山田由美in葉山

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「定常社会」を目指して……

 地球は有限なのに、人類は増えすぎました。豊かな者だけがますます富む「金融資本主義」の限界も、もはや明らかです。

 アジアにしてもアフリカにしても、教育が行き届いた地域から、人口増加は止まっていくでしょう。人口の圧力が減れば、争いも減るはずです。

 移行期の混乱はまだ続くでしょうが、未来の世界は、ゆったりした「定常社会」に落ち着くのではないでしょうか。

 わたしは1962年、8月15日生まれ。獅子座で血液型はO型。
 半世紀近く、葉山町で暮らしています。葉山小学校、葉山中学校、横須賀高校、慶應義塾大学理工学部を卒業後、塾講師とイラストレーターの仕事をしてきました。余暇に小説を書いています。葉山図書館に拙著が3冊ありますので、手に取っていただければ幸いです。
 2015年春の選挙で、町議会議員に当選いたしましたので、ブログ『山田由美in葉山』で議会報告をさせていただきます。

ブログへのリンク

 個人的にはファースト・ガンダム世代。漫画とアニメで育っています。「ポーの一族」、「日出処の天子」、「ベルサイユのばら」、「エースをねらえ!」、「はみだしっ子」、「綿の国星」、「キャンディ・キャンディ」、「うる星やつら」、「キャッツアイ」、「北斗の拳」、「デビルマン」、「伊賀のカバ丸」、「王家の紋章」、「アルカサル」、「シャコタン・ブギ」、「イグアナの娘」、「T・E・ロレンス」、「寄生獣」、「ファイブスター物語」、「すげこまくん」、「彼方から」、「風光る」……好きな作品は数え切れず。才能さえあれば、漫画家になりたかったのですが。

 アニメでは「セーラームーン」、「エスカフローネ」、「少女革命ウテナ」、「コードギアス」を愛します。
 ルパン三世については「カリオストロの城」は別格として、「ファースト・シリーズ」と「バイバイ・リバティ」がいいですね。ラピュタのロボットと同型のロボット兵器が登場する、「さらば愛しきルパン」も大好きです。

 「ウルトラセブン」、「仮面ライダー」、「サイボーグ009」、「マジンガーZ」、「キューティーハニー」、「未来少年コナン」、「ヤマト」と「エヴァ」も通過しています。……何もかも、みな懐かしい……
 映画の「るろうに剣心」、高速チャンバラがお見事。ゴジラ映画は初代が最高ですが、『シン・ゴジラ』もお勧めです。昔の『スター・トレック』も大好きでした。
 漫画やアニメ、映画や小説がお好きな方、次のリンクからどうぞ。

漫画と映画の部屋へのリンク

 四十歳を過ぎてから、過労とストレスのため体調を崩し、沖縄の名護市で三年間「人生の中休み」をしてきました。贅沢をしなければ、年間百万円で暮らせます。杉花粉がないので、花粉症も楽になりました。

 その後、父が病気で倒れ、数年間、介護生活をしました。その間に、地元の葉桜住宅の自治会役員も務めました。現在は葉山町の竹田医院で働きながら、町の議員の仕事を務めております。

 このホームページでは、下記の内容を見ていただこうと思います。

  1. 小説の部屋へのリンク
  2. 政治経済の部屋へのリンク
  3. 葉山町の部屋へのリンク

 地元情報を知りたい方は、このブログをどうぞ。
葉山町インサイダーへのリンク

 『坊ちゃん奮闘記&おもしろ葉山』、『知りたいかい葉山』等もあります。

 葉山図書館の郷土資料のコーナーに、「逗子葉山秋谷新聞」のバックナンバーがあります。過去の市民活動の様子がわかります。同じ主筆の方が「葉山新聞」の名前で、町の情報を皆さんに届けています。

 葉山町では、オンブズマンも活動しています。政府や自治体を監視する市民団体のことです。

オンブズマンのホームページへのリンク

 参考文献を挙げておきます。逗子か葉山の図書館で借りられます。本に書いてあることが全て正しいわけではありませんが、多く読むことで視野が広がります。

1.小説の部屋

「紫の姫の物語」

「紫の姫の物語」表紙

 日本が世界に誇る古典、源氏物語を現代女性の視点でリメイクしました。男優位の社会で、女性たちが悩み苦しみ、精神的自立を果たしていく物語です。葉山図書館収蔵。

ミッドナイト・ブルー 「茜編」

ブルー・シリーズ表紙

 未来の宇宙。人類の文明は、地球周辺の保守的な市民社会と、辺境の違法組織に分裂しています。
 主人公のシヴァは、辺境の違法都市で生まれ育った男。相棒は、知能強化犬のショーティだけ。
 ある日、シヴァは初恋の少女によく似た、バイオロイドの娘に出会います。バイオロイドというのは、人類が創り出した奴隷種族。
 シヴァは不純な動機で、彼女を娼館から買い取りますが、ショーティに厳しく言い渡されます。
「奴隷ではなく、養女だと考えろ」
 そこから、シヴァの悪戦苦闘の"子育て"が始まります……

     茜編、本編へのリンク

ミッドナイト・ブルー 「グリフィン編」

 茜編から五年後。シヴァはある日、辺境を支配する最高幹部会に拉致されます。相棒のショーティを人質に取られては、彼らの要求に従うしかありません。

     グリフィン編、前編へのリンク

     グリフィン編、後編へのリンク

ミッドナイト・ブルー 「ハニー編1」

イラスト

 グリフィン役から降ろされ、最高幹部会に幽閉されていたシヴァが、新たな仕事を提示されますが……

     ハニー編1へのリンク

ブルー・ギャラクシー 「ユーシス編」

イラスト

 戦闘用強化体である紅泉(こうせん)は、趣味で"正義の味方"をしています。内心は"恋に恋する乙女"なのですが、強すぎるため、男性からは敬遠されてばかり。一族の最長老である麗香が、最大の後援者です。
 その紅泉が、嵐の海で溺れていた美青年、ユーシスを拾います。彼は三流の違法組織に創られた、半端な実験体でした……

     ユーシス編、本編へのリンク

ブルー・ギャラクシー 「ミオ編」

イラスト

 紅泉はある日、犯罪被害者であるミオと知り合います。"正義の味方"として優しく接したため、ミオに愛されてしまい、困惑することに……。一方、事件の犯人はミオのすぐ傍にいました。

     ミオ編、本編は準備中です

ブルー・ギャラクシー 「乙女の楽園編」

乙女の楽園編イラスト

 ヒロインは十六歳の少女、ダイナです。シヴァや紅泉と同じ一族の末っ子で、"正義の味方"である紅泉に憧れ、戦いの修業を積んできました。
 そのダイナが、司法局から護衛任務を依頼されます。警護対象は政治家の娘。ダイナは違法強化体であることを隠し、女子校に転入します……

     乙女の楽園編、本編へのリンク

ブルー・ギャラクシー 「帰郷編」

イラスト

 紅泉たちが故郷の違法都市に帰ってきた時、ダイナが初めて一人で戦いに臨みます。

     帰郷編、本編へのリンク

ブルー・ギャラクシー 「ルディ編」

イラスト

 ダイナが十五歳の時、初めて市民社会を訪問します。そこで十二歳のルディに出会い、熱烈に求愛されますが……

     ルディ編、本編へのリンク

ブルー・ギャラクシー 「天使編」

天使編イラスト

 バイオロイドの少年ミカエルは、自分を創った違法組織から脱走したものの、遺伝的欠陥による脳腫瘍に侵され、死を待つ日々でした。世界に絶望しているミカエルが、紅泉と出会い、恋に落ちたことから、物語が始まります。

     天使編、前編へのリンク

     天使編、後編へのリンク

レディランサー 「アイリス編」

登場人物紹介

 舞台設定はブルー・シリーズと同じ。惑星連邦軍から脱落して放浪中の青年エディが、船乗り志望の少女ジュンと出会うことから、物語が始まります。

     「アイリス編1」へのリンク

     「アイリス編2」へのリンク

     「アイリス編3」へのリンク

     「アイリス編4」へのリンク

     「アイリス編5」へのリンク

レディランサー 「ユーレリア編」

 片思い中のジュンに見合いの話が持ち上がり、エディは真っ青に。

     「ユーレリア編」へのリンク

レディランサー 「ドナ編」

登場人物紹介

 ジュンの父親が大学時代の知人女性に誘拐され、辺境に連れ去られます。

     「ドナ編」へのリンク

レディランサー 「チェリー編」

登場人物紹介

 植民記念祭の中で、エディが出会った少女は?

