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[ 参考書籍 ]

図書名 著者 出版社 概要 関連

チンギス=ハーンの一族

陳舜臣 朝日新聞社 チンギス=ハーンからフビライまでのモンゴル帝国の勃興期を描いた歴史小説。 中国
耶律楚材 陳舜臣 集英社 モンゴルに仕えオゴディ即位や漢民族統治政策などモンゴル政治の中枢となった人物を描いた。 中国
小説 十八史略 陳舜臣 毎日新聞社 中国神話時代からモンゴルによる中国制覇までを描いた長編。 中国
三国志 吉川英治 講談社 3世紀、後漢末の混乱から魏、呉、蜀の三国鼎立時代までを描いた小説。三国志演義がもとになっており、蜀中心に描かれている。 中国
項羽と劉邦 司馬遼太郎 新潮社 春秋戦国の分裂状態の中国を統一した秦も、初代始皇帝のときから早くも混乱し、その中から項羽が優勢となる。劉邦は負け続けながらも、最後は項羽を破り、再び中国大統一を成し遂げる。 中国
大遠征 伴野 朗 集英社 後漢の西域経営の基礎を作った班超に関する冒険とロマン。 中国
ローマ人の物語 塩野七生 新潮社 1992年から2006年にかけて毎年1冊ずつ書き下ろされるローマ建国からの歴史。詳細な史実と人物にスポットをあてながら描かれている。 欧州
海の都の物語 塩野七生 中央公論社 交易を中心に1,000年間共和制を通したヴェネツィアの盛衰。 欧州

チェーザレ・ボルジア

     あるいは優雅なる冷酷

塩野七生 新潮社 ローマ法王を父に持ち、枢機卿となるが、僧衣を脱ぎ剣を持ち、武力で支配領域拡大を目指したルネッサンスの風雲児。 欧州
わが友マキャベッリ 塩野七生 新潮社 ルネッサンスのフィレンツェを守るため東奔西走したが、メディチ家の復活とともに追放される。ルネッサンスの終焉を洞察した「君主論」を著した政治思想家。 欧州

