまま病院へ駆けつけたわけですが。意識は戻っていませんでした。血圧も弱く正直諦めていました。もっと父と話しておけば良かったなぁ等と後悔していました。
3日目に意識が戻ったとの連絡がありました。
戻ったといっても、数分間起きて少し話したら、また、寝るといった状況です。それでも嬉しかったです。結局、日に日に頭もしっかりしてきて、なんとか無事に退院できました。私は病院の奇跡を目の当たりにしたと思いました。
実は、父が入院した部屋は、同じように倒れて救急車で運ばれてきた人が入る所でした。しょっちゅう人が入れ替わります。毎日、見舞いに行って気づいたのですが、その病室に運ばれた人の半数のベッドが数日もしないうちに空きます。そして、いつの間に別の方が寝ているという状況です。
話を伺ったところ、そういった人たちは亡くなったとの事でした。父も発見が遅れていたら助からなかったとの事です。倒れた人達が助かる可能性は、倒れてからの治療にかかるまでの時間で決まります。時間という意味で救急車はまさに人の生死を握っているわけです。大事な人を亡くして、もう少し早ければ・・と悔やんでいる方は多いと思います。かく言う私も、それまで他人事だったのですが、この経験で救急治療の重要さに気づかされました。救急車を呼ぶときは、その事を気にしてほしいと思います。
病院は常に奇跡を起こしている場所なのだと、改めて実感しました。救急スタッフの方には感謝しかありません。私は今でも思い出すと感動の気持ちが湧いてきます。一方父はアルコール性テンカンが起因した可能性が高いと指摘を受けていました。病院から戻ってきた直後は頭がしっかりしていたのですが、いつの間にか又酒に手を出しており、どうも記憶力が弱っているようです。何度も注意をするのですが、頑固で聞き入れてくれません(T_T)。凄く心配しています。せめて車を乗る事だけは止めて欲しいです。。警察は大丈夫だと言ったそうで強制取りあげは出来ないそうな。。。
(2018/02/04 記)
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