     「チェリー編」へのリンク

レディランサー 「ティエン編」

登場人物紹介

 違法組織のボスの息子ティエンが、ジュンに惚れ込んで誘拐を企んだものの……

     「ティエン編」へのリンク

レディランサー 「帰郷編」

イラスト

 郷里の惑星で同窓会に出たエディは、どうしても好きになれない幼馴染のナイジェルに再会します。

     「帰郷編」へのリンク

レディランサー 「アグライア編」

イラスト

 違法組織の連合≠ノ誘拐されたジュンは、違法都市《アグライア》の総督の地位を提供されます。

     「アグライア編前編」へのリンク

短編 「月よりも冷たい愛」

 私は時々、映画的な夢を見ます。その夢の一つを小説化しました。

     「月よりも冷たい愛」へのリンク

短編 「春の庭」

 やはり、夢から発想した作品です。

     「春の庭」へのリンク

短編 「永劫戦士」

 そのうち、続編を書くかもしれません。

     「永劫戦士」へのリンク

短編 「ミカエラの日記」

 吸血鬼の館に監禁されたヒロインの運命は……?

     「ミカエラの日記」へのリンク

中編 「星の降る島」

 人類滅亡の後に、ただ一人残されたマークは、人工知能レオネによって冷凍睡眠から起こされます。

     「星の降る島」へのリンク

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2.政治経済の部屋

 今の世界はどうなっているのか、考えてみたいと思います。視野を広く持たないと、個人として何をすればいいのかわかりません。

 映画『ハンナ・アーレント』を、ご覧になりましたか。『本当の悪は、平凡な人間が行う悪』というテーマです。第二次大戦後、ナチスドイツの幹部として法廷に引き出されたアイヒマンは、冷酷な悪魔などではなく、『考えずに命令に従った』だけの官僚だったとか。

 『全体主義の起源』というアーレントの著作によれば、『思考を停止するのは、凡庸な人間』だそうです。邪悪とは、個人の愚かさや無責任の集積なのですね。

 わたしたちもまた、『真剣に考えない』ことで、巨大な邪悪に加担しているかもしれないのです。『集団的自衛権』、『秘密保護法』、『TPP』、『原発再稼働』……
 世の中には、戦争によって利益を得る人々がいます。彼らにとって、情報を操作するなど容易いこと。わたしたちは、騙されないよう用心しなければなりません。
 とりあえず、目についた部分から取り上げます。

ユース・バルジって何?

 本来の意味は、帽子のつばのこと。天文学では、『銀河のバルジ』のように使います。銀河系の外縁の、平たく広がった部分のことですね。

 人口学では、年代別の人口が、若者の部分でふくれ上がっていることを表します。アフリカや中東諸国のように、若者が多い国家では、しばしば、このユース・バルジが問題を引き起こします。職や地位にあぶれた若者たちが絶望し、犯罪やテロに走ることが増えるからです。詳しくは、参考文献の『自爆する若者たち』をご覧下さい。

 かつてのヨーロッパでもそうでした。国内で生活していけない若者たちが、大挙して世界に進出しました。この大波が『大航海時代』をもたらし、『植民地獲得競争』につながったわけです。

 現在の発展途上国のユース・バルジも、いずれは落ち着きます。教育度が上がれば、出生率は低下するからです。多くの女性は、安心して子育てできる環境が整わないと、子供を産みたいと思いません。女性の地位が上がり、『強制的に妊娠させられる』ことがなくなれば、自然と子供の数は減るのです。

憲法改正って、した方がいいの?

 個人的な意見ですが、わたしは反対です。確かに他国では憲法改正が珍しくありませんが、それは国民が真剣な議論をした結果。日本のように、
『真の自立を果たしていない国』
『大マスコミが偏向している国』
 では、きわめて危険です。

 現在の日本国憲法は『占領国の押し付け』だという意見もありますが、当時のアメリカは高い理想を持っていました。若いスタッフが集まり、夢や理想を、新生日本の憲法に盛り込んだのです。
 その結果、世界でも類を見ない『平和憲法』になりました。現在、日本が世界各国から受けている信頼と尊敬も、この『平和憲法』を守ってきた結果です。アメリカの起こす戦争に引きずり込まれることは、絶対に避けるべきです。戦争をしたがっているのはアメリカ国民ではなく、アメリカ国民を搾取している人々なのですから。

 『正義の戦争より、腐った平和』……これは、わたしたちが歴史から学んだ教訓のはず。

集団的自衛権て、認めた方がいいの?

 必要ないと思います。自衛隊が日頃から災害救助活動や、人道支援活動をしていることが肝要です。他国から信頼され、愛されることが、最大の安全保障です。

 『テロとの戦い』や『テロ国家』というフレーズには、用心するべきです。先進国の場合、テロ対策として必要なのは、軍事力ではなく警察力です。

 発展途上国では、貧困や内乱をなくすことが根本治療です。日本は経済援助や教育援助、医療援助をすればいいのです。明日に希望が持てるようになれば、誰もテロリストにはなりません。

原発再稼働は、しないと困る?

 そんなことはありません。現在でも、電力は足りています。石油や天然ガスの輸入に、お金がかかるのは事実ですが、日本のGDPの1パーセント以下のことです。必要経費というものでしょう。

 貿易収支が赤字でも、所得収支の黒字でカバーできているのですから、国際収支は問題ありません。過去の海外投資が、実を結んでいるのです。解決すべき問題は、国内での財政規律です。

 何よりも、日本は地震大国です。大きな地震は、また起きます。3.11の悲劇の後でも、まだ懲りていないのなら、日本人はどうかしています。

 身近な危険は、原子力空母だけではありません。久里浜には核燃料工場があります。JRの線路の近くです。あそこに何かあったら、三浦半島の運命は?

デフレとインフレって、どちらがいいの?

 政府と大企業はインフレにしたいでしょうが、それは、インフレならば借金の重さが減るからです。莫大な借金を抱えている日本政府や、大きな投資をしたい大企業は、どうしてもインフレを切望することになりますね。

 でも、大きな借金のない庶民にとっては、貯金の価値が減ってしまうインフレよりも、物価が安くなるデフレの方がいいに決まっています。どうせ、弱者のお給料は上がらないし、年金も削られていくのですから。せめて、物価が安くなるくらいの救いがないと。

 資源インフレは別として、大局的に見れば、世界的な価格の平準化が完了するまで、物価は下がり続けることでしょう。それ自体は自然な成り行きなので、止めることはできません。ただ、変化が急速すぎる場合は、関税などでブレーキをかけてもいいと思います。国内産業を守ることは、国民の生活を守ることですから。 

円高は悪いことなの?