ルネッサンスとは何であったか

塩野七生 新潮社 ルネッサンスの起源から、その終焉までをそれを担った都市ごとに紹介し、また芸術面だけでなく、この時代の背景となる政治情勢を解説している。 欧州

神の代理人

塩野七生 新潮社 15〜16世紀ルネッサンスのローマ法王を中心にイタリアの政治とキリスト教会の活動とジレンマを描いている。 欧州

ルネサンスの女たち

塩野七生 新潮社 生まれた時代と生まれた家ゆえに、大変革期に巻き込まれ、それを切り拓いた女性たち。 欧州

マキャベッリ語録

塩野七生 新潮社 フィレンツェの政治思想家マキャベッリの著述した文章を抜粋し、君主篇、国家篇、人間篇に分けて、列記したもの。 欧州

愛の年代記

塩野七生 新潮社 15〜16世紀の10人のイタリア諸国の政治の中で生きた女性の愛に関する逸話を集めたもの。 欧州

ローマ帝国衰亡史

ギボン 筑摩書房 18世紀イギリスの歴史家ギボンが2世紀から4世紀にかけてのローマ帝国が衰退へと向かう経緯と原因の考察。 欧州
アレクサンドロス大戦記 ヴァレリオ・マッシモ・マンフレディ 徳間書店 アレクサンドロス と若き部将たちの東征を描いた小説。 欧州
カルタゴの興亡 アズディンヌ・ベシャウシュ 創元社 森本哲郎 監修。カルタゴに関する文物などが豊富な写真、挿し絵で紹介されている。 欧州
モンゴルvs.西欧vs.イスラム 伊藤 敏樹 講談社選書 13世紀対立していたイスラム、西欧の世界にモンゴルの西征が加わり、当時の世界大戦となる。それぞれのどう対応しようとしたのか、詳細に記述している。 欧州
菜の花の沖 司馬遼太郎 文芸春秋社 淡路の漁村をでて蝦夷へ行き、一代で大商人となり、ロシアに連行され単身外交を行ってきた高田屋嘉兵衛を描いた江戸期日本の海洋冒険小説。 日本
坂の上の雲 司馬遼太郎 文芸春秋社 日露戦争でコサック騎兵を撃破した陸軍騎兵創設者の兄、弟は日本海海戦の参謀であった秋山好古、真之兄弟と日露戦争における両国の戦いを詳細に描いている。 日本
竜馬がゆく 司馬遼太郎 文芸春秋社 幕末、薩長同盟をまとめ、倒幕の基礎を造り、自らは私設艦隊をつくって世界へ乗り出すことを夢見た竜馬。 日本
翔ぶが如く 司馬遼太郎 文芸春秋社 堅く結束し、明治維新の中心となった西郷隆盛と大久保利通。しかし、その後の国家の創り方では考え方が異なり、対立し、西南戦争へ突入していく。 日本
空海の風景 司馬遼太郎 中央公論社 最澄と同じ遣唐使船で唐に渡った空海。対象的な存在ながら、空海はそのたぐい稀な才能により密教を伝承し、最澄らと対立しながらも、仏教を一歩進める役割を果たす。 日本
明治という国家 司馬遼太郎 日本放送出版協会 近代化を進め、日本人が世界と出会った明治を独特の時代として捉え、それを一つの国家として表現し、日本人の精神を考えた司馬史観を代表する歴史考。 日本
梟の城 司馬遼太郎 新潮文庫 忍者が主題であり、当然のことながら記録は少ないだろう。脚色は多いだろうが、織田信長の伊賀攻め、戦国期における忍者、あるいは乱派の役割、秀吉の天下と先行きの不安、堺証人今井宗久と秀吉との軋轢、陰で糸を引く徳川家康など歴史の転換点における要素を絡めて忍者とその精神性にとどまろうとする葛籠重蔵と対照的に俗世の出世を追う風間五平を描いている。捕縛された風間五平が誤認から石川五右衛門として処刑されるというのは、仮説としてありえなくはないのかもしれないが、少し遊びすぎか。 日本

日露戦争スタディーズ

小森陽一・成田龍一 紀伊国屋書店 日露戦争に関わるさまざまなテーマについて各専門家が執筆。国民の忘却と国家の操作によって、勝利が国運を傾けることになる。 日本

遠い崖−アーネスト・サトウ日記抄

萩原延壽 朝日文庫 幕末の英国外交官が見て、関わった明治維新。 日本

名僧の教え

山折哲雄・末木文美士 朝日新聞社 日本仏教の流れを概説したもの。名僧のおおらかな言動を知って、日本仏教への認識を新たにさせられる。 日本

1421 中国が新大陸を発見した年

ギャビン・メンジーズ ソニー・マガジンズ ヨーロッパ人よりも早く明の鄭和の大艦隊が、その探検行により新航路、新大陸を発見していたという仮説。 全般

世界史大年表

石橋秀雄 他 山川出版社 ヨーロッパ、インド、アジアが時代順に併記されている年表。王朝の変遷、系譜なども詳しい 。 全般

順不同


[その他の歴史書籍] 
図書名 著者 出版社 概要 関連
阿片戦争 陳舜臣 講談社 中国
実録アヘン戦争 陳舜臣 中公新書 中国
中国五千年 陳舜臣 平凡社 中国
諸葛孔明 陳舜臣 中央公論社 中国
曹操 陳舜臣 中央公論社 中国
太平天国 陳舜臣 講談社 中国
江は流れず 陳舜臣 中央公論社 中国
旋風に告げよ 陳舜臣 講談社文庫 中国
揚子江 陳舜臣 ・増井経夫 中公新書 中国
史記 貝塚茂樹 中公新書 中国
科挙 宮崎市定 中公新書 中国
ジンギスカン 小林高四郎 岩波文庫 中国
韃靼疾風録 司馬遼太郎 中公文庫 中国
風濤 井上靖 新潮社文庫 中国
蒼き狼 井上靖 新潮社文庫 中国
楼蘭 井上靖 新潮社文庫 中国
重耳 宮城谷昌光 新潮社? 中国
晏子 宮城谷昌光 新潮社 中国
孟嘗君 宮城谷昌光 講談社 中国