 そんなことはありません。政府や経済団体や新聞などは、円安の方がいいと言っていますが、世界の常識では、自国の通貨は強い方がいいということになっています。その国の実力や将来性が評価されるからこそ、通貨が強くなるからです。

 通貨が強ければ、輸入する資源や品物が相対的に安くなります。庶民にとっては、生活が楽になるということです。

 日本の大企業は既に世界展開していますから、本当は、円高も円安もあまり関係ないのです。利益を求めているのですから当然ですが、ひたすら人件費の安い国、平均年齢の若い国(消費マインドの旺盛な国)を求めて、世界を動き回っています。

 問題は、何とかして税金や、正社員給与を払わずに済ませたいという傾向があることです。ほとんどの大企業は、租税回避地を利用したり、法律の抜け穴をくぐったりして(国ごとに税制が異なるので、その隙間を突くのです)、法人税を可能な限り圧縮しています。

 彼らも実際には、日本のインフラを利用しているのですから(電気や道路だけではありません。何よりも、日本で高等教育を受けた社員たち、それに水準の高い消費者のことです)、正当な税金を払って国に貢献しよう、という気概を持って欲しいですね。

 それは、欧米の企業についても言えることです。株主や経営陣の利益しか考えず、働く者を搾取する企業は、自分の足を食うタコのようなもの。国民の大多数を占める庶民が貧しくなってしまえば、企業の業績も伸びなくなるのですから。

日本はとにかく、車や家電製品を売るしかないんでしょ?

 それは誤解です。日本の強みは最終製品ではなく、製品を作るための部品や、工作機械や建設機械にあるのですから。もちろん、それらを作れる技術陣が最大の財産です。

 諸外国の企業が工場を建てる時、その工場に据える機械や、その工場に運び込まれる部品が日本製であればいいのです。日本にとって大切なことは、これからも科学者や技術者を育て、ものづくりに邁進することです。

 アメリカの地盤沈下を見れば、教訓が読み取れます。目先の金儲けに走り、工業生産力を軽視したことが、没落原因の一つになっています。金融業とは、現実的な生産者の産み出す価値を横取りする虚業なのですから。金融業の存在は、最低限であればいいはずです。

なぜ、世界的に貧富の格差が拡大しているの?

 ざっくり言うと、『企業が国家の枠を超えたから』です。
 大企業や資本家は、政治家を抱き込んで、自分たちに有利な法律を作らせることができます。その結果、大企業は、担うべき税金や、正当な給与を払わずに済むことになります。そうやって企業が太った分、国家が痩せ細るわけです。

 リーマン・ショックを思い出して下さい。投機的事業によって大儲けした人々は、黒字の時は利益を懐に入れておいて、赤字になったら、税金で穴埋めをしてもらったではありませんか。

 以前は共産主義国家があったので、それに対抗する意味で、資本主義国家でも、労働者の権利を守ろうとする傾向がありました。だから、労働組合ができたのです。労働者に世界規模で革命を起こされては、資本家たちが困りますからね。

 けれど、ソ連がなくなり、中国が資本主義化したことで、その歯止めがなくなりました。今の労働組合は、パートやアルバイトの人たちを守るどころか、正社員を守ることもできないくらい、力が弱まっているようです。

 ささやかな希望の光は、個人で加盟できるユニオンの拡大でしょうか。組合が支えてくれれば、ブラック企業に対して、残業手当の支払や、待遇改善を要求することができます。

 人材派遣のグッドウィルが、賃金をピンハネしていたことが公になった時、結局は廃業しましたよね。働いている時に、何かおかしいと思ったら、労働基準監督署も相談に乗ってくれます。

 できれば、問題点を明らかにする記録を持ち(日時や残業時間、管理側の発言内容などがわかるもの。メモ程度でも大丈夫。管理側の発言は、録音できていれば、文句なしの証拠になります。これから録音しますよと、管理側に告げるだけで、大きな牽制になります)、数人でまとまって行くといいですよ。

日本でも、格差が拡大していますよね?

 それは、多くの人が実感していると思います。税金を徴収し、再分配することが国家の大きな役割ですが、日本の場合、再分配をしても子供の貧困が減らないという、先進国では珍しい体質を持っています。
 つまり、非正規雇用の人や、困窮している人から取り上げた分を、収入の高い正社員層に与えているということです。話が逆ではないでしょうか。

 また、アメリカに貢いでいる分もあるようですね。イラク侵略に加担したことからもわかるように(大量破壊兵器はありませんでした!!)、日本は事実上、アメリカの属国なのです。

アメリカはもう、世界のリーダーじゃないの?

 そのようですね。長いこと無敵の帝国として振る舞ってきたアメリカですが、没落を隠せなくなっています。それは、アメリカの一般人もまた、グローバル企業に搾取されているからです。

 たとえば、国内の流通業がウォルマートの寡占状態になった結果、著しい労働条件の悪化が生じています。仕事を辞めたくても、他に職場がなければ、ウォルマートで働くしかないということです。

 似たようなことは、日本でも起きていますよね。郊外の大型店に客が集まり、昔からの商店街がさびれていく現象です。つまり、自営業を継ぐはずだった若者たちが、他所に就職するしかないということです。就職できなければ、すなわち失業者です。

 アメリカでは他の分野でも、大企業の寡占状態が起きています。鉄鋼はUSスティール、遺伝子組み換え作物はモンサント、建設はベクテルなど。いったん市場を独占した巨大企業は、その先、好き放題に消費者を搾取できるということです。消費者はもう、他の選択肢を持てないのですから。

 怒れる若者たちが集まったウォール街のデモを、報道でご存じでしょう。アメリカだけでなく、かなりの国で、ほんの一握りの富裕層に富が集中しているのですが、それを止めることは困難です。

 なぜならば、彼らは自分たちに都合のいいルールを作って、それを世界に押し付けることができるからです。マスコミを支配して、都合のいい話を流布させることも簡単です。『失業は自己責任』とか。『イスラム教徒は野蛮で危険』とか。

だけど、イスラム教って時代遅れじゃないの?

 公平に考えてみて下さい。イスラム教が女性を抑圧している面はあるとしても、キリスト教徒だって、過去にはひどいことをしてきています。侵略、虐殺、人種差別。キリスト教国家の女性差別だって、まだ、なくなったわけではありません。

 敬虔なイスラム教徒は、ちゃんと女性や子供を保護しています。どの宗教であれ、未来に向かって進化していけばいいことです。

 豚肉を食べないとか、牛を食べないということにも、布教当時は理由があったようです。人獣共通感染症を避けるためとか、生態系に対する負担を最小にするとか。牛は豚の何倍も飼料を必要とするので、環境への負荷が大きいのです。
 いずれにしても、時代に合わない内容は、薄れていくのではないでしょうか。インドの都市部では、IT関連等の新しい職業が増えたことで、カースト制度の制約がゆるんだともいいます。

 教育が浸透すれば、宗教心はマイルドになっていくのが普通です。現に日本では、色々な宗教が平和に共存しています。
 むしろアメリカの方が、キリスト教原理主義に覆われている部分があります。学校で進化論を教えない州があるとか。中絶手術を行った医師が殺されるとか。

わたしたち、何を信じればいいの?

 とりあえず、全部疑って下さい(笑)。
 われ疑う、故にわれ在り、です。

 人は嘘を百回聞かされると、それを信じてしまうものです。『テレビや新聞であれほど言っているのだから、本当なんだろう』となります。よほど強い意志を持っていなければ、あらゆる方向からやってくる宣伝に押し流されてしまいます。

 どこかの二級国家が、強大な軍事力を持つアメリカよりも恐ろしいなどということが、本当にあるのでしょうか?
 テロ国家というものが、もしあるとすれば、その筆頭は、一般市民の頭上に核爆弾を落とした国ではないでしょうか?
 どうか、報道を疑う癖をつけて下さい。日本人が真面目に働いた分の何割かが、戦争協力やドル防衛、怪しい金融商品などで、しばしば、見えない支配者たちに献金させられているのではないでしょうか。

どうして、政治家は世の中を良くしてくれないの?

 政治家は普通、選挙で当選することが最優先なので、政治資金を提供してくれる企業や団体に逆らえません。日本の政治家の場合、アメリカ政府に逆らう動きもできません。

 自分たちの利益のために戦争を起こす『軍産複合体』の危険については、アメリカ大統領のアイゼンハワーが退任時に警告していました。ケネディ大統領が暗殺されたのも、その流れの中の出来事らしいですね。

 アジアにしても南米にしても、IMFが入り込んで経済再建を指導した国々は、国を守っていた規制を廃止させられ、産業を外資に乗っ取られていきました。

 近い所では、韓国です。利益の多くを外国人株主に吸い上げられ、残る富は財閥に独占され、庶民が犠牲になっている韓国の惨状は、幾つかの事件を通して知られるようになってきました。韓国の自殺率は、どんどん高くなっているそうです。もちろん、日本国内の自殺者だって、決して少なくはないのですが。

この世の中、もしかして、怖いことだらけ?

 そうかもしれません。でも、真実を知らない方が、もっと怖いですから。

 この日本でも、日本の正当な国益を主張した政治家が、しばしば大きな手によって潰されてきたようです。政治資金スキャンダル、ハニートラップ、薬物利用、自殺に見せかけた他殺などで。

 資本を握っている者は、マスコミも支配できます。大マスコミで流される情報は、偏向しているのではないかと疑ってみて下さい。

 福島原発の場合も、そうですよね? 放射能汚染は、何も解決していません。

 大地震は、また起こります。国土の何割かを失う危険を冒してまで、原発にこだわるというのは、本末転倒ではないでしょうか。日本が総力を結集すれば、代替エネルギーは開発できるはずです。

 個人的には、微生物を利用した燃料生産が有望だと思います。油を生産してくれる微生物の培養です。それがいいのは、『時間をかけて、太陽エネルギーを貯める』ことだからです。資源を浪費するのではなく、自然利子率の範囲内でやりくりしていくことになります。

 林業の再生も、正しい方向だと思います。国産材を木造住宅に使えたら、外国での乱伐を減らせます。また、冬場の暖房に薪ストーブやペレットストーブなどを利用したら、その分、石油の輸入が減らせるし、若者が林業で生きられるようになるのではないでしょうか。国土に降り注ぐ太陽エネルギーが木材として蓄えられるのですから、利用しなければ嘘です。

今の世界を立て直す方法なんて、あるでしょうか?

 経済的には、各国が協力して『抜け道のない課税方法を構築する』ことだと思います。租税回避地(タックス・ヘイヴン)をなくし、累進課税を徹底し、世界のどこであっても、大企業や大資本家の税金逃れを許さないことです。みんなで分け合えば、資源やエネルギーは足りるはずですから。

 政治的には、国連の改革ですね。第二次大戦の戦勝国が、いまだに拒否権を持っている安全保障理事会。これは、各国が納得できる体制に組み直していくべきでしょう。

 あとは、日本の大マスコミが使命感を取り戻すことです。人々に正しい情報を伝えれば、正しい流れが発生します。日本が国際社会に向かって正しい発言をすれば、多くの人々が拍手してくれるはずです。かつて、国際連盟の時代、人種差別撤廃の提案をしたように。

 でも、一番現実的なのは、わたしたち一人一人が勉強して、何らかの行動を起こすことでしょうね。友達と、政治について話す。それだけでも、世間の空気が変わってくるのではないでしょうか。

自然利子率って何?

 人類が使えるエネルギーのほとんどは、太陽からもらっているものです。雨が降るのも、大地が温まるのも太陽の力。作物を植えて、そこから食糧を収穫できるのも、太陽の恵みです。狩猟できるのも、植物から草食動物へ、肉食動物へという物質の流れがあるからです。

 太陽が与えてくれる食糧や燃料などの余剰分を、自然利子率といいます。いわば『太陽からの贈与』ですね。

 人類が、その余剰の範囲内で生活していれば問題ないのですが、それを超える利益を求めると、自然の荒廃を招きます。幾つもの古代文明が滅びたのも、農業で土地を痛めつけたり、製鉄のために森林を伐採したりしためだとか。自然利子率を超えるリターンを求める行為は、投資ではなく、投機ということになります。

 現在の人類もまた、石油や石炭などのような、自然界の貯蓄部分に手をつけてしまっています。これを使い尽くしてしまったら、その後はどうなるのでしょうか。ウランのような地下資源も、無尽蔵にあるわけではありません。あとの頼りは核融合?

 でも、核融合が実現するには、まだ時間がかかりそうです。だとしたら、太陽が与えてくれる恵みの範囲内で暮らす方向に、頭を切り替えるしかないのでは?

 地球が有限である以上、永遠に経済成長を続けることはできません。宇宙移民でも始めない限り、どこかで、定常状態を受け入れなくてはならないのです。それは決して、不幸でも敗北でもありません。人類がやっと到達した、『持続するユートピア』なのです。

マッチポンプって、何のこと?

 自分で火をつけて自分で消す、一種の詐欺です。次のようなものがあります。

『戦争を起こして、兵器を売る。また、復興事業を独占する。その国の資源を私物化する』

 9.11はやらせだったという、根強い噂があります。平和が続くと、兵器産業は困るからです。「テロとの戦い」とか「麻薬との戦い」という単純なフレーズには、ご用心。

 貧困が続くからこそ、テロに引き込まれる若者が絶えないのです。しかもその貧困は、個人の怠慢のせいというよりも、組織的な収奪による部分が大きいでしょう。
 たとえば、麻薬を大規模ビジネスにしているのは、弱者ではなく、国家権力と結びついた人々です。非合法活動の資金源として、国家が麻薬ビジネスを利用しているという話もあります。

 遺伝子操作された種子を広めて、世界の農業を支配しようとしているのも、グローバル大企業です。いったんその種子を使ってしまうと、農家は毎年、その企業から新たな種を買うことになります。自分で採取した種子では、望む形質が得られないからです。そうするうちに、昔ながらの品種が絶えてしまいます。

 近年、ミツバチの大量死が問題になっていますが、原因は、ネオニコチノイドという新種の農薬ではないかと言われています。昆虫の神経を狂わせるそうです。断定はできないにせよ、危険性が高いなら、まず使用を中止するのが筋ではないでしょうか。ヨーロッパでは、既に禁止の方向だと聞いています。

『病原体を広めてから、治療薬を売る。予防のためだと言って、ワクチン接種で儲ける。コンピュータ・ウィルスを広めておいて、新しいパソコンを買わせる』

 真偽はわかりませんが、エイズは生物兵器だったという説があります。今も誰かがどこかで、新しい病気を創り出しているかもしれません。

 他人の血液を体内に入れることは、きわめて危険なことだと覚えておいて下さい。それは、臓器移植に準ずる行為です。いくら献血キャンペーンをやっていようと、輸血というのは本来、滅多にしていいことではないのです。

 一般に、人々の不安をあおって、ある方向へ進ませる手管が使われています。たとえば、地球温暖化については、諸説あることを心に留めておいて下さい。

地球温暖化は、問題なんでしょう?