コンスタンティノープルの陥落

塩野七生 新潮社 欧州

レパントの海戦

塩野七生 新潮社 欧州
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 等伯  安部龍太郎  日本経済新聞出版社 豊臣秀吉、千利休などに取り立てながらも、狩野永徳をはじめとする狩野派との戦いを経て到達した画境。 日本
幕末史 半藤一利   明治維新から西南戦争を権力闘争として描いた。薩長が幕府徳川家と会津藩を、下層武士階級が士族階級を、天皇を中心とした中央集権派が封建派を、非征韓派が征韓派を武力と策略で倒した。著者は西南戦争に際して、山県有朋が「統帥権」を確立し、国の基本骨格ができる前に、軍優先国家の道を選択したことを重く見ている2013.05読了 日本
 天佑なり 幸田真音   首相などが続けざまに暗殺される中、老いて引退した後も要請されて七度も蔵相に就任し、毅然と軍部の増長と戦った。そういう政治家にとって、軍部との戦いは宿命だった。2013.10読了 日本
胡蝶の夢 司馬遼太郎    徳川幕府が崩壊しようとしたとき、それは江戸身分制社会の崩壊でもあった。伊之助という異端者を通してその旧体制の矛盾や滑稽さを映し出している。「(松本)良順にせよ、伊之助にせよ、関寛斎にせよ、のちにやってくる社会の知的な祖であることはまちがいないが、その無意識的ともいえるかれらの営為がのちの社会にとってどれほどプラスであったかということになるとまことに混沌して・・・」2015.01読了 日本
 薔薇の名前 (上・下) ウンベルト・エーコ   ストーリーは簡潔ながら、歴史的、宗教的な背景の描き出し方、文章の荘重(難解)感、そして、それらがあいまって抗えない喪失感へ。2017.04読了 欧州
日本国紀 百田尚樹    神話の時代から天皇を中心にこの国の成り立ちを綴っている。この国の成り立ちのすばらしさを知ってもらいたいということか。しかし、現代になると特定新聞社に対する批判が展開されており、タイトルを脱線して、自己主張の展開になっている。 日本
世界史 (上・下) ウイリアム・H・マクニール   大きくは、四大文明から紀元前500年まで、そこから紀元1,500年まで、そして、その後現代まで、に分けている。文化、宗教、民族、そして近代に到っては技術、文明、経済による“征服”が積み上げらていることを感じられる。2018.08読了 世界
 レオナルド・ダ・ヴィンチ(上・下) ウォルター・アイザックソン   文藝春秋 パトロンへの売り込みに「絵も描けます」が、象徴している。人物の動きや表情描写の筋肉の研究のために解剖学や頭蓋骨の研究をした。光学、機械工学、水力工学、軍事技術、幾何学、舞台芸術などに精通。興味の広がりが作品を少なくした、とも言われるが、そのような広がりが『モナ・リザ』という人類史上の傑作を生んだともいえる。著者は『スティーブ・ジョブズ』も著しているノンフィクションライター。2019.05読了) 欧州
 ギリシア人の物語 塩野七生  新潮社  有史の初期の頃を綿密に史実にあたり、著者ならではの洞察で生き生きと描いている。バイタリティを尊敬するが、アレクサンドロス大王を描いてやり切ったのか、「調べ、考え、それを基にして歴史を再構築していくという意味での“歴史エッセイは、この巻を最後に終えることに決めた」とのことである。2018.10読了 欧州
 海戦の世界史 ジェレミー・ブラック  中央公論新社  南北戦争、二度の世界大戦、冷戦、現在、未来へ。技術革新によって変貌する戦略と戦術、地政学と資源の制約を受ける各国の選択を最新研究によって基づいて分析するグローバル・ヒストリー。 テ|マ史
 「民族」で読み解く世界史 宇山卓栄   日本実業出版社 民族の起源を説明しつつ、民族間の対立や現状へのつながりを解説。白人以外の民族の歴史、特に、東南アジアの民族、王朝の来歴などに詳しい。 テ|マ史
 哲学と宗教 全史 出口治明  ダイヤモンド社 哲学の歴史、宗教の歴史、を時系列的、体系的にまとめている。それぞれの流れを関連付けて解説している。 テ|マ史
 小説伊勢物語 業平  高樹のぶ子 日本経済新聞出版   伊勢物語を現代語訳ではなく、在原業平の和歌を織り込みながら、作者による小説という形で平安時代の男の色香と大胆な行動を描いている。(2020年6月読了) 日本