 まず、科学者の意見を聞きましょう。現在の地球は、氷河期にあるそうです。地球上に氷河が存在する時期は、氷河期と呼ぶのです。その氷河期の中でも、比較的温暖な間氷期にあたります。

 現在、大気中の二酸化炭素濃度が増していることは事実のようですが、そのことが、どれだけ危険なのかは、判断が難しいようです。過去には、もっと二酸化炭素濃度の高い時代もありました。古生代や中生代のことです。酸素濃度が高い時代もありました。巨大昆虫が栄えていた時代のことですね。大気成分は、時代と共に大きく変動しているのです。

 四十六億年の間、地球環境は、幾度も大変動を繰り返しています。大陸の分布、太陽光度、地球軌道の離心率、地軸の傾き、生物による光合成、海水の大規模循環、火山活動など、様々な要素がからむので、今後も変動は続きます。とりあえず、二酸化炭素濃度は、数十億年にわたる大きな傾向として、減少し続けているということです。現在の増加は、ゆらぎのレベルです。

 地球は、過去に幾度も厳寒期を経験してきました。全球凍結の『スノーボール・アース』という時代も、何度かあったようです。いったん氷河面積が増えると、『アイスアルべド・フィードバック』によって、坂道を転げるように寒冷化が進行するそうです。二酸化炭素による温室効果が、生命を守っている面もあるのです。

 今はたまたま温暖ですが、明日また、寒冷化の方向に動くかもしれません。たとえば、火山が大規模な噴火を起こすと、それだけで冷害が生じます。あるいは、メタンハイドレートの崩壊のような事件によって、一気に温暖化が暴走することもありえます。どちらが起こるのかは、予測が難しいところです。できたら、何も起こらないで欲しいのですが。

 人類の生存は、かなりの程度、幸運の連鎖の上に成り立っています。わたしたちに必要なのは、その幸運に感謝し、もっと謙虚になることではないでしょうか。軍備に回すお金を、教育や研究に振り向けることが、一番の安全策だと思います。

日本は平和主義でも、外国は違うんじゃないの?

 さあ、どうでしょうね。尖閣諸島については、日本と中国の緊張が高まって得をするのは誰なのか、推理してみて下さい。中国は現在、様々なひずみに苦しみ、国家が崩壊するかもしれない状況です。資金のある者は、どんどん中国から脱出しています。大規模な侵略行為に出るような余裕は、ないはずです。
 何かがやたらと宣伝されている時は、誰かが仕掛けているのかもしれませんよ。

 ロシアとウクライナがもめている場所で、民間航空機が撃墜されましたね。真相はわかりませんが、この事件で、はたしてロシアが得をするでしょうか。ロシアの市場を狙う何者かの仕掛け、という見方もあります。

 中東やアフリカで続いた革命も、本当に、一般市民の自発的な行動の結果でしょうか。誰かが革命をあおった、という話もあります。日本には、現地で暮らす人たちの本音の声が、正しく届いているのでしょうか。わたしにも現地のことはわかりませんが、リビアのカダフィ大佐は、多くの国民に支持されていたという声もありますよ。

 イラク問題にしても、長いことサダム・フセインを支援していたのは、アメリカだったはず。イラクとイランを対立させるために、随分な後押しをしていました。戦争で苦労するのは、どちらの国でも一般市民なのに。

 なぜ、曲がりなりにも民主国家であるイランが、そこまで目の敵にされていたのでしょうね? アメリカやイギリスがイランを支配しようとして失敗し(旧ソ連に対する防壁の意味と、石油利権独占の意味、それにシーア派の影響力拡大に対する恐れがあったようです)、イラン国民に反米感情が生じた、その後遺症がこじれたのでしょうか?
 国家同士であれ個人同士であれ、対立が起きた場合は、強い方に『譲歩する責任』があると思うのですが。

 何かの本で見ましたが、ガンダムの登場人物が『シャア』という名前であるのは、このあたりに注意を向けて欲しいという願いからだそうです。
 キャラクターデザインの担当、安彦良和氏は、『クルドの星』という漫画も描いておられます。世界最大の少数民族と言われるクルド人について、興味をお持ちの方、ぜひ調べてみて下さい。

 パレスチナ問題にしても(本当は、イスラエル問題と表現するべきですね)、なぜアメリカは、イスラエルに肩入れし続けるのでしょう。 強大なユダヤ・ロビーのためでしょうか? イスラエルに不利な発言をした議員は、選挙で狙い撃ちを受け、落選してしまうのだとか。他にもまだ、何かあるのでしょうか?

政治や経済の話、新聞を見てもよくわからない。

 複雑怪奇ですものね。学者でも政治家でも、部分的にしかわかっていないと思いますよ。
 現在の日本の大きな問題点は、主流のマスコミが『真実を伝える』機能を果たしていないことでしょう。政治や経済の問題点について、きちんと分析したり、告発したりする機能が衰えているようです。

 また、アメリカ経由の情報が多く、アジアや中東、南米やアフリカの視点が足りないように思えます。ヨーロッパ経由の報道すら、足りないのではないでしょうか。

 わたしたちはよく『欧米』と一括りにしますが、ヨーロッパとアメリカのスタンスは違います。アメリカは、いわば巨大な『田舎国家』。平均的なヨーロッパ人の意識の方が、平均的なアメリカ人よりも、日本人に近いのではないでしょうか。もちろん、平均というのは、簡単には決められませんけれど。

日本の外に出た日本人

 わたしの父は、戦前のブラジル生まれです。わたしの祖父の代に日本から移民して、農場を経営していました。季節労働者を雇い、コーヒーや綿花を育てていたそうです。月に一度は豚を潰して、臓物を煮込み料理にしたり、ソーセージなどを作っていたとか。祖父が早くに亡くなり、女子供だけでは農場を維持できないため、日本に引き上げてきたのです。

 郷里の九州では、『外国帰り』の子供は、何かと苛められたそうです。少年時代の父は、ある日とうとう、いじめっ子を階段の上から、柔道の技で投げ落としてしまったとか。以来、いじめはなくなったということですが、その子が無事でよかった……。
 わたしがつい、日本人の『当たり前』からはみ出してしまうのも、そんな父の影響かもしれません。子供の頃からずっと、ブラジルではああだった、こうだったという話を聞いていましたから。

 それにしても、昔の日本人は勇敢でした。よくも、地球の反対側まで移民に出かけていったものです。当時の日本もやはり、『ユース・バルジの時代』だったのですね。

難しいこと言われても、わからないんだけど。

 全てがわかっている人なんて、どこにもいません。立派な学者だって、間違えます。それでも、考え続けることで進歩します。ちょっとでいいから、好奇心を持ってみませんか? 世の中で起きていることで、自分に関係ないことなんて、本当はないのですから。

 映画『スパイダーマン』の主人公は、走り去る強盗を見過ごしたばかりに、大事な伯父さんを失ってしまいました。失ってから嘆くより、失う前に何かした方がいいと思います。わたしたちは既に、貴重なものをたくさん持っているのですから。

どうしたら、わたしたちの生活は楽になるの?

 本筋から言うと、政府が大企業や富裕層からきちんと税金を取り、それを弱者に回すことが一番ですが。国民がそれを大合唱しない限り、実現は難しいですね。

 あとは、働ける高齢者に働いてもらうことです。寿命が延びているのですから、七十代はもはや老人ではありません。無理はしなくていいのですが、自分の健康に見合った範囲で働く方が、老け込まなくてすむのではありませんか? 特に殿方は、お仕事中が一番輝いていると思います。

 単純に考えて、パートやアルバイトの人たちの時給、それに中小企業で働く人たちの賃金が上がれば、それが消費に回るので、景気はよくなるはずです。非正規労働者の時給引き上げが、最優先課題ではないでしょうか。

 必ずしも、正社員がいいとは限りません。安定と引き換えに、社畜になることを求められやすいからです。過労やストレスで倒れる人が、後を絶ちません。忙しすぎると、デートも結婚も遠ざかってしまいます。それよりも、アルバイトで複数の仕事を掛け持ちという方が、これからは望ましいかもしれません。

 要は、アルバイトであっても、生活できるだけの時給がもらえればいいのです。現状の最低賃金が、安すぎるのですね。これは、父親一人が家族を養っていた、高度成長時代の名残りです。

 現在では、アルバイトで生計を立てている人が増えているのですから、法律で最低賃金を引き上げるべきでしょう。それでは会社が潰れる? いいえ、平均賃金が上がれば、消費が活発になり、会社の業績も上向くはず。

 自動車時代を築いたヘンリー・フォードが、まず自社の従業員の給与を上げたことで、車の大衆化が始まったことを思い出して下さい。何も、無用な贅沢をしろと言うのではありません。生活にゆとりができれば、遊びに出かけたり、趣味にお金を使ったりでき、それが経済に好循環をもたらす、ということです。

 皆が揃ってブラック企業から逃げるというのも、一つの手段です。『悪条件でも収入ゼロよりまし』と思ってしまい、つい頑張ってしまうのだと思いますが、どうせ辞めるなら、心身がボロボロになる前に辞めた方が、被害が少ないという考え方もあります。
 これからは、どこかに勤めるのではなく、仲間を集めて事業を始める方が賢いかもしれません。あるいは、複数の仕事を掛け持ちすることです。

 シェアハウスという手段で、家賃を浮かせる方法もあります。家庭菜園や、古着の交換という知恵もあります。ゼロ・ウェイストの会が行ってきた「無料掘り出し市」は、おかげさまで、町の事業に昇格しました。わたしも古着愛用者です。新しいものを買うことが、すなわち幸せではないのですから。

 よく、日本は貿易国家だと言われますが、実際には、貿易よりも内需に頼る割合がはるかに大きいのです。ドイツや韓国のような貿易依存国家とは、中身が違います。だから、経済活性化のためには、内需を考えることが有効です。

 日本の場合、少子化による需要の縮小はもちろんありますが、医療や介護、教育や家事外注などのサービス需要は大きいはず。ぎりぎりで生活している低所得層への補助は、ただちに内需を押し上げる効果があると思います。
 たとえば、ベーシックインカムに近い「低所得者への現金給付」を行えば、すぐに消費に回る可能性が高いので、経済効果が大きいでしょうね。

ベーシックインカムって、何?

 最近、よく議論されるようになってきました。国民全員に、一定の金額を給付するシステムのことです。年齢にも収入にも関係なしです。赤ちゃんの時から一生もらえる年金のようなもの、ですね。
 その代わり、老齢年金や生活保護という、他の安全策を廃止することになります。ただし医療保険だけは、残す方がいいようです。

 ベーシックインカムを導入すると、年金や生活保護に関わる複雑な事務手続きがなくなるので、政府や自治体の仕事を縮小できる利点があります。
 財源の問題があるので、まだ可能性が話題になっているだけですが、閉塞感を吹き払うには、そのくらいの抜本的な立て直しを考えるべきかもしれません。税制を整備すれば、可能になるという試算もあります。

 日本は、アメリカ型の弱肉強食国家より、北欧のような福祉国家をお手本にするべきでしょう。北欧諸国とは人口が違うので、そのまま真似することはできませんが、税金が高くても、先行きの不安が少ない方がいいのではないでしょうか。

TPPに参加して大丈夫?

 議論は色々ありますが、基本的には「グローバル企業が、日本の市場を食い荒らそうとしている動き」だと思います。問題は、ISD条項です。外国企業が日本政府や自治体を訴えて、取れるものをむしり取ろうとするわけです。自己防衛を考えなくてはなりません。

 そういえば、いつからか、外国の保険会社がずいぶん入り込んできていますよね。あれははたして、いいことなのでしょうか?

グローバル化って、止められないの?

 人間が移動したり、文化が伝わったりすることは、ずっと昔から連綿と続いてきたことです。それは止められません。ただ、現代では変化の速度が速いので、適応の時間を稼ぐために、保護貿易を続ける部分があってもいいでしょう。
 フランスの学者、エマニュエル・トッドの著作「自由貿易は、民主主義を滅ぼす」が逗子図書館にあります。「帝国以後」と併せてお読み下さい。

 そもそも農業や林業は、国土保全の意味も持っています。目先の利益とは交換できません。食糧自給は命の問題ですから、慎重に考えるべきです。

 また、農作物の輸入は水の輸入に等しい、という側面があります。世界的に水資源を奪い合う時代ですから、水の配分という視点も必要です。農作物を育てるには水が必要ですから、日本が農作物を輸入するということは、他国から水を奪っていることでもあるのです。

日本でも、女性がもっと働かないといけない?

 政府が何やら音頭をとっていますが、既に、日本の女性は働いています。就労のM字カーブと言われていた部分も、かなり底が上がっています。

 そもそも女性に対して、男性と同じに働けという方が無理です。女性には、雑事を引き受けてくれる『無償の女中』などいません。家事も子育ても介護も全て背負って、なおかつ男並みに働けと言われたら、多くの女性は倒れて死んでしまいます。

 頑張りすぎの女性たちに、作家の落合恵子さんの言葉を捧げます。
 ……『倒れる前のずる休み』……

 参考文献に挙げた『地方消滅の罠』にありますが、日本では、『生まれない』という形で命が失われているというのです。この分析は、当たっていると思います。

 一日八時間の労働というのは、長すぎます。これに無償の残業時間が加わり、往復の交通時間が加わったら、あとは睡眠時間しか残りません。恋愛する暇もありません。
 ましてや、子供を産んで共稼ぎ、家事や育児や介護の重荷はほとんど妻側にかぶさってくる、というのでは、結婚自体を回避したくなってしまいます。

 小さいお子さんを預けて働くというのは、本当に大変なことです。若いお母さんたちは、ぎりぎりの消耗戦を強いられています。子供が熱を出したら、もう予定通りにはいきません。助けてくれる実家があっても、お祖母さん世代に何かあったら、どうすればいいでしょう。

 昔の日本が全て良かったというのではありませんが(女性の自由度が増したという意味では、今の方がずっといいです)、『雇われて働く』だけでは、あまりにも過酷です。企業の論理は、個人の幸福など押し潰してしまいます。

 家庭内に、主婦もしくは主夫がいても、いいではないですか。そうでないと、地域で子供会や老人会の世話をすることもできません。地元に関心を持つこともできません。

 せめて、働き方の自由度を、もっと認めてくれてもいいでしょう。子供ができたら短時間勤務を認めるとか、週に三日だけの勤務でいいとか。これは、企業の中核にいる男性陣の意識が変われば、明日にでも実現できることです。

 医師不足や看護師不足も、実はかなりの部分、女性問題なのです。現場の労働条件が過酷すぎるため、自分自身の出産を機に引退してしまう女性医師、女性看護師が大勢います。ゆるい働き方が認められるのなら、現場に復帰できる有資格者がたくさんいるのですよ。

 もちろん、男性の働き方を改めてもらうことも大事です。残業はしない、有給休暇は全て消化するのが当たり前、というように。パパになった男性には、育児休暇の百パーセント取得を義務付けて欲しいものです。そうすれば男性の意識が変わり、社会が変わるでしょう。

 女性が変わってきているのに、多くの男性の意識はまだ遅れています。
『誰が養ってやっているんだ』
 なんて、思っていませんか?

 風邪をひいて寝ている奥さんに、
『俺の食事は心配しなくていいから』
 なんて、大間抜けなことを言っていませんか?

 だから、離婚が当たり前になってしまったのですよ。奥さんはあなたから、
『何が食べたい? 俺が用意してやるよ』
 という言葉が聞きたいのですから。

 男の沽券なんて、捨ててしまったらどうですか。『男らしさ』の鎧を脱いだら、身軽になれますよ。 家事や育児ができる男性なら、主夫になる手もあります。今は、外で稼ぐのに向いている女性も多いですから。

 先進国共通の現象として、『男性不況』はまだ続きます。製造業が新興国に移ってしまった結果、どうしても男性の仕事が減るのです。
 『寄らば大樹』は、もう無理。
 こういう時代なのだと割り切って、新しい生き方を開拓した方がいいのではないでしょうか。

人口が減ると、日本は困る?