  風神雷神図 Juppiter,Aeolus  原田マハ PHP研究所   九州のキリシタン大名が派遣した天正遣欧使節には、織田信長の命を受けた俵屋宗達が同行していたという仮説の物語。 日本
 日中関係史〜1500年の交流から読むアジアの未来〜 エズラ・ヴォーゲル   日本経済新聞出版  遣隋使以来1,500年の日本と中国の関係を第三者の視点から客観的に記述した歴史書。著者は、『ジャパン・アズ・ナンバーワン』が日本でベストセラー、『現代中国の父 ケ小平』が中国でベストセラーになった米国人の東アジア研究者。日中関係改善への期待、提言もあり、戦後日本の中国、韓国に対する意思表示の態度については厳しい意見も提示している。2020.09読了 日本中国
ヨーロッパ全史 サイモン・ジェンキンス  青土社  エーゲ海文明から現代まで、ヨーロッパを軸にたどった歴史書。2021.2読了 欧州
 世界哲学史1 古代I 知恵から愛知へ  伊藤邦武 他 ちくま新書  エーゲ海文明から現代まで、ヨーロッパを軸にたどった歴史書。2021.2読了 テ|マ史
 約束の地 大統領回顧録 I  バラク・オバマ 集英社  自ら有色人種として初めての米国大統領となり、壁を乗り越えたものの、それを以て多くのことがより良い方向へ不可逆的に進んでいくわけではない。その苦悩や苛立ちを在任中から感じていたのだと思う。ましてや米国を分断に導いたトランプ大統領に政権を渡さざるをえず無力感を抱いたのではないか。2021.6 読了 米国
 利生の人 尊氏と正成  天津佳之 日経新聞出版  鎌倉北条執権政治に対し、乱を起こした楠木正成と足利尊氏。きっかけと目指すものは異なっていたが、大きな志で共通するところがあり、お互いの志を理解していた、という仮説を小説とした。2021.7 読了 日本
 天皇の国史  竹田恒泰 PHP研究所  神話の時代から現代まで、天皇を軸に日本史を見た。2021.8 読了 日本
 戦争の中国古代史  佐藤信弥 講談社現代新書   殷・周・春秋・戦国時代の戦争を概観。2021.9 読了 中国
 開戦と新聞  後藤基治 毎日ワンズ   毎日新聞記者として体験した軍部との接点や事件を、今だから言えることも含めて暴露している。2021.9 読了 日本
 真説 日本左翼史  池上彰 佐藤優 講談社現代新書   戦後、日本において左翼がどのような発展、衰退したのか。特に社会党系と共産党系の学派と政党の攻防や流れなどがわかりやすく記述されている。2021.9 読了 日本
 よくわかる一神教  佐藤賢一 集英社   一神教は、その排他性ゆえに、強くもあり、現代に至るまで、克服し難い大きな課題を抱え続けていることを、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の歴史を織りながら見ている。2021.9 読了 テ|マ史
 教養としてのギリシア・ローマ 中村聡一  東洋経済新報社    欧州
  『頼朝と義時』  呉座勇一 著  講談社  NHK大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」の元時代考証者(SNS舌禍事件で更迭)。ドラマの予習となり、また、『吾妻鏡』が北条寄りのストーリーになっていることを学ぶ。2022.01.23読了 日本
 『世界哲学史II-古代II世界哲学の成立と展開  納富信留 他 著  ちくま新書  プラトンの哲学がキリスト教の教理、理論の構築に貢献した、ことは発見。イスラム教、仏教、儒教、ゾロアスター教、マニ教などの成り立ちも解説されている。2022.01.30読了 世界
 激動 日本左翼史 学生運動と過激派1960-1972  池上彰 佐藤優 講談社現代新書   2022.03読了 日本
 夜明け前 島崎藤村   新潮社   中山道馬籠宿の本陣・庄屋の青山半蔵(島崎藤村の父がモデル)を通して、幕末・明治維新・そして明治を見た歴史ドラマ。・2022.09読了 日本
 破戒 島崎藤村   新潮社   巻末の「被差別部落の歴史」がまとめてあり、歴史情報として参考になる。2022.10読了 日本
 歴史学者という病 本郷和人   講談社現代新書  日本中世史分野の歴史学者。「歴史学は人間の内面には立ち入れないし、軽々に立ち入ってはならない」という実証主義に基づくが、大胆な空想も必要という主張。また、2022.11読了 日本