 そうとも限りません。世界全体で見れば、人口が増えすぎていることの方が問題です。

 「教育レベルが上がれば、出生率は低下する」ことがわかっているので、発展途上国での教育支援、特に女の子への援助が重要です。女の子が読み書きできるようになれば、望まない妊娠や出産が減ります。

 日本国内で困るのは、人口の減り方が速すぎて、意識の切り替えや、制度の変更が追い付かないことでしょう。でも、地球が有限である以上、無限の成長などありえないのです。これからは、定常社会を考えていくべきです。

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3.葉山町の部屋

参考のため、議会報告の第3号を載せておきます。葉山町の財政状況を知る手掛かりにして下さい。

議会報告3号1p

議会報告3号2p

議会報告3号3p

議会報告3号4p

 わたしたちの身近でどんな問題が起きているか、挙げてみます。

議会改革って、必要なの?

 はい、そう思います。
 日本の場合、実社会で必要とされている人間は、自営業や主婦の場合を除き、まず、滅多に選挙に出ることはありません。有能な勤め人は、既に所属先で必要とされていますから、そこを辞めて、身分の保証のない博打に参加する必要はないのです。よほどの理想家でない限り。すると、選挙に出るのは『他に居場所のない人間』になってしまいがちです。

 だから、議員の質を上げたいのであれば、報酬を低くした方がいいのです。そして、ボランティア的に議会に参加してもらいます。その人たちは議員報酬をあてにしないので、特定の団体や勢力におもねる必要がありません。拘束時間を減らすため、審議を迅速化するとか、取り扱い事項を絞るとか、サポート役の事務スタッフを増やすとかいう工夫もできるでしょう。

 その場合、『本業の傍らの議員活動』ということになりますが、地方議員なら問題ないでしょう。欧米では、そのスタイルが珍しくありません。会社の側が、兼業を認めればいいのです。ダブルワーク、トリプルワークが当然になれば、可能です。

 一人の議員が全分野をカバーする必要はないのですから、医療とか、教育とか、街づくりとか、地産地消とか、得意な分野で動いてもらえばいいのです。議員の人数を増やし、数名一チームで活動すればいいでしょう。

 ですが現状では、議員が議員報酬を下げる決定をするとは思えません。生活がかかっているのですから、それを責めることはできません。そのあたりは、『住民投票』でなくては、解決できないだろうと思います。

 ただし、『住民投票』へ持っていくためのハードルが高いのです。たとえば、『条例の制定・改廃』を首長に請求するには、『有権者の五十分の一の署名』が必要です。それだけの署名を、一か月以内に集めないといけません。その後、議会の過半数の賛成で可決されますが、実際には、可決されることは少ないのです。議会が賛成してくれるなら、元々、住民運動は必要ないのですから。

 また、『住民投票の実施を求める』場合には、『住民投票条例の制定を求める直接請求』を行うことが必要です。これもまた、何段階もの手続きを要する長い道程です。

 これまで、日本中のほとんどの市民活動は、『頑張って署名を集めても、議会に提出したら否決された』という結果になっています。おそらくは、議会が住民の感覚から遊離しているのでしょう。

 だから、選挙では新しい人間を入れるべきなのです。有能かどうかは未知数としても、古い悪弊に染まっていない可能性がある人材を。

 ただし、年齢だけで判断してはいけません。若くても、頭の固い人はいます。議会の構成としては、経験豊富な長老クラスが二、三名、実務の中核になれる中堅が四、五名、新鮮な発想のできる若手が四、五名……というあたりが理想ではないかと思います。

 年齢が偏らない方がいいのです。若者に、介護の切実さは実感しにくいでしょう。また、十分な年金をもらっている高齢者には、若者の失業の切実さが想像できないかもしれません。若いママさんが孤独な子育てで悩んでいることも、年配の方にはわかりにくいかもしれません。

 疲れ果てた母親が、育児ノイローゼ状態で幼い子供を殺してしまう事件は、母親個人の責任ではありません。『各家庭が孤絶している』という、社会状況のせいなのです。

 先進国の場合、高い出生率を維持しているのはフランスですが、現地で暮らした人の体験談によると、フランスでは、子育てを社会全体で応援する空気が強いとか。だから、女性は気軽に子供が産めるというのです。日本の場合は、しばしば悲壮な子育てになってしまうのに。

引きこもりって、増えているの?

 全国的な統計では増えているそうですから、当然、葉山でも増えているでしょう。問題は、引きこもったまま高齢化していることです。かばってくれる親御さんが亡くなってしまったら、その後が大変です。

 特に男性の場合、失業状態が長期化すると、自信を失い、外へ出ていけなくなる傾向が強いようです。今の世の中、失業していて何が悪い、と開き直っていいと思うのですが。

 男性の皆さん、まず家の中で、料理や掃除の修業をしてみませんか? 料理の達人になれば、お金を稼ぐこともできると思います。何かの技能を持てば、他の国で生きることだって、できるでしょう。

下水道問題って、どうなっているの?

 山の中に下水処理施設を作ったというのが、そもそも常識から外れています。その無理が議会を通ってしまったことが、現在の財政困難の大きな原因です。

 日本全国、どこの自治体でも、公共下水道は赤字事業だそうです。経費はかかるのに、それを料金に反映できない。なぜかというと、その地域での上水道の料金より高くは請求できないから、だそうです。よくわかりませんが、最初から、補助金頼みの構造なのですね。

 経済的にもエコロジー的にも、個別処理の方が合理的です。当面は、家屋の新築や改築の折に、合併浄化槽を入れてもらえばいいでしょう。人口減の時代、大がかりな公共下水道システムを維持する余力は、なくなると思います。

 将来的には、水を使って外部に押し流すのではなく、バイオトイレなどで、敷地内処理をする方向に行くのではないでしょうか。江戸時代の汲み取り式便所というのが、最高に合理的だったわけですね。

 歴史的に言うと、水で押し流す方式の方が、『苦し紛れのその場しのぎ』だったわけです。ベルサイユ宮殿にトイレがなかったという話、ご存じですか。ヨーロッパの方が、はるかに衛生後進国だったのです。

 もちろん、現代人が汲み取り式に戻れるとは思えませんので、そこは、科学技術の進歩に希望を託します。

葉山の高齢化って、深刻?

 老老介護や認認介護が増えていることは、他の土地と同じです。高齢者が車を運転し、事故を起こすケースも増えています。子供がいても別居だと、世話が届きません。
 独身の息子が働きながら親の世話をする、『息子介護』も増えています。結婚していても、夫は夫側の親の介護、妻は妻側の親の介護と、あらかじめ約束していることもあります。もう『嫁が介護するのが当たり前』という時代ではありません。

 お困りの時は、地域包括支援センターに電話して下さい。電話番号は046-877-5324です。場所は町役場から坂道を少し上がった、福祉文化会館内です。

 役場の職員を何名か選抜し、『見回り隊』という職務を任せたら、と思います。町内の高齢世帯を回り、家に上がってお茶飲み話をし、日常の様子を記録する。いざという時には、遠方の家族に連絡したり、介護サービスにつないだりする。役場内の業務を精選すれば、必要なマンパワーは確保できるのではないかと思います。

 昔は民生委員がしていた仕事ですが、ボランティア頼みには限度があります。やはり、給与をもらっている人間のするべきことでしょう。

葉山町の教育レベルは、どうなの?

 子供たちの教育格差は、深刻だと思います。優秀な層は優秀ですが、その一方で、小数や分数のわからない中学生、高校生が珍しくありません。百分率や何割何分の計算ができない子が、たくさんいます。

 少子化が進み、大学入学はお金さえあれば、誰でもできる時代です。子供たちに勉強させようとする社会的強制力は、かなり低下しています。塾に来ている子供たちですら、基礎学力が危ないことが多いのです。まして、来ていない子たちは、どうなっているでしょうか。

 できれば、学校内に補習用の場所が欲しいですね。そして、その補習教室には、学校の先生は関わらない方がいい気がします。学校とは違う価値観で運営する方が、子供たちにとっても気楽だと思うので。ボランティアを募れば、教師役はたくさん集まるのではないでしょうか。

 学校の先生は忙しすぎて、オーバーワークです。事務職員を増やして、先生方の負担を軽くするべきでしょう。
 部活の指導も、学外の指導者に任せたらどうでしょう。謝礼が必要になりますが、それは議会改革をするとか、ごみ処理費を削減するなどして、捻出するべきです。

 現在、燃やすごみの半分を占めているのは、生ごみです。これは、各家庭で土に埋めれば、微生物に分解されて消滅します。輸送の手間も、重油をかけて燃やす必要もなくなります。
 庭のないお宅でも、生ごみ処理装置『キエーロ』を置くスペースがあれば、解決です。『キエーロ』については、町役場環境課にお尋ね下さい。燃やすごみが半減すれば、処理費を他のことに回せます!! 

葉山町の議会って、ちゃんと機能しているの?

 他の自治体でもそうですが、日本では『お上に任せよう』という気風が強く、真の地方自治はなかなか育ちません。国が県に指示を下し、県が市町村を指導する、そのスタイルがずっと続いてきました。予算面でも、交付金や補助金という形で、種々の制約を受けてきました。

 ですが、国そのものが危機を迎えている現在、もはや『指示待ち』では間に合いません。そこで、立案能力を高める『議会改革』が考えられているわけです。

 方向性は二つあります。
 一つは、議員をボランティアに近い身分にすること。
 その場合、報酬は日当制にし、議会はなるべく夜間や土日に開催する。その代り、議員を二十人か三十人に増やし、多彩な人々に議論をしてもらう。サラリーマン、主婦、学者、芸術家、自営業者、大学院生など。
 これは、欧米の多くの自治体で採用されているスタイルです。ボランティアでなおかつ少人数、という自治体も少なくありません。

 もう一つは、少数精鋭の専業議員という方向です。
 報酬はそのままか、もしくはアップする。その代り、資格審査を厳しくする。教養試験を課すとか、論文を出してもらうとか。

 あるいは、専業議員と兼業議員の待遇を分けておき、人数の比率を決めるという考え方もあります。専業議員五人に対して、兼業二十人とか。

 いずれにせよ、町の将来に関わる大きなことは、『住民投票』で決めるのがいいのではないかと思います。たとえ議会で否決されても、です。町民を巻き込んだ議論や署名集めの過程で、考えが深まるはずです。それこそが、『自治』の訓練というものでしょう。

そもそも、議会って必要なの?

 必要とは思いますが、『三権分立』の理想がなかなか実現していませんね。自分が議員として試行錯誤している最中なので、また意見が変わるかもしれませんが……
 議員一人にできることは、そう多くないとわかりました。あちこちの会合や行事に出席するだけでも、日が過ぎてしまいます。何か深く勉強するには、年月がかかります。
 現状では、議会事務局がマンパワー不足だと思います。職員四人とアルバイトのみ。資料調べや議案作りなどをサポートしてもらうのが理想ですが、通常の事務仕事で目一杯です。事務局強化には予算が必要なので、今後の議会改革のテーマです。

 大抵の場合、『身分保証のない議員』は、『身分の安定した公務員』より弱い立場です。公務員なら長期間、継続して仕事に取り組めるため、知識でも技能でも深めることができます。職員同士のチームワークも育てられます。
 一方、小さな自治体の議員には、秘書などのサポート役がいません。単独行動では、できることが限られます。会派を作ろうとしても、なかなか小異を捨てられません。そもそも、選挙の時には敵同士になってしまいます。

 結果、『立法』より『行政』が強くなるのです。
 これは、国政レベルでもそうだと思います。議会で何かを決定しても、実際にそれを実行するのはお役所ですから、裁量部分が大きくなるのです。実際の権力は、議員より行政側の方が、はるかに大きいかもしれません。

 たとえば、『ごみ処理広域化』は国策ですが、国会での審議を経て決定されたわけではなく、厚生省の課長通達で始まりました。国民の生活に大きな影響を与える決定が、役所の一部の考えで決まってしまうのです。その決定の背後にどんな力が働いているのか、一般国民からは見えません。

 『三権分立』は民主主義の基本ですが、日本の場合は特に『司法』が弱いと思います。公害の被害者が国や企業を訴えても、すんなり救済されません。米軍基地の問題についても、そうです。裁判官は人事権を政治に握られているため、国策に逆らう判決が出しにくいのです。

 それでは、一般市民が行政や司法に不満な時は、どうすればいいのでしょうか。議員に訴えても取り合ってもらえない時や、議会で過半数に達しない時は?

 その時こそ、市民活動です。
 勉強会を開いたり、署名を集めたり、チラシを配ったり。大勢の人が『何かおかしい』と思ってくれれば、世間の空気が変わります。

 日本は原理原則よりも、『空気』で動く国です。たとえば葉山の場合、町民の素朴な疑問から、『自然な海岸線を潰してしまう遊歩道は、要らない』という空気が生まれました。その結果、真名瀬の遊歩道建設計画が撤回されたのです。町民の後押しで、『ゼロ・ウェイスト』を推進する町長も誕生しました。前の森町長のことです。

 『ごみを減らそう』とか、『お年寄り世帯を見守ろう』という空気になれば、議員も意識が変わりますし、行政も動きます。市民活動は、無力ではないのです。

 普段から、情報のアンテナを張っておいて下さい。誰かが何か訴えている時は、『何の話なんだろう』と注意を向けてみて下さい。

 横須賀、三浦との『消防の共同化』という問題がありました。『ごみ処理の広域化』では、裁判までありました。『公共下水道』の時も、町民グループが反対運動をし、良心的な議員が問題点を警告しました。

町の将来のために、わたしたちに何かできることは?

 色々あると思います。NPO活動、ボランティア、町内会。情報は、葉山図書館の二階にある、まちづくり協会にお尋ねください。

 わたしの個人的な夢ですが、それぞれの地域に「たまり場」があったらどうでしょう。近所の主婦やお年寄りが集まっておしゃべりしたり、お茶を飲んだり、小さい子供たちをあやしたりしていて、そこへ学校帰りの子供たちが立ち寄れる、そんな場所です。

 公民館でもいいですが、空き家を借りて利用することも考えられます。空き家の場合、母子家庭の親子に住み込んでもらって、管理人を務めてもらうという方法もあるのではないでしょうか。
 そうすれば、お母さんは、子供の世話をしながら働けます。そこに集まるお年寄りに、子守りをしてもらうこともできます。

 管理人への報酬は、利用者みんなで払う、という形でどうでしょう。もちろん、町の予算に余裕があれば、そこからの補助も期待できます。趣味の会などに部屋を貸して、料金を取ることもできます。
 一律に決めるのではなく、それぞれの拠点で工夫すればいいのです。地域でお金が回る仕組みを作ることは、若い世代を呼び込むことにつながります。

 徒歩圏内にそういう場所があれば、小中学生の子供たちはおやつを食べさせてもらえるし、勉強も教えてもらえるでしょう。リタイアした人たちからは、昭和の話や職場の思い出、外国滞在の経験などを聞かせてもらえるでしょう。

 今は、各家庭が孤立しています。助けを必要とする人が、家庭という檻に閉じ込められているのです。昔に戻すことはできなくても、今の時代なりのつながり方を模索すればいいのではないでしょうか。

 ――世界を変えるには、まず自分の足元から。

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