[文明論・その他] 

図書名 著者 出版社 概要
 超訳 般若心経 境野勝悟   観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空度一切苦役。自然の中に菩薩が在ることを観よ。自分のエゴを捨て、心のやすらぎを得るための修行をせよ。人生の輝きを見つけ、五つの苦悩のたねを頭からなくす。さすれば、一切の苦役を吹き飛ばすことができる。2013.11読了  
サピエンス全史 ―文明の構造と人類の幸福(上・下) ユヴァル・ノア・ハラリ 河出書房新社 歴史という形式をとった文明評論。視点の新しさ、マクロな捉え方に驚かされる。ネアンデルタール人が200万年生きたのに対して、ホモサピエンスは約20万年。それだけ急速に知能、文明を発展させてきた。そして、虚構を共有しうる「認知革命」、「農業革命」、「科学革命」を担ってきた。現代人が人生に見出す意義も、中世の人々が見出した死後の世界における意義と同様妄想である。 文明論
ホモ・デウス ― テクノロジーとサピエンスの未来 ユヴァル・ノア・ハラリ 河出書房新社 神や来世と同様に国家や企業も共同幻想である。その統治が複雑になり、そこにAIが入ってきて、AIを使いこなす層とそれに使われる層に分かれる。意識を持たないアルゴリズムが既知のデータ処理課題のすべてにおいて意識を持つ知能をいずれしのぐことができる。そのとき我々サピエンスは何を失うのか。2019.03読了) 文明論
 DEATDH−死とは何か シェリー・ケーガン著 文響社  日サブタイトルにあるように著者のイエール大学での23年間の講義録。人の身体は機械と同じ死ねば終わりで、身体とは別に永遠に生きる魂などはない、という物質主義に近い立場。極論を展開しながら、中庸で結論するギミックにも思える。2019.07読了  
 武器になる哲学 山口 周  KADOKAWA  50章で50人の哲学者を取り上げ、人、組織、社会、思想の四つの大分類の中で各哲学者の主な論説を紹介している。ビジネスマン向き。エドワード・デシ「予告された報酬は創造性を毀損する」。ミハイ・チクセントミハイのポジティブ心理学におけるフローモデルなど。2019.07読了 テ|マ史
 哲学と宗教 全史 出口治明  ダイヤモンド社 哲学の歴史、宗教の歴史、を時系列的、体系的にまとめている。それぞれの流れを関連付けて解説している。 テ|マ史
銃・病原菌・鉄 ジャレド・ダイアモンド 草思社 ニューギニアでは、なぜ独自の道具や技術が発達しなかったのか?それは人種=遺伝子によるものではなく、地理的感興要因によるものであり、そのような理由を他の事例を通して普遍的であることを歴史の中で探していく。 文明論
人口で語る世界史  ポール・モーランド  文藝春秋     
  21Lessons ユヴァル・ノア・ハラリ 河出書房新社  2020.09読了  
 近現代史からの警告 保坂正康  講談社現代新書   2020.10読了  
 危機と人類 ジャレド・ダイアモンド  日本経済新聞出版社   個人が危機に際して対処するための12の要因を挙げて、それを応用して国家的危機を考察していく。きっかとしては特異な印象だが、事例として挙げている7つの国の危機をうまく対比させる切り口になってい。その中で、日本は2つの事例として取り上げている。ひとつは明治日本、もうひとつは戦後の日本である。もちろん、その二つの間にある帝国主義的進出から、太平洋戦争に至った日本も過程として、また対比として取り上げている。 明治日本は明確かつ唐突に突きつけられた危機に対して、著者が掲げる諸要因にうまく対処した例として。そして、もうひとつの日本の事例は、明治日本とは対照的に、うまく対処できていない事例として。 アメリカも2例引用しているが、著者の紙面の割き方からして、この本の趣旨は現代日本に対する警告が主眼であったのではないかとさえ思えてしまう。 戦後、ドイツが近隣諸国に対して、謝罪をして、精神的な賠償を終えたのに対して、日本はむしろ被害者意識や自己憐憫を強調し、中国、韓国との関係を悪化させてしまっている。世界史の中での他国の事例と対比しながら、この事実を改めて突きつけられると、今まで謝ってきたではないか、と思っていたが、踏み込みが足りなかったのかもしれないと考えさせられるところもある。2020.12読了  
 新しい世界 賢人16人が語る未来  クーリエ・ジャポン  16人の賢人にインタビューしているのは多くが、コロナ禍の第一波、そして米国でトランプ大統領のときである。自由主義あるいは資本主義への危機感。米国の分断と中国への対処。コロナ禍への対処もあるのだが、その中に見えるより根源的な問題への対処に重きを置いているところが共通しているように思われた2021.6